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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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141.  ディセンバー・ボーイズ 《ネタバレ》 少年たちののひと夏の成長物語という事で、どうしてもこの種の最早バイブル的作品「スタンド・バイ・ミー」と比較されてしまう事は致し方ないけれど、これ単体としてみれば素直な仕上がりの佳作だと思います。なんといってもこの作品の最大のウリは、ハリー・ポッターならぬラドクリフ君の童貞喪失シーンでしょう。あまりの緊張(期待?)のせいか、何気に前半のシーンで乳首が勃ってたりするのも、遠い親戚の叔父さん的目線で見守ってあげれば微笑ましかったりもする・・・。オーストラリアが舞台という事で、クリスマスが真夏になるという季節設定も一味違っていて面白い。ラドクリフ君と主役のしたたかチビ眼鏡君以外の、あと二人の少年のキャラ肉付けがいまひとつなのが残念。その点「スタンド・バイ・ミー」がいかに飛び抜けて良い出来だったかを自分は再認識させられましたね。ハエがブンブンと登場人物の顔に止まりまくっているのもリアルで良い。[映画館(字幕)] 6点(2007-12-01 16:25:49)

142.  着信アリ ジャパニーズホラーに殆ど免疫がない自分にとっては、この程度の出来でも充分怖かったんですが・・・。ツンデレヒロイン、柴咲コウのたぐいまれなる「眼ぢから」によって支えられた一編。これを観ても特に続編を観たいと思わせる吸引力には欠ける。実際観てないし。[映画館(邦画)] 5点(2007-11-23 17:26:56)

143.  木更津キャッツアイ 日本シリーズ 「ダウンタウンヒーローズ」の時点で既に無理があった、美礼先生=薬師丸ひろ子のセーラー服姿を画面に出してしまった暴挙だけで5点マイナスです。まったくもって可笑しくも楽しくもなく、逆に背筋が若干寒くなるパロディ(のつもり?)とはこの事。作ってる人も出演者も、み~んな楽しそうにお仕事してんなあって思われるのは微笑ましいけど、それを観客が楽しめるかどうかはまた別。題材そのものが金曜夜10時の連続ドラマ向けとしか思えないんだけどなあ・・・。木更津も今はブームも去って、また元の静かな町に戻ってるんでしょうねえ。[映画館(邦画)] 4点(2007-11-19 14:15:44)

144.  ゾディアック(2007) 《ネタバレ》 実際に起こった未解決事件の顛末、観終えた後のカタルシスが殆ど感じられないという点で、韓国映画の「殺人の追憶」を想起させられます。当時のアメリカ警察の、管轄外同士の連携がうまくいってない状態での、原始的且つまどろっこしい捜査方法が解決を遅らせたのではないかという視点も似てる。ただこっちは展開自体が淡白なせいか、映画そのものはジェイクがようやく重い腰を上げるまでの、全体の3分の2までが面白くない。ジェイクがバツイチ子持ち、新聞社のイラスト担当という面白い設定が謎解決に生かされるのかと思いきやそうでもない。やたらとものものしく表示される時刻や日時が、事件の内容とは無関係と思われる出来事も入っているので、もしやこれは何かの伏線ではっっ?と構えてみてるこっちとしてはおあずけを喰わされたまんま、焦らしに焦らされた挙句、最後は事件そのものも何かもうど~でも良くなってくる。これを最初っからもう一回観ろと言われても辛いので、ご贔屓ジェイクの最新作だけど残念ながら点数は低めにさせて頂きます。『神出鬼没怪人ゾディィィアァァァッックッ!!!~さんざん振り回された人びと編』(←特に意味なし)[DVD(字幕)] 5点(2007-11-16 13:16:04)

145.  22才の別れ Lycoris 葉見ず花見ず物語 《ネタバレ》 大林監督のようなもはやベテランの域になってもまだなお、「映画製作において何事か為さざらん」という意欲が一向に衰えず、新作に漲っているのはすごい事だと思う。ただその意欲が時たまとんでもない方向に傾いてしまうのが、昔っからのこの監督のご愛敬。私は昔、この伊勢正三の名曲が効果的に使われた、北海道が舞台のドラマの秀作、『昨日、悲別で』(倉本聰脚本)を観ていたので、映画化されると聞き曲調に合わせよりノスタルジー溢れる作品になるとばかり思ってました。ところが開けてびっくり、なんとホラー調とは!!恐れ入りました・・・。まだまだ僕は大林監督という人を真に理解してないのかもしれません。暗~い画調と内容はともかく、自分がこの作品を観て一番気になったのは、現在と過去それぞれの、ダブルヒロインの魅力の乏しさ。過去ヒロインは鈍重、現在ヒロインはヘンな髪型のおかげでまともにお顔さえ拝めない始末。新人発掘ヒロインを輝かす事については右に出る者がいないはずのこの監督としては、初歩的不手際としか思えない。たとえば「さびしんぼう」にあった名場面自転車チェーン外れとほぼ同趣向のシーン、このヒロインに当時の富田靖子ほどの魅力があったら!!と暗闇で地団駄を踏んでしまったほど。残念ながら失敗作というより、これは「大怪作」という評価にさせて頂きます。無機質無感情な芝居にひたすら徹した主役の筧利夫は好演。<結論>ヒロインが輝かない大林映画は映画自体も輝かず、これ鉄則なり![映画館(邦画)] 4点(2007-11-12 15:48:56)(良:1票)

146.  まぼろし 《ネタバレ》 「デブラ・ウインガーを探して」でアメリカのある女優さんが、「フランスのシャーロット・ランプリングが羨ましい」的な発言をしていたのを、この映画を観ながら思い出しました。そりゃ彼女たちが羨ましくもなりますよ。若い時に既に「愛の嵐」という代表作を残しつつ、年を重ねたら重ねたでこんな芝居のしどころがある役が回ってくるんですもん。セックスの最中に突然笑い出し、「だって貴方軽いんですもの」っていう台詞が妙にリアル。熟年カップルのベッドシーンって苦手だけど、これはやけにエロチックで綺麗でしたね。先に「スイミングプール」を観ていたので、この監督の、何でもないシーンでも何故かドキドキさせられてしまう、ミステリアスなタッチが好き。賛否両論曖昧模糊拡大解釈可能なラストシーンも私は気に入ったので一点プラス。(追記)さかQさんともっつあれらさんのレビュー拝見して驚きました。私もラストシーン、彼女が何だか「弧を描くように」まぼろしに向かって行ったので砂丘の上を走るとそうなるのか・・・?って不思議に思ったんです。もし彼女があの「まぼろし」を「追い越していった」のなら、かなりラストの解釈が変わってきますよねえ・・・。原題「砂の下」も、もしかしたらこの監督さんはそこに何かを引っ掛けておきたかったかのかも。というわけでネタばれ有り登録もしとこ。[DVD(字幕)] 7点(2007-11-09 16:05:46)

147.  TRICK トリック 劇場版2 金曜日の夜、リラックスした状態で視聴するのにぴったりだったこのドラマや「スカイハイ」とか、改めて劇場版にする事になんの意味があるんだろう・・・?しかもテイストや演出の呼吸はドラマの時とまるで変わらないのに。誉める点を挙げるとすれば、いつも犯人を崖の上に追い詰める役柄の片平なぎさを逆にした事くらいか。ホントそれ位なのが情けない。巨根=貧乳コンビのキャラクターにのみ頼ったやり取り、緩すぎるルーズなストーリー展開はドラマ時代からのトリックテイストとして許しましょう。しかし結局おしまいまでシツコク使ってた懐かしギャグのワンフレーズの多用、名脇役生瀬警部と野際母の投げっぱなしのような扱いにはさすがに我慢出来んかった。[DVD(邦画)] 4点(2007-10-29 11:01:58)

148.  手紙(2006) 角度や目張りメイクによっては山田孝之が「博多華丸」に見えてしまうのは私の視力に問題有りなんでしょうか・・・?それはともかく、沢尻エリカ扮するヒロインが私にはよくわからない。原作ではもちろんきちんと描かれてるんであろうと思われるが、映画を観る限りではさっぱりわからない。関西出身の工場に勤務していたはずの純朴そうな彼女が突然ドレスアップして小洒落たバーに現れたり、恋人(吹石一恵)の存在を何故か最初っから知っているような素振りを見せたり、見ず知らずの刑務所に入ってる男に手紙を代筆したり・・・。よくわからない上に正体不明。全てはイケメン山田君に恋焦がれるが故の、恋は盲目状態の行動かと思われるが、その辺の経緯もなんだかよくわからない。もしかしてこういう性格不明の役どころばかりをやらされた結果、今世間をお騒がせしているような態度に出たとしたら、彼女にとっても日本映画界にとっても大変不幸な事だと思います。[DVD(邦画)] 5点(2007-10-27 16:23:52)(良:1票)

149.  ヘアスプレー(2007) アメリカの柳原可奈子さんはとにかくポシティブシンキングですね~。最初から最後まで勢いに乗せられて観てしまったという感じ。決してデブ専ではない自分でも、なんの憂いも翳りもなく歌い踊るニッキー嬢はすこぶるチャーミングに映りました。今年春に観た「ママの遺したラブソング」ではすっかり枯れてしまった役柄で少々幻滅したジョン=トラ氏のここでの面目躍如の活躍ぶりに溜飲を下げ、まさかまさかのウォーケン氏までが歌にお付き合いするとは思わなかったので、これは嬉しい誤算。太ってて何が悪いん?女装の何がいかん?肌の色が違って何がおかしい?そのまま、ありのままに生きられればそれでええやんっていう少々ストレート過ぎるメッセージもこの作品なら許せます。ジョン=トラのぽつりと独り言「でも男の気持ちも解るのよっ♪」には大爆笑。[映画館(字幕)] 7点(2007-10-26 14:48:07)

150.  リトル・ミス・サンシャイン 《ネタバレ》 優れたロードムービーのお手本のような愛すべき佳作。捨てキャラ、不要なシーンすらひとつも見当たらず。何気に買ってたエロ本でさえ後で伏線になっていたり、長男の色弱が判明するシーン(←その前にちゃんと病院で前フリがある)では、あまりの脚本の巧みさに自分は思わず唸ってしまった。それにしても「リトル・ミス・サンシャインコンテスト」って・・・、ネーミングとは裏腹に、何て不健康でジメジメしたコンテストなんだろう。居並ぶ幼女たちが次々と媚を観客に売るトコなんか、なんだか全身がムズムズしてくる。かつて「ジョンベネちゃん事件」をワイドショーで観てた時に感じたモノと同種の、生理的にいやあな感覚、痛々しいというか不健全といおうか。もちろんお腹がちょこっと出た幼児体型のオリーブちゃんだけは別。自分はストレート過ぎる家族団結ものは苦手だけど、こういうちょっと変化球気味で、ピリッとスパイスを効かせた作品は大好きです。登場人物一人一人が抱きしめてあげたい程いとおしい、そんなアメリカ映画って最近なかなかなかったと思います。もしキャストアンサンブル賞とかあったらこの作品にあげたい。[DVD(字幕)] 8点(2007-10-22 13:38:24)(良:3票)

151.  自虐の詩 《ネタバレ》 う~ん・・・、何だかこれ「嫌われ松子」の一挿話を無理矢理引き延ばし、クライマックスに延々続く回想シーンを繋げ、一応体裁を整えてるだけっていう印象の映画かなあ。中谷美紀も阿部寛も好きな役者の一人だけに、この程度の出来では少々不満。「松子」で吹っ切れた感のある、ヒロイン幸江さん=中谷はもはや美人女優の域を逸脱し、トンでもない表情を時折見せてくれ、彼女の女優根性に頭が下がる思い。演技も◎。残念ながら、不幸顔幸江さんの悲しい過去は、観客の予想の範囲を特に超えるものでもないので、肝心要のクライマックスに怒涛のごとく回想しまくりシーンを持ってこられても、観ているこっちは戸惑うばかり。幸江ヤク中更正退院→二人で大阪に引越しの間に、真面目で一途だったはずのイサオ=阿部ちゃんの心境にどんな変化があったのかがまるで描かれていないので、単にプータロー暴力夫にしか見えないのも難。画面の隅にいろんなマニアが喜びそうな小ネタをたくさん仕込むのもいいけど、もっと登場人物の感情の細かい動きにも気を配ってもらいたい。脇役の女優?カルーセル麻紀が一番大阪人らしかったかも。[試写会(邦画)] 5点(2007-10-20 14:47:52)(良:1票)

152.  40歳の童貞男 DVDジャケットから、中年版「アメリカン・パイシリーズ」みたいな、軽く観られるおちゃらけたコメディーなのかとタカくくっていたんですが意外や意外、人生の機微みたいなものを突いた科白も結構あってこれは掘り出し物でした。やたらとゲイであるかないかにこだわりまくる主人公の同僚二人が、実は互いが気になっていて最後は結ばれましたって結末になるかと予想してたら違った(笑)。情欲に走ってばかりで、パートナーとの精神的愛情を育む事を怠けてた結果、今現在では私生活が不幸のズン底に陥ってしまった私にとって、この主人公の生き方はある意味理想。これからの後半生、路線修復可能?かどうかは別として学ぶべき点が多々あったのでこの点数で。[DVD(字幕)] 7点(2007-10-19 16:37:45)

153.  今宵、フィッツジェラルド劇場で 《ネタバレ》 全編を通じ画面を支配する古き良き時代の優雅な雰囲気、郷愁そそるカントリーソングの数々、メリル・ストリープを筆頭とする芸達者な方々のやりとり等、どれを取っても自分好みの作品のはずなのに何故か今ひとつ盛り上がらない。これはおそらく自分の語学力不足のせいで、本来もっと可笑しくなっていいはずの下ネタアメリカン・ジョークや、彼らの会話の中で醸し出されているはずのペーソスが字幕だけでは伝わってこないせいかと思われます。アルトマン監督お得意の、大人数の登場人物の捌き方は本作でも流石に手馴れたもの。「首切り」トミー・リー・ジョーンズ氏が「天使」に連れ去られた事で、劇場が存続出来ましたっていう安易な結末に収まらなくて本当に良かった。アルトマン監督の遺作と知ってから観たせいか、ラストシークエンスの会話に一抹の何とも言えない余情が漂っていたような気がします。メリルの唄は「ハリウッドにくちづけ」でもすでに実力証明済みだけど正に玄人はだし。[DVD(字幕)] 6点(2007-10-13 11:31:11)

154.  カポーティ 《ネタバレ》 自分がトルーマン・カポーティについてあらかじめ知っていた情報。「ティファニーで朝食を」の原作者、早くからの文壇デビュー、ゲイで有る事、この三点くらい。迂闊でしたね、これは「冷血」をちゃんと読んだあと観るべき映画でした。当時最先端の流行作家であった彼の驕り、虚栄心、自己愛、苦悩が地味だけれどじっくり描かれていて、これはかなりの見ごたえ。好きな種類の映画ではないけれど、自分は興味深く鑑賞出来ました。欲を言えば、映画版オードリー主演「ティファニー」を観た時に、あまりの原作改悪ぶりに椅子からズリ落ちたとかいう、まことしやかな有名エピソードをちょこっとでも描いてもらいたかったかなあ。ラスト、幼馴染の女性(キャサリン・キーナー)に「(犯人たちを)救うつもりなんか初めっからなかったのよ」という一言がキツかったですね。(←でも彼にはいい薬)結果的に彼の嗜好?で一人の犯人だけにしか取材しなかったのはノンフィクション作者としては片手落ちなのでは?という疑問も残る。この映画の登場人物、一番の「冷血」漢はカポーティ本人だったという苦い苦い後味。[DVD(字幕)] 6点(2007-10-12 14:05:41)

155.  グッド・シェパード 《ネタバレ》 とにかく2時間50分は長~い!!秋の夜長にじっくり鑑賞するに相応しい地味な大人向けの大作。仏頂面マットと魅惑の唇アンジーのラブ&クライムサスペンスかと思ってうっかり観に行くと、とんだ肩透かしを喰う事間違いなし。言ってみればアメリカ戦中戦後の裏現代史。非常に多彩な人物が錯綜し、豪華な役者が次から次へと登場しては退場していくので、ちょいと目を離したすきに置いてきぼりを食うのは必至。デ・ニーロの監督としての手腕は、これを観た限りは手堅いとしか言いようがないですね。これだけの長尺だから、何箇所か呼び物になるシーンやケレン味ある演出がもう少し必要だったように思えます。地味な展開だけに時おり思い出したように登場してくるアンジーの派手顔が出て来るたんび、ほっと一息つけるのも確か。マットとアンジーの息子役がミスキャストなので、中盤からの展開にイマイチのめりこめないのが最大の難点。愚鈍なんだか繊細なのか優秀なのか彼のキャラクター設定のブレ具合が非常に気になったなあ・・・。歌がちょっとばかり上手いだけ?だったら俺でもCIAに入れるんちゃうん?なんて思ったり笑[試写会(字幕)] 6点(2007-09-29 09:45:20)

156.  ブラックブック 《ネタバレ》 とにかくグイグイと、あくどい位に押しまくる力技で一気に見せてくれますね~、この監督は。まずヒロインの性格設定がいいです、決してただの品行方正なかよわき美女ではなく、下半身が適度にだらしなくて(!)生活力溢れた女性の流転の半生というのが、下世話な興味をそそってくれました。ナチスものサスペンスとしても、大人のエロを期待する方にも、娯楽作品としてもどれを取っても観客を十分満足させてくれる一級品だと思います。作中で女スパイ「マタ・ハリ」の話題が出ましたが、どちらかと言うと自分には、ヒッチコックの名作「汚名」でのイングリッド・バーグマンと、このヒロインがちょっと重なって映りました。青い軍服が似合うナチ将校役、セバスチャン・コッホ氏がやたら格好いい。ナチスものはこれまで数多く観てきたけど、こんな人好きのする親しげなナチ将校を観たのは初めてかも。完全にイメージを覆されました。ただ中盤あたりの、白昼堂々内通者を運河に投げ捨て射殺するまでに至るシークエンスには若干不満が残ります。[映画館(字幕)] 8点(2007-09-16 12:18:54)

157.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 統一ドイツ前のコチコチの社会主義者がヘッドフォン越しにソナタを聴く事で、次第に感化されていくお話なのかって、ポスターを観た印象では予想していたんですが、更にそれよりも奥行きがあり深い余韻を残す秀作でした。主役の大尉は盗聴する事により、これまで自分が知らなかった未知の世界を知る、音楽、思想、そして男女の秘め事、他者を愛するという感情を。おそらく彼は、人好きのする社交性抜群の、自分とはまるで正反対の人間であるあの劇作家に惹かれ愛してしまったんでしょう。しかし彼には同性にそんな感情を抱く事などおよびもつかない、だから太った娼婦を自宅に呼び欲望を満たそうとしても決して満たさせる事はなく、更に盗聴するという行為に傾倒していく・・・。私自身も普段の生活の中、「わかっちゃいるけど止められない」っていう行動を繰り返して生活し、人間ってそうやって年を取ってくものなのかと、ある意味諦念に似た感情を抱いていました。ラストシーン、宅配ビラちらしの仕事をカート曳きながらトボトボ歩く彼の姿はもしかしたら将来の自分の姿なんじゃないかって、ホントに身につまされましたね。大尉と劇作家がラストまで一度も顔をあわせないっていう緻密な構成もお見事!本年度アカデミー最優秀外国語映画賞も納得の仕上がりです。(追記)主役の大尉を演じたウルリッヒ・ミューエ氏は今年7月にご逝去された由、この作品での彼の芝居ぶりに鬼気迫るものを自分が感じたのは気のせいじゃなったんですね・・・。ご冥福お祈り致します![映画館(字幕)] 8点(2007-09-15 16:05:52)

158.  厨房で逢いましょう 食欲と性欲を存分に享受したがる人妻に翻弄され、あげく人生を狂わされた、彼女に恋した太ったシェフとそのダンナのとんだ災難バナシ。このヒロインってかなり図々しいですよね~。しかも一見、そういう風には見えない、はかなげで貞淑そうなのがまたさらにタチが悪い。やっぱり男より女性の方が上手なんですね、人生に対する処世術が。自分はフランス料理って不覚にも本格的なものを味わった事がないんですが、もう少しピリッとスパイスを効かせた方が映画としても面白くなったのでは?と思います。意外に油っこくなくお腹にあまりもたれるの事ない、スペシャルキュイジーヌを味わわせて頂きました。ご馳走様でした。[映画館(字幕)] 6点(2007-09-14 13:13:32)

159.  ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 《ネタバレ》 これまで公開された全五作のうち「秘密の部屋」と「炎のゴブレット」しか観てません。キャラクターに特に愛着もなく、たいして熱心なファンでもないので前作とのつながりがどんどん複雑怪奇化していく展開に、最早ここまで、自分はもうこれ以上ついていけません。森に潜む心優しい巨人とか、おかしな造形の生き物とか出てきても、ストーリーと殆ど連動してないのですぐ飽きる。これは自分がもはや童心を失ってしまったせいなのか、最近ココロがささくれだってて、物事を素直に受け止める事が出来なくなってしまったせいなのか。理由は定かではないけど、特にワクワクする箇所もなく、ず~っと退屈でした。闇の帝王が復活してようがしてまいが、なんかもうどうでもいいやって気分。それにしても校長先生、いくらラストで苦しい言い訳をしてハリー君を助けたにせよ、あなたが途中で消え失せた事は、生徒を守るべきあなたの重大な義務放棄だと僕は思いますよお・・・。[映画館(字幕)] 4点(2007-08-31 16:33:05)

160.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 クレしん映画初鑑賞。スピード感とお約束のギャグを挟みつつ展開されるストーリー、作者が狙っているテーマ性の深さ、完成度の高さに予想以上に驚き。ここでの評価の高さも納得。導入部とか特に巧いですね、子供にとって親が何か別の人格になってしまうって事は一番の恐怖ですから。ただ、オトナの子供回帰と子供を見捨てるという行為、昭和ノスタルジーとの相関関係がイマイチ疑問符??でしたけど。以下、ピクサーアニメ「Mrインクレディブル」と同じ感想になります。この作品もまっとうな人生を歩まれている方ほどより感動出来るんじゃないかって気がします。多分、自分はひがみっぽいヒネこびた人間なんでしょう・・・。家族一致団結!!悪を倒せ!家族の絆万歳!のクライマックスに、また一人疎外感を味わってしまう自分がいました。素直に感動出来ずつい斜に構えて観てしまう思考回路が哀しい。「みんシネ」を見てるよい子のみんな、間違ってもチャーリーおじさんみたいな、ヒネたオトナにだけは将来ならないようにしようね!じゃあまた来週![DVD(邦画)] 6点(2007-08-27 17:11:24)(良:1票)

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