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プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1521.  TAXi3 『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』は、視聴者参加型クイズ番組の最高峰『アメリカ横断ウルトラクイズ』のパロディでした。とはいえ、模倣しているのはBGM程度。もはやクイズ番組ですらありあせん。ひたすらたけし軍団や若手芸人に無茶苦茶やるだけ。お下劣極まりない、程度の低い番組でした。本作も似ていると思う。『Taxi』シリーズのフォーマットだけは利用しつつ、やりたい放題のおばかギャグのてんこ盛りで勝負。ホント、くだらないです。脚本もグズグズ。雪山のエピソードなんか、車を雪山で走らせたいがため。意味なんかありません。でも笑わせてもらいました。満足度だけで言えば、前2作よりも上。お馴染みの濃いキャラたちと改造車のギミックがあればそれでいい(お笑いウルトラクイズなら、井出の裸と竜ちゃんの弱り顔)。能天気に笑えることは、それだけで幸せなこと。このシリーズ大好です![DVD(字幕)] 7点(2008-02-03 17:49:17)

1522.  THE 有頂天ホテル 《ネタバレ》 キャストは豪華。エピソードも盛り沢山で飽きさせません。キーアイテムを介しながら、絶妙に各物語が絡み合っていく見事な脚本。さすが三谷幸喜。旺盛なサービス精神には頭が下がります。ただ思ったほど満足感が無いから不思議。まず思い当たるのが役者の問題。序盤からお馴染の俳優陣がぞくぞく登場。人気者の顔を拝めるだけでも有難い。でもメインディッシュばかりなので、気後れしてしまう。「そんなに沢山食べられないよ」と思ってしまう。食す前から胸がいっぱい。だから意外と箸が進まない。たまに知らない役者さんを見かけると、ホッとしてしまう。某プロ野球球団の話ではないけれど、やはり配役にもバランスが欲しい。無色で味のない役者さんの大切さを知りました。“自分らしく生きる”というテーマに沿ったエピソードの数々。奇跡に頼らない落としどころは自分の好み。個人的には松たか子の強さにグッと来ました。でも盛り上がりに欠ける。クライマックスのパーティ会場で、“締め”が欲しいと思いました。オダギリが書いた垂れ幕は、今宵の出来事全てを象徴する文字。これを効果的に使うのも手だったかと。画に魅力が出てくれば、三谷映画は鬼に金棒だと思います。[DVD(邦画)] 6点(2008-02-02 18:22:40)

1523.  王と鳥 《ネタバレ》 「ジブリの原点」なるキャプションに惹かれて鑑賞することに。抜ける床、地下市民、逃げる美少女、同じ顔の警官ぞろぞろ等々。確かに初期宮崎作品を髣髴とさせます。小ネタからその世界観に至るまでソックリです。でも受ける印象は全く違う。宮崎作品は情緒溢れる冒険活劇。一方、本作は文学性が強い。それに政治風刺も色濃く見えます。“やぶにらみ”は、民へ目を向けていない事の比喩。王様本人は早々に地下に消え、自画像が王に成りすまし。強大な兵器が仇となる皮肉なラスト。黒髪青髭の王様も、特定の人種を示唆しているのかな?当時の社会背景は存じませんが、辛辣な体制批判が込められていると感じました。ただ、魅力的な世界観ゆえ間口は広いものの、起伏に欠ける物語に退屈する人もいると思います。自分がそうでした。個人的には本作を体験したことで、いっそう初期宮崎作品の娯楽性の高さに感心した次第です。浮世絵がヨーロッパの印象派に多大な影響を与えたのは有名な話。本作と宮崎作品の関係もそれに似ていると思います。どちらも優れたオリジナル。それぞれ素晴らしい。[DVD(字幕)] 7点(2008-02-01 21:46:01)

1524.  X-MEN:ファイナル ディシジョン 《ネタバレ》 ミュータントを“人間に戻す”新薬「キュア」の登場によって、ミュータントと人間、それぞれの思惑がますます顕になる3作目。自らの能力を忌み嫌う者、受け入れる者。人間との融和を図る者、敵対の意思を表す者。ミュータントはそのアイデンティティを問われます。人間側も同じ。曖昧にしてきたミュータントの位置付けを、明確にせざるを得なくなる。実に面白い構図です。現実の差別問題や、他生物との関わり方と照らし合わせてみるといい。“人間とは何者か”という物語の根幹に行き着きます。ただ、それは鑑賞後のお楽しみ。まずは目の前で起きていることを存分に楽しみましょう。ミュータントの多彩なサイキック能力。その映像表現の見事なこと。極上のイリュージョンを見ている感覚でした。迫力満点。そして美しい。スクリーンで観なかったことを後悔しました。ただ、ドラマは不十分だと感じました。ジーンとローガンの恋愛話をクライマックスにするなら、もっと木目細かな心理描写の伏線が必要でした。それに締め方もぬるい。今回の件で、ミュータントと人間の間に大きな軋轢が生まれたはず。一度恐怖を体験した人間が、その源を放置するとは思えない。人間は、それほどお人好しではありません。何事も無かったような平穏な結末に違和感を覚えました。並みのアメコミ映画なら問題にしません。見た目が派手ならそれで満足。ただ本シリーズには奥深いドラマ性も求めたい。それが可能な優れたコンテンツと考えます。エンドロール前後のシーンについて。クレジット前のワンカットは絶品でした。見事な余韻を作り出しています。ただ、最後のシーンは要らなかったと思う。驚愕の事実は、艶消しでもあります。続編の布石としての要素の方が強い。こうなったら、責任を持って3部作を超える続編をつくってもらいましょう。[DVD(字幕)] 8点(2008-01-31 19:22:49)(良:3票)

1525.  チャイルド・プレイ(1988) 《ネタバレ》 大柄な肉体、恐ろしい凶器、醜悪な顔、常軌を逸脱した狂気。観客が殺人鬼を怖れるのは、彼らには“とても適わない”と思ってしまうから。ジェイソン、フレディ、レザーフェイス等、スター殺人鬼はみんなそう。太刀打ち出来ないことを直感します。そういう意味で、本作のチャッキーでは“物足りないかも?”という先入観がありました。所詮人形は人形。しかも子供サイズ。戦って負ける気がしないから。でも予想は覆りました。結構本気で怖かった!最初に抱いたのは“他人に信じてもらえない”恐怖。助力を請えない状況がどんなに心細いか。チャッキーの罪の責任を負わされるのも心配。そして“大切なものを奪われる”恐怖。子供の命を狙われるのは、自分の命を狙われるより遥かに恐ろしい。チャッキーの体格的ハンデを埋めるシチュエーション作りも光ります。身動きの取れない車の中、あるいはVS子供。体格差は関係なくなる。チャッキーは立派な殺人鬼だと思いました。さすが、シリーズ化された作品の1作目だけのことはある。設定、脚本、共に秀逸だと思います。ただ、ラストの畳み掛けはややクドイ。それよりも、続編の可能性を残すため、チャッキーを生かす算段をしたほうがいいと思いました。何かに憑依させるとか、止めを刺さずに逃がすとか。あんなにシッカリ抹殺したら、続編が作り難いんじゃないかと気がかりで。でも心配ご無用。どんな荒業を使っても続編を作るのが映画界でした。[DVD(字幕)] 8点(2008-01-30 19:01:44)

1526.  ルビー&カンタン 《ネタバレ》 無垢なバカに周りが振り回される設定は、コメディではよく見かけるパターン。そのバカに魅力を感じるかどうかがポイントだと思います。ボサボサの髪につぶらな瞳。「やあ、カンタンだよ」と相手の迷惑も考えずに語りかけるKYぶり。全然相手にされていないのに、話を聞いてくれたのが嬉しくて親友気取り。妙に腕っ節もある。絶対にこんなバカに付きまとわれたら迷惑だと思う。悪意や計算が無い分、扱いにくい。でもね、すごく共感してしまう自分がいる。友達が欲しくて欲しくてたまらない。でも溶け込めない。空気を読み過ぎて雁字搦め。結局いつも一人ぼっち。そんな自身の生き方を顧みると、カンタンのような積極性が羨ましくもある。結果的に友達が出来なくても、最初から作ろうとしないのと、頑張ったけど出来ないのとでは価値が違う。ルビーにはちょっとお気の毒だけど、ステキな親友が出来たカンタンには、おめでとうと言いたい。鬱陶しいのがまた、快感になったりして。少なくとも自分は、カンタンを愛おしいと思いました。残念だったのはラスト。「絶対に人を殺したらダメ」と言い切っていたカンタンが、ルビーを救うためとはいえ、人を撃ってしまったのは悲しい。代わりに撃たれるなんてバカな真似はしなくていいけど、もっと彼らしい遣り方でルビーを救って欲しいと思いました。ただ、病院での一件(危篤患者のベッドに座るエピソード)を見る限り、案外殺していないのかも知れません。[DVD(字幕)] 8点(2008-01-29 18:38:27)

1527.  スペーストラベラーズ 《ネタバレ》 ちょっと間抜けな銀行強盗に、たまたま居合わせた客、そして銀行員。彼らが成り行きで結成した『スペーストラベラーズ』は、劇中のヒットアニメに準えたもの。現実に不満を抱える者たちが仮初めのキャラクターを演じることで、活き活きと蘇っていく。明らかに悪ノリです。(それも責任の所在が自己に無い分タチが悪い。)でもいつしか本気に変わって行った。深津が言う“生きている実感”とはそういうことだと思います。本気だから楽しい。本気だから見えるものがある。彼らの行為を肯定する気はありませんが、気持ちは理解できます。ただし、条件がつく。それは“みんなが無事であること”。スペトラの面々は勿論のこと、銀行や警察関係者等、事件に関わった人たちに死者が出たらいけない。シャレにならないから。主犯3人が包帯ぐるぐる巻きでも構いません(むしろそれくらいのお仕置きは必要)。でも最終的に笑い話に昇華できなかったらダメです。金城らの拳銃がニセモノだと知っていた深津。彼らの最後の暴走を止められなかった深津には、後悔の念しか残っていないと思う。いくら後日談でも、「あの時は充実していた」なんて呑気な感想が出るはずが無い。彼女の人間性を貶める事にしかなりません。娯楽作品の素晴らしいところは、どんなミラクルでも起こせること。素人が爆弾処理をする等、完全コメディを打ち出している作品。相応しいオチを用意して欲しかったと思います。人が死んで悲しいのは当たり前。最後に泣ければ「いいお話だった」と観客が感じると思ったら大間違いです。[DVD(邦画)] 4点(2008-01-28 20:13:10)(良:2票)

1528.  ハムナプトラ/失われた砂漠の都 《ネタバレ》 日本語吹替えを担当した声優さんが上手だったのか、裏切り者がそんなに悪い奴に思えなくて。根っからの悪人というよりも、単なるお調子者。だから、悲惨な結末をを与えたのは、少々可哀想な気がしました。お仕置きにしてはキツ過ぎたかなと。冒険映画のお約束がちゃんと守られていたので、安心して観ることが出来ました。TV地上波吹替えにはもってこいの作品。[地上波(吹替)] 6点(2008-01-27 21:10:51)(良:1票)

1529.  X-MEN2 《ネタバレ》 X-メンVSマグニートのミュータント対決は、表面上のぶつかり合い。その裏にあるミュータントVS人間の構図が本シリーズの本質です。それが強調される第2作目。敵対するX―メンとマグニートが一時手を組み、危機を乗り越える展開は巧みだと思いました。全ミュータントの命が、悪の親玉の力によって救われる展開はお見事。しかしすぐさま状況は一転。やはり敵は敵だと再認識させられます。シビレる巻き返しでした。ラストの主要キャラクターにの死は、物語を盛り上げる上での常道手段。ただ、あのシチュエーションで死ぬ必要があったでしょうか。無理やりエピソードを突っ込んだ気がしました。(次作での復活はあるのかな?)多彩なミュータントの能力と比べると、主役の能力は実に平凡。しかも本作では同一の能力者が現れる始末。主役の能力にスペシャル感が全く無いのも、めずらしいと思います。でもそれがいいところ。アメコミ原作の映画では一番好きなシリーズかもしれません。[地上波(吹替)] 8点(2008-01-26 21:11:09)(良:2票)

1530.  ネットワーク 《ネタバレ》 その職に固執するあまり、我を失ってしまった落ち目のキャスター。視聴率至上主義で暴走する女プロデューサーや重役。「ビジネスだから」では片付けられない執念が垣間見えます。彼らを突き動かした真の原動力。それは欲望だと思う。自己顕示欲や承認欲求、優越感、成功欲等々。人が欲して止まない要求を満たしてくれるものが、TV業界にはあるということ。それも頷けます。一度に数千万人を相手にし、その結果が視聴率となってはね返ってくる。これだけ大規模な成果を短期間で、かつ数値として確認で出来るのがテレビならではの醍醐味。成功で得られる快感は凄まじいと思う。手にしたものが大きいほど、そして得難いほど、手放したくないのが人情です。ただ今回のケースは度を越えている。予言者という名の道化に身を落とすキャスター。視聴率を守るために殺人を示唆する幹部たち。みな狂っています。マスメディアの力、というより、その先にある大衆の力に飲み込まれたのだと感じます。ラストの銃撃事件。一人は局の幹部から依頼された人間。では、もう一人は誰か?おそらくただの一般人。つまり大衆の一部です。大衆を欲し、大衆に祀り上げられ、大衆に殺された一人の男。その憐れな末路が大衆の前に延々と晒される皮肉。恐ろしいと思いました。[DVD(字幕)] 7点(2008-01-25 19:04:43)

1531.  プレスリー VS ミイラ男 《ネタバレ》 「面白いか?」と問われれば、胸を張って「ツマラナイ」と言える。でも「好きか嫌いか?」と尋ねられたら、「好きだ!」と思わず叫んでしまう。そんな作品でした。主人公は、“生きていたキング”ことプレスリー。その相棒はケネディを自称する黒人。相対するは、“古代エジプトの王様”。爺さん連合VSミイラ男。全員がキングだし、みんな棺桶に足を突っ込んでいる。このシチュエーションがたまらない。歩くのもままならない主人公。当然、アクションは控えめです。クライマックスの対決もグダグダ感タップリ。でも何か憎めない。爺さんが一所懸命に戦っているから応援したくなる。誰からも褒められず感謝もされない孤独な戦い。でも充実していたと思う。人生最後の達成感。それがあれば悪くない。[DVD(字幕)] 6点(2008-01-24 19:09:50)

1532.  ゴーストライダー 《ネタバレ》 トラックに潰されても平気なゴーストライダー。でもチンピラのナイフで負傷。体の仕組みがよく分からない。不死身っぽい気もするけど、先代ライダーの話を聞くとそうでもなさそう。観客にハラハラしてもらうために、能力のアナウンスは丁寧にして欲しいと感じました。アクションは地味。たまたま手にしたチェーンを振り回すだけ。必殺技も同じです。でも気に入りました。渋くてイイ。ただ物足りなくもあります。従順に瞳を見つめ返す闇の者たちは人が良すぎる。必殺技が炸裂するか否かの攻防を見たいと感じました。(例)ライダー「オレの目を見ろ!」悪「ヤなこった。お前の魂胆はお見通しだ。」(焦点が定まらない表情の悪者。宇多○ヒカル風。)ライダー「イヤイヤ違うんだって。ほらココ。実は眉間のところにお得な情報が書いてあるのよ。」悪「えっ。マジで!」ライダー「かかったな!」悪「ウギャー!!」みたいな策略の仕掛け合いや、心理戦があっても良かったかなと。物語は平坦で盛り上がりに欠けるし、結末も何だかよく分からない。でも満足してしまうから不思議です。主役にニコラス・ケイジを配した豪華さと、ヒロインの豊かな胸に満足したのかもしれません。[DVD(字幕)] 6点(2008-01-23 20:10:57)(笑:1票)

1533.  アンフェア the movie 《ネタバレ》 「クールで強いヒロイン」と「意外な犯人」。TVドラマ『アンフェア』が支持されたのは、この2つの要素があったからだと思います。映画化に当たって、グレードアップが期待される項目でもあります。しかしコレがサッパリ。自動車爆破に巻き込まれた娘を抱えて「誰か、救急車を!」と叫ぶ主人公に幻滅します。“母の顔”は雪平のキャラクターで重要な位置を占めるもの。それが決して“強い母”ではないことも承知しています。でもどんなに弱い母親でも、我が子のためになら必死になれるはず。他人に助けを求めるという行為では、母の弱さしか伝わってきません。携帯をサッと取り出し救急車を呼びつつ、僅かに母の顔を覗かせる程度の表現で良かったのではないかと。まず徹底されるべきは、彼女の“強さ”の部分。伝染病に侵された娘とのシーンも然り。親子の絆をアピールする前に、やらなければいけない事があるでしょう。刑事の強さに、娘を守る母の強さが加わってこそ“強くてカッコイイ”と言えるのではないでしょうか。「意外な犯人」のファクターも×。映画に先行して放送されたTVスペシャルは、“犯人役”になれるキャラクターを創造するためのもの。主要キャラクターを犯人役で消費し過ぎたツケを払わされているようなもの。それくらい映画通でなくても簡単に想像出来てしまいます。江口が犯人では、むしろ当たり前過ぎて逆にビックリする始末(笑)。○曜サスペンスの如きノリです。やはり映画としては安っぽいと感じてしまいます。終始スケブラで奮闘した篠原に+1点オマケでこの点数です。[DVD(邦画)] 4点(2008-01-22 18:57:43)

1534.  父、帰る 《ネタバレ》 冒頭の飛び込みエピソードに端を発する不穏な空気は、終始作品世界を覆っています。画面の端々から兄弟の抱えるのと同じ不安が伝わってくる。父と名のる男は一体何者なのか?本当に父親なのか?もしかしたら殺されるのでは?目的の見えない旅の中で、弟が口にする疑念を、笑い飛ばしてみせる兄。しかし彼もまた(いや弟以上に)不安だったのではないか。兄は弟に比べてずっと父親に従順でした。それもそのはず。“父に対して”と言うよりも、“大人の男に”畏怖していたから。まざまざと見せつけられる大人の力。カツアゲをした悪ガキを事もなげに取り押さえ、アクシデントを難なく切り抜ける技量。彼と比べると、自分がどんなに小さくて、ひ弱な存在かよく分かる。集団の中で身を置く術を知っている兄の方が、弟よりも“人間力”に敏感なのだと思う。12年の歳月の溝を埋める小旅行。もし無事に終えることが出来れば、親子の絆を深めることが出来たかもしれない。畏怖を“畏敬”に変えられたかも。しかし待っていたのは悲劇でした。その原因は、父と子の意識のズレ。父親にとって息子は幼い頃のままでも、子供にとっての父は、得体の知れない大人。決定的な認識の違いがある。これに無頓着だったことが、悲劇を呼んだのだと思います。遣り切れない。ただ救いがあるとすれば、父は息子の身代わりになったということ。弟が本当に飛び降りたかどうかは分かりません。でも自分が落ちたことで、息子を我に返すことが出来たのは間違いない。「息子が落ちなくて良かった」そう思うのが親です。車の中で「靴を脱げ」と弟に命令する兄の姿は、まるで父親のよう。僅かな時間でも、この兄弟にとっては一生分の父の思い出になりました。後悔の念と供に、決して消えることは無いはずです。[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-01-21 18:21:22)(良:4票)

1535.  ザ・グリード 《ネタバレ》 因果応報、勧善懲悪の原則がキッチリ守られているお約束どおりの展開が心地よいです。ラスト、たどり着いた孤島での続編も観てみたいです。[地上波(吹替)] 5点(2008-01-20 20:04:26)(良:1票)

1536.  ゼブラーマン 自分が持っている三池監督のイメージは、マンガ雑誌で言うと『漫画ゴ○ク』です。野暮ったい。泥臭い。アクの強い劇画的な魅力とでも言いましょうか。もちろんこれは褒め言葉です。無味無臭で、毒にも薬にもならない監督よりはずっといいでしょう。ただ個人的には正直苦手です。本作も三池節炸裂の1作。でも好感度は今までのどの作品よりも高かったです。やはり脚本が良いのでしょうか。正義のヒーローに憧れる冴えない中年男。その彼が本物のヒーローに変わって行く様は、大好きな『サボテンブラザーズ』を彷彿とさせます。それに主演の哀川が素晴らしいです。この役に惚れているのが伝わってきます。彼が理想とするであろう“本当にカッコイイ大人”を好演していました。自分も仮面ライダーやウルトラマンで育った世代。そしてお父さんでもあります。主人公の悲哀に感じるものがありました。ただし、残念なことにツマラナイのです。テンポが合わないとしか言いようがありません。気持ち的にはもう少し高い点数を付けたいのですが、コレくらいで勘弁してください。[DVD(邦画)] 6点(2008-01-19 21:19:55)

1537.  キャリー(1976) 《ネタバレ》 (DVD特別編での鑑賞です。)血に塗れた少女キャリーの叫ぶ姿は、切なくも美しく見えました。このシーンのために本作は在るのだと感じます。それほどまでに魅力的なシーン。ただ其処へ結び付けるための強引さも感じました。クラスメイトたちの行動は完全に常軌を逸しています。あそこまで執拗にキャリーを虐める理由がみえ難い。また自身の能力をコントロールできるキャリーが、彼女に好意的な人間まで死に至らしめたのも理解に苦しむ。母親殺しにしてもそう。我が身を守るためだけなら、包丁1本だけ刺せばいい。意図的な殺人者と言われても仕方ないと感じます。もっとも、それだけ彼女は精神的に追い込まれていたということなのでしょう。祈りの小部屋で母と供に果てる姿は、憐れとしか言いようが無い。死してなお誹られるキャリー。彼女の母こそ罪深い。[DVD(字幕)] 7点(2008-01-18 19:08:32)

1538.  監督・ばんざい! 前作『TAKESHIS’』が今までの監督人生の集大成とするなら、本作は人間、北野武の原点回帰。氏の本質、アイデンティティは、“芸人ビートたけし”なのだと思います。爆発オチなんかお笑いウルトラクイズと同じ。世界的な映画監督、大御所タレント、文化人、コメンテーター。どんな呼ばれ方をしようとも、結局オイラはおいら。ペンキ屋の小倅がたまたま芸人として売れただけ。大した才能なんか持ち合わせちゃいねえよ。そんな心の声が聴こえるよう。ただ、それなら『みんな~やってるか!2』でも良かった。あえて小津作品やALWAYSを揶揄するようなパロディにしたのは、映画関係者及びファンから非難されたいが為ではないかと。巨匠扱いは御免。もう一度、お笑い芸人タケちゃんの軽いスタンスで映画を撮りたい。その前フリとして、世間が持っている監督イメージの破壊を狙ったものと想像します。だからツマラなくて正解。コケて本望な気がする。『監督ばんざい』は、もうお手上げということ。そう考えると、たけし“らしい”と思います。爆発炎上でさら地となった大地に、今度はどんな花を咲かせてくれるのか。今から楽しみです。[DVD(邦画)] 5点(2008-01-17 19:40:41)(良:2票)

1539.  スネーク・フライト 《ネタバレ》 大量のヘビを使って旅客機を落とそうというトンデモ計画。フェロモンでラリったヘビたちが、乗客を襲う!機器類を破壊する!最初の犠牲者は、トイレでエロっているカップル。ホラー映画のお約束を踏襲しています。オッパイにパクリ。イチモツにガブッ。大蛇にぐるぐる巻きにされ、頭から丸呑みされる乗客。期待どおりのシーン連発です。設定は完全にイロモノ系おバカB級映画のノリ。笑って観るつもりでした。ところが、段々本気になってくるのです。当初考えていたよりも、ずっと優れた設定であったことに気付かされます。ポイントはヘビの種類が多いこと。その多様性が展開をスリリングにし、画にメリハリを与えていました。ドラマもなかなかのもの。極限状態で暴かれる人の本質。我が身を呈して赤子を守る者もいれば、醜態を晒す者もいるワケです。幼い兄弟のエピソードがいいですね。毒蛇に噛まれた弟。守ってやれなかったと悔やむ兄。でもちゃんと彼は弟の命を救います。不意を付かれてホロリときました。至ってシリアス。でもやっぱりおバカ。このブレンド具合が絶妙だと思いました。脚本を練れば、もうワンランク上のサスペンスに化ける可能性もあるかと。少々採点は甘めですが、個人的にはかなり気に入りました。[DVD(字幕)] 8点(2008-01-16 18:11:44)(良:1票)

1540.  ルイスと未来泥棒 《ネタバレ》 キャラクター造形はユニークですし、動きにはメリハリがあります。子供向けとは思えないシュールでハイブローなギャグもいい感じ。展開はテンポ良く、あっという間の1時間半でした。エンターテイメント性は抜群です。飽きさせないつくりは素晴らしいです。ただ、忙しない印象もあります。“飽きさせない”ではなく“飽きられることを怖れている”ようにも感じました。もう少し落ち着いてください。静があってこそ動が際立つと思います。もっとも、このスピード感が物語の粗を目立たなくしているのも事実です。タイムパラドックスの処理の仕方や問題解決法は、相当無理矢理でした。疑問を持つ暇を与えずに、ラストまで突っ走るシステム。これはコレで上手いやり方だと思います。メッセージは「前へ進み続けよう」。それはウォルト・ディズニーの言葉でもあります。主人公=ディズニーと見て取れます仕立て。成功者の言葉には説得力があります。でも同時に残酷な響きも含んでいると感じました。ルイスはルームメイトの人生を変えました。野球のエラーを帳消しにしました。結果彼は幸せな人生を歩めたようですし、万々歳です。でも最初の彼の人生はどうなるの?とも思います。人を恨んで堕落した人生。とても上等なものではありません。でもそれを否定したら、「前へ進み続けよう」というメッセージが意味を成さなくなるのでは?前へ進むのは、成功の前提ありきでは無いはずです。間違ったって、失敗したって、何度でもやり直して悔いの少ない人生を送ること。それが過去へ戻れない私たちが出来る最大限の、そして唯一の方法です。自分の人生に対する誠意です。「前へ進み続けよう」とは、そういうことではないかと。ダメダメな人生も否定して欲しくないと思いました。(余談)自身初の3D鑑賞。普段眼鏡を掛けている自分は、3D用メガネを渡されてハッとしました。ヤバイ、眼鏡の上にメガネは掛けられない!ところが全然OK。眼鏡ONメガネで全然イケました。眼鏡を常用している方も3Dを楽しめますのでご心配なく(笑)。[映画館(吹替)] 7点(2008-01-15 18:41:37)(良:1票)

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