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プロフィール
コメント数 1440
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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161.  この空の花 長岡花火物語 《ネタバレ》 鑑賞後三か月を経て、ようやく気持ちの整理がついたんでレビューします。実はこの映画、東海地方で公開された初日に勇んで観に行きました。映画誌等で、ここ近年にないくらい大林監督作品としては巷の評判も非常に高い事も知ってました。監督の名前で映画館に観に行くだけの価値があると信じている、僕の人生においてもいろんな意味で深い刻印を残してくれた尊敬すべき大林監督の新作です。・・・・鑑賞後、ショックと夏バテで体調を崩し、数日寝込んでしまいました・・・。映画に全くと言っていいほどノレず、たった一人だけスクリーンの前から取り残されたような気持ちに。まさか大林監督の作品を観て、こんな気持ちになる日が来ようとは思いもしませんでしたが。何だったんだろう?あの虚脱感は。少々インターバルを空けてから、そもそも大林監督と「花火」って、相性が悪かった事にハタと気が付いた次第。思えば駄作の最右翼と言われている「ねらわれた学園」(←私はそれでも9点付けてます)のクライマックスは、西新宿で大量に打ち上げられた人工花火でした。駄作駄作と言われながらも、あの映画にはどこか「愛敬」が感じられたものですが、この作品にはそれすらない。私は常々「ヒロインが輝かない大林映画は絶対つまらない!」とレビューしていますが、この作品もその悪弊から逃れる事は出来ませんでした。狂言回し的な役どころの松雪泰子はまだしも、問題は少女版「えなりかずき」みたいな、「何か」を悟りきった表情で台詞を操る、過去からやってきたヒロイン役の少女。残念ながら私は彼女に一片の魅力を感じることが出来ず・・・。良質のセンチメンタリズムと、微量のメッセージ性の絶妙なバランスが大林映画の特性だと信じてきましたが、この作品は余りにメッセージ性に偏り過ぎていると思います。この作品を高く評価されてる方っていうのは、従来からの大林監督作品のファンの方々なんでしょうかねえ・・・?気になるなあ・・・。ご贔屓監督作だからといって、贔屓の引き倒しはしたくないので、正直に点数を付けます。それでも私は大林監督の新作が公開されたら、これからも喜び勇んで映画館に駆け付ける事でしょう。[映画館(邦画)] 2点(2012-10-15 22:48:06)(良:1票)

162.  風雲児 織田信長 昭和のこの時代の、いわゆるイケメンの絶対第一条件っていうのは「凛々しく濃くぶっとい眉毛」だったんだなあって、若かりし頃の錦之助氏や中村賀津雄氏の、汗かきベソかきしゃかりきな芝居っぷりを見ながら思いました。演出面も含め、特に特筆すべき事もない、東映らしく賑々しい娯楽時代劇ですが、桶狭間合戦に至るまでの信長の成長物語としてフツーに楽しめました。昔の映画って主役が若手であっても、脇を支えるバイブレーヤー達の層の厚さが物凄いんですよね。今年の大河「平清盛」を観ていて、イマイチ物足りなさを感じるのはその厚みが感じられない点。信長錦之助と濃姫香川京子は、なかなかいい感じのお似合い夫婦でした。[DVD(邦画)] 6点(2012-10-09 22:40:24)

163.  秘密(1999) 《ネタバレ》 志田未来&佐々木蔵之助のテレ朝ドラマ→原作→最後にこの映画の順に観ました。最初に観たドラマは、連続ドラマだけあってじっくりと時間を掛け原作のエピソードを積み重ねグイグイ惹きこませ、実に巧く出来ていたような気がします。でもあいまいだったラストの真相を、明確に呈示してしまったこの映画版もまあまあ、甲乙はつけがたくいい勝負だと思います。直子が最後消えていく時に、原作でも前述ドラマでも「忘れないでね」っていうセリフが出てくるんですが、これがこの作品の中で一番考えさせられる重要な一言なんですよ。「忘れないでね」より、「その日のまえに」の永作博美みたく「忘れてもいいよ」って愛する人間には言い残してあげるのが、残された人にとって、未来へ歩を進めさせてあげる為には必要なんじゃないかと思うだけど・・・。しかも小芝居を続けながらも、自分は人生をやり直す決断を下した訳だしね。竹内まりやの主題歌までもが、ご丁寧に「忘れないでね~♪」って切々と歌い上げてるって事は・・・俺の考えが甘いっちゅう事なんでしょうか?男盛りの時期を、腹黒女房にフイにされてしまった愛すべきマジメ男ヘイちゃんが本当に気の毒だなあ、と、鑑賞しながら同情しきりな自分だったのであります。[DVD(邦画)] 6点(2012-09-30 22:43:43)

164.  ヤング・ゼネレーション 《ネタバレ》 「ビッグウェンズデー」や「グリース」と同じく、自分が映画ファンになった頃には、すでに青春映画の佳作という評価を得ていた作品。自分の兄貴姉貴世代の方々の間ではこの映画、ものすごく評判が高かった記憶があります。天邪鬼な自分は反撥してつい観損ねてしまい、40を過ぎた今になってからの鑑賞に。いや~、みんな可愛いわ。男子も女子も。この中では唯一の出世株、デニス・クエイド君も若っ!若さゆえの無鉄砲さ、無邪気さ、一途さが彼ら四者四様それぞれ巧く描写されていました。決して田舎ではないけど大都会とも言い難い、どこにでもあるアメリカ中都市の狭い世界で生きていく(いかざるを得ない)彼らの日常にしみじみと共感。石切り場?の天然プールで、どーでもいいような事を終日ずっとだべっているような、何でもないシーンが大好きです。そう言われればあの頃なんて、俺も麻雀とかしながら、まるで中身もなんにもない会話してたもんなあ・・・。う~ん、やはりこれは十代の頃に観ておくべき映画でした。若いって・・・、若いって・・・何だかんだ言っても、やっぱいいやね。[DVD(字幕)] 7点(2012-09-25 21:32:57)

165.  冬の嵐 《ネタバレ》 私はTSUTAYAの「発掘良品」セレクトを結構信用しています。この作品公開当時は、なんだかあっという間に公開が終わってしまい、評価自体黙殺されてしまった記憶があるんですが。劇映画としては、アーサー「俺たちに明日はない」ペン監督の結果的にオーラス作品になってしまったんですねえ・・・。しみじみ。キャストもストーリーも、派手さは全くない地味な映画ですが、メアリー・スティンバーゲンさんの、女優が一度は誰でも演じてみたくなるような、一人三役善悪キャラの演じ分けっぷりを見て愉しむ映画。にしても地味だ。古めかしいとまでは言わないが。[DVD(字幕)] 6点(2012-09-18 21:25:39)

166.  狩人の夜 《ネタバレ》 「情婦」「パラダイン夫人の恋」の名優チャールズ・ロートン氏唯一の監督作品。ストーリーそのものより、寓話というかおとぎ話的な展開が非常に斬新で面白かったです。子供たちがボートで川に流されていくシーン、追う馬上のミッチャム氏が歩を進めるのを納屋から眺めているシーンなんかは、通り一遍のサスペンスというより、ダークなメルヘンファンタジー的な味わいがあって忘れ難い。う~ん・・・ロートン氏、唯一の監督作にして心のどこかに引っ掛ってくる、不思議な映画をこしらえたもんですね。そう言えば、映画評論家川本三郎氏のエッセイで、ロートン氏は実はゲイだったっていうのを読んだ事があるんですが、この映画での主人公のあまりに露骨な女性憎悪は、それが理由だったんでしょうか・・・?[DVD(字幕)] 7点(2012-09-12 23:30:12)

167.  華麗なるアリバイ 《ネタバレ》 「クリスティー生誕120周年記念作品」の冠がこの出来では泣く。日本版の「危険な女たち」(3点)でも書いたけれど、そもそも原作の「ホロー荘の殺人」自体、クリスティー原作の中では凡作中の凡作。なんでわざわざこの原作をチョイスして映画化するのかその理由もわからない。日本版の大竹しのぶ、池上季実子、藤眞利子、寺尾聡に比する人物だけは何とか特定出来ましたが、他の登場人物は居ても居なくてもいいような感じ。ああ・・・、キャストもストーリーもトリックも派手で豪華極まりなかった「オリエント急行」「ナイル殺人事件」を、日曜洋画劇場で二週連続でワクワクしながら観ていた頃が懐かしい・・・。しかし、この真相の顛末の一体どこが「華麗なる」アリバイなんだろう・・・?[DVD(字幕)] 3点(2012-09-12 23:13:09)(良:1票)

168.  崖っぷちの男 《ネタバレ》 面白かった~♪こういう映画を「掛け値無しの快作」って呼びたいですね。何の思想も哲学もないけれど、観客へのサービス満点の良く出来たエンターテイメント。私もシチュエーション的に思い出したのは「フォーン・ブース」。しかもこちらは「高所」という超スリリングなおまけつき。あとから考えると、あれやこれや色々疑問符がフツフツ浮かんできたりしますが、観てる間中はそんなことは微塵も感じさせず、タイトル通り「ホテルの崖っぷちに立つ一人の男」という、一点の画を中心に強引に押しまくる。観客にいらん疑問を差し挟ませない、スピーディーな展開がグッド。一体、どこからどこまでが彼の作戦想定内の出来事だったでしょう?交渉人のブロンドヒロインが崖っぷちに出てくるところまで、想定範囲内だったんでしょうか?彼女があの行動を取ったことで、突入部隊が出てくるまでの時間をかなり稼げてたような気がするんですが。黒髪ラテン系ヒロインのキャッツアイばり観客サービスとしか思えない、必然性のないセクシー衣装にも大いに笑かせて頂きました。この映画、考えてみたらセリフの中での死体は出てくるものの、画面上に出てくる登場人物、誰一人死なせてないんですよね、まずそこが好印象。ラストの「あんた、そうだったかんかいっ!」っていうオチ、爽快感が半端ない後味の良さも含め一点加算。ブロンド交渉人&黒髪キャッツアイヒロインお二人タイプの異なる美女が、それぞれに魅力的なのも映画がより面白くなった一因。一番気になったのは、あんな長時間にわたる「生理的欲求」は一体どうしたんだろうかってこと。あれが高所恐怖症且つチキンな俺なら、確実に数ミリリットル以上はパンツにお漏ら(以下自粛)。あ、だから彼は極力染みが目立たないようなズボン穿いてたのか・・・ナルホド(←絶対違うし)それにしてもあの一家の手口って・・・、どう考えても全員素人じゃないよな(笑)[映画館(字幕)] 7点(2012-07-09 01:13:48)(良:2票)

169.  南国土佐を後にして 「銀座の恋の物語」と同じく、当時大ヒットした歌謡曲を基にして生まれた映画。「銀恋」は有名なので知っていましたが、「南国土佐を後にして」というペギー葉山さんが歌ってらしたという曲、自分はこの映画を見て初めて知りました。上映時間80分にも満たないプログラムピクチャーですが、後々の日活のドル箱シリーズとなった、旭&ルリ子コンビ「渡り鳥」「流れ者」シリーズのまさしく原型となった作品。私は裕次郎よりも断然アキラ派なので素直に楽しめました。四国土佐高知という地方都市を舞台にしているのに、なぜか不思議と泥臭くならないのは、スマートな日活という映画会社のカラーと、類まれなる非日常的雰囲気醸成スター旭&ルリ子を起用したおかげ。ストーリーは「チョイ悪旭くんの帰省就職受難記」。もし自分が当時青年期だったら、毎週日活封切館に足繁く通っていたと思いますね。無国籍だろうが荒唐無稽でバカバカしかろうが、同時期の他の会社の映画と比べて断然お洒落で役者がカッコいいんだもん。今となっては「日活時代の小林旭映画」の自体、本レビューの数の少なさから鑑みても、すっかり忘れ去られている状態かと思いますが、とりあえず「渡り鳥シリーズ」の三作目まで、オープニングがミュージカル風で洗練されている「東京の暴れん坊」、本レビュー未登録ですがシリアスな「女を忘れろ」という作品くらいは、映画ファンなら見ておいて損はしない作品かと思います。♪南国土佐を~後にして~♪←すっかりメロディラインは覚えてしまったわたくし。[DVD(邦画)] 7点(2012-07-05 00:00:58)

170.  幸せへのキセキ 《ネタバレ》 マット・デイモンがジミー大西どころか、いつの間にやら「タッパがあるフィリップ・シーモア・ホフマン」になっとるやん!!っていうつまらない冗談はさておき(いや、角度によってはマジでそう見えたし)これは後味まで含め、気持ち良く出来た、万人向け紆余曲折家族再生映画だと思います。実話ネタとはいえ、もちろん多少の脚色は入ってるんだろうけど、登場人物たち、それぞれのキモチの揺れ動きが実に巧みに描かれていましたね。不必要に誇張された悪人が誰一人出てこないっていうのもグッド。あの斜に構えた嫌味ったらしい審査官さんだって、自己の職務にただ忠実なだけだと思うし。地味~な作業服に身を包みながらも、魅惑の唇スカ・ヨハ嬢が発散させる、ダイナマイツ級ムンムンムンフェロモンは相変わらず半端なく、彼女が画面に出てくるたんび視線がそっちばかりに釘付け。キレイな女優が魅力的に映されているとそれだけでも嬉しくなります。「あの頃、ペニーレインと」の監督さんらしく、音楽の使い方にもセンスあるなあって感心しました。「20秒の勇気」とか「動物と人間」に引っ掛けた味のある、さりげなく素敵なセリフもあちこちにちりばめられていて。それにしてもマット君はこの役作りのために増量したんでしょうか・・・?だとしたら、大した役者魂ですね。私は偶然にも最近妻に先立たれた男が主人公の映画を、続けて三本(「ファミリー・ツリー」「私が、生きる肌」)観ましたが、この作品が一番オーソドックスに誰もが楽しめる、巧く出来た作品に仕上がっていると思います。健全なファミリー映画なのに、一人不健全かつ不純なレビュー及び採点で申し訳ありません![映画館(字幕)] 8点(2012-07-02 00:42:54)(良:1票)

171.  北の国から '84夏<TVM> 《ネタバレ》 観たのがもうずいぶん昔だから、れいちゃん(横山めぐみ)に一目惚れした、私にとってのシリーズ最高傑作の「初恋」より、印象が若干薄れている点でこの点数です。丸太小屋が炎に包まれるシーン、「北の国から」ファンの方なら触れずにはいられない、閉店間際のラーメン屋丼下げシーンも文句なし。やっぱり「北の国から」屈指の、全シリーズを通じても忘れられない名場面のひとつですよね。しかも当時は気づかなかったけれど、ラーメン屋の鬱陶しげな女店員というチョイ役に、名脇役伊佐山ひろ子さんを使っているのも贅沢。本日、中畑のおじさん=地井武男さんの思いがけない訃報に接しました。今年3月「あゝ野麦峠」(7点)のレビューをした少し前、入院されたというニュースを聞いた時には容態がそれほど悪いとは思わず、復帰の願いをこめレビューさせて頂いたんですが・・・残念です。最初に地井さんを意識したのは「犬神家」での「菊人形佐武」でした。もちろん「太陽にほえろ」の実直そうな刑事役もリアルタイムで観てた。でも、私にとってはそれ以上に地井さんという役者さんは、「中畑のおじさん」に代表される「近所の(←決して親戚ではない)頼りになるおじさん」っていうイメージの方でした。多少ちゃらんぽらんな部分がある草太兄ちゃんにはちょっと打ちあけずらい、深刻で重い相談も中畑のおじさんになら思いきって話せる、いつのまにかドラマの純の視線になって、ブラウン管の中の地井さんをずっと今まで眺めていたような気がします。子供の頃からずっと映画やドラマで活躍されてた役者さんたちが、少しずつ少しずつ亡くなられていく時に感じる寂しさって、きっとこれからもっともっと増えていくんだろうなあ・・・。地井さん、長い間本当にお疲れ様でした![地上波(邦画)] 8点(2012-06-29 23:14:25)(良:3票)

172.  ワン・デイ 23年のラブストーリー 《ネタバレ》 ご贔屓女優アン・ハサウェイ嬢単独主演、待望のラブストーリーですが・・・。ファンの自分でもこの点数が限界です。宣伝文句の「学生時代からの23年間にわたる男女の愛と友情の軌跡!」・・・と言われれば、否応なしに私の恋愛映画生涯ベストワン作品「追憶」(10点)や、秀作「恋人たちの予感」を思い起こさせられる。まあ、そのレベルまで達するのは無理としても、きっと甘物好きの自分にはピッタリの映画に違いない!と踏んで、勇んで劇場に向かったわけです。残念ながら、その期待は大きく裏切られる結果に。特にプロットに面白い「仕掛け」があるわけでもなく、脇に面白いキャラクターがいるわけでもなく、機知に富んだ会話が楽しめるわけでもない。主役のお二人とは世代的には同じくらいのはずなのに、共感できる点も殆どない。ないないづくし。正統派といえば聞こえがいいけれど、こういう作品を「凡庸なラブストーリー」っていうんでしょうねぇ・・・。原作者に脚本まで担当させた弊害が、悪い方向に行ってしまったような気がします。演出は、ラブシーンの名場面を幾つか作ろうと、かなり頑張っていたフシは見受けられましたが、肝心の脚本がコレでは努力も浮かばれません。お当てのアンですら、彼女の魅力という点で、「プラダ」「レイチェルの結婚」はもちろん、最近再見した「パッセンジャーズ」にも遠く及ばない。やっぱキレイだな~って素直に思えたのは、友人の結婚式のシーンでのチャイナドレス姿くらい。う~ん・・・こんなはずじゃなかったのに・・・。なんだか全てにおいて中途半端でもったいない映画ですね。平均点以上を献上できるのはレイチェル・ポートマンの音楽のみ。ファンとしては、そろそろアンに「これだっ!」っていう決定的な代表作となるような作品に主演してもらいたいです。[映画館(字幕)] 5点(2012-06-27 00:30:04)(良:2票)

173.  私が、生きる肌 《ネタバレ》 アルモドバル監督がこしらえる映画は、ある意味厄介だ。毎回自らの「インモラル許容度」がいかばかりなのかを、鑑賞中画面を通して監督からずっと推し量られているような気がして。この新作の変態度指数も相当なもの。ポスターは白く顔を覆われ瞳を見開く、それはそれは美しいヒロインと、横には思いっきり濃ゆいバンデラス先生の真剣な表情。この図柄だけ見ても、何やら胸騒ぎがして禍々しい内容が予想される。てっきり往年のホラー映画の秀作「顔のない眼」(←必見!)のリメイクっぽいストーリーなのかと思い、ノコノコと観に行った私が浅はかでした(笑)いや、インモラル度が高いのは、VIVA♪変態!既にカミングアウト済な自分としては一向に構わないんですわ。問題はバンデラス先生の、「自己内省度」のあまりの低さは、主役として一体どうなんだろう?って苛立ってしまった事なんです。奥さんが「トラ男」に浮気されたのだって、娘が強姦されそうになったのだって、その悲しい顛末も含め、そもそもは自分の監督管理不行届も原因のひとつだったわけですよ。しかしこのお偉いエリート大先生は、自らに非があろうとは露ほども思わないようで、もっぱら他者を攻撃するのみ。人里離れた大邸宅でしたい放題やりたい三昧。「トーク・トゥ・ハー」「ボルベール」「オール・アバウト~」でも、それなりに主役には共感できる部分もあったんですが、この傲慢バンデラス先生には、変態度指数に関してはともかく、流石についていけませんでした・・・。賛否両論でしょうな、これは。過去作も含め、こーゆー変態全開ストーリーを次々と紡ぎだしていく監督の思考回路がどーなっているのか、そっちの方が自分は興味がありますね。[映画館(字幕)] 6点(2012-06-24 22:02:28)(笑:1票)

174.  別離(1939) スウェーデンからやってきた世紀の大女優、イングリッド・バーグマン記念すべきハリウッドデビュー作。新人売り出しには、万事遺漏なき措置を施す事で他の追随を許さない、製作者「風と共に去りぬ」のセルズニック作品らしく、「彼女をいかに魅惑的にスクリーンに映し出すか?」という一点のみに、全神経を注いでいるかのように思える。実際、オハナシをどうこういうより、美貌光り輝く若きバーグマンをボーっと眺めているうちに映画は終わってしまうので、彼女を観客の目に焼き付けさせる試みという点においては、デビュー作として大成功だったのではないかと思われます。[DVD(字幕)] 6点(2012-06-20 22:41:58)

175.  次郎物語(1955) 新東宝という映画会社がエログロ路線に入る直前にこしらえた児童名作文学の映画化。リメイクの87年作品のレビューでも書いたけれど、原作は私の小学校時代のバイブルとも言うべき愛読書。原作の雰囲気はこのモノクロ作品の方がより良く出ていると思う。「次郎物語」は私にとっても原作自体、もはやモノクロの中の世界。佐賀県の懐かしい田舎風景、没落していく旧家のたたずまい、子供たちの捉え方は戦前からの名匠清水宏監督ゆえ非常に巧み。ただ、字幕を使って時間の経過を示す方法はあまりに通り一遍すぎて、長大な原作のダイジェストという感は否めず。もう少々映画ならではのアレンジが欲しかった。リメイクは次郎が父親と木に登って歌うという原作にはない詩情溢れる良いシーンを創作していた。「北極星」にまつわる原作の中で、私が一番好きな会話も抜けていたのが残念。いかにも薄幸そうな実の母役花井蘭子、乳母役の望月優子のお二人はこれ以上の適役はいないのではないかとも思える絶妙さ。子供の頃「次郎物語」を読まれた方には是非おすすめ。リメイクも好きなので点数は同点です。[ビデオ(邦画)] 7点(2012-06-13 10:10:36)

176.  猟奇的な彼女 チョン・ジヒョンのキュートな魅力がすべて。この監督の次作「ラブストーリー」とこれ、どちらが好きかと映画ファンに尋ねたら、おそらく95%以上の人が絶対こっち!って言うんじゃないかと思われる。実際「ラブストーリー」のレビューでも、この作品との比較論が多いこと多いこと。さて、残りの「ラブストーリー」支持少数派5%の方は、おそらく俺と映画の好みが絶対似ている方だと思います(笑)これからも末永くよろしゅう頼みます!!(←意味不明)なんだかんだ言って、もう十年以上前の映画なんだよなあ・・・これ。考えてみたら「シュリ」と並んで、韓国の映画やドラマを日本市場でメジャーに押し上げた先駆け的作品だったんですよね。 [映画館(字幕)] 7点(2012-06-04 00:53:31)《改行有》

177.  別離(2011) 《ネタバレ》 高校生の頃、トルコ映画「路」を観た時に、ガツンとカルチャーショックを受けた事をふと思い出した。今回は齢40いくつにして、人生初のイラン映画である。そしてまたまた別の意味での強いショックを受けてしまった。ここに描かれている内容自体は、アメリカでも日本でも世界共通どの国でも充分起こり得そうな、非常にわかりやすいごくフツーの中流家庭のオハナシだったから。もちろんお国柄上、宗教価値観の違いで、一筋縄ではいかない展開になっているのが非常に興味をそそられるわけだが。この映画にはいくつかの「?」が観客に提示されている。その「?」によるサスペンスで、中盤からは観客をグイグイと半ば力技的に引っ張っていく。そのうちの幾つかは最後までに明らかにさせ、また幾つかは最後まで種明かしれないまま終わらせてしまう。あまりに説明過多な映画が多い中、観客の想像力に訴えかけさせるような映画は昨今貴重だと思う。しかも決して難解な描き方などしていないのがミソ。「?」を提示する描写も、序盤からさりげなく描かれていて演出的にも巧み。ずっと無表情だった娘が途中から感情をあらわにしたあたりから、映画は加速度的に面白さを増していきましたね。鑑賞後、この映画の中には「食事シーン」がひとつもなかった事に、食いしん坊の私はハタと思い当たる。殆どが屋内シーンだったから、あってもおかしくないはずなのに。これもなんだか考えたらすごく不思議。イラン映画では食事するシ-ンは御法度なんだろうか?すべては観客の判断と想像力に委ねさせるという、この映画の主旨に沿った形でのラストシーンの締め方も自分は好きですね。このラストで1点加算させて頂きます![映画館(字幕)] 8点(2012-06-01 16:25:52)(良:1票)

178.  午後の遺言状 《ネタバレ》 私にとって新藤兼人氏は、映画監督としてよりどちらかと言うと「優れた脚本家」としての印象のほうがより強い方でした。現に監督作品は未見のものが多いのに、手がけられた脚本作品は傑作「しとやかな獣」(10点)はじめ、お気に入りの作品がフィルモグラフィーを見るとゾロゾロと・・・。この作品が高い評価得た頃、まだ自分は20代の若造で映画=エンターテイメント指向の青臭い時期でもあったため、淡々としたあまりに静かな展開に面白みを殆ど感じられず、これがキネマ旬報ベストワン作品?って、思ってしまったのがその時の正直な感想。いつも和服姿しかお目にかかれなかった、杉村春子と乙羽信子の洋服姿を観るのは珍しいなあ・・・くらいな印象しか残らず。身体能力の衰えを日々実感できる今観たら、おそらくまた違う感想になるんでしょうね、こういう老いをテーマにした作品っていうのは。お札が何枚入ってるのか確認するシーンでの、名女優お二人の芝居がやたら微笑ましかったです。本日100歳というの長寿をもって天に召された「永遠の映画青年」新藤兼人監督のご冥福を心からお祈りいたします。乙羽さん、きっとあの穏やかな笑顔で手を広げて出迎えてらっしゃるんだろうなあ・・・。[映画館(邦画)] 5点(2012-05-31 00:01:46)(良:1票)

179.  ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 あ~、これめっちゃ楽しかった楽しかった~♪もう上映中ず~っとニヤニヤと頬が緩みっぱなし。粋で洒落てて上品で、しかも知的なファンタジーエンターテイメントの決定版!おそらくこれは、21世紀に入ってからのウディ・アレンの最高作ではないかと思われます。(ちなみにそれ以前の最高作は自分の中では「ブロードウェイと銃弾」)真夜中の巴里(←カタカナよりも断然この当て字!!)の街に、アレンが丹精こめて調合した魔法のスパイスを降りかけ、大人が楽しめる素敵な童話に仕立て上げてくれました。鑑賞後、ホント心が潤ったというか、こんなに豊かな気持ちになれたのは久しぶり。相も変わらず、エセ教養人を脇キャラとして臆面もなく出してくるあたり、アレン節健在なりって嬉しくもあったりして(笑)ともすれば浮わついた流れになりがちなファンタジー的展開の中にも、ちゃんと一本筋が通ったメッセージも自分には十分伝わってきましたしね。私がこの映画にスーっと入り込んでいけたのは、懐古主義で端から見たら救いようのない生来のロマンチスト、現実逃避的な主役のキャラクターに自分と似た部分を大いに感じたせいかもしれません。外見の差異はさておき。オーウェン・ウィルソン君の何気ないシャツとボトムの着こなしがやたらカッコいい。お手本にさせて頂きます!対するマリオン・コティアール嬢もすこぶる魅力的。結構な豪華な配役なのに、それぞれが分をわきまえ、出しゃばることなく役に巧くはまってましたね。あらかじめ張っておいた伏線はものの見事に回収、オーラスまで緩みも手抜かりも見当たらない手際の良さには舌を巻く。これぞベテラン監督の手腕。彼がこの異空間体験を経て、どんな小説を書き上げたのかが多少気になった程度。やっぱ映画は脚本がイノチ!こういう脚本が良く出来た作品を観るとつくづくそう思う。そう言えば、オードリーも「巴里は雨の日が一番素敵なのよ!」ってワイルダーの映画で言ってたような。これを観て巴里という街への憧れを、再びかきたてられる人も多いのでは?まだまだこれからもアレン先生は面白い作品を作ってくれそうで楽しみです。ついでに言うと、映画のポスターの図柄もセンスあるよなぁ・・・。好きな映画に出会うと、何でもとことん誉めたくなってしまうのが、昔っからの自分の癖。うん、とりあえず今年観た新作の中では間違いなくベスト。真夜中の魅惑の巴里とウディ・アレンに乾杯![映画館(字幕)] 9点(2012-05-26 22:42:41)(良:2票)

180.  ふたりのイーダ かなり前にNHKの祝日か何かの昼間の放映で観ました。「ももちゃん」シリーズの松谷みよ子原作という事で、大体想像はついてしまいますがこれは児童文学の映画化です。自分の大好きな日本女優三指の中に入る、高峰秀子&倍賞千恵子お二人の共演作、しかも森繁御大までがお付き合いという事で、かなりの期待してしまうんですが、あくまで主役は子供たち。大人の役者たちは客演に過ぎません。童話の映画化という枠組みの中の認識なら、大人でも退屈せずに鑑賞に堪え得る作品だと思います。真夏の広島が舞台という事で、無邪気な童話の裏に隠された原作者の意図もきっと透けて見えてくるはず。この映画が高峰さんが引退される前の、おしまい三つ目の作品(本レビュー未登録の「泣きながら笑う日」という夫君監督作があるらしい)あと少し映画界に残ってらしたら、倍賞さんとのコンビで例えば「華岡青洲の妻」みたいな、本格的な真正面からの演技のぶつかり合い映画が観たかったなあ・・・。お二人のファンとしては、殆ど演技の絡みどころがないこの映画が唯一の共演作というのは、ちょっと淋しい。ついでに今さらのように、高峰秀子と森繁御大の事を過去形で語らなくてはいけなくなってしまった事がもっと淋しい。[地上波(邦画)] 6点(2012-05-21 21:18:04)

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