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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2386
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1701.  ハウス/HOUSE(1977) 《ネタバレ》 この映画、近年ブルー・レイが発売されたり全米で公開されたり、海外ではブームになっているそうですね。自分の中でも、あまりのアヴァンギャルドぶりとぶっ飛びぶりには度肝を抜かれ、「衝撃を受けた映画」ベスト3にいまだに入っています。この当時のアイドルだった大場久美子たちの演技は、池上季美子は別にしても恐ろしく下手くそ。とくに屋敷に着くまでの少女マンガ×ハーレー・クインのベタベタさは、さすが日本が世界に誇るロリコン監督である大林宣彦の処女作に相応しい展開です。いま観直しても意味不明なギャグや楽屋落ちにはほんと失笑しちゃいますけど、こんな映画今まで観たことないと言う驚きは実に新鮮でした。『泥だらけの純情』のBプロとして公開されたってのは有名ですが、いま『泥だらけの純情』なんて観る人いないでしょう。酷評される映画より哀れなのは忘れられた映画です。[映画館(邦画)] 8点(2011-10-04 22:18:00)

1702.  マイ・ボディガード(2004) 《ネタバレ》 ケヴィン・コスナーの『ボディガード』みたいな甘っちょろいお話しだとばかり思っていたら、まさにその対極にある様な殺伐とした復讐物語だったのでびっくりでした。トニー・スコット印のチャカチャカ映像は相変わらずですけど、デンゼル・ワシントンとダコタ・ファニングを眺めているうちに気にならなくなって良かったです。でもね、「ピダが生きていた」という展開には開いた口が塞がりませんでしたよ。「え、死体も確認されてなかったんだ、犯人に殺すと言われただけで死んだとみんな思いこんでたのか、そんなアホな!」いやー、正直あまりのバカバカしさにぶっ飛びましたねー。これで3点は減点させていただきます。それからあの画面に字幕を流すところ、わたしは『ニコニコ生放送』を思い出して笑ってしまいました。どうせなら始めから終りまで字幕つきだったらもっと面白かったのにね。[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-02 21:37:21)

1703.  悪魔のはらわた 《ネタバレ》 数あるアンディ・ウォホールの映画の中で本作と『処女の生血』はもっとも観て判り易いのでは(もっとも、ウォホールは名前を貸しただけで内容には一切タッチしてないというのが定説です)。立体映画(今でいう3D映画)として撮られたところが、まあウォホールらしさが感じられると言えなくもない。精力絶倫男の首をねらったのに、間違って女に全然興味がない顔が良いだけが取り柄の友人の首をチョンパしちゃうなんて、これほど笑えないブラックジョークも珍しいですよ。この映画の特長は使われている“はらわた”がどう見ても本物(もちろん人間のじゃないでしょうけど)をみたいで、最近のスプラッター映画と違った気色の悪さが観る者に襲いかかります。ヘタではないけどヘタウマの域までも達していない監督の手腕では、ウド・キアの熱演も空回りでした。彼は今でも個性派バイプレイヤーとして活躍してますが、まあ何と言う無残な変貌ぶりでしょう! 『ロッキー・ホラー・ショー』のティム・カリーとともに、「少年老い易く、学なりがたし」という感慨に打たれてしまうのでした。それにしても、10年以上むかしとはいえ、こんなゲテモノをNHK衛星放送よく放映したもんですな。[CS・衛星(字幕)] 2点(2011-10-01 19:04:18)

1704.  ゴースト・ハンターズ 《ネタバレ》 「お客さん、お客さん、そんなに怒らないで下さいよ、ここはこういうお店なんですから。たまにはこういうのもいいもんでしょ? でもお代はお返ししませんよ。」 えー、この映画の感想は、まあこんなもんです(笑)。あの天下の“スネーク・プリスキン”ともあろうお方が、唇にキム・キャトラルの真っ赤なキスマークをつけてアクション(らしきもの)を披露してくれるなんて、もうたまりません! ラストではカーペンター親父がノリノリで渋い歌声を聴かせてくれるし、サービス満点です。この映画のDVDではカーペンターとカート・ラッセルがオーディオ・コメンタリーを担当しているのですが、これが実に楽しそうでふたりの仲の良さがうかがえて微笑ましい限りです。もう一回ラッセルを起用したカーペンター映画の新作を観てみたいものです。[DVD(字幕)] 5点(2011-09-30 01:21:37)

1705.  RED/レッド(2010) 《ネタバレ》 アメコミ原作のぶっ飛んだプロットながら、イマイチはじけ方が足りないってのが残念。ウィリス、マルコビッチ、フリーマンはそれぞれいい味出しているけど既にどこかの映画で演じたことのあるキャラで新鮮味には乏しい。ヘレン・ミレンだけはまさに「ぜひ彼女に演じて欲しかったキャラ」が実現した様な感じで、『鬼教師ミセス・ティングル』がスナイパー・ライフルをぶっ放しているみたい、そのカッコよさとインパクトは絶大でした。この映画でとくに気になるのがあっさりしていると言うのか雑な脚本で、マルコビッチに「アタシだよ!」と叫んでロケット・ランチャーをぶっ放して返り討ちされる女殺し屋なんか「お前いったいマルコビッチのなんなのさ?」って気になってしょうがなかったです。結局、謎のまま映画は終わってしまいました(笑)。[DVD(字幕)] 5点(2011-09-27 19:22:11)(笑:1票)

1706.  キック・アス 《ネタバレ》 出ました!ひさびさの痛快作に出会ったという感じです。クロエ・グレース・モレッツが『シベールの日曜日』のパトリシア・ゴッジにそっくりで、21世紀の新しいロリコンのイコンが誕生しました。ビッグ・ダディもヒット・ガールも高度な殺人テクニックを持っているだけで別に身体的な超能力があるわけではなく、アメコミ・ヒーローの中でも明らかにバットマンとバット・ガールのパロディですよね(ニコラス・ケイジのコスはモロにバットマンですし、レッド・ミストはロビンを彷彿させてくれます)。自分の中で銃社会のアメコミ・ヒーローが銃器を使わないことに今まで不自然さを感じていましたが、本作でそこを見事に払拭してくれました。ニコジーも近年まれに観るのびのびとした演技で、楽しんで演じているのが良く判ります。そしてジェイソン・フレミングとデクスター・フレッチャーの『ロック・ストック』コンビの贅沢というかもったいない使い方、思わず笑ってしまいました。いかにも続編を撮るぞという終わり方でしたが、このセンスなら十分に期待できるので早く観たいものです。[DVD(字幕)] 8点(2011-09-25 14:44:34)(良:1票)

1707.  原始獣レプティリカス 《ネタバレ》 才人イブ・メルキオールが脚本に参加しているので、バラバラになった肉片が再生してもとに戻るなどセンス・オブ・ワンダーが感じられるところもある(東宝特撮のフランケンシュタインの“不死身の細胞”というプロットの元ネタではないでしょうか)。ところが恐ろしく稚拙な特撮技術と監督シドニー・ピンクのいい加減な仕事のせいで、ダサダサ怪獣映画の一方の雄みたいに語り継がれる出来になっちゃいました。“レプティリカス”は古代爬虫類という設定なのに見た目は西欧神話に出てくるドラゴンそのままで、その造形もあまりにダサくて“レプティリカス”が画面に登場したとたんにこの映画を観るのをやめちゃった人が大勢いたのでは。あの“レプティリカス”のご面相はもうコメディとしか言いようがありません。デンマークが舞台で現地でロケしているので、コペンハーゲン市内でのエキストラは沢山動員出来たみたいですが、まるでシティ・マラソンみたいに街中を全力で走っているだけ。対怪獣戦ではデンマーク軍の協力は得られたみたいですが、なぜか空軍や航空機はまったく登場せずでした。取り柄と言えば、普段眼にする機会が少ないデンマーク軍の当時の装備が判ることぐらいでしょう。実はデンマークは世界で初めて軽機関銃を開発した国ですが、そのマドセン機関銃を50年経ってもまだ使っていたのは驚きました。[地上波(字幕)] 2点(2011-09-23 21:40:54)

1708.  8mm 《ネタバレ》 スナッフ・フィルムを観たがるのは絵に描いたような大富豪、撮るのはコテコテのビザール野郎ども、とまあなんの工夫もない直球勝負で来られても面白くもなんともない。使われる音楽はインド風というかアラブ風のエスニック系で、“スナッフフィルムのジム・ジャームッシュ”と呼ばれる監督はハリウッドの業界人ではなくNYが本拠地であるなど、製作者たちが深く考えずあざとくこの映画を撮っているのが良く判ると言うものでしょう。ラスト、“マシーン”が覆面をとって素顔を見せるところで観客にサプライズをぶつけれるとこの監督は思っていたのでしょうが、冗談じゃない、みーんなこの展開は読んでいましたよ。 思えばニコジーも、この映画あたりから芸歴の大迷走が始まった様な気がしますね。[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-09-19 22:11:58)

1709.  アメリ 他愛のないお話しなんですが、ここまで造り込んだ映像で語られるとさすがに圧巻です。フランス映画の良質な伝統を受け継いで台詞は良く練り込まれているし、人物造形はジュネらしく老いも若きも男も女も微妙に変なキャラばかりなのが好きです。良く観るとこの映画はアメリを筆頭に登場人物たちがみな何らかのフェチであり、テーマはなんでしょうと問われれば、「フェチが世界を救う」と答えるのがいいのかも。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-17 20:24:28)

1710.  ユナイテッド93 私の中で「つらくて最後まで観れない映画」番付で、東の横綱が『火垂るの墓』、西の横綱は『ユナイテッド93』という位置づけになっています。まさにハリウッドが創った究極のアンハッピー・エンド・ムーヴィーじゃないでしょうか。なんでこんなにつらい実話を映像化しなければいけないんだ、と八つ当たりしたくなるのですが、10年経った現在でも「9.11陰謀説」なんていうタワケタ妄想が一部にはびこっている現実を見ると、やっぱりこの映画の存在は必要なんだなと思います。面白半分に語られる陰謀論なぞ、犠牲者たちを侮辱しているんじゃないでしょうかね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-14 21:06:12)

1711.  デス・ルーム 《ネタバレ》 撮影所めぐりのツアー中に、むかしヒットしたホラー映画のセットに閉じ込められた男女6人が怪談噺を披露すると言うのがプロットです。■第一話は、監督は我が愛するケン・ラッセル、もうケンちゃんの新作はないだろうと諦めてたので、観る前は愉しみでした(過去形)。邦題をつけるとしたらズバリ『血を吸うオッパイ』というところで、ストーリーも題名通りでそれ以上でも以下でもなし。悪のボスキャラとしてケンちゃん出演もしてますが、どんな役かというと何と言うか文字にするのもアホらしいくらいで、まあ、観ていただければ判りますよ(笑)。80歳にもなろうかというのにこの元気さ、この人きっともっと長生きしますよ(映画を撮れるかどうかはちょっと怪しいですが)。■ショーン・S・カニンガムが撮っている第二話は京都が舞台です。本作中ではもっともエロ度が高く、ララ・ハリスが脱ぎまくっています。杉本彩も出ていますがサプライズ出演みたいなもので、こちらは脱ぎません。『死霊に抱かれる女』という感じですが、アニメを使ったりしてなかなか意欲的な作品です。■三番手は伝説の監督モンテ・ヘルマンで、新作が観れるのはケンちゃんよりもサプライズです。1950年代の『突撃』を撮る直前の設定で、売れない脚本家とスタンリー・キューブリックの交友がプロットになってます。むかしキューブリックとヘルマンに何らかの交友があったことが元ネタなんでしょうけど、このふたりが友人だったというのはまた興味深いところです。■最終エピソードの監督はジョン・ゲイター、馴染みがない名前ですが『マトリックス』でオスカーを獲った特撮マンで、これが初監督になるみたいです。だいたい特撮マンが監督した映画はろくなもんがないのですが、酷評するほどではないにしろこのエピソードもあまり褒められた出来ではありません。子宮の中にいる胎児から、腸に存在する寄生虫が母親の栄養分を横取りするなんて、ちょっとおかしいでしょ。  総合するとオムニバス好きの私でもこの映画はダメ印を押させていただきます。ひとえにダメ映画になった原因は、ジョー・ダンテが狂言回しパートをいつものコメディっぽく撮っちゃったところにあるのでは。オチも不自然な強引さで、ダンテがもう少し真面目に監督してたら、もっと観れる映画になってたかもしれません。[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-09-12 23:40:50)

1712.  レッド・バロン(1971) 《ネタバレ》 ロジャー・コーマン映画史上最大の製作費を使い、そしてコーマンAIP時代最後の監督作でもあります。実は飛行機マニアだったコーマンがアイルランドに『ブルー・マックス』で使用された複葉機のレプリカがあって、これを使って映画を撮ろうとユナイトに企画を持ちかけたそうですが、そこはいかにもコーマンらしいところ。コーマンは手を抜く映画のときはナレーションを多用しますが、本作では一切ナレーションを使わず、省略法みたいな映像のつなぎだけでストーリーを語っているところにも彼の本気度が判ると言うものです。テーマとなっている“階級の対立”にしても、プロットが似ている『ブルー・マックス』があくまでドイツ軍の中のお話しだけに終始しているのに、ドイツとイギリスの対比に話をグローバルに拡大してゆくところなぞ、なかなか気宇壮大です。複座機の後部席に実際に俳優を乗せて撮影された空撮シーンの迫力はなかなかのものです。それにしても日本の映画ジャーナリズムのコーマンに対する低評価・無関心ぶりは欧米では考えられないほどで、もっとリスペクトされてしかるべき偉人だと私は思うんですけど…[DVD(字幕)] 8点(2011-09-07 20:33:13)(良:1票)

1713.  恐怖の足跡 《ネタバレ》 ご存知「あなたはすでに死んでいる」ネタの元祖となった映画。こんなカルト映画に10点をつけるのもどうかと思われるかもしれませんが、私にはどうしても外せない一本です。幼稚園児ぐらいのころ、街かどでこの映画のポスターを見て強烈なトラウマになった経験があるからです。昔の映画の看板やポスターは子供が見たらマジでビビる様なのが多かったですよね(同時期に公開されてた『フランケンシュタインと地底怪獣』の巨大な看板もとても怖かった記憶があります)。しかし無名俳優と低予算で製作されて、これほどその後の映画に影響を与えた映画も珍しいのでは。顔を白塗りしただけの亡霊たちなのですが、これが実に不気味で、ロメロのゾンビにインスパイアを与えたことは今や有名な話しです。全篇で使われるパイプ・オルガンをフューチャーした音楽もまた不気味で、その音楽に乗って死霊たちが舞踏会を繰り広げるラスト10分はホラー映画の歴史に残る強烈なシーンです。[インターネット(字幕)] 10点(2011-09-03 09:26:16)

1714.  華麗なるギャツビー(1974) 《ネタバレ》 脚本はなんとフランシス・フォード・コッポラ。時期的には『ゴッドファーザー』の後でいよいよ天下を取ろうかという絶頂期のせいか、やっつけ仕事でフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』を脚色したみたいな出来です。コッポラの脚本ではただのメロドラマみたいで、監督のジャック・クレイトンの演出のせいもあって、尾崎紅葉の『金色夜叉』をローリング・トゥエンティのアメリカへ舞台を置き換えたみたいな感じでした。 というわけで文句ばかり垂れてしまいましたが、俳優レッドフォードとしてはギャツビーはひとつの頂点に立ったとも言えるのも確かです。ほかの男たちが汗ダラダラ流している中で、さっそうとピンクのスーツ(!) を涼しげに着こなせる俳優が他にいるでしょうか。夕暮れ時に湖畔に佇むシルエットは実に決まっていて、ギャツビーのロマンチストぶりが良く出ているショットです。街道わきにあるでっかい眼鏡だけの看板も実にシンボリックで、こういうところを見ると原作はフィッツジェラルドの傑作なんだと納得させられました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-29 00:12:15)

1715.  Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼 《ネタバレ》 人格の内面性を表現するために別の俳優を画面に登場させるのはむかしから良くあるテクニックで珍しくはない。これをひとりの俳優でこなしちゃったのが『イブの三つの顔』で映画史に残る超絶的な名演を見せたジョアン・ウッドワードですが、こんな離れ業が出来るアクターはそういるものではない。その点、ブルックスの別人格マーシャルに名優ウィリアム・ハートを起用したキャスティングは大正解で、妙に理性的な言動が面白くブルックスの“心の闇”だけでなく良心の残りかすみたいなものまで感じさせてくれます。それにしてもウィリアム・ハートは20年前はたしか二枚目俳優だったはずなのに、最近はずいぶんと不気味なキャラでも平気に演じちゃう怪優になってきましたね。この映画のハートを観て感じたのは、次はフランケンシュタインのモンスターをぜひ演って欲しい、それもボリス・カーロフ風にね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-25 23:46:50)(良:1票)

1716.  ローズマリーの赤ちゃん 《ネタバレ》 “モダン・ホラー”というジャンルはこの映画が開拓したと言っても過言ではない。それまでのこけおどしが目立ったホラー映画とは明らかに一線を画す、神経症的な恐怖表現が実に鮮烈です(本作のプロデューサーが、B級ギミック・ホラーの帝王ウィリアム・キャッスルであるとは何たる皮肉!)。ミア・ファローは決して演技派女優ではないけど、妊娠して髪をショートカットにしてからの演技、とくにその表情は目を見張らせられます。また、出世をしたいがために奥さんを悪魔に貸しちゃうジョン・カサベテスのキャラが説得力があり過ぎです。なんせ自宅を抵当に入れて借金までして映画を撮ってた人ですから、映画のためなら喜んで悪魔と契約しちゃいそう(笑)。[DVD(字幕)] 8点(2011-08-24 20:15:04)

1717.  ジョアンナ 《ネタバレ》 監督のマイケル・サーンは、「ナバロンの要塞」などに出演した俳優(最近ではイースタン・プロミスに出演しているそうです)兼シンガーソングライター兼映画評論家ですが、長編第一作のこの作品は彼の才気が爆発しています。60年代スゥインギングロンドンの雰囲気がたまらなくカッコ良いのです。この映画は、駅の場面で始まり駅の場面で終わるのですが、オープニングのカッコ良さは鳥肌ものです。ラストはジョアンナが列車に乗って故郷に帰るのですが、なんと彼女は撮影中のスタッフにまでお別れのキスをして回り、列車が去ったあとカーテンコールよろしく全出演者がホームでダンスをするというしゃれた演出です。ジョアンナ役のジュヌビェーブ・ウェイトは下手な演技ですが不思議な雰囲気を持っています。アートスクールの学生という役柄、ジョアンナのカラフルなファッションは現代でも通じるセンスでした。制作40年記念してDVD化して欲しいものです。 【追伸】祝! 熱狂的なファンの夢がかなって『マイラ』と共についにDVD発売! 本作は大森一樹や大林宣彦など日本映画人にもファンが多く、また『スラムドッグ・ミリオネア』のエンディングなんか、パディントン駅でのカーテン・コールへのダニー・ボイルからのオマージュですよ。DVD発売を機会にもっと大勢にぜひ観て欲しい傑作です。『ジョアンナ』観ずしてスゥィンギング・ロンドンを語るなかれ![地上波(字幕)] 10点(2011-08-22 23:27:59)

1718.  ベンジャミン・バトン/数奇な人生 《ネタバレ》 ファンタジーなのに寓話性が少ないし、ちっとも“数奇な人生”じゃないと感じさせちゃうところが本作の弱いところかな。これなら、「俺の方がよっぽど数奇な人生を送ってきたぞ」と言いたくもなります(もちろん若返ってはいませんけど)。デヴィッド・フィンチャーとファンタジーではいかにも相性が悪そうでもある。でもこれだけ“老い”と“死”をじっくり美しい映像で見せられると、たぶんもう人生の半分は終わってしまった自分たちの世代には考えさせられることも多いのは確か。東洋思想には「死は生であり、生は死である」という輪廻の死生観があるけど、この映画では「人生は一度きりで後戻りはできない」と訴えるいわば“一期一会”的な語り口で一貫しています。「秒針が逆に進む時計」はそういう意味では象徴的だと思います。そう言えば、不思議と宗教色がほとんど感じられないところがあって面白いと言えます。ブラピとケイト・ブランシェットの特殊メイクは見ものですが、こういう特殊技術が自己主張し過ぎていないところは好感が持てます。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-20 23:35:02)

1719.  殺人ゲーム/コミック・ストリップ・ヒーロー 《ネタバレ》 『キル・ビル』や『PARTY7』の原点はここにあった!、というのはちょっと褒めすぎかな。アメコミよりもフランスのバンド・デシネの方が日本のコミックに影響を与えているという説がありますが、本作を観たら素直に納得できます。挿入されるキッチュなコミックの使い方はタランティーノなんかと比べればそりゃ地味ですけど、バカバカしいストーリーにしてはセリフが詩的でいかにもフランス映画らしくて良いのです。本作でクローディーヌ・オージェは直接肌を見せるヌード・シーンはないのですが、服や水着を身につけていてもこれほどハダカを意識させてくれる女優はめったにいないでしょう。時期は重なっているけど明らかにヌーベル・ヴァーグとは一線を画しています。[ビデオ(字幕)] 7点(2011-08-17 22:52:37)

1720.  宇宙で最も複雑怪奇な交尾の儀式 《ネタバレ》 ロジャー・コーマンは海外から買い付けたクズ映画に勝手なアフレコを入れてアメリカ人向け娯楽映画をでっちあげてたそうですが、デヴィッド・ハイド・ピアースのナレーションがあまりに絶妙なのでこのコーマンの得意技を思い出してしまいました。このナレーションと“オス”と“メス”が結婚にいたるまでのクサイ芝居とのミスマッチ感がまた私のツボを刺激してくれます。“精子ネタ”はウディ・アレンの『SEXのすべて』(略称)のパクリの様な気もしますが、本作でも思いっきり笑わせてくれるのでOKです。“メス”を演じるナイス・バディのカーメン・エレクトラという人超絶的にダサい演技がこの映画にピッタリなんですが、なんとラジー賞のノミネート常連で受賞したことまであるリアル大根でした。そういやルーシー・リューも“メス”の友人役で出ていて大真面目な芝居を見せてくれますが、彼女にとって本作はふれて欲しくない恥ずかしい過去なんでしょうね。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-15 00:27:07)

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