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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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2. 太陽がいっぱい アラン・ドロンの静かな変貌ぶりが楽しい。肉をむさぼり食うシーンなんか、ほとんど野獣。ルネ・クルマンの最高作とはいえませんが、サスペンス好きは見ないといけませんね、ラストの対比はとくに素晴らしい。7点(2003-05-25 08:07:03) 3. イージー・ライダー バイクで広大な大地を走り、流れる音楽はSTEPPEN WOLFの「Born To Be Wild」。これだけで十分見る価値のある作品。何度見ても、出だしのギターリフが流れるだけで痺れる。広大な大地を走るバイク、そこに流れるアメリカンロック、この絶妙ともいえるブレンドを楽しむべきでしょう。ロード・ムービーって何?って聴かれたら、まずこの作品を挙げるでしょうねえ、最高作とはいえないがロード・ムービーの魅力がぎっしり詰まっています。8点(2003-05-22 17:22:47) 4. 飛べ!フェニックス 豪華キャストによる迫真の演技の応酬を純粋に楽しむべき作品。あり得ない話なんだけど、最後の離陸シーンはおぉ!と一緒に喜んでしまいます。やはり、ジェームズ・スチュワートとハーディ・クリューガーのプライドのぶつかり合いがたまらない。再度見返すと墜落前と後で人間関係が逆転していて、面白い。7点(2003-05-20 23:17:38) 5. シベールの日曜日 大人と子供のふれあいを描いた映画っていいですよね、心が洗われます。それと帽子の似合う、シベール役のパトリシア・ゴッジの愛くるしさ満点の表情がいいです。とくに冒頭のホームでピエールに見せる、あの笑顔は今でも忘れられません。ピエールの純粋無垢な設定も良かった、だからこそ公園で遊ぶシーンがより美しく感じられ、いやらしさはみじんも感じない。男の子がシベールにちょっかいを出したら真剣に怒ったりするシーンも微笑ましく見られる。できれば映画のタイトルからシベールをはずして欲しかったなあ、ピエールと一緒にあの驚きを味わいたかったから・・・。9点(2003-05-16 16:53:12) 6. アパートの鍵貸します 哀愁漂うコメディ、まさにビリー・ワイルダーの真骨頂ともいえる作品。この時代のハリウッド俳優って、端正な顔はもちろん喜怒哀楽の顔が明確に分かれているところが面白い。最近だと笑っているのか、泣いているのか、わからない顔の役者も多いが、今作のジャック・レモンの表情の豊かさを今の俳優は見習うべきだろう。そしてこのメリハリのきいた顔がコメディに不可欠なテンポの良さを演出している。ヒロイン役のシャーリー・マクレーンも可憐で実に魅力的。たまに首を傾げるマドンナ役の映画を見受けるが、今作においては疑う余地がない。また最後のマクレーンがアパートへ走るシーンはウディ・アレンの「マンハッタン」を思い出す、男女逆だけど、影響されたのかなあ。9点(2003-05-10 17:51:07)(良:1票) 7. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 風刺劇とか語る前に絶妙ともいえる狂気と笑いのバランスが素晴らしい。さらに目を見張るのは、その細部に至るまでのこだわりだ。「平和こそ我らが」の看板の前で味方同士の兵士が打ち合うシーン、公衆電話で大統領に電話かけるシーン、さらに「コレクトコールで頼む」と訴えるところなんかはおおいに笑える。それと3役を演じきったピーター・セラーズ、言われなければ気付かないほどの変貌ぶり、中でも博士役は私的ベスト3に入る怪演だ。そして最後の女性ボーカルによる愛の歌に相反するキノコ雲のあめあられ、陳腐な感想だが、いちばん的を得てるからあえて言う、面白い!8点(2003-04-23 19:17:51) 8. ニュールンベルグ裁判 ヒトラーの大量虐殺により犠牲になった何百万もの命、いったい誰が責任をとるべきなのか。この映画のテーマは実に深く、難しい。司法に携わった者を罰するのは、もっともかもしれない、だがヤニングの言うように、それにより私欲を肥やした者(武器を供給したアメリカの企業など)は同罪というのも理解できる。そもそも戦勝国が戦敗国を裁く矛盾さが自体を複雑化している。本来、人間の尊厳に重点を置き、議論すべきなのにアメリカはドイツとの友好関係が必要と政治的見解を法廷に持ち出し、ドイツは、真実を隠し自国の誇りのために戦う。言葉少ないヤニングだけが法廷のあるべき姿を指し示した。最後のヘイウッド判事がヤニングに言った言葉「始まりは、無実の人へのあなたの最初の死刑宣告です」が重く胸に突き刺さる。9点(2003-04-14 09:06:44)(良:1票) 9. 地獄に堕ちた勇者ども かつてこれほどまでに、人間の憎悪を描いた作品があっただろうか。エッセンベック家の相続をめぐる骨肉の争いは憎しみに満ちている。始まりの誕生会、そして最後の結婚式に至るまで、人間の醜い部分をひたすら描かれており、人間不信に陥りそうなほど。母親に愛されなかったマルティン、そのことが彼を憎しみに満ちた男に変えてしまう。そう、憎しみは憎しみしか生まない、最後の自殺に追いやるシーンは憎しみと悲しみが同居したなんとも冷たい場面。最後敬礼するあたり、ナチスによる退廃時代を予感させる。9点(2003-03-18 19:56:26) 10. 奇跡の人(1962) ヘレン・ケラーに関しては、目が見えない、耳が聞こえないため心も閉ざしてしまったなど彼女の苦悩は良く知られている。だが、この映画はヘレン・ケラーの無教育故のわがままで凶暴な面を表現し、教育をまかされたサリバン先生の壮絶な教育を描いた点が優れている。いままでの「可愛そう・・・」といった陳腐な感想はこの映画を見た後は出てこない。教育をしないことの残酷さ、サリバン先生の親ではない故の苦悩、本当のヘレン・ケラー物語はこの映画である。10点(2003-02-09 23:32:54)(良:2票) 11. ローラーとバイオリン タルコフスキーの初期短編映画で鑑賞した方はタルコフスキー通かと思われる。人間の心理を映像で表現するあたり、後の傑作を生み出す片鱗が伺える。所々、ユーモアの所もあり、後の作品には見られない明るさがある。6点(2003-02-09 10:27:32) 12. 僕の村は戦場だった タルコフスキーの長編第一作。彼の作品にしては珍しく、子供を通じて戦争の悲惨さをストレートに訴えている。後の傑作に見られる映像美はすでに確立されている。タルコフスキー作品中、一番取っつきやすいかもしれない。9点(2003-02-09 10:18:40) 13. 穴(1960) 脱獄映画の最高傑作。脱獄のアイデア、脆い人間関係、衝撃のラスト申し分なし。特筆すべきはカメラワーク、単純な穴を掘るシーンに緊張感を生んだ功績は大きい。脱獄を企てる5人も個性的で、人間模様だけでも飽きさせない作りはお見事!リアルな緊張感を求めるなら「ミッドナイト・エクスプレス」なんかより、断然お薦め!!10点(2002-12-15 16:54:07)
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