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1. 忠臣蔵外伝 四谷怪談
深作作品は必ずしも好きではないが、これは素直に楽しめた。ヒロインの高岡早紀は演技力では荻野目慶子に及ばないが、体当たりの演技は悪くない。とくに毒を飲まされてのたうち回るシーンは彼女にしてはかつて見たことのない迫力があった。佐藤浩一は少々はまりすぎというところか。荻野目慶子は相変わらずすごい。激しく舞い踊るシーンはたしかに本編のハイライトといってよい。ただし討ち入りシーンでのお岩の超能力攻撃はちょっと・・・・。ところで深作監督という人は案外ファンタジー系にシンパシーがあったのかもしれない。本作、魔界転生、里見八犬伝は言うに及ばず、バトルロワイアルも一種のファンタジーだろうし、かつて乱歩の黒蜥蜴を撮ったこともある。興味深いことである。あと音楽でカルミナ・ブラーナやマーラーの第一が使われていたのも印象的。8点(2003-09-27 18:01:00)
2. リング(1998)
全然こわくなかったという人が少なからずいたことにちょっと驚いた。感性がずいぶん違うようだね。私にはなかなかホラーな作品だった。非常に日本的な雰囲気の怖さが巧く表現されていたように思う。まあ確かに貞子がテレビ受像機からにじり出てくるところは評価が分かれるかもしれない。このへんは具体的に写さない方が効果があったのでは、と思わないでもない。しかし全般的には現代怪談として悪くない出来だった。ただし松島ななこはこういう作品にはあんまり合わないね。タイプじゃないせいかな?(笑)7点(2003-09-25 17:40:12)
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