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161.  グリーンブック 《ネタバレ》 「人生は複雑だよな」 この一言の後のドクター・シャーリーの表情! このシーンだけでなく、あらゆる意味で孤独な黒人ピアニストを繊細に演じたマハーシャラ・アリはアカデミー助演男優賞受賞も納得の演技。 物語自体は全く価値観の異なる二人が長時間同じ場所で過ごす事で友情が生まれ・・・と言う普遍的な、悪く書くとありきたりなもの。 それでも最後までしっかりと魅せてくれるのは、芸達者なヴィゴ・モーテンセンとマハーシャラ・アリあっての事かと。 好きなシーンは車中で本場のケンタッキーフライドチキンを食べる所と、やはり終盤の演奏シーンだろうか。 家財修理に来ていた黒人作業員が使ったグラスを、洗いもせずに捨てていた様な主人公の改心振りが極端すぎる気が些かするが、 実話がベースの物語と言う事も有り、素直に良い映画を観たという爽やかな気分になった。 私も時間が有れば、アメリカを車でゆっくり旅して回りたい。 ロードムービーは本当に良いですね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-02-13 10:40:45)《改行有》

162.  フォードvsフェラーリ 《ネタバレ》 作品の中身云々の前に、まずはこの様なマニアック極まりない題材がこれだけの大作映画となり、こうして劇場公開された事に感謝したい。 私の様なモータースポーツ好き達に取って、ルマン24時間耐久レースに於けるドラマは数多く有り各年代毎にそれぞれ話題に事欠かないのだが、 中でも本作で取り上げられた1960年代後半のまさしく「フォード対フェラーリ」の物語は、 カリスマ性充分な絶対王者たるフェラーリに挑むその姿、なかでも当時のアメ車らしからぬモダンなデザインのフォードGT40の姿とあいまって、 リアルタイムで体験していない年代でも伝説の如く常に語られている。 これを映画館の大スクリーンで観賞出来るとは、車好き・モータースポーツ好きに取ってこれ以上の幸せがあるだろうか? 一般受けが難しい事は判りきっている筈なのに、本作の制作にGOを出した人達には感謝しか無い。 肝心の映画の中身そのものは、残念ながら10点満点ではない。 8点の中身は主演陣の熱い演技と、クリスチャン・ベイル演じるケン・マイルズと言う、今迄あまり日の当らない どちらかと言うと不遇の扱い・日陰者的存在だった稀代のレーサーの一人にスポットライトを当てた事に関して。 この手の物語りには主人公と相対する強力なライバルの存在が不可欠だが、本作の場合は題名の通り フェラーリが本来その役目を担うべき所だが、フォード経営陣が主人公達の直接のライバルの様な位置付けであり、 肝心のフェラーリは下手したらイタリア政府から訴えられるんじゃないかと思える位に良い所無しのケチョンケチョンな扱い。 なので物語の構造としては及第点しか与えられない。 おりしも、日本時間2/10に発表されるアカデミー賞作品賞に本作がノミネートされた、 欧州列強にアメリカ企業が挑む姿がアカデミー会員の心の琴線に触れたのだろうか。 作品賞獲得は正直難しいと思うが、受賞の有無に関わらず私はIMAXの大スクリーンでもう一度、 フォ-ドとフェラーリのユノディエール(ルマン・ブガッティサーキットの数kmに渡る直線)での チキンレースを堪能しようと思っている。[映画館(字幕)] 8点(2020-01-27 13:31:27)(良:1票) 《改行有》

163.  黄金のアデーレ 名画の帰還 《ネタバレ》 素晴らしい作品だと思います。 第一次世界大戦~第二次世界大戦に至る世界史と、その波に市井の人達がどの様に翻弄されたのかを予備知識として持っていれば、 より一層この作品の良さが判るかと。 観賞のきっかけはヘレン・ミレンとタチアナ・マスラニー(「ボストン・ストロング」!!)が出演しているから。 この点では同一人物を演じる二人の演技を堪能させてもらい大満足。 ナチス(本当はこの三文字さえ私は書きたくない)がどんなに酷い事をしたのか、ホロコーストだけでは無く 本作で描かれた様な「芸術への冒涜行為」を知る意味でも、観て知っておく価値は有るかと思います。 史実によると、奴らは本当に沢山の芸術作品を強奪し、自分勝手に鑑賞しただけで無く、 敗戦が濃厚になったら数多くの芸術作品を洞窟等に隠したり、火を付けて燃やす等という非道を尽くしたとの事。 消失を免れても、どこに隠されたのか判らず所在不明の作品がそれこそまだ世界中に沢山あるそうです。 本当に酷い話です。 感想が作品から逸れてしまいましたが、映画と言う形を借りてこの様な史実を教えてくれるという意味でも、 本作は価値有るものだと思います。 それにしても、まるでタイタニックの様なラストの持って行き方、あれは反則でしょう。 嫁とテレビの前で嗚咽してしまいましたよ、私は。 最後に、本作を観賞される方には「ミケランジェロ・プロジェクト」の観賞を強くお勧めいたします。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2020-01-22 18:46:24)(良:2票) 《改行有》

164.  アクアマン 《ネタバレ》 いやー楽しかった。 正に3Dの為にある様な作品。 劇場で観なかった事を激しく後悔してます。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-11-14 18:26:19)《改行有》

165.  ニード・フォー・スピード 《ネタバレ》 原作のゲームを遊んだ事は無いが、この手の車系映画にしては脚本もしっかりしていて良い。 派手なカーアクションの連打も良いが、それだけでは後半飽きてくるが本作には当てはまらず。 飽きない理由のもう一つは女優陣、イモージェン・プーツ、ダコタ・ジョンソン共にこれがまた綺麗で可愛いのだ。 後半はこんな二人に好かれる主人公(ちょっと芋っぽい)に少し嫉妬しちゃったりなんかして。 8点は画面を彩る可憐なお姉さま方に捧げます。[映画館(字幕)] 8点(2019-11-13 12:59:45)《改行有》

166.  KUBO/クボ 二本の弦の秘密 《ネタバレ》 何人の方々がどの位手間を掛けたのか、私の様な凡人には想像も及ばない素晴らしい芸術作品。 この様な作品をCGでは無くストップモーションアニメで、しかも日本では無く海外の方々が作成したという事実。 「尊敬」以外ございません。 参りました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-10-28 14:01:44)《改行有》

167.  スリー・ビルボード 《ネタバレ》 やっと観る事が出来た。 アカデミー主演女優賞・助演男優賞獲得も納得の演技を堪能したが、本作は決して「観る事で前向きになれる」とか「観る事で嫌な事を忘れる」系の作品では無く、アメリカ南部に未だ色濃く残る人種差別、いや、本作の場合は「自分が認めないもの全てへの差別」を背景に、怒りの連鎖が生む悲劇を描いているので、 観賞にはそれなりの気合と覚悟が必要だ。 本作の上手い所は差別が生む悲劇だけを取り上げているのでは無く、人間の優しさ・誰でも改心できるという気持ちをさりげなく描いている所で、他レビュアー諸氏も挙げておられる通り、オレンジジュースのストローの描写はとても良いシーンだし、自殺した署長の手紙を読んでからの作品のトーンの変化は劇的な程だ。特に私は終盤のサム・エリオットがマジックのふりをして容疑者と思しき男からDNAサンプルを取るシーンには、一種のヒーロー物を観ているかの様なカタルシスさえ覚えた。 だがしかし、本作の本当の持ち味は最後の最後まで希望に満ちた未来を提示しない事。 フランシス・マクドーマンドとサム・エリオットは容疑者と思しき男と「ケリを付ける」為、呉越同舟よろしくクルマでアイダホに赴く。 その後がどうなるかを観る側の想像に委ねる余韻を生む幕の引き方だが、よくよく考えてみると、ウサギの置き物を投げ捨て、バーで聞きたくも無い酷い事を自慢げに話していた容疑者と思しき男は(ここは私の推測を含むが)恐らく真犯人なのだろう。 だが、その男が中東派兵をアリバイにして軍部が犯罪を隠蔽しているかの様な事が暗に語られている事から、おそらくこの男はこれからも野放しで、 第二第三の犠牲者が出てくることは想像に難くなく、もしアイダホに向かう二人がこの男を殺す選択をした場合でも、彼らは軍人殺し(恐らくアメリカでは最も厳しく罰せされる筈)としてアメリカの法の下で罪人になってしまうのだ。 本作を通じて、アメリカと言う国は寓話的では有るが署長の様な善人は早死にし、本当の正義は施行されない「病みきった国」で有る事を思い知らされた。 監督や製作陣が本作で伝えたかった本当の思いはここにあったのでは無いかと私は思うのだ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-09-25 17:42:45)《改行有》

168.  JAWS/ジョーズ 《ネタバレ》 2019/8/3、パシフィコ横浜で開催された「JAWS in CONCERT」にて、フルオーケストラ生演奏付きの贅沢極まりない環境で観賞。 意外な事に、本作を劇場で観るのが実は初めてだった事に気が付いた。 以下、上記を踏まえて感じた事を列記させて頂きたい。 1.これまでに何十回と本作を観賞しているが、その殆どがTV放送用にカットされた日本語吹き替え版。 私の脳内記憶の中ではこの「TV放送用日本語吹き替え版」が自ずとスタンダードになっている。 なので今回観賞したノーカット版では、サメ狩りに出掛けるまでの流れは失礼ながら緩慢な印象を受けた。 図らずも各種制約のある中で放送するTV版は余計な描写をそぎ落としたスピーディな流れになっていると思う。 このバージョンで劇場公開して欲しい位。 2.サメ狩り職人のクイントを演じるロバート・ショウ、クセの強い役柄・時折見せる狂気を孕んだ目の光含め本作第二の主人公と言っても良い位。 壮絶且つ痛そうな最期含め、一度観たら忘れられない強烈な演技をしている。  年齢を重ねると万物の見方・捉え方は変わるが、今まではこの様な印象は持たなかった。これも映画鑑賞の醍醐味である。 3.ロイ・シャイダー演じるブロディ所長の奥さん:エレンを演じたロレイン・ゲイリー、これまでの観賞では完璧にノーマークだったが、 今回改めて観ると旦那をさりげなく鼓舞する良妻賢母振りや、何よりチャーミングなルックスが何気に自分の好みのタイプ。 本作(「2」以降は作品として認めないので除外)以外、あまり多くの作品に出演されていない様で残念だが、 これも齢50歳を越えなければ決して抱かなかった感想だ。 4.作品自体は既に44年を経過していはいるが、サメの造形含め古臭さを感じる事は皆無であり、良いものは良い事を再認識した。 本作以降、柳の下のドジョウならぬサメを狙った作品が乱立し、ディスカバリーCHのSHARK WEEK等含め「サメ物」がそれこそ40年以上に渡り毎年、 夏の風物詩的に製作され続けている全ての起源は本作であり、全世界の人々に良くも悪くもサメの印象を強烈に植え付けたポスタービジュアル 含め、CG等の映像技術がどれだけ進化しても本作はオリジナルにして既に孤高の作品に昇華しているといえる。 5.シネマコンサートと言う手法、日本でも定期的に作品を変えて公演が継続開催されているが、今回は特に映像とフルオーケストラ生演奏の シンクロ率が半端無いレベルで高く、全く違和感を感じなかった。 本編終了後にアンコールの形でJAWS組曲の演奏プレゼントもあり最高の体験が出来た。 チケットは少々お高いが、本レビューサイトを利用されている皆様にも強くお勧めしたいイベントである。[映画館(字幕)] 8点(2019-08-05 10:43:16)《改行有》

169.  ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男 《ネタバレ》 実在の人物を描いた映画を観る際、演じている俳優陣が「どれくらい似ているか?」は物語への没入度を左右する大きな要素だと思う。 ゲイリー・オールドマン演じるチャーチル首相しかり、グゥエルム・リー演じるブライアン・メイしかり。 本作の場合、主人公のビヨン・ボルグを演じるスヴェリル・グドナソン(初見の俳優さんだ)の似ている度合いが、 ダニエル・デイ・ルイス演じるエイブラハム・リンカーン以上に似ており、この点では10点満点。 エンドクレジットで本人の写真が出てきて思わず噴き出してしまった程。 物語は徹頭徹尾真面目な語り口で、文字通り氷と炎の様に両極端な稀代のテニスプレーヤーが1980年のウィンブルドン大会で果たした 壮絶な決勝戦の模様と、そこに至るまでの二人のテニスに賭ける半生を描いている。 私はテニスに特別詳しい訳ではなく、ジョン・マッケンローに至っては日本での摩訶不思議な歯磨き粉のCM(「歯槽膿漏には負ッケンロー」と言う奴)の 印象の方が強かった位なのだが、制作費をアメリカが出していない影響なのか演じるシャイア・ラブーフも仰々しさの無い渋い演技も見せており、 本作を通じて道を極めた人達の人となりの一端を知る事が出来た様に思う。 また、二人が現役引退後に親友となった事も知り、スポーツがもたらす素晴らしさを改めて深く認識した次第。 ここ数年の「実在の人物」物の完成度は総じて高い。 こうなってくると、クリス・ヘムズワースが演じるという噂のハルク・ホーガン(プロレスラー)の伝記映画を早く観たくなる。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-07-02 14:23:00)《改行有》

170.  アラジン(2019) 《ネタバレ》 現代のディズニー映画に相応しいシナリオ改変も許容範囲のとても楽しい作品だと思います。 あれから27年も経過しているとは驚きです。 ウィル・スミスはMIBよりもはまり役ではないかと。 アラジンとジャスミンもオリジナル版の雰囲気を上手く継承した絶妙なキャスティングです。 完璧なまでの実写化で少々肩が凝った「美女と野獣」に対し、同じ位にオリジナルへのリスペクトを表しつつ、 肩の力を抜いて現代版のエンターテイメントに仕上げた事に拍手。[映画館(字幕)] 8点(2019-06-10 12:58:20)(良:1票) 《改行有》

171.  ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた 《ネタバレ》 【以下、スーパーネタバレです】 まだ人々の記憶に新しい、2013年ボストンマラソンで起こった爆弾テロ。 当時、口の悪いマスコミに「戦争を仕掛けようとしたオバマ政権の自作自演」と揶揄された事件だ。 本作の主人公は、テロに巻き込まれて両足切断の憂き目に合ったアメリカの一青年。 それを「アメリカの良心」、ジェイク・ギレンホールが演じる。 これで評価のハードルを上げるなと言うのは到底無理な話。 結論としては、小粒ながらも辛口で、複雑な評価をされるであろう作品だった。 主人公の兄ちゃんはアメリカ中の一般家庭にそれこそ掃いて捨てる位に沢山居そうな普通の人。 時間にルーズでビール好き、地元のプロ野球チームの応援が最優先な、お調子物で少々頼りない奴だ。 こんな兄ちゃんが別れた元カノとよりを戻すべく、彼女が出場するボストンマラソンを応援するために駆けつけた所でテロに巻き込まれてしまう。 ここは気の毒としか言い様が無い。 本作の本境地はまさにここから。 兄ちゃんが病院に担ぎ込まれてマスコミが騒ぎ始めてから、兄ちゃんの家族模様が描写されるが、これがまた俗世間的で嫌な奴らばかりなのだ。 図らずも有名になってしまった事に皆感覚が麻痺してしまったのか、兄ちゃん本人の事はどちらかというと二の次で、 自宅をバリアフリーに改装する等の描写は皆無、「エレベーターのある家に越せばよい」と言う台詞まで飛び出す始末。 降って湧いた様な状況の中で唯一まともなのは、自分が出場するマラソンを応援したせいで兄ちゃんの怪我を自分のせいだと責める元カノだけという有様。 この家族は終盤まで特に行動を改める事も無く、お母ちゃんは酒とタバコを止められずにまともな事を言う元カノを邪険に扱う始末。 兄ちゃんも兄ちゃんで、最後の最後まで家族・マスコミにヒーローと祭り上げられるのは苦痛である事をイジイジと言わず、 リハビリもサボって昼間からビールを飲み、挙句の果てにはラリって車の運転までする始末。 この駄目さ加減、ジェイク・ギレンホールは本当に上手く演じている。 (ちなみにアクセルとブレーキは同じくラリった友人が手で操作って・・・) おいおい待てよ、と言う間も無く、この兄ちゃん、真面目に自分に尽くしてくれる元カノの態度に甘えて「する事」はしっかり「して」いて、 元カノが妊娠した事を告白しても「俺には無理だぁ!」とガキの様に拒否するのだ。 (このシーンでの主演二人の演技は見事) この文章だけ読むととんでもない奴だが、終盤、爆弾テロの現場で兄ちゃんを真っ先に救護してくれた人の身の上が判っていく中で、 まるでギアを上げていくかの様にこの映画の「格」が短時間でメキメキと音を立てて変化して行く。 この主人公の「改心」するタイミングが物語終盤であるのが、本作を陳腐なお涙頂戴ものにしておらずに上手い構成だと思う。 改心した主人公が、一旦は愛想を付かして出て行った元カノの所に懸命なリハビリの成果も有り義足で向かい、「愛してる」と告げる。 これに対する元カノの台詞を「私も」では無く『良かった』とした事で、エンディングが締まったと思う。 何故、爆弾テロが起こったのか? 何故、兄ちゃんの所に沢山の人が「私の息子も戦争で・・・云々」「9/11にWTCの○○階に居て・・・云々」等、話し掛けたがるのか? ここを表層的になぞる事しか出来ないのは止むを得ないが、「病めるアメリカ」の異なる断面を見させてもらった様に思う。 いや~、それにしても主人公の元カノを演じたタチアナ・マスラニーという女優さん、本作で初めて彼女の事を知りましたが、マジで惚れましたね。 絶世の美女でも無く、超絶的なプロポーションを持っている訳でもない、 どこにでも居そうな可愛い女の子の様でいて、強い意志を感じられる視線がとにかく良い。 Webで調べたら実はかなりの演技派だそうで、これから意識して彼女の作品を観てみようと思った次第。 彼女の発見が一番の収穫でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-05-22 13:33:16)《改行有》

172.  アントマン&ワスプ 《ネタバレ》 いいですねぇ、相変わらずのこの緩い感じ。 本家アベンジャーズの作品が総じて暗く真面目な作品ばかりで食傷気味な中、 私には本作やスパイダーマンの方がしっくりきますね。 あのミニカーが沢山入ったお菓子BOX、私も欲しい! あれは車好きに取って一つの夢ですね。 楽しかったです。[映画館(字幕)] 8点(2018-09-13 12:47:01)(良:1票) 《改行有》

173.  OVER DRIVE(2018) 《ネタバレ》 良作だと思います。 邦画+モータースポーツ物と言う、とかくトホホな展開になりがちなオーラ全開のイメージでしたが、 モータースポーツ好きの一人として観に行く事は責務と思い、不安一杯で劇場に赴きました。 結果としては心配は杞憂に終わりました。 青臭い演出が少々鼻に付く事と、ヒロインが私好みでは無かった事がマイナス要因ですが、 コンマ1秒の世界に鎬を削るモータースポーツの世界を上手く・楽しく・若干荒唐無稽に表現出来ていたと思います。 それにしても、本作で開催されていた様な内容のチャンピオンシップが本当に開催されていたら楽しいでしょうね〜。 飛騨高山の風光明媚な光景の中や、首都高を閉鎖してレインボーブリッジを疾走するラリーマシンの姿は美しかった。 CGの発達有ってこその作品ですね。 願わくば、近い将来にこの様な夢の有るチャンピオンシップが実際に開催される事を祈念して、8点献上致します。[映画館(邦画)] 8点(2018-06-07 00:38:07)(良:1票) 《改行有》

174.  ダゲレオタイプの女 《ネタバレ》 これは掘り出し物です。 印象的なTVCF以来、いつかは観たいと思っていた作品ですが、ここまで印象に残る作品とは思っていませんでした。 観客に明快な解を提示せず、随所に散りばめた伏線で様々な解釈を促す作風は、本来は余り好みでは無いのですが、 本作では抵抗無く受け止める事が出来ました。 ジャンルとしては「ホラー」に分類される作品だと思いますが、この流れはラブストーリーでも通用するかと。 主人公:ジャンはヒロインのマリーが生きている事を妄想し、妄想と会話する事で精神の均衡を保っていたのでしょう。 ラストの独り芝居は悲しすぎました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-06-04 13:05:54)《改行有》

175.  東京喰種 トーキョーグール 《ネタバレ》 初めは馬鹿にするつもりで観ていたが、引き込まれてしまった。 原作は未読だが、恐らくキャスティングが功を奏しているのだろう。 主役の男性は勿論、楽しそうに演じている蒼井優や大泉洋、 そして何よりも特筆すべきは清水富美加! ご本人は演じることが嫌で仕方がなかったそうですが、皮肉な事にこれまでで一番のハマり役に思えました。 次作で彼女の演じるトーカさんを観られないのは残念です。[CS・衛星(邦画)] 8点(2018-05-29 00:19:22)《改行有》

176.  ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男 《ネタバレ》 面白かった。 歴史・偉人物らしからぬスピーディな演出に終始。 映像もキレが良く最後までダレる事も無く鑑賞。 辻さんのメークに関しては各種メディアで書き尽くされているので多言は避けるが、 映像に映る全てのシーンがメークながら、全く不自然さを感じない素晴らしいものだった。 芸達者ゲイリー・オールドマンの役者魂溢れ出る名演はアカデミー賞受賞も納得。 唯一不満なのは、英国王が何故チャーチルを支持する様になったのか、 そこに至る迄の描写が少々足りない所。 ここがもう少し補完されていれば、支持を表明するシーン~その後の国会演説がより感動的になった筈。 ここだけが惜しい!![映画館(字幕)] 8点(2018-05-07 13:01:36)(良:1票) 《改行有》

177.  シェイプ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 少々毒気の有る、大人向けの御伽噺。 映画は映像作家の頭の中にあるビジョンを形にする芸術の一つだと思う。 その意味で本作は他のアカデミー賞作品賞候補作の中で、最も「映画」らしい作品だと思えた。 ただ、作品賞の獲得は素晴らしい事だが、私には監督が好きな様に撮った作品がたまたま世相とマッチしただけの様にも思える。 例えて表現するなら、キワモノ的な作品を好んで撮っていたティム・バートンが、実父の逝去という経験を経て「ビッグ・フィッシュ」と言う愛すべき作品を撮った様に、本作を経てギレルモ・デル・トロ監督が映像作家として今後より素晴らしい作品を創り上げてくれる「新しい段階」を迎えたかの様に思え、 それが何よりも嬉しかった。[映画館(字幕)] 8点(2018-03-09 13:00:59)《改行有》

178.  しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス 《ネタバレ》 突然「旬」な女優になってしまったサリー・ホーキンスよりも、演技派のイーサン・ホークの渋さを楽しむべく鑑賞。 主演二人の確かな演技を堪能出来るのは勿論、不器用な二人の慣れ初めや、徐々に関係を深めていく日常の描写を優しく丁寧に描く監督の視線が暖かい。 欲にまみれた自分の生活・人となりを見直そうかと思える作品。[映画館(字幕)] 8点(2018-03-06 12:37:17)(良:1票) 《改行有》

179.  プリズナーズ 鑑賞される方は絶対に予備知識無しで観て下さい。 下手に展開を知ってしまうと見応えが激減します。 エンドロールが終わってから身体にズシリとタイトルの意図がのしかかってきます。 良作です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-02-15 12:49:02)《改行有》

180.  ヴィデオドローム 《ネタバレ》 【今回も長すぎる前書き】 映画評論家:町山智浩氏の著作を読んだ事がきっかけとなり、久々に鑑賞した。 初見は大学2年生、今から何と30年も前の事になる。  時の流れの速さには驚くばかりだが、それ以上に本作が未だに公開当時の謎めいた雰囲気を維持している事に驚愕した。 事の起こりは高校生の時。 「STARLOG」「FANGOLIA」等の洋物映画情報誌の日本版が発売されていた幸せな時代。 おどろおどろしい写真と共に紹介されていたVideodromeの紹介記事に私は釘付けとなった。 海賊盤(死語)が出回っているとの噂も聞いたが、世はまだレンタルビデオが流行し始めた黎明期。 どこで手に入るかも判らぬ謎の本作は、例え様も無い魅力的な作品として私の心の片隅にずっとこびりついていた。 時は流れて(確か)1988年、東京国際映画祭に於けるファンタスティック映画祭の成功が影響し日本で開催された「SFXアカデミー」、 本作の特殊メイクを担当したリック・ベイカーが来日し講演すると聞き、チケットを探し回ったが時既に遅く全席売り切れ。 落胆していた私に、当時日芸映画学科に在席していた姉がどこで仕入れたのか判らないがチケットを準備してくれた! 姉には本当に感謝あるのみ。 講演の内容は今でも鮮明に覚えている。 ベイカー氏本人が自ら"Do you like this film?"とVideodromeに関して質問、 それに対して大勢の聴衆が一斉に挙手!(今みたいに”Yes”とは誰も言わなかった様な)それを見たベイカー氏は 悪戯っぽい顔でニヤリと笑いながら”Sick People...(みんなビョーキだね笑)"と返す。 幸せな時間でした。 【やっと本文】 本作ほど、観る度に謎が謎を呼ぶ作品は無いだろう。 後の多チャンネル化、暴力コンテンツの隆盛と衰退を予見したかの様な世界観。 製作年度が旧いが故の、画面の微妙な粗さが本作のいかがわしさにブーストを掛ける。 皆がメディアに取り付かれ・メディア無しでは生きていけず、メディア内の出来事に一喜一憂し、 時には自らの命をも絶ってしまう・・・ 拳銃と有機的に絡みあい、妄想と現実の中でのたうち回るマックスの姿は、紛う事無くスマホに心身ともに蹂躪され、 それを自覚していながら抜け出す事が出来ない現在の私たちそのものだと思う。 マックスは自らの命を絶つことで新しい次元=精神の開放を果たした。 それは果たして本当に幸せな結末だったのだろうか。 翻って私たちはどうすれば良いのか? 初鑑賞時は特殊メイクを目で追う事に終始し、ストーリーは二の次だった。 社会人になってからは本作の内面に秘められた作者のメッセージを何とか読み取ろうともがいた。 齢50を超え、ようやく本作の意図が客観的に俯瞰出来る様になったのかと思う。 鑑賞する年齢で作品への印象が劇的に変わる、「映画の魅力」をまたもや再認識させられた。 (注)本作は冗談抜きで万人向きの映画では決してありません。 鑑賞する際は十分にご注意の程。[ビデオ(字幕)] 8点(2017-11-28 17:34:28)(良:2票) 《改行有》

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