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プロフィール
コメント数 1617
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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1441.  グレタ GRETA 《ネタバレ》 女が女にストーカー、という点だけは少し目新しいようにも思うが、ストーキング&監禁ものとしては総じて平凡かつ地味な展開運びで(先の予想も付いてしまい)割と退屈。非常に期待していたクロエちゃんとイザベル・ユペールはどちらも、これも全体的に地味で盛り上がりに欠ける演技の出来映え(特にイザベルが非常に平凡で、チープなスリラーには彼女の品格は無駄遣いかもと思ったり)。残念ながら凡作と言う他無い。[映画館(字幕)] 4点(2019-12-16 00:42:58)

1442.  ヘレディタリー 継承 《ネタバレ》 かなり緩慢で(尺自体も少し長めだし)、加えて極めて居心地の悪い時間の中に鋭く鮮烈に出現するショック描写のクオリティは相当に高く、チープな驚かし系の小技とは一線を画して文字通り背筋が少しゾッとするような素晴らしい出来と言える。加えて終盤はそこそこ派手で見応えも有り、前述の居心地の悪さも含め、ホラーとして観るなら本作は十二分に良作であるのは言うを待たない。 しかしながら、どうも観終わって腑に落ちない感があったのは何故だろう。考えるに、実のところ本作はその前半1時間以上がパラノーマルな現象とは全く関係無く、問題を抱えた一つの家族を襲う悲劇を陰鬱かつ冷酷に描いていく構成になっている。その後、オカルトな展開から最終的には悪魔絡みのラストに落ち着くわけだが、前半の極めて居たたまれない(ある種極上の)ハード系ヒューマンドラマチックな展開が(これには、単なるホラーには少し勿体無いレベルの演技力を誇るトニ・コレットが、これまた妙に気合の入った渾身の芝居を披露しているという嬉しい誤算が大いに寄与している)、前述のとおりいつのまにかどっかに行っちゃって、ラストはごくごく平凡なホラー的結末に終着するという(ホラーとして)逆に話をつくり込み過ぎたための中途半端感が原因なのだと思う。 もし、本作においてホラー面に加えてヒューマンドラマ部分にも納得いく決着を見出すということが出来ていれば、それこそ本作は『エクソシスト』に匹敵する傑作となったかも知れないと個人的には考えている。監督の次回作に大いに期待する。[映画館(字幕)] 7点(2019-12-15 23:18:37)(良:2票) 《改行有》

1443.  20センチュリー・ウーマン 《ネタバレ》 時の移るままに、時代も、社会も、そして人も変わりゆく。煙草も、人種差別も、性別さえも、今や世界から消えゆく運命に在るのだ。まして、善き人間の在り方「目指すべき姿」など、不変で在りようが無い。そんな世界において、親は子供に何を示せるのか。そういった普遍的な親と子の関係性をテーマにとった本作が最後に描き出すメッセージは、親が子に示せる最大のものは「生き様」だという(親が「何を教えたか」ではなく、親が「どういう人間で在ったか」)、これも普遍的な教訓だと言える。 本作に登場する「僕を育てた人」3人は、いずれもかなり変わった性格と、劇中の時代(1970s末)における先進的な価値観を持った女性である。アメリカ社会は丁度この頃に、人生の在り方の爆発的な多様化と、目指すべき統一的な価値観の喪失を経験したのだろう(日本においては、これはもう少し後の時代に起ったことなのではないだろうか。40年前の日本人は、もっと単純で画一的な人生を生きていた様に思う)。 この変わった人達がなんとかかんとか生きていく(そして少年に啓蒙を与えようとその風変わりな価値観を炸裂させていく)様子は、それだけで実に味わい深いコミカルさとヒューマニズムを醸しているが、そんな中に一つ描かれる「絶対的な価値」、アネット・ベニング演じる母親の、男なんかに見向きもしない(女としては)枯れ果てた彼女の内に見えるものは、だからこそ際立つ息子への純粋でひたむきな母性的愛であり、そこに我々はある理想の母親を見出すのだ。 70年代末のレトロ・ポップな雰囲気と、少し知的でかつこれも風変わりでとても「粋」な台詞回しの質の高さも素晴らしいが、奥底に感じられる限りない優しさが実に心地良い静かな傑作。非常にオススメ。[映画館(字幕)] 9点(2019-12-15 13:53:55)《改行有》

1444.  ネオン・デーモン 《ネタバレ》 かなりもったりしたテンポで、これは(ストーリー自体の方よりも)極めて美的な画面や洗練された音楽の方をゆっくり存分に楽しんで欲しいという趣向だろう。そういうコンセプトならば、話の方が非常に単純で退屈なのを許容してやらんこともないが、にしても内容面でちょっとパンチが足りない感じ。善の要素たる美しさと、対比される悪たる醜さ・エゲツ無さの描写もどうも淡泊で深みが無いし、加えて言うならば「美しさ」に関しても、エル・ファニングは(非常に適役だとは思うが)どちらかと言えばカワイイ系で、周囲を圧倒する「美しさ」までは感じない(少なくとも他のモデルにそこまで優るようには見えない)。小手先の演出に気を取られ、内容面の勘所を少し見誤ったか。ただ、全体のアーティスティックかつモダンな雰囲気は非常にユニークでグッドだが。 女性の容姿の評価軸は「綺麗・可愛い・色っぽい」の3つだと思っている。(キレイ系じゃないけど)可愛くて少し芋っぽいファニングが、後半どんどん色気を増していく展開が…あれば良かったのに。[インターネット(字幕)] 5点(2019-12-15 01:10:29)《改行有》

1445.  私がクマにキレた理由 《ネタバレ》 この映画の主題はアメリカ上流階級の異様なライフスタイルをコキ下ろすコメディ部分にこそある。ただ、その一方で私が感じるのは、映画として本来メインにするべきヒューマンドラマ部分が非常に薄っぺらくなっており、話が正直言って全然面白くないということである。金持ちを嘲笑おうとするコメディ部分も現実離れ感が大きく(アメリカ人と我々では話の内容の受け止め方も違うし、彼らとはコメディセンスは更に異なるし)、これも腹を抱えて笑えるとまではいかないのが率直な感想で、全体的に色々とかなり物足りなく感じる。スカヨハは全盛期で、ダサい格好をしても隠し切れない色気が炸裂している(アホ旦那が手を出すのもまあ分かる)。[インターネット(字幕)] 4点(2019-12-14 12:41:00)

1446.  機動戦士ガンダムNT 《ネタバレ》 話の内容は文句無しに相当面白い。難点ははっきり、異常に駆け足な点(状況説明も背景説明も前作『UC』との絡みも最小限)。90分に無理繰り抑え込んだのは予算面の制約かなんかなのだろうか。アニメとしても作画がやや甘い場面が散見されるし、戦闘シーンも可も無く不可も無いくらいのレベル。テレビ1クール(かОVA6話)でじっくり見たかったというのが本音。重ねて言うが話自体は上出来なので。 ただし一言。私の中ではニュータイプの物語としてのガンダムは『逆襲のシャア』で完全(かつ不可逆的)に終結したので、はっきり言って『UC』は受け入れ難いというのが正直なトコロ。結局ニュータイプがもはや神の如き奇跡で世界を救い、正直ガンダムというよりはエヴァンゲリオンだなあと感じている(二重に二番煎じ)。ただ、今作の構成から見ても分かるように、福井氏の作家能力は非常に高い(『UC』についても「ラプラスの箱」とかのアイデアは素晴らしいと思う)。願わくば「ニュータイプ」の次のガンダムのコンセプトを見出して欲しいのだが。[映画館(邦画)] 7点(2019-12-14 12:31:38)《改行有》

1447.  追悼のざわめき 《ネタバレ》 前衛的な映画(エログロたっぷり)だが、あくまで日常の生活風景をベースにしつつも、風変わりかつ奇怪で醜悪な映像の数々には十二分に「見たこと無い感」が有るし、全体的には相当に意味不明ながらも所々は分からなくもない様なストーリー構成は、そこそこ良いアヴァンギャルドな雰囲気を醸しつつも完全に置いてけぼりにはならずに済む絶妙さをも備えている。全体的にまずまず悪くない雰囲気映画だとも思うが、残念なのはとにかく長過ぎること(この手の前衛芸術は尺が長過ぎると、芸術にはなっても映画にはならないのよね)。偶に流れる音楽が妙に安っぽく、雰囲気にそぐわないのも気になる。[DVD(邦画)] 5点(2019-12-14 12:26:59)

1448.  シンデレラ(2015) 《ネタバレ》 内容はみんなの知ってる童話そのまんまなのだが、矢鱈と気合入れて製作されており(金の掛け方がエグい)、特にCGの出来なんかは実に素晴らしくてとってもファンタジックな映像世界が目の前に広がる。個人的にこんなの実写化する意義があるのか非常に疑念があったのだが、これは一本取られたと言う感じ。その上に、大人の鑑賞にも耐えるべく様々な工夫(随所で演出がややビターだったり複雑だったりグッとくるハートフルだったり)が添加されており、クオリティは単なる子供向け映画のレベルには無い。 敢えて難癖を付けるなら、元ネタアニメのミュージカル要素がどっか行っちゃった点か(代わりにヘレナ・ボナム=カーターが妙にハイテンション)。あとシンデレラは眉毛太過ぎな気がする(可愛いけど)。ただ王子が超イケメンだし、ケイト・ブランシェットを筆頭に脇役陣の演技もかなり良いし、爽やかなハートフル面も含めて実は非常にオススメ。流石のディズニー。[インターネット(字幕)] 8点(2019-12-14 11:54:06)(良:1票) 《改行有》

1449.  バンブルビー 《ネタバレ》 シリーズ最高傑作との評を聞きつけ、勇んで鑑賞。んで、アクションは凄いけど話がイマイチなシリーズから、話はそこそこだけどアクションがショボい作品が爆誕!とゆーのが正直な感想。全体的になんか低年齢向け化している感がアリアリで、特にトランスフォーマーのデザインが分かり易い(少しチープな?)カッコ良さに様変わりし、展開面も頑張っていて決して悪くはないのだが惜しむらく所々が結構に雑でこれも何か子供騙しな気もする(特にラスト、バンブルビーとの別れが率直に言って無理矢理だったり。別にチャーリーん家で潜伏しとけば良くない?) 他にも凄く気になったのが、トランスフォーマーが地球に来て早々ペラペラ英語喋りながら「ここが地球か…」とか言っちゃうスーパー適当描写とか。何より一番痛いのがアクションで、敵も味方もちっこいのが数体しか出てこない上、中盤は殆どアクションも無く、その点は端的に物足りない。前評判ほどではなかったというのが結論的な評価で、これをシリーズ最高傑作とか言っちゃうのは寧ろシリーズの全否定だと思う。 とは言え、前述の通り話はベタながらもかなり頑張ってるとも言えるし、シナリオ上のイケてる工夫も有って少なくとも退屈で死にそうとかでは全くないし、シリーズ代名詞たる臨場感抜群のアクションもラスト付近に有るには有るし、何より主演のヘイリー・スタインフェルドはルックスも良い上に相当な熱演でかなり良かったし、娯楽作としては普通に及第点で、特にファミリーで観る分には確実に満足して帰れる程度の出来。毛色の違ったスピンオフとして割り切って観るなら、そんなに後悔はしないかと。[映画館(字幕)] 6点(2019-12-14 11:47:02)《改行有》

1450.  ハッピーエンド(2017) 《ネタバレ》 色々と矢鱈に混み入った人間関係を背景としてかなり繊細な内容を扱っているが、第一に相当分かりにくいつくり(説明描写も少なく、後から前のシーンの意味が分かる構成も多い)なのと、第二にイマイチ何が言いたいのか分からないやや難解なテーマ設定で、映画全体の可読性はかなり低い。希薄な内容を複雑な設定で「上げ底」しているだけにも感じられる。[DVD(字幕)] 4点(2019-12-14 11:33:30)

1451.  エル ELLE 《ネタバレ》 タイトルの仏語の意味「彼女」のとおり、ある一個人(女性)をクローズアップして描くことを主題とした作品で、話の内容自体には左程の意味は無いとも言える。特筆すべきは、その女主人公の非常に多面的な人物像(冒頭からのレイプ被害者に始まり、母、娘、経営者、等々)と、それらの中でも際立っている病的なまでの異常人格ぶりである。その異常性・変態性にせよ、もう一つの重要側面だと思われる性的魅力とその部分の奔放さにせよ、それらに重厚なリアリティを吹き込むイザベル・ユペールの演技は細部に至るまで実に見事で、かつ独創的だと言える(美醜を併せ持つ様な容貌のつくり込みにせよ、それでいて還暦越えにも関わらずの熟した色気を迸らせるのも自由自在だということについても、正に圧巻と言う他無い)。監督はユペールには演出を付けなかったらしいが、それだけ彼女の役作りが卓越していたということだろう。この演技の質だけでも、観る価値は十二分だと言える。[インターネット(字幕)] 7点(2019-12-14 11:30:18)

1452.  ワイルド・スピード/スーパーコンボ 《ネタバレ》 ちょいちょい入るハゲ二人のコミカル小芝居は至極どうでもよい出来だが、アクションは相当に高水準。打撃&体術も迫力あるし、乗り物アクションも凝ってて良いし(久しぶりだっけ?と登場したニトロ爆走にもテンションはアゲアゲ)、ラストのヘリVSトラックは独創性も衝撃度も超抜群でそれだけで元は倍ぐらい取れてると思う。加えて、ヴァネッサ・カービーちゃんは演技もルックスもアクションも三拍子揃って素晴らしくて正に会心の出来映え(『アトミック・ブロンド』のセロン姐さんに匹敵する)。イドリス・エルバも見事な存在感で魅力タップリのグッドな悪役。少し尺が長い気もするが、絶対に楽しめる。[映画館(字幕)] 7点(2019-12-14 02:56:50)

1453.  T-34 レジェンド・オブ・ウォー 《ネタバレ》 娯楽系の戦争映画で、特に戦車同士の戦闘描写にはややリアリティに欠ける嫌いがある(ついでに言うと敵兵を募っての実戦訓練とかもややイミフ)。ただ、まずどこから用意したのか知らんが戦車は完全に本物にしか見えないし(実は本当に本物らしい)、戦闘のアイデアも色々と単純にカッコいいし面白いしで、割り切って観れば楽しめることは間違い無い。この手の少し不真面目な戦争映画って最近はあんまり多くないようにも思う(流石ロシア)。[映画館(字幕)] 6点(2019-12-14 02:43:37)

1454.  恐怖の岬 《ネタバレ》 中盤までは、敵の悪辣な追い詰め方に対しこちらは対抗策が無く全く無力なので、実に不快で不穏で大変結構なスリラー加減。ところが終盤は、なんのこっちゃ分らん罠とやらに、悪賢かったはずの敵が猪突猛進してくる謎展開からの非常に平凡なラストと、かなり尻すぼみな印象。静かに怒りを湛えるグレゴリー・ペックも良いが、ロバート・ミッチャムa.k.aスリーピング・アイの件の目付きが非常に陰湿な感じで素晴らしい(良キャスティング)。[インターネット(字幕)] 5点(2019-12-14 02:35:04)

1455.  サスペリア(2018) 《ネタバレ》 かなりアート系方面に寄せたホラーリメイク。芸術的ショットの数々やメインの暗黒舞踏の出来栄えは、本作にアート系を称してもよいレベルの芸術性を付与していると言える。しかし、映画としてはちょっとテンポが悪過ぎる嫌いがあり、特に最初の1時間半は内容が希薄な上に超スローでメチャクチャに辛い。狂気のクライマックスはグロ描写の切れ味も含めてかなり秀逸。 アルジェントが「これのどこがリメイクやねん!」とマジギレらしいが、引き継いだミステリアスな舞台設定&アーティスティック・ホラーの部分は間違い無くリメイクであると言える。そもそもあんな(実は)しょーも無いホラーをマトモにリメイクする訳無いやんけ。タルいのを除けば(除いて良いのかという問題は有るが)、元ネタをあらゆる面で凌駕しているのは確実。[映画館(字幕)] 6点(2019-12-14 02:31:07)《改行有》

1456.  北斗の拳(1995) 《ネタバレ》 質感はC級映画と言う程ではなく、時代相応のB級映画程度のクオリティは整っており、セットや全般的な演出もそこまでチープではない。ほぼ白人なキャスト陣も(何故か無意味にユリアだけ日本人なのもよく分からないが)特にケンシロウの俳優は筋肉も素晴らしく、全体的にそこそこ頑張っている様にも思う。そもそも原作のコンセプトが「マッドマックス+カンフー」ということで、要はカンフーがこの映画のキモだと思うのだが、序盤はかなりショボく見えたが(北斗百裂拳!(ペチペチペチペチ)には思いっ切り吹いてしまった)、終盤の大盤振る舞いな見せ場では、合格点とまでは行かないがこれもそれなりに頑張っており(主演男優はプロのキックボクサーらしく、蹴りはそこそこ)、率直な評価として「『北斗の拳』の映画化」という意味では全くの無価値な映画という程に酷い作品ではないと思う。 問題は普通に映画として観た場合で、北斗の拳を熟読している私でさえ(話の大筋はともかく)細かい部分は何がどうなってるのかサッパリ分からない非常に適当な展開運び&設定で(かつ状況説明も殆ど無いし)、これをアメリカ人にいきなり観せたら、それはそれは残念な事になるのは必然的に明らかである(映画単体としては救いようの無い程にポンコツ)。 後は、この「『北斗の拳』の映画化」という非常に「無茶な」試みに対し(そもそも映画化できる題材ではないと思う)、各々がどれだけハードルを下げられるかに全てが掛かっているのだと思う。まあ、本作で一番「印象に残った」シーンは「リュウケンを『射殺』するシン」だったと言う時点で(失笑)、高が知れているのは否めないが。[インターネット(吹替)] 3点(2019-12-14 00:47:39)《改行有》

1457.  ハウス・ジャック・ビルト 《ネタバレ》 今まで観た中でも最悪な映画の1本だが、ここまで来ると誉め言葉である。極めて邪悪・残虐・醜悪な展開・演出のオンパレードで(私の観た回でも途中退出者がいたぞ)、母子皆殺しのシーンは流石の私も目を背けたくなった(私も相当グロ耐性が付いてる方だと思っているのだけど、これはアウトだった)。 ただ、ややアヴァンギャルド、かつまたもや相当に独創的な各種演出それ自体の質・オリジナリティは流石だし、バッハのパルティータをリフレインする音楽感覚も優れていると思う。殺人犯の心理分析もそこそこ良い線を突いていると思うし、マット・ディロンの凶悪極まりない演技はこれも質が高い。異常犯罪系の映画としては多様な側面が各々に優れた良作であり(特に良いと思うのは、前述の異常殺人者の心理描写の巧みさ)、かつ一種芸術的な雰囲気すら醸し出しているハイ・クオリティな本作は、その方面に関心のある人にとっては必見な作品と言ってもよいかもしれない。一言、一般の方には「観てはいけない」映画だとお伝えしておく。[映画館(字幕)] 7点(2019-12-14 00:33:18)《改行有》

1458.  ゴーストマスター 《ネタバレ》 (状況設定やロケ地の感じ、あと若干のチープさが)なんか少しだけ『カメ止め』に似てる雰囲気のスプラッタ・アクション・コメディ・ホラーwith「映画を愛する者達」という作品(ナニソレ)。正直訳の分からないプロットを、変な勢いだけで無理繰り押し進めてゆこうという展開運びだが、中盤、やや訳の分からな過ぎる部分があり、正直ちょっと置いていかれてしまった感があった。 ただ、かなりの分量挿入されているコメディ要素とスプラッタ要素は、(スプラッタは所々かなりチープだが)それなりに面白くてまずまず笑える出来なので(壁ドンで女の子の頭ブッ潰すのは中々良かった)、シュールコメディとして気楽に観るならそこそこ成立していると言える(タランティーノとホウシャオシェンのくだりは映画館でも結構ウケてたし)。 一点、かのマスター・オブ・ホラー、トビー・フーパーの名作?『スペースバンパイア』を観ていない程度のホラー初心者の分際では、本作を語る資格など無いのかも知れない(私も観ていないが、本作を観たからといって『スペースバンパイア』を観よう!という気には、正直あんまりならないのだけれども)。[映画館(字幕)] 6点(2019-12-14 00:21:29)(良:1票) 《改行有》

1459.  ドクター・スリープ 《ネタバレ》 「シャイニング」は、それを持つ者を決して幸福にはしない。むしろその人生を困難にし、悲劇をもたらすこともある。しかしそれでも、人知れず他者を救い、世界を変えていくことが出来る。能力を持つ者が正しい心を持ち、正義が継承されていくことこそ、「シャイニング」が存在する意味であり、希望でもあるのだ。 静かで重厚、かつ非常に陰鬱でハードな展開運びにより、異能の能力者の「悲哀」を的確かつ強力に表現しつつ(前半が相当に緩慢なテンポで、少し疲れるくらいに歯応え十分)、最後の最後で儚くもはっきりと前向きなテーマを描き切っている本作のシナリオは、ダーク・ファンタジーとして内容的にかなり高水準な上に見応えも抜群で、優れた仕事だと言ってよいと思う。 本作は完全なファンタジーであり、ホラーでは無いが、ホラーを期待されている(と思われる)作品なのにチープな恐怖描写に走らず、シリアスな物語を貫徹している点も好印象である。チープさを排すると言う意味では、極めて正統派で真っ当な美人であるレベッカ・ファーガソンを悪役に起用することで、ワンランク上のスタイリッシュな(ただし底冷えのする程に冷徹な)邪悪さを演出した点も効果的であったと感じる。前作との関係性の面でも、シナリオ的にも終盤の仕掛けに例のホテルを不自然さ無く繋げている点で巧みだし、(主展開を邪魔することなく節度を保って)前作の名場面をフラッシュバックさせるシーンも種々有り、続編としての楽しみも十分に備えていると言える。一点、野球少年の虐殺シーンはかなり惨たらしい上にさほど効果的とも思えず、もう少しマイルドにしても良かったかと思う(見応えは更に増しているとはいえ)。[映画館(字幕)] 8点(2019-12-14 00:08:50)(良:1票) 《改行有》

1460.  ヘンリー/ある連続殺人鬼の記録 《ネタバレ》 この手の実録異常犯罪ものはどうしたって映画としてはキワモノ扱いで、ぶっちゃけるとB級ホラーと同じノリで作られている様に思う。その意味では、本作では主人公ヘンリーの犯行の凄惨さやヴァイオレンス描写といった部分のスリラーな見応えは(取り分け壮絶なラストを含めて)非常に素晴らしく、ホラーもどき映画として求められる要素の出来は、このジャンルの映画としては間違い無く高水準だと言えると思う。ただし、やはり実話ベースの犯罪映画として、私は、実在のヘンリーの人物像や殺人の動機・解釈に関してが作品中に必ず描かれるべきだと思うし、その面について言えば本作はかなり浅薄な作品であると言えるとも感じている(そもそも、詳細は省くが相当部分がフィクションだし)。 「セックスするなら、相手を殺さなくてはならない」と言ってのけたヘンリー・ルーカスは間違い無く極めて深刻な性的倒錯を伴う異常性欲殺人者であったはずで、その精神異常は母親による幼児期の虐待によって形成されたことが明白である。にも関わらず、本作におけるヘンリーの犯行動機はどれも非常に衝動的で、「特に動機が無い」のに殺してしまうと言う意味の異常さのみが際立っている。私見を述べれば「メチャクチャにタチの悪い不良」程度の異常性でしかなく、より深刻な(しかも実在の)快楽殺人者としての異常性を描けてはおらず、異常犯罪の真の意味での恐ろしさは全く感じないと言うのが正直な感想である(ヘンリー・ルーカスについての実際の心理分析を読む方が余程怖い)。 まあ、前述通り完全にB級映画として製作されている本作にそこまでの脚本上の精密さを求めるのも詮無いことなのかも知れないが、仮にも実話ベースで名前も本物使っといて、それは流石に失礼じゃないのとも思うのだが(いくら相手が異常殺人者とはいえ)。[インターネット(字幕)] 7点(2019-12-11 01:10:31)《改行有》

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