みんなのシネマレビュー |
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1802. フロント・ページ(1974) 《ネタバレ》 毎度のことながらジャック・レモン&ウォルター・マッソーのおかしな二人が生み出す楽しさと変わることのない名コンビぶりには脱帽です。面白いと期待しながらの鑑賞でしたが、やはり期待どおりでした。元々が舞台劇だけあって作品はある建物の一室にとどまっている時間が長いですが、監督はあのビリー・ワイルダーです。本作もやっぱり観る者を飽きさせないテンポの良さは健在でした。二人の男が別れる駅でのラストシーンにいいなあ・・・。としんみりしながら観ていたら最後の最後しっかり笑い所が用意されていました。レモン&マッソーにワイルダー監督、流石です。面白かった![DVD(字幕)] 7点(2009-09-27 19:54:36)(良:1票) 1803. チャーリー(1992) 《ネタバレ》 偉人を題材にした映画は観る側がその本人の風貌や顔と俳優を見比べてしまうのは仕方がないし、それがチャップリンのように世界中の誰でも顔を知っている人物なら尚更の事。これ程波瀾万丈の生涯を送った人物の話を2時間程度の映画という枠の中で描き切るのは大変な事だと思うし、彼の生涯の全てをしっかり描き切るのは不可能だとも思える。あまりにも駆け足でその生涯を振り返り、その中で次々登場する豪華キャストがあまり印象に残らないのが残念ですが仕方ないのでしょう。それでも本作のロバート・ダウニーJrは見事だった。称賛されるべき素晴らしい仕事をしたと思います。[DVD(字幕)] 6点(2009-09-27 19:44:34)(良:1票) 1804. ハウスシッター/結婚願望 《ネタバレ》 スティーブ・マーティンとゴールディ・ホーン。僕の大好きな二人がコンビを組んだ陽気なアメリカン・ラブコメです。表情を観ているだけでも飽きないスティーブと、こちらも顔の表現力が豊かで本作でもやっぱり可愛いゴールディ。ストーリーの方は偽装結婚のはずが一緒に暮らすうちに最後は・・・。というあまりにも分かりやす過ぎるラブコメの定番のお話なのですが、この安心して楽しめる気軽さがこんなラブコメのいい所。あとは監督や俳優陣のウデの見せ所となる訳ですが、この2人が大好きな僕にとっては息もピッタリの楽しい共演を存分に堪能させてもらえた作品でした。[DVD(字幕)] 6点(2009-09-26 22:27:42) 1805. パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー 《ネタバレ》 これぞロビン・ウィリアムス劇場と言うべき作品です。タイプは違いますが「レナードの朝」のセイヤー医師を思い出しました。彼には決してスマートではないけれど、こんな温かみのある医師や教師の役がよく似合います。決してハンサムな俳優ではないけれど、本当に笑顔がいい俳優さんですね。本作で描かれた範囲では分からない説明不足な部分も多いですが、世の中にはこんな人もいるんですね。パッチ・アダムスは尊敬できる素晴らしい医師であり人間であると思います。[DVD(字幕)] 7点(2009-09-26 16:51:12) 1806. 赤ちゃん教育 《ネタバレ》 70年以上も前にこんなバカコメディが存在していましたか!テンポも素晴らしくてこれは楽しかったです。例えば、浅いはずの川岸に立ち、「この川は歩いて渡れるはずよ」と川に入った瞬間ドボン!と今でも定番でお約束の楽しい笑いがテンコ盛りです。今のこんなコメディなら派手でコミカルな音楽が多用される事でしょう。しかし本作には音楽がほとんど使われず、ほとんどはキャサリン・ヘプバーンとケイリー・グラントの二人を中心にその演技としゃべくり、台詞の応酬をそのまんま見せているだけなのですが、2人の楽しさあふれる演技が素晴らしいのでそれで十分映画としても面白いのです。ジャンルを問わず俳優の最高の仕事を引き出すハワード・ホークスの確かな演出力を改めて実感しますね。この全く人間の質が違う男女の噛み合っていないようで絶妙の掛け合いが生み出す可笑しさに大いに笑わせてもらいました。[DVD(字幕)] 8点(2009-09-24 21:38:23) 1807. バード・オン・ワイヤー 《ネタバレ》 ジョン・バダム監督+ゴールディ・ホーンという事でかなり期待していたのですが、良くも悪くも平均的なドタバタ系コメディでした。ただ、ゴールディはこの分野では本当に外さないし、本作の頃で40代半ば位だと思いますが、いくつになってもキュートさを失わない、いつも元気一杯で本当に魅力的な女優さんですね。ゴールディが大好きな方にはいつもの彼女の魅力を十分に感じていただけると思います。[映画館(字幕)] 5点(2009-09-23 01:55:07) 1808. トップ・シークレット 《ネタバレ》 「裸の銃」より前に作られたザッカー兄弟によるバカ映画です。「裸の銃」に比べるとレビュー数も少なくマイナーな作品ですが、「裸の銃」がツボな方にはぜひ観ていただきたい!ストーリーはサスペンス系ながら必ず絶妙のタイミングで実にバッカバカしい小ネタが挿入され、絶対そっちの方向には持っていかないというザッカー兄弟のストーリーよりも小ネタの方が大事なんじゃないかというくらい実にくっだらない小ネタへの愛が至る所で感じられます。特にレジスタンスが博士を救出に向かう作戦決行以降のくだらなさが最高です。いよいよ行くぜ!と思った瞬間、マジっすか?その牛の着ぐるみは!とか、何でそんなとこにきれいに並べてブーツが脱いで置かれてるんだ?とか、ジョーズのテーマ曲が流れて一体何が起こるんだ~!と思ったら実にアホなオチが待っていたりとか、何台ものジープが出動して追手が迫ってくるぞ~!と思ったらこれもバッカバカしいオチが待っていたりとかですね、こうして読んでても何のことか分からないと思いますが、その他にも言い出せばもうキリがないパロディや小ネタのオンパレードに大いに笑わせてもらいました。 ラスト近くでヴァル・キルマーがちょっとだけ「大脱走」のS・マックイーンに見えました。[DVD(字幕)] 8点(2009-09-20 23:42:25) 1809. 太陽の少年 《ネタバレ》 大人になった主人公の回想という形で描かれる思春期という人生における貴重な一時期の青春群像と、どこか懐かしさや温かみを感じさせる独特の奇麗な色調がとても良く合っていましたね。女の子を後ろに乗せて果てしなく続く長い一本道を自転車で走るシーンが印象に残りました。彼らにとって人生はまだまだ先が長く、これからどんな可能性だってあるという希望がとても美しく表現されているように感じられました。観ているうちに彼らと同じ年の頃の自分の楽しかった出来事や今振り返るとちょっと恥ずかしくなるような出来事なんかが思い出され、彼らの心のときめきや痛みがその奇麗な映像から生き生きと伝わってくる青春映画でした。[DVD(字幕)] 7点(2009-09-19 21:11:27) 1810. さらば冬のかもめ 《ネタバレ》 これは旅の終着点には厳しい現実が待っている、少し物悲しいロードムービーです。雪が積もり吐く息は白く、寒々しい冬の風景が余計物悲しさを感じさせます。しかしそれとは対照的に人情が温かく、好青年の囚人の素朴な人柄と彼に心底同情しながらも護送の任務を遂行しなければならない2人の男がやりきれなさから時にはハメを外し時には荒んだ行動をとる、彼らが旅の終着点の事を少しでも忘れていたいかのような重い心情がコメディタッチでうまく表現されています。時にはしみったれてはいるけれど愛すべき人間臭さが滲み出ている。カッコいい無敵のヒーローが主人公の映画もいいですが、これは人間の弱さや不器用さを上手く演じた3人の男たちの姿と、そんな彼らを応援するかのような賑やかな音楽が心に残るロードムービーです。[DVD(字幕)] 7点(2009-09-19 16:52:07) 1811. ニュースの天才 《ネタバレ》 最初はほんの小さな嘘だったのかもしれない。その辺が描かれていなかったため本作の主人公の嘘の発端は分かりませんが、結局は嘘に味をしめ、また更に嘘を重ねることになったこの作品の主人公。その若さ、甘さをヘイデン・クリステンセンが見事に演じています。しかしそれがいつまでも通用するほど会社という所は甘くはないし、その後には本作のように厳しい処分が科せられることもあるでしょう。これから社会人になっていく若い人たちには社会に出る前に観ておいてもいい作品かもしれませんね。[DVD(字幕)] 4点(2009-09-18 21:02:04) 1812. 最高の人生の見つけ方(2007) 《ネタバレ》 う~ん・・・。テーマがテーマだけに今の自分には評価が難しい作品です。彼らの年齢に近づいた頃に観れば感じ方が変わるのかもしれないですが、その頃にこういう映画は観たくはないとも思います。人それぞれ価値観や人生観は違うもの。僕がこの先もし彼らのような状況になったとしたらどう考え、どう行動をとるか今は分からないけれど、家族と共に過ごすことが家族にも自分にも最高と思えるような人生を送りたい、彼らが豪遊する様子をどこか冷めた目で見ながらそんなことを考えていました。それだけに旅から戻ってテーブルを囲む笑顔の家族をとてもいい笑顔で眺めていたカーターの表情がとても嬉しかったです。[DVD(字幕)] 5点(2009-09-17 21:47:09)(良:1票) 1813. 天井桟敷の人々 《ネタバレ》 様々な所で映画史上最高傑作と評価される作品ですが、今まで見る機会が無かったこの作品をこの度映画館で鑑賞する機会に恵まれた。これ程3時間があっという間に過ぎるという感覚を久々に味わうことのできる映画でした。やはりその評価に違わぬ素晴らしい映画でした。ジャン=ルイ・バロー演じるバチストの入魂のパントマイムを自宅の小さなTVではなく映画館で鑑賞できたことは本当に幸せでした。また、本作を紹介する本や資料に必ずと言っていいほど出てくるバチスト、ガランス、フレデリックの3人が舞台にいる絵を見た時にはこのシーンだったのか・・・と感慨深いものがありました。ナチス占領下のフランスで作られたという伝説の名画。冒頭であらぬ容疑で逮捕されかけるところをバチストのパントマイムに助けられて解放されたガランスの「私は自由が大好きなの」という台詞に代表されるように、さりげない形での意思表示が当時としては精一杯のナチスへの反抗だったのでしょう。そんなさりげなく見せる意思表示やラストシーンのカーニバルに至るまで活気にあふれる街と天井桟敷の人々の生き生きとした描写などの中に祖国フランスとそこに暮らす人々と自由を讃える思いが確かに伝わってきます。[映画館(字幕)] 9点(2009-09-16 01:11:34)(良:3票) 1814. ザ・ローリング・ストーンズ/シャイン・ア・ライト 《ネタバレ》 映画館に観に行こうと思いながら行けずに短い公開期間が終わってしまった。この度DVDでようやく鑑賞。やっぱり映画館で観るべきだった・・・。と激しく後悔。ストーンズのライブのプロショット映像なら巷にいくらでも溢れている。しかしやはりスコセッシの撮ったストーンズの過去、そして今を織り交ぜながら見せるこのライブ映像は映画館で観るべきだった。途中で挿入される若い頃のミックのインタビューで「2年ももつとは思わなかった。あと1年くらいはいけそうだとは思う」と言っていたのが印象に残る。そう言えばビートルズのジョン・レノンも人気絶頂の頃同じようなことを言っていた。成功の実感と不安、成功を掴んだ彼らにしか分かり得ない正直な心境か。その後のドラッグに溺れた時期も低迷期も乗り越え、そして今。これが本当に60歳を過ぎた男たちのステージなのか?若さを失わないパワフルさに余裕しゃくしゃくのいい味が加わっている。トチっても笑い飛ばしてメンバーの実にリラックスした表情が印象的。チャーリーがミックに挨拶しろと言われて一言だけ「どうも」にミックが「しゃべったぞ!」に笑い、1つのマイクでミックとキースが抱き合いながらのコーラスに感動し、バディ・ガイとのコラボ。こんなイカしたパフォーマンスはそうは見れないぞ!そんな彼らの歩んできた歴史でもある超豪華セットリストにワクワクする。生涯現役を貫く世界一元気なロックオヤジ、いや、もうロックジジイか。そんな彼らの衰えることのない心意気が確かに伝わってきます。[DVD(字幕)] 8点(2009-09-13 18:45:55) 1815. 太陽がいっぱい 《ネタバレ》 同じ男として人間としてこうも違うものか・・・という気すら起こさせない程のアラン・ドロンの美しさ。観る度にもうこんな人は出てこないのではないかと思わされます。上流階級への憧れが殺意に変わる、その動機となる出来事が短い間に丁寧に積み重ねらていく。その後も常に緊張感を持続しながら、あの悲しくも驚きのラストまで決して急がず、ドタバタもせず、作品の雰囲気や魅力の全てをゆったりと楽しみ、堪能できるとても丁寧に作られたサスペンスです。そして今更言うまでもなく作品と見事に調和するニーノ・ロータの控え目ながらも甘く切ない音楽もいつまでも心に残る。そんなアラン・ドロンの魅力とニーノ・ロータの旋律に青い海、真夏の太陽の日差しをいっぱいに受けた映像は50年の時が経過した今に見ても全てが美しい。[DVD(字幕)] 9点(2009-09-13 15:35:55) 1816. シムソンズ 正直観る前はそんなに期待していなかった。しかし最後は不覚にも感涙、これはいい映画でした。いい感動をありがとう、シムソンズ!でした。少々強引な所もあり典型的なベタで分かりやすすぎる展開で、観ていて気恥ずかしくなる場面もあるのですが、それでいいんだと素直に納得できる魅力を持った映画でした。この前向きに頑張るひたむきさと明るさこそがこの映画の魅力。元気ハツラツとしていて観ていて実に気分が良かったです。ベタながらも友情のドラマも程よいスポ根的な熱さもすがすがしく、脇を固める男優陣の好演も見事に作品を盛り上げています。[DVD(邦画)] 8点(2009-09-11 21:38:00) 1817. フレンチ・カンカン 《ネタバレ》 50年以上前の映画とは思えないほどに街も衣装も舞台も今見ても全く色褪せていない美しい色にあふれています。ムーラン・ルージュが完成した時代の華やかさが見事に再現され、楽しさに躍動感に満ちあふれています。ラストの感動的なフレンチ・カンカンのダンスシーンの素晴らしさには表現する言葉が見当たらない。この間、観ている僕は何も考えていなかったかもしれない。ただ画面に釘付けになり感動していた。その素晴らしいフレンチ・カンカンにダンサーと観客が一体になる。観ている僕達はそんな映画の中で歓喜する観客達と感動を共有し1つになる。映画とそれを観る者とがここまで完全に1つとなれる映画にそう出会えるものではない。そんなフレンチ・カンカンのシーンと交互にはさまれるジャン・ギャバンの舞台裏での万感の思いのこもった表情も感動的です。無意識に体が動き出しフレンチ・カンカンのように椅子に座りながら片足を上げはじめ、ついには座っていられなくなり観客席に出てくるのです。その満足げな表情、この一連のジャン・ギャバンの演技も感動的でした。いつまでも終わってほしくなかった。ずっとギャバンや歓喜する観客たちと一緒にフレンチ・カンカンを観ていたかった。一度は映画館で観てみたい映画です。ジャン・ルノワールが祖国フランスに戻って映画を撮る喜びにあふれた大傑作です。[DVD(字幕)] 10点(2009-09-10 21:48:55)(良:1票) 1818. ぜんぶ、フィデルのせい 《ネタバレ》 裕福な家の娘アンナ。パパとママが共産主義活動にのめり込み、生活が一変。大きな家から狭いアパートに引っ越すことになる。しかもアパートには得体の知れないヒゲ面でタバコをプカプカふかす変なオジサンが大勢四六時中出入りしている。共産主義って?団結の精神って?核戦争って?パパもママもどうしちゃったの?という訳で世の中も自分の周りも分らないことだらけ、以前の生活に戻りたいアンナは不満だらけでいつもふくれっ面。でも時折パパから褒められたり、遊んでもらえた時に見せる子供らしい笑顔が印象に残る。周りの大人のやっていることが理解できない、でも、知りたくて仕方がない。子供の頃なら誰もが感じる事。そんな等身大の子供の気持ちを演じたアンナ役の少女の演技力に驚かされた。テーマは子供の成長なんですね。これもアンナには分らない、中絶って?子供はどうやって作るの?という性に初めて興味を示す女の子の素朴な気持ちや成長を70年代の時代背景や価値観、世相を絡めた盛りだくさんの内容ながらも全てがアンナの知りたい事であり、アンナの視線であるので散漫にならずに楽しめる作品に仕上がっています。時には程よくコメディタッチで描かれ、(特に分かったようでとんちんかんな事を言うアンナがかわいいです。)ちょうどいい尺によくまとめられた、可愛らしくていい映画です。ラストシーンは自分で転校を決断し、そのあまりにも環境の違う転校先でしっかりと自分の足で立ち、子供たちの輪に入っていくアンナの姿に感動しました。[DVD(吹替)] 8点(2009-09-09 21:10:07) 1819. 過去のない男 《ネタバレ》 全編を通して登場人物が皆、喜怒哀楽を表に出さない独特の雰囲気が自分はちょっと苦手でしたが、序盤に主人公の男にビールを奢るおじさんの「記憶がなくても心配ない。人生は後ろには進まん。後ろに進んだら大変だ。」という台詞に象徴されるように、いつまでも引きずってみたところで時が後ろに進むことはない。だから過ぎ去った過去はもういいじゃないか。今からを頑張って生きればいいんだというこの作品の人生に対する前向きなメッセージが分かりやすくて良かったです。だから普通なら記憶喪失に陥ればもっと精神的に苦しむだろうし、あんなに冷静にいられないかもしれないけど、自分は一体何者なのか?とそれ程苦しんでいる様子を見せない本作の主人公の男はこれでいいんだと納得させられました。主人公の男が新たな人生のスタートをきり、これからの彼の人生の幸せを予感させてくれるラストシーンも鑑賞後にとてもいい余韻を残してくれました。[DVD(字幕)] 6点(2009-09-05 23:32:25) 1820. I am Sam アイ・アム・サム ショーン・ペンの本作での演技には感動しました。そしてダコタの演技力にも本当に驚かされます。重いテーマながら、この二人の見事な演技と効果的に挿入されるビートルズのナンバーが作品を優しい雰囲気にしてくれています。[映画館(字幕)] 6点(2009-09-05 11:56:19)
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