みんなのシネマレビュー |
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1782. ゾンビ大陸 アフリカン 《ネタバレ》 アフリカを舞台にしたゾンビ映画というのは初めて見ましたが、あの広大な砂漠をトボトボと歩き回る黒人ゾンビの画はなんともいえない終末感があって良かったと思います。ただ、面白かったかと言われると正直微妙。元来のゾンビファンにとっては、オールドスタイルなノロノロゾンビをやってくれたことに賛辞を送る人も多いようですが、個人的にはやっぱりある程度のスピード感は欲しいなと。映画全体のテンポもスローだし、ゾンビたちも遅いので、かなり近くまでこないと切羽詰まった感じがしない。ゾンビ映画好きが作り上げた、元来からのゾンビ好きに贈る作品なのでしょうね。[DVD(字幕)] 5点(2012-09-13 16:33:34) 1783. ルルドの泉で 《ネタバレ》 まぁ実際、「ルルドの泉」自体が奇跡なのかどうか疑わしいものではありますからね。聖母マリアの出現話も釈然としないし、発見者ベルナデッタの遺体もまるで腐敗しないともてはやされ奇跡に祭り上げられたし。そしてなにより、ルルドには多くの巡礼者が訪れるけど、公式に奇跡と認定されたのは数えるほどしかいない。ここに一つの大きなジレンマがある。もし神が存在し、ルルドが聖地であるのなら、なぜほとんどの人の病状が回復しないのか。回復した人としない人の違いは何か。信仰心の厚さの問題か。この作品では、熱心な信者が一向に回復せず、観光気分でやってきた主人公に奇跡が起こる。全体的に淡々としていて地味な描き方の映画だけど、この展開というのは実は相当に皮肉だなと思うんです。劇中、何人かが神父さんに率直な疑問をぶつけてるけれど、なんだかわかったようなわからないような、煮え切らない答えしか返ってこない。主人公も歩けるようになって、俄然生きる気力が湧いてきたみたいだけど、そのせいで周りからは嫉妬の眼差しで見られるようになる。あの終盤は、結局彼女の回復が一時的なもので、また車いす生活に戻ることを示唆しているけれど、おそらくはその時に初めて彼女は周囲のそういう羨望やねたみに気づき、自分と周りの人たちのことを見つめ直したのではないか。奇跡なんて嘘っぱちだというメッセージにもとれる作品だけど、彼女を改心させるための奇跡なのだとしたら、この奇跡には意味があったのかもしれない。[DVD(字幕)] 6点(2012-09-12 22:59:14) 1784. マネーボール 《ネタバレ》 とても淡々とした作りで、決して劇的に見せるわけではないのですが、「マネーボール理論」という、いわば科学で野球を理解しようとする話なので、淡々とした構成に仕上げてきたのもわかるような気がします。元々は経済を理解するための理論を野球に持ってきたんだそうで、いわば株価の動きとか、そういうのを予測する為に使われるそうな。でも、株価もそうですし、やっぱり野球だってそう。世の中、全てロジカルに動いてるわけではないので結局は外れてしまうオチになるわけですが、それでも20連勝という新記録を打ち立てたのは、ビリー・ビーンの「俺についてこい」みたいな自信満々キャラが功を奏したんじゃないかと思うんです。そして彼自身、元選手だったので、選手たちへの気配りとか配慮がそれなりに出来たのかもしれない。勿論、劇中の彼の行動は、一見すると「冷酷」な決断の連続にも思えます。選手をあっさりと切り捨てたり、すぐさまトレードしてみせたり。しかしまた逆に、ビリーは「見向きもされなかった選手」や「見捨てられた選手」を獲得することにも精を出しているわけです。野球界という、伝統的な価値観の支配する世界において、ビリーとピーターの存在はまさに異端児。このお話の大切なポイントは、その理論の正当性うんぬんよりも、やっぱり異端児が新しいことをやると必ず批判を受けるわけだけど、そこで貫き通していける勇気を持つっていうこと、その一点じゃないかと思う。周りのおっちゃんたちのしょうもない論議を聞いて、今の野球界の間違いに気づき、ピーターの意見を聞いて「これが正しいんだ」と確信しそれを貫き通す。ビリーは史上最高額の報酬でレッドソックスからお誘いを受けるも、それを断ってアスレチックスに残った。お金なんかじゃ揺り動かないだけの信念を、最初から持っていたわけですね。だからこそ貫き通せた。その心意気に、尊敬の念を抱かずにはいられない。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-09-12 00:19:04)(良:1票) 1785. スーパー・チューズデー ~正義を売った日~ 《ネタバレ》 著名なハリウッドスターのジョージ・クルーニーですが、監督としても、小粒ながら良質な作品を何本か作っていますね。本作もまた、安心して観られる娯楽作品に仕上がってます。でも内容的には、全く安心出来ないお話。実際に民主党予備選で裏方をつとめた人物が原作を書いたそうですが、こういうことって、たぶんよくあることなんじゃないかな、と。人間誰しも、表に出ると不都合な事実の一つや二つはあるはずで、選挙戦になると中傷合戦がどうしても起こってしまう。だから、そういうのが表に出ないように、裏で取引をするっていうのは、大いに考えられる事です。それがたとえ正義に反していても、ゆすりたかりなどの汚い手であったとしても、自分がのし上がる為には必要だと判断する。そういう生々しい人間模様がリアルに描かれていたと思います。欲を言えば、もうあと一押しほしかったところですが、悪くはない出来映えだと思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2012-09-11 12:20:26) 1786. ヒューゴの不思議な発明 《ネタバレ》 あのスコセッシ監督が、児童文学を原作としたファンタジー映画を3Dで作ると聞いたときは驚きましたが、特典映像を見ると「11歳の娘に見せられるような映画を作りたかった」と話していて納得。確かに、スコセッシ作品は子供に見せられるようなものがありませんからね(汗)。ただ、この作品を子供が見てどれほど楽しめるのかは少々疑問です。「不思議な発明」という放題がついてるけど、別にヒューゴは不思議な発明なんてしてないし。子供がワクワク出来る要素は、自動人形などのギミックぐらいで、物語それ自体はむしろ大人向き。要は映画の先人たちへの賛美と懐古趣味が主立ったテーマですからね。スコセッシ監督自身、昔の映画フィルムを保存する財団の創立者でもありますから、特別思い入れがあったのでしょう。そういう先人たちの、今見ればすごくローテクだけど手作り感覚あふれる映画作りへのオマージュを強く感じるし、そういうオマージュを最先端の3Dで撮りあげて見せるというのも、一人の映画人として「過去から未来へ」の橋渡しとしての役割を果たしたかったのかもしれません。正直、ストーリーとしては弱い作品ですが、衣装にセット、小道具に美術は本当に見事。1930年代フランス・パリへ観る者を誘ってくれます。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2012-09-10 23:59:29)(良:1票) 1787. ヘルレイザー3 《ネタバレ》 これはこれで、特殊メイクとか頑張っていると思うんですよ。だけどなんだろうなぁ、前2作にあったような、なんかよくわからんけど凄い勢いとか、エグさみたいなものがなくなってるような気がする。ピンヘッドのバックグラウンドが明かされるのはいいけど、新たに出てきた魔導士が、目がカメラになってたりとか頭にCDが刺さってたりとか「え?そういう方向に行くん?」て思っちゃった。[DVD(字幕)] 5点(2012-09-10 01:39:19) 1788. 妖精たちの森 《ネタバレ》 この作品のテーマは「子供の残酷さ」でしょうなぁ。確かに、子供っていうのは無邪気で考えも浅はかですから、大人から見ると思慮の無い行動をとりがちなわけで、それが残酷な行為であったりすることもまた事実でしょう。子供は映画やテレビに出てくる人たちをよく真似たりすることがあるけど、この映画のお屋敷にはテレビみたいなものはないようなので、姉弟にとってはクイントとジェスルの行いが格好の物まねの対象となったようです。特に、ある種の乱暴さや、「大人にしかわからない世界」はより子供たちの興味を引きつける。良いとこの子である姉弟にとって、下男のクイントにはより影響を受けやすかった。しかもクイントはかなり「Sっ気」があるから、これがよくなかった(笑)。姉弟をエスカレートさせた要因は、クイントのS気質がもたらしたものといっても過言ではない。ただ、だからといってラストに平然と二人殺してしまうのは、さすがに過激過ぎかなと。[DVD(字幕)] 6点(2012-09-09 23:23:12) 1789. ビーストリー 《ネタバレ》 「美女と野獣」を現代のニューヨークに舞台を移して作られた、ティーン向けラブファンタジー作品。女の子が見れば、元イケメンが必死になって女子の心を振り向かせようとする姿に胸キュンし、男の子が見ると、人間は内面が大事なんだって自省するような感じでそれぞれ楽しめはすると思うんだけど、正直シナリオの作り込みが足りないかなと感じる。家政婦の女性や盲目の教師が全然生かされてないし、外見より中面であることを身を持って理解したはずの主人公は、最後に美形に戻ってめちゃ嬉しそうだし(笑)。まぁ、そもそもが醜いというより、怖いっていう感じの形相でしたからね。タトゥーを全身に入れてるナントカ族にああいう風貌の人はいそうな気がするし。あくまでもティーン映画ということで。[DVD(字幕)] 5点(2012-09-08 01:06:19) 1790. マンイーター 《ネタバレ》 ビデオ屋でこの映画を見かけ、なんと「アバター」のサム・ワーシントンが出ている事を発見。「ワーシントン様、こんなB級モンスター映画にも出たんか!?」と驚きを感じ、さっそく借りて見てみる事に。序盤は、オーストラリアの世界遺産、カカドゥ国立公園の絶景が画面いっぱいに映し出される。どこまでも広がる地平、切り立った渓谷、そこに流れる、まるでバスクリンでも入れたかのような緑色の川。う~ん、オーストラリアの自然はやっぱりすげぇな~なんて思ってみていると、クルーズ船が巨大生物の攻撃をうけて沈没。そして観光客らは小島にたどり着くも、彼らを満ち潮が襲う。いやほんと素晴らしい。全く飽きさせない展開。縄を向こう岸までもっていって皆を救出しようとしたところで事件は起こった。なんと、あのワーシントン様が瞬殺されたのである。それも、見たこともないほど馬鹿でかいワニに。唖然とする自分。そしてここから、誰が犠牲になるのか、誰が生き残るのか全くわからない展開に。ラストまで一気に見せる、モンスタークロコダイルとの死闘。いやはや、B級ながらもワニのCGはとてもよく出来ていたし、本当に楽しませてもらいました。見終わってネットで見て、この作品が「アバター」以前、ワーシントン様が有名になる前に作られたんだという事を知りました。なるほど、それであの扱いだったのですね(笑)。ですが結果として、先の読めない展開になったので万々歳です。可愛いワンちゃんが食われちまったのは少し残念でしたが、ワニの巣でのガチンコ対決、本当に凄かったです。数あるB級モンスター映画の中では、群を抜く傑作でした。[DVD(字幕)] 8点(2012-09-07 22:44:39)(良:1票) 1791. 空飛ぶペンギン 《ネタバレ》 ストーリー展開はよくあるパターンなんですが、 犬とか妖精とかでなく、ペンギンだというのが これまでなかった点。そしてそのペンギンたちはフルCGな わけですが、これがほぼ違和感なく実写にとけ込んでいて 映像的にもぬかりない作りだと感じます。 なによりもペンギンたちの可愛さに癒されます。 ジム・キャリーも、昔ほどハチャメチャな笑いは なくなりましたが、それでもクスッと笑わせてくれます。 良質なファミリー映画です。[DVD(字幕)] 6点(2012-09-07 14:06:49)《改行有》 1792. IN HER SKIN/イン・ハー・スキン 《ネタバレ》 てんかん持ちのキャロラインは、 かなり突発的な犯行のようにも見えますが、 でも気持ちとしてはなんとなくわかる。 自分自身は徹底的に卑下し、その向かい側には 全てが満たされたリア充の女の子が住んでる。 キャロラインは嫉妬し、美しいもの、綺麗なものを 葬り去りたいという衝動に駆られたのでしょう。 遺体を埋めるときなんて、なんだか実に神々しいまでの 画でしたが、彼女のいわば達成感というか、 征服感みたいなものが伝わってきます。 突然、首を絞められたレイチェルの、 最後の瞳が物悲しい。実話だそうですが、 ご両親の胸の内を察するとただただ悲痛なばかり。 中盤までは警察も「家出」だと断言していて、 その無能っぷりも腹立たしい。 なんにせよ、映画としてはひたすらやるせない だけの話なんですが、キャロライン役を演じてた 女の子の身体を張った演技は見ものでしたね。[DVD(字幕)] 6点(2012-09-07 11:24:49)《改行有》 1793. インキーパーズ 《ネタバレ》 悪くなかったと思いますよ。 最近の米製ホラーは、やたらと グロやショッキング映像で派手さを 競うものばかりなので、こういう古典的な 作品もたまにはいいと思います。 幽霊話なんですが、幽霊はほとんど出てきません。 それ自体映さずに、観客に想像させることによって より一層の怖さが出る。地下室で、クレアとルークが 幽霊をおびき寄せようとするシーンがこの作品で 一番怖かったです。 逆に、白塗りの人が出てきたり自殺したおっちゃんの霊が 出てくるととたんに陳腐になる。 そして、全く解決していないストーリー。 結局幽霊の目的はなんだったのか? 消化不良なのは事実なんですが、「雰囲気」は 凄くよく出ていたので6点を捧げようと思います[DVD(字幕)] 6点(2012-09-07 11:23:06)《改行有》 1794. リアル鬼ごっこ5 《ネタバレ》 やってることは同じです。 舞台を学校から会社に移したってだけで。 ただ、三部作の最後だけあって、 今回はあの芸人みたいな王様の裏側が 明らかにされます。そして、 なぜB型がターゲットにされたのかも 明かされます。 B型を選んだのは単なる気まぐれではなく、 ちゃんと理由があったのですね(笑)。 ストーリーはたいしたことないけど、 大地が希に思いを寄せることになった ささやかなエピソードが良かった。[DVD(邦画)] 4点(2012-09-07 11:18:49)《改行有》 1795. バトルシップ(2012) 《ネタバレ》 「見終わってしばらくしたら忘れる映画」とか、「中身がからっぽの映画」というのは通常マイナス要素として言われるものだけど、この作品に限って言えばその空っぽさを徹底しているように見え、マイナスどころかむしろ賞賛したくなる自分がいる。観客だって、別に小難しい話やうざったい恋愛模様などが観たいわけでなく、求めているのは熱いバトルシーンなわけで。それを徹底してるわけだから、実に清々しいではないか。特に海軍マニアにはおすすめの内容となっていて、実際の駆逐艦とか戦艦ミズーリなんかが出てくるので、目にも楽しい。勿論こういう作品は突っ込みどころが満載なのはいつものことで、本作の宇宙人は人類よりもはるかにすぐれた戦闘能力を持つ船や兵器を持っているわけだが、これがまた相当弱いのだ。彼らは攻撃力はあっても、守備力はまるでないらしい。「光に弱い」という理由がついてはいるものの、肉弾戦になってもやっぱり弱い。それでいて、人間とふと一対一になったと思いきや、なにも手を出さなかったりする。良い奴なのか悪い奴なのかもはっきりしない。でもいいんだ。そんな細かいことは水に流そう。巨大なメカが頭上高く舞い上がり、無慈悲な殺戮マシンが次々と襲いかかる、そのダイナミックなシーンをこれでもかと見せつけてくれる。からっぽの映画は、頭をからっぽにして楽しむ、それが鉄則なのだ。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2012-09-06 23:16:26)(笑:1票) (良:2票) 1796. その男、凶暴につき 《ネタバレ》 これが初監督作品だとは思えないぐらい、ちゃんとした作りになってる。そしてなによりも、初めからすでに「北野武の映画」になっているということが驚き。彼の作家性は、最初から確立されていたのですね。劇中、エリック・サティのグノシエンヌ第1番が幾度となく流れてくるのですが、よくよく考えてみれば、武の映画とサティの曲というのは、どこか通ずるものがあるなという気がします。サティの曲は、シンプルで独特なトーン、一度聞けば「あ、これはサティの曲だ」ってわかるそのオリジナリティが特色。武の映画もやはり切り捨ての美学によるシンプルさと、画面全体からにじみ出る独特なトーンが支配していて、一目見て武の映画だ、て感じるものがある。この作品では、特に「削ぎ落としていく」感じが終盤になるほど強くなっていて、ラストの一騎打ちではそれがピークに達する。犯人をひいたと思いきや突如車の窓ガラスを襲撃するシーンや、延々と平手打ちする尋問のシーンなど印象深いシーンは多いが、やはりラスト、薬を探す妹を見下ろすたけしの顔。これが強烈ですね。しかも撃ち殺しちゃうんだから、実にショッキング。武のバイオレンス映画は、良い奴とか悪い奴とかじゃなく、みんなドロドロだってのが共通してますね。[DVD(邦画)] 7点(2012-09-05 22:10:34)(良:1票) 1797. フェア・ゲーム(2010) 《ネタバレ》 とても淡白な作りで派手さは全くないのですが、こういった事実があったんだということを知らしめるためにも、この硬派な実録映画を作り上げる意義はあったと思います。長年、CIAエージェントとして国に尽くしてきた主人公のヴァレリー。彼女の働きにより、イラクの核兵器開発は事実無根であることが解るのだが、その事実は当時の政権によりもみ消しにされ、開戦してしまうことに。それに対し夫のジョーは事実を暴露しようとするけど、そこでこの夫婦が対立するわけですね。この対立が、いわばこのお話のミソという感じがします。普通に考えりゃ、彼らは正義であり事実を公表するべきなのですが、そうすると敵をどんどん増やすことになる。それに、彼らは公務員という立場ですからね。公務員が国家の意思に反逆したことをやるジレンマみたいなものがある。その行いは正しいけど、立場上どうなの、みたいな。でも、政権側が今度はヴァレリーがCIAの人間であることをリークするわけですね。ここで一気に判断が動いた。国のために尽くしてる人間を、国家が危険に晒したわけだから、そこで泣き寝入りする必要なんて無い。なにより、民主主義の大義がかかってる。戦争の大義はなくなったけれど、こうやって事実が現に暴かれて、そして映画になってるということ自体、アメリカの懐の深さを感じずにいられない。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2012-09-05 19:30:23)(良:1票) 1798. 人喰猪、公民館襲撃す! 《ネタバレ》 ばりばりのアクションホラーなのかなと思って観たら、ゆる~いコメディだったっていうね、、、(笑)。いやまあ、終盤での人食猪からの逃走&一騎打ちシーンはなかなかだったけど。とにかく、どいつもこいつも変な奴ばかりなんですよね。警察の人たちも、しょっぱなから一瞬ドリフかと見まがうような転がり方するし(笑)。たまに出てくる狂女も、本筋とは全く関係がない。でも、この不思議なコメディ世界に花を添えるために存在しているんでしょうなぁ。途中ビデオ撮影するシーンで、わざわざリアクションのいい画を撮り直そうとしたり、なんていうか妙にブラックなコメディ。エンドロールだって、みんなして気色悪い笑みをカメラ目線でプレゼントしてくるし。このあほらしさをそのまま楽しめればそれなりの佳作という風に感じるけれど、手に汗握るモンスター映画を期待すると肩すかしだぞ~。[DVD(字幕)] 6点(2012-09-04 22:56:20) 1799. 荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE 《ネタバレ》 私は漫画もドラマも見たことが無く、全くの予備知識無しで鑑賞したので、正直このノリとシュールな世界観に面食らってしまいましたね。コミックのノリをそのまんま映像にしたみたいな感じなので、耐性がないとしんどいものがあります。映像的にはぬかりない作りだったし、特にあの特殊メイクが見もの。3箇所ほどクスッと笑えるところもありました。コミックを読んで、きちっと耐性を作って見返したらより楽しめるのかもしれません。[DVD(邦画)] 4点(2012-09-02 21:01:18) 1800. グッド・ドクター 禁断のカルテ 《ネタバレ》 確かに、建前上は医者と患者ですから、 そこに恋愛が入り込むというのはタブーでしょう。 しかしながら、お医者さんも人間ですから、 あわよくば恋に落ちるということも十分考えられる。 たぶん表に出てないだけで、そういうことって現に あるんだろうな~なんて思いながら見ていました。 主人公マーティンは、孤独と焦りを感じていたし、 そんな中で自分を解ってくれる患者ダイアンと出会い、 好意を持った。それは恋心もあるし、なにより 自分を理解してくれる大切な存在でもあったのでしょう。 なので、薬をすり替えて病気を再発させるという 禁断の行為を犯してしまう。ダイアンが死んだとき、 彼は相当に悔やんだはず。 ただ、その描写は割とマイルドだし、ダイアンの恋心も かなりわかりにくい描写なので、あまり真に迫ってこない。 映画としては、むしろその後の展開、掃除係のジミーが 日記を発見し、取引を持ちかけるところから面白くなる。 それは言って見れば、マーティンが爆弾を 抱えてしまったようなもので、実にサスペンスな 展開になってきます。彼の行為は全くの犯罪であり、 許されることではないのですが、映画というのは 不思議なもので、「このままバレないでくれ~」と 彼を応援する自分がいたりもする。 しかしながら、本当にバレずにまた医者として働く 彼の画で終わる。あぁ良かったと思うと同時に、 実に薄気味悪い。この微妙なラインというか 感覚の不安定さが、この作品の持ち味なのかもしれない。[DVD(字幕)] 6点(2012-09-01 21:05:40)《改行有》
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