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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1421.  重力ピエロ 《ネタバレ》 人は規則に従って生きている。社会活動の規範は法律。人としての在り方を示す道徳。そして自分の中のルール。罪を犯した葛城は、一度法によって裁かれました。しかし彼は意に介していない。彼のルールでは、何ら自身に非は無いから。魚を盗ったノラ猫を窃盗罪で起訴するのは無理な話。真に葛城を裁けるのは、彼が認めるルールのみです。それを見極めるために春は何度も葛城に会った。回りくどい遣り方で彼の良心に問い掛けた。自認するスタンダードで“正当に”裁かれた葛城については、この際どうでもいい。問題は春です。葛城が言う「自分の心は痛まない」は、春にも当てはまるのか。答えはおそらくYES。春に潜む凶暴性は、父の血を引いている。ただし、彼にはもう一人父親がいます。唐突に“降ってきた”命を全身全霊で受け止めた男。誹謗や蔑みを恐れぬ強い心を持った男。奥野の選択を道化と揶揄する人もいる。でも凄い事を凄いと思わせない事が、いちばん凄いこと。ピエロは笑っているから最強なのです。奥野もまた、自分のルールを持った人間でした。葛城と同じです。違うのは自分のルールに従う理由。強いから従うのか、弱いから従うのか。春のはにかんだような笑顔は、どちらの父親に似ているのでしょう。キャスティングについて。加瀬と岡田については文句なし。それぞれの血を引く父親、小日向と渡部との相性も抜群です。ただ、若き日の小日向にヅラを被せた事や、年増の鈴木京香には違和感がありました。若作りする必要は?でも観終わって納得。この夫婦の年齢は物語に深みを与える重要なファクターと考えます。養蜂にも意味がある。ミツバチの生態が奥野家の姿と重なります。遠心分離機の2枚の巣板は、DNAの二重螺旋の暗示か。奥野正志の生き方を象徴するような優しい音楽の使い方もいいです。細部まで創りこんだ映画。素晴らしい。[映画館(邦画)] 8点(2009-05-27 18:29:41)(良:1票)

1422.  おくりびと 《ネタバレ》 たくし上げられたロングスリーブ。露になった腹部には、成熟した女の脂がごく薄く乗っている。ジーンズのフロントジッパーからは上品な色香漂う下着がのぞく。淡い水色に紫色の花刺繍だ。乳房を揉み拉かれ悦楽の笑みを湛える。乱れる髪。弾む息遣い。透き通るような白い肌が朱色に染まっていく。人妻は悩ましげに囁いた「こんなところで恥ずかしいよぉ…」こんな広末涼子。10点以外の点数が付けられようか(いや付けられるはずがない)反語[DVD(邦画)] 6点(2009-05-21 18:59:49)(笑:2票)

1423.  サラマンダー 《ネタバレ》 設定や物語の合理性を問うと、正直厳しいです。でも、そこを曖昧にして気楽に観ればそんなに悪くないかと。サラマンダーの造型は悪くないし、困窮した人々の描写もきちんと出来ている。怪物討伐のスカイダイビングなんて破天荒具合もマル。それにサラマンダーを悪の枢軸国やテロリズムに置き換えてみるとなかなか面白いです。(以下余談)サラマンダーの繁殖について。ロンドン地下から出てきた最初の1匹から瞬く間に増えたという設定。ということは、1匹目は雄と雌、両方の役割を担っていたのではないかと推測されます。性変換するタイプの生物(魚に多い)の可能性がある。せっかく雄を殺した訳ですが、サラマンダーが再び繁殖するのは時間の問題では…。[地上波(吹替)] 6点(2009-05-18 19:00:11)

1424.  スーパーノヴァ(2000) 《ネタバレ》 描かれる生命の神秘。ミニマムレベルの人の性交から、果ては宇宙の再生まで。そのふり幅の大きさに心奪われます。現代より遥かに進化したテクノロジーを持つ人類。しかし価値観は現在のそれと大差ない様子。セックスの悦びに溺れたかと思えば、女を寝取られ嫉妬に狂う。子を産みたい女の本能が相手の男を品定めする。愛って何?遺伝子の欲求?文明が進んでも、人という生き物の本質は変わらない。いや、プログラマーとコンピュータの恋愛は、半歩くらい次のステージに進んでいるのかも。新人類カールVS旧人類の戦い。不死身のターミネーターへ、ロボットを使ってのファックユーポーズ。気分爽快です。ただ、カールに同様のポーズをさせておく伏線を張っておけばカタルシス倍増だったかと。次元ジャンプのイマジネーションも素晴らしく、これぞSF映画という感じ。爆発から起こる新しい宇宙の誕生と、射精から生まれる新たな命の対比。次元ジャンプ≒セックスか。堪能しました。最期にオチの付け方について。DVD特典「もう一つのエンディング」では明確に人類の滅亡を予告しています(約250年後)。それに対して本編の方は、人類が生き残る可能性を示唆しています。滅亡するかも知れないが、人は次の次元に進むかも知れないという。約50年後に来る審判の日。正直自分があと50年生きるのは無理っぽいけど…なんとか頑張ってその日を迎えたいと思えます。断然オリジナルのエンディングの方を支持します。[DVD(字幕)] 8点(2009-05-15 19:09:06)

1425.  バイオハザードIII Tウィルスにより死滅した文明。荒涼とした砂漠をひた走るタンクローリー。まるで『マッドマックス2』の世界観です。かの名作と比べてみると、本作に足りないものが見えてきました。それは“食と水”。飢えと乾きを伝えてこそサバイバルの緊迫感が伝わってくる。その処理が本作は甘いと感じます。困窮した様子が窺えません。例えば缶詰の配給場面。「君はキャットフード」と冗談をいう件は、ドッグフードを犬とジャイロが奪い合う『マッドマックス2』の有名シーンを思い起こさせます。どうせなら作品世界の空気感を見習って欲しかったところ。主役の能力を飛躍的に向上させたことも危機感を感じ難くしている要因のひとつです。ただ、本シリーズが目指す路線を考慮するなら、これくらいライトな仕上りで問題ないのかもしれません。ミラ・ジョヴォヴィッチも精悍な顔つきが出来るようになりました。これでアクションシーンが多ければ尚良かった。結末は随分風呂敷を広げた感じがしますが、続編は大丈夫なんでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-12 19:11:37)

1426.  グミ・チョコレート・パイン 《ネタバレ》 「ニューシネマパラダイスみたいでしょ」手紙の真相が明らかになった際に、大森が観客に語り掛ける件は、照れ隠しであると同時に、“実際はそんな美談じゃないんだよ”という警告でもあると感じました。想い出は美化されるもの。時を重ねるほど、今が厳しいほど、そうなる気がする。例えば山口美甘子が病気ではなかったら。主人公が今に満足していたらどうか。甘酸っぱくてほろ苦い青春の1ページは、誰の胸にも眠っているもの。ただそれだけです。そう、それだけ。そう思い込まないと現実に負けてしまいそうになる。あのとき告白していれば…なんて絶対に考えちゃダメです。そう自分に言い聞かせて涙を拭きましょうよ(泣笑)。それにしても黒川芽以は素晴らしい。何がって、そりゃあのスタイルが。もうパーフェクト。自分は細い女性が好みですけど、あの絶妙のふっくら感にメロメロ。眩しい笑顔と心地よい声、親しみ易い性格。そりゃ主人公じゃなくても惚れる。黒川芽以は最高でした。その他の配役もよく合っている。そして皆上手い。石田と大森の見た目の違和感も、話し方を合わせる事でカバーしていました。主人公と自分は、ほぼ同年代。自身の高校時代を鏡に映したような痛痒い映画で、リアリティ満点でしたが1箇所だけ気になった点が。それは○ナニーシーン。音楽を取り入れるのはいい。聴覚も有効活用するなんて見所がある。好きな女をおかずにしない心意気も買いたい。でも無防備ぶりには呆れます。母親に見つかるなんて、戦場で撃たれたと同じ。周りに細心の注意を払うのは初歩の初歩。それが同居オ○ニーの醍醐味でもあります。敵の存在を察知するための仕掛け、最悪見つかった時の言い訳の準備、終わった後の罪悪感を薄めるためのアイテム等、オナ○ー道は奥が深い。ただ抜くだけだと思ったら大間違い。そう簡単には有段者になれません。ってどんな締めだ。[DVD(邦画)] 8点(2009-05-06 20:45:27)(笑:1票) (良:1票)

1427.  ルパン三世 カリオストロの城 映画作品としては、宮崎駿監督のベスト作品だと思います。アクションよし、ストーリーよし、キャラよし、音楽よし、脚本よし、演出よしの何拍子も揃った奇跡のような作品です。とくに台詞については暗記している台詞がいくつもあるくらい、名台詞の宝庫です。また、メインの悪役こそ、とことん悪く描かれていますが、そのほかの登場人物は悪役側も含めて、みな憎めない人ばかり出てくるのも、宮崎作品の特色であり、好きなところです。これだけわかりやすく、エンターテイメントに徹した作品を他に知りません。たしかに本来のルパンⅢ世シリーズとは明らかに外れますが、1作品として面白いので許してください。何度観ても見飽きない心躍る傑作です。監督が巨匠になりすぎてしまったので、食わず嫌いの方もいるかもしれませんが、これを観ないのは本当にもったいないです。[地上波(邦画)] 10点(2009-05-05 18:36:38)(良:2票)

1428.  クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦 この作品に高得点を付けていらっしゃる多くの方と同じように、自分もぶりぶりざえもんの大ファンです。救いのヒーローなのに強きを助け弱きをくじき、腕っぷしは無いけど結構器用で、法外な報酬を要求するけど結局は金ぬきで人助けをしてしまうぶりぶりざえもん。とても人間くさい愛すべきぶたです。正直、ぶりぶりざえもんが活躍してくれるだけで自分は満足なのですが、全編を通じて描いている「親子の愛」や下手な実写より数段上のアクションシーンなど一作品としても非常に素晴らしい出来だと思います。クレヨンしんちゃんは「食わず嫌い」な方が沢山いると思いますが、映画のクレしんを観ないのは本当にもったいないです。最後に、ぶりぶりざえもんの魅力を余すとこなく表現された声優の塩沢兼人さんのご冥福を心よりお祈りいたします。[DVD(邦画)] 9点(2009-05-05 18:34:05)(良:2票)

1429.  ミスト 《ネタバレ》 霧の中には人を襲う何か。身の危険を感じた住民たちはスーパーマーケットに立て篭もる。巨大生物系のパニック映画や名作ホラー『ゾンビ』を彷彿とさせる展開です。子を守る父親が主人公という設定は、『宇宙戦争』(2005)と同じ。自分も人の親。恐怖で身を硬くして画面に見入りました。外の化け物は確かに恐ろしい。けれど内の人間も同じくらい怖かった。たった一人の女に扇動されたヒステリー集団。彼らに恐怖を感じるのは現実味があるからです。学校や職場を思い出してみると分かる。集団には派閥があり、リーダーが存在した。目的は一緒のはずなのに手法で対立する。群れに身を置くことはストレスを伴う事。疎外されやしないか、虐められないかと神経を使う。その緊張感を知っているから、宗教女の暴走を絵空事とは思えなかった。主人公には強く共感できました。極限下においても、自分と息子と仲間の事をバランスよく考え行動できた。なかなか出来る事ではありません。彼の選択は間違っていなかった。ただ1点の最悪のミスを除いては。銃を手にした事。太刀打ち出来ない怪物を目にしたタイミング。そして息子との約束「僕を怪物に殺させないで」。全ての状況が、彼に最後の決断を迫っているように思えます。死ぬしかないから死ぬ。自殺する人間の心境が分かりました。せめてもの慰めのため。でも霧は晴れました。決して晴れることはないと信じて疑わなかった霧が。霧がかかっていたのは自身の心であった事に気付かされます。今まで観た映画の中で一番恐ろしかった。もう観たいとは思いません。心が痛すぎる。辛過ぎる。でも絶望した時には、この映画のことを思い出そうと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-03 17:59:14)(良:4票)

1430.  ドラえもん のび太と竜の騎士 《ネタバレ》 「地底世界で生き延びていた恐竜を先祖とする人類」という発想は抜群だと思います。何故地底なのに昼夜があるの?という大問題に、キッチリ答えを出す脚本も素晴らしいです。事の発端がのび太の0点のテストを隠すためというのも、微笑ましい。作品の外郭部分の品質は高いと思いました。だけど何か物足りない。カタルシスが得られないのは、「やり遂げた」感に乏しいからではないかと。のび太たちは、歴史の辻褄合わせの流れに乗っただけ。やはり彼らには能動的に冒険を成し遂げて欲しいと思いました。[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-05-02 22:13:37)(良:1票)

1431.  ダブル・デセプション 共犯者 《ネタバレ》 誘拐団が間違って社長令嬢の替え玉を誘拐してしまう導入部。その替え玉を助け出すために、ボディーガードや本物の令嬢が奮闘する流れは受け入れられる。でも、誘拐団と替え玉が繋がっていたという「意外な真相」には無理があります。ニセモノと知っていてわざわざ誘拐する道理がありません。これがボディーガードと令嬢のロマンスを成就させる為の伏線ならばいいのですが、その処理は中途半端。令嬢は最期何の為に戦ったのか分かり難いです。愛情?同情?良心の呵責?脚本、菊川の演技力、英語の台詞等等、残念ながら質が高いとは言えません。人が死に過ぎるのも気にかかります。[DVD(字幕)] 3点(2009-04-30 18:53:36)

1432.  UDON 《ネタバレ》 香川県民のソウルフード「讃岐うどん」賛歌の映画。弱小タウン誌が讃岐うどんブームを巻き起こす前半と、ユースケが家業のうどん屋を再興させる後半との、実質2部構成になっています。まず前半パートについて。うどん屋巡りに多くの時間が費やされます。地元の素人さんの素朴な受答えは微笑ましいものの、そればかりで単調。タウン誌がみんなに受け入れられていく過程を丁寧に描いたほうが良かったかと。うどんをテーマに選ぶことも、どんな体裁の記事にするかも、営業努力も、サラリと流してしまったのはもったいない。一方、後半のうどん屋復興編では、試行錯誤の過程がきちんと描かれていて良かったと思います。ただ、足し算料理のラーメンなどと比べると、どうしても地味に見えてしまうのが難点。シンプルであるが故に、経験と地道な努力がモノを言う。レシピが分かっても、味を再現できない料理。その奥深さを伝え切れていないように感じました。ユースケと小西の恋物語についても、ドラマが無いので物足りないです。ただ、感心した点もあります。それはうどんを食すシーン。みんなもくもくと食べていました。「おいしい」「ウマい」なんて滅多に言わない。でもそれがソウルフード。特別でないことに価値がある。[DVD(邦画)] 5点(2009-04-25 19:59:28)

1433.  片腕マシンガール 《ネタバレ》 ストーリーだけを評価するなら0点でも甘いくらい。胸糞悪い。悪趣味極まりないないです。ところが映画として観てみるとコレがなかなかイケる。『キル・ビル』や『プラネット・テラー』を煮しめて煮しめて、バカを塗りこんだ感じ。どんなジャンルでもそうですが、振り切れている映画は魅力的です。クサ過ぎる芝居も、グロ過ぎる描写も、チープ過ぎる設定も、トータルバランスが取れているので心地よい。アクションも見応えがありました。何気に感心したのは弟くんの友達が、イジめっ子と戦う場面。ダサダサの弱虫キャラが本格志向のローキックを放つのです。これが超ウソ臭い。見るからにインドアのオタク系ですから。でも母親に格闘技の素養があるなら、その息子だってあれくらい蹴れてオカシクない。気の利いた設定です。もちろん残りの99%はバカ設定ですけど。難点は他人に薦められないこと。自分が鑑賞した事も出来れば隠しておきたいくらい。ちなみに監督主演の「本作の正しい鑑賞法」はギャグというより作品批判(モラル批判)に対する保険だと思います。マジで怒らないでネっていう。気持ちは分かりますが粋じゃない。無くていいかも。[DVD(邦画)] 7点(2009-04-25 10:04:45)(笑:1票) (良:1票)

1434.  ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ 《ネタバレ》 チェーンソー男との戦いは、絵理と陽介の心の中の出来事。共に大切な人を亡くしたばかりの憔悴した心が作り出した幻。しかし顔に傷は残っていた。チェーンソーに割られた水筒も消えてなかった。先生のバイクは黒焦げです。妄想オチでお茶を濁していません。このファンタジー処理がとても気に入りました。チェーンソー男は実在したということです。少なくとも2人にとっては。関めぐみが市原に冒頭で言う「誰も信じてくれない事は実際には無かったことと同じ」の裏返しとも言えます。「信じてくれる人がいればそれは真実になる」。2人は確かに戦った。それが現実の世界か空想の世界かを問う事に意味はありません。重要なのは戦った事実。生き残った結果。だから今、だらだらと幸せを味わえる。それで十分です。家族も親友も、ある日突然居なくなる。地球もいつか消えてなくなる。そして自分も。命あるものが死ぬのは必然です。誰も逃げられない。だから“どうする?”“どうしたい?”誰でも必ず自問自答する。その答えが本作には在ったと思います。愛しい人が傍にいる幸せ、自転車を2人乗りする楽しさ。それが生きる意味って答えじゃダメですか。本作は至極真っ当な恋物語でした。そういう意味で、本作のヒロインは主人公が一目惚れするくらいとびきりの美人じゃなきゃいけなかった。関めぐみちゃんには花丸を差し上げたい。もちろん市原くんも感情移入し易いキャラクターを創り上げてくれました。彼の相棒もイイ感じです。青春SF?ラブストーリーの佳作でした。追伸。防御力1.62倍の鎖帷子、あれ、欲しい。[DVD(邦画)] 8点(2009-04-18 21:49:36)(良:1票)

1435.  ミンボーの女 《ネタバレ》 伊丹十三監督の「女」シリーズは基本的にどの作品も同じプロット。宮本信子演じるスゴ腕のプロが問題を解決していく爽快感がウリ。ワンパターンと言えなくも無いですが、どれも娯楽映画として高い水準にあるのが素晴らしいです。本作もそんな作品のひとつ。今回の「女」は民事介入暴力専門の女弁護士。ただ主役は彼女ではありません。彼女はあくまでキッカケであり手段。暴力団に相対する主人公は、一介のホテルマンです。彼らは最初何も持っていない。女弁護士のサポートを受け、徐々に戦う術を身につけていくのが見所。大切なのは相手を知ること。怖い時に目を瞑るともっと怖くなる。震えた時ほど眼を見開かなければならない事を本作は教えてくれます。ただ、現実にはこう簡単には行かないだろうという事も想像できます。深いようで浅い、浅いようで深いのが暴力団。怯えずされど侮らず。出来ることなら、彼らと関わり合いなく人生を過ごしたいものです。[DVD(邦画)] 7点(2009-04-15 20:57:49)(良:1票)

1436.  リアル鬼ごっこ(2008) 《ネタバレ》 めずらしく原作既読。原作小説は「リアルな鬼ごっこ」という奇抜な設定のみが見所のようなライトノベルなので、多分忠実に映画化してもそんなに面白くなかったと思います。平行世界の設定を追加した判断は間違いではなかったと思います。個人的には映画のほうが原作よりも面白かった。ただし、元が元ですから、多少スパイスを効かせたところで全体の印象が変わるものではありませんが。ツッコミどころの多い作品ですが、個人的に一番気になったところは、翼の母の節操のなさ。柄本とも、吹越とも一目ぼれって事ですか…。[DVD(邦画)] 4点(2009-04-12 21:44:12)(笑:1票)

1437.  バースデイ・ガール 《ネタバレ》 ニコール・キッドマンという女優、いや女性のタイプとして、個人的に苦手です。演技がどうこうではなく、顔が。あの目つきが怖い。いわゆる「性悪女」タイプに見えます。でも超がつく美人なのも間違いない。彼女に迫られて、断れる男はこの世に居ないと断言できます。自分も含めて(何のこっちゃ)。ですから主人公がナディアに惹かれていく過程には説得力がありました。彼女の危機に主人公が取った行動は、完全に常軌を逸しています。テンパリ過ぎにも程がある。でも人を愛すると人は狂うもの。彼女の正体を知り罵倒し嘲るのも、真剣だった事の裏返し。本気で人を好きになった気持ちは簡単には切り替えられないもの。バカな主人公に感情移入してしまいまいました。ラブストーリーとして納得できます。ただし先に述べたように、ナディアは小悪魔。最初からこの出会いに裏があるのはミエミエ。ですからサスペンスとして驚きが無いのが難点でしょうか。会話場面は少なめですが、「キリン」の件など小粋なネタにはニヤリ。[DVD(字幕)] 7点(2009-04-06 20:02:33)

1438.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 一般論として人の命は平等です。でも主観においては違う。見ず知らずの他人より友人の命の方が重い。あるいは親類縁者の方が。より家族の命の方が大事。そして何より自分の命が一番。自分は30年あまりこの価値観で生きてきました。でも今は違います。自分の命より大切な命が存在します。その命がもし奪われたら、自分はどうしたらいいのか。想像がつきません。いや想像したくないというのが本音。母が問い掛ける「私の息子を殺したの?」はこの世で最も口に出したくない言葉です。ただ、現実に悲劇は存在する。これまでも、これからも。事故で、病気で、犯罪で、小さな命が失われる。その時、残された家族はどうしたらいいのか。加害者と被害者の対面。男は母親に真実を伝える事が出来る唯一の人間でした。彼の言葉で、母親は地獄の底に突き落とされるはずだった。しかし区切りをつけることで、救われたとも思う。でも男は真実を語ることを拒んだ。彼女を傷つけるのが怖かったからじゃない。自分の罪を再認識するのが怖かったから。この後に及んで神に赦されて死のうなんて虫がいい。男は最期にコリンズ婦人を生殺しにした。ラストシーケンス。主人公の目には確かな希望の光がありました。僅かでも息子が生きている可能性があるなら、その希望を糧に生きていけるのが親というもの。母親はかくも強い。でもその強さを新たな人生へ踏み出す力へ変えて欲しかったとも思います。彼女の境遇は身につまされる。明日の自分で無いと言い切れない。だから強くあって欲しいと願います。子を想う親の強さ。現実と向き合う強さ。強さとは一体何なのか考えさせられました。希望が在るが故に前に踏み出せないことが、本当の地獄かもしれません。[映画館(字幕)] 9点(2009-04-06 19:56:18)(良:2票)

1439.  不撓不屈 《ネタバレ》 滝田栄演じる飯塚会計士。一昔も二昔も前の社会通念では、“あるべき”成人男性像はこういう感じだったと思います。「弱きを助け強きを挫く」品行方正な立派な人物。自分も不惑を迎える頃には、当然こんな大人になるもんだとばかり思っていました。「なりたい」とかいう希望ではなくて、大人は漏れなくあのレベルに達するものだと考えていました。でも現実は違う。自分でも驚くくらい子供のままです。無駄に年を食ったらダメですね。それでも多少は人生経験を積んだので、飯塚会計士のような生き方が必ずしも正しいとは思わなくなりました。自分を、家族を、生活を守る為の「知恵」や「妥協」も必要かなと。本作で本当に強い大人は飯塚夫人だったと思います。正しい事と成すべき事が一致するとは限らない。もっとも、飯塚氏が尊敬に値する方であることには違いありませんが。それにしても本作は、滝田栄に尽きます。彼ほど「生真面目」が似合う俳優は居ない。本作のようなシリアス路線は勿論、キャラを逆手に取ってコメディとかでも活躍できそう。眉間の皺の深さだけで人間性が伝わってくるイイ顔です。料理バンザイの司会じゃ、もったいない。もっと映画やドラマで滝田が観たいと思いました。実話ベースのためドラマチックさに欠けるのはやや不満。でも江森徹のナレーションも流石の貫禄でしたし、自分はこういう古臭い感じのドラマは嫌いじゃありません。[DVD(邦画)] 6点(2009-04-03 21:21:47)

1440.  レイヤー・ケーキ 《ネタバレ》 今一番カッコイイ俳優。男が憧れる男は誰か。ワイルド系で言えばジェイソン・スティサム。インテリジェンス部門で言えば、本作のダニエル・グレイグあたりか。どちらもフェロモン出まくり。イッツセクシー。いい男が演じると、物語に色が出ます。文字通り色男。本作はダニエル色に染まった映画でした。主人公の設定は、頭の切れるスマートな男。でも結構ヌけている。ヤル気まんまんで女を抱こうとしたところを拉致されたり、相棒にボコられたり。そもそも本当に抜け目無い男なら、ボスに疎まれたりしない。能ある鷹は爪を隠す事を知っています。見た目よりずっと情けない。でもそこが彼の魅力。ダメ具合にそそれらる。結末もお見事です。色男の末路はこう在るべし。ただサスペンスにしては、ドキドキ感は薄めでした。あまりにもダニエルがカッコ良すぎて、切羽詰った感が伝わってこなかったから。ところで主人公の名前の謎ついて。ラストのアナウンスまで自分は気づきませんでしたが、注意深く観ていた人は彼の名を知ることが出来たのでしょうか。もしそうなら、1点加算したい。[DVD(字幕)] 6点(2009-03-31 20:58:11)

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