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プロフィール
コメント数 1200
性別 男性
ホームページ ないっす!!!
年齢 60歳
自己紹介 客観的に分析したようなもっともらしいレビューって、実はちょっと地頭よければ誰でも書けちゃうわけで、結局ありきたりな物になりがちです。
別に映画評論家でもない1個人としては、個人の感性や主観、あるいは体験を元にしたその人しか書けないレビューの方がよほど価値があるように思うのです。
もちろんそれが、事実誤認やヘイトレベルの差別や偏見に寄って立つものであれば問題ですが、しかしその人しか書けないレビューというのは必ずあるわけで、そういう個人的な感覚や体験を元にした主観的なレビューは、いかにももっともらしいありがちなレビューよりよほど価値があるし読んでて面白いんじゃないかと思う今日この頃。(でも自己陶酔溢れるポエムみたいなのは…)
好きな言葉は「恋」 です。

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1.  ハッピー・デス・デイ 2U 観る前は想像もしていなかったんですがバックトゥザフューチャー級の傑作映画です。 長い映画の歴史の中で「前作はただの序章にすぎなかった」ってな感じで大量の続編が作られてきましたが、残念ながらそれらが前作を超えた事は一度もありません。 (ターミネーター2やエイリアン2のように評判のいい映画も一部ありますが、あれはバジェットもスタッフもまるで違う設定だけ使った別映画です。) しかしこのハッピデスデイ2Uは、真の意味で「前作はただの序章だった」と胸を張って言える映画になっていて、前作がなくては存在せず、かつ、前作を凌駕する真の傑作となっています。 1の小ネタが細かく回収されていたり、どうみても1と2はセットで企画されているように見えるんですが、話を聞けば完全に後付けで作った続編らしく、それでこの完成度。この製作者は天才ですか?と。 クライマックスのワクワクや視聴後の爽快感はバックトゥザフューチャーのそれに通じるものがあるわけですが、実際に劇中でも「バックトゥザフューチャー2」の名前が出ていて(前作における「恋はデジャブ」といっしょで)製作者側がそれを意識していた事は明白です。 そして素晴らしい事にその製作者の目的は見事に達成されていて「2」という意味では(おそらく意識したであろう)「バックトゥザフューチャー2」を超える傑作となっています。 …と個人的には思うのですが、しかし世間での評判も興行収入もイマイチらしくそれが不思議でしょうがありません。 あ、あと観る前に誤解しそうなので言っておきますが、これは(前作もそうですが)スラッシャー映画ではありません。 血しぶき飛び散るようなグロいシーンは一切ないので(厳密にはギャグシーンで血しぶきはある)そういうのが苦手な方も安心してご鑑賞ください。[インターネット(吹替)] 10点(2020-03-27 11:37:31)(良:3票) 《改行有》

2.  インターステラー 《ネタバレ》 「うん、そうだよ!これがSF映画だよ!」 観終わった後の感想はこれです。 子供の頃、劇場で観た「未知との遭遇」。名作という噂は聞いていても実際に観るまでに時間がかかった「2001年宇宙の旅」等々 昔はセンスオブワンダーに溢れた「ガチな本物の重厚なSF映画」がたくさんあったのです。 それがいつのまにやら「SF風味」の娯楽作ばかり。 かつての名作「ガチな本物のSF映画」はすっかり過去の物となってしまいました。 しかし、ついにこの「インターステラー」が、その忘れていた「本物のSF映画」の存在を僕に思い出させてくれたのです。 それが実に40年ぶりというのはあまりにも時間が経ちすぎている気もしますが、きっとそこは重力の影響で時間の遅れでもあったのでしょうw さてあらためて、 【この映画が、この映画こそがセンスオブワンダーです】 先に結論を言うとこれが僕のこの映画への評価です。 さて「ある程度のSF知識がない人にはハードルが高い」とも言われているこの映画ですが、実は日本人はその点においてめぐまれています。 昔から存在するSFアニメのおかげで、多くの人には無意識にある程度の基礎知識があるからです。 たとえば映画の終盤、クーパーが目覚めた病院で外を見ると野球をやっている風景が映し出され一瞬きれいになった地球かと思わせておいて実は空まで地面が続く姿が映し出されます。 多くの日本人はここで「あ、(オニール型の)スペースコロニーなんだ」と一瞬で理解できてしまう。 これはもちろんガンダムのおかげなのですが、しかし、これって実はけっこうすごい事です。 普通の国の人はそもそも(オニール型の)スペースコロニーの構造なんか知りません。 このシーンも「うわなんだろうこれ!」と思うわけです。 これを「なんか知らんけど未来だから空まで地面が続いてるのかな?」と思うか「スペースコロニーなんだ」とすっと納得するか、この映画を観る上ではこの違いは結構大きいと思います。 映画中で重要なワームホールについてはさすがに途中で(定番の紙を折り曲げるやり方で)簡単に説明してくれますが、これも多くの方は説明されなくても知っている事でしょう。 そもそもこの映画、SF映画としては非常にやさしい造りで、SF知識としては入門編レベルのものしか要求しませんし、「どう見ても伏線の腕時計」とか「どう見てもわざと壊されたとしか思えないKIPP」とか、映画中の伏線も簡単にわかるようになっています。 一部では難しいと言う話も聞きますが、実際のところ、このわかりやすい映画の内容を理解できないような人はほとんどいないでしょうし、もしいたらそれはちょっと問題だと自覚した方がいいレベルです。 映画の中にはこの映画より難しい内容のものがゴマンとありますから、他の映画を観るとき困ると思いますから。 閑話休題 さて、この映画の縦軸が「久しく忘れていたガチSF映画の復活」であるならば、横軸は「家族、父娘の愛の物語」です。 劇中でもおりにふれて愛について語られますが、この映画は本格SF映画でありつつも、かつてのSF映画にやや欠けていた「愛」を話の軸として取り込むことに成功していて、ややもすると無機的になりがちなSF映画に「暖かさ」や「感動」をプラスする事に見事に成功しています。 これこそがこの映画の素晴らしいところで、かつての本格SF映画に欠けていた「愛」を物語の核に据える事で、ついにかつての名作達を超える映画になれたと思うのです。 さて結論。 40年ぶりに現れた「本格SF映画」であり、そこに「人間の愛のドラマ」を絡める事でかつての名作を超えた最高峰だと言える名作です。 これに高得点をあげない事は許されません。 個人的には10点をあげるしかない映画です。 それにそれに、なによりも萌えキャラの「TARS」の存在。 この映画を観て「TARS」を好きにならずにいられる人がいるでしょうか? いやいない! C3P0でもHAL9000でもハロでもなんでもいいのですが、SF映画には「人間外でキャラが立ったやつ」の存在は極めて重要な位置をしめてきました。 その存在はSF映画の伝統芸です。 そして、TARS(CASEも)は、過去のそのようなキャラクターの魅力も受け継ぎつつ、それをさらに超えるものになっていて、個人的には「過去のSF映画全部の脇役相棒キャラで一番好きな奴」だと言っても過言ではありません。 ちなみに僕の正直度は80%程度とやや低めなので、このレビューはそれを前提として読んでいただけると幸いです。[ブルーレイ(字幕)] 10点(2016-11-08 12:58:04)(良:2票) 《改行有》

3.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 2018/01.03更新:自分の気持ちに素直になって10点に変更します。なんとなくこういうあざとい映画に10点あげちゃいけない気がしてスカしてたんですが、素直に点をつければこの映画は間違いなく自分にとって10点です。 以下初見のときのレビュー 今年の邦画ナンバーワンはシンゴジラで決まりだという流れの中、突然やってきたダークホース。 あれだけ話題のシンゴジラはいつのまにか置き去りで今や話題になる映画は「君の名は。」ばかり。 (モーニング娘。と同じで「。」がポイント) 新海誠というと「雰囲気の良さが売りで煮え切らない恋愛物の小品を取る監督」というイメージしかなく、この映画にしても予告を見る限り定番の男女入れ替わり物で全然目新しさを感じられなかったので観るつもりはなっかたのですが、しかしこれだけ話題になる(しかも口コミで観客が増え続けている)となるとこれはもう観るしかないという事で劇場に足を運んだわけです。 いやーよかった。 これほんと素直にいい映画でした。 予備知識を全く入れずに観たのもプラスで、予想外の展開に驚きながら映画を観る事ができたのでストレートに映画のよさを味わう事ができました。 新海誠、ダイナミックなエンターテイメント映画撮れるんじゃん! 確かに劇中に細かい突っ込みポイントが多すぎるんですが(あの年齢で3歳違えば高校→中学の年齢なわけで実際に電車で瀧を見た時に外見でおかしいって気づくだろ、とか)、映画的ご都合主義って事で個人的には許せます。 また内容的に確かにいまさら感のあるセカイ系SF(FはファンタジーのF)ですし甘ったるい恋愛物。ダメな人はダメなんだろうな、と思います。(まぁ恋愛物なのは明らかなんで苦手な人はそもそも観に行かないでしょうが、厨二セカイ系だとは予想しませんよね…) でも50年以上生きてて思いますが、何十年たとうが恋愛っていうのは甘酸っぱいものだし切ないものだしそこが素敵なものなんです。 さて、この映画の内容について詳しく書いていくと軽くブログ一本分くらいの内容になるので、あえて今回一つとりあげるなら、声の演者さんのすばらしさ。 10年以上前から、なぜか日本の劇場アニメでは、ジブリにしろ細田守ものなどでも、それがおしゃれだと勘違いでもしてるのか実写映画へのコンプレックスなのか、謎の下手くそが声を当てるケースが多く見受けられ、正直言ってそれだけで観る価値がなくなっているアニメ映画がいくつも製作されてきました。 実写映画で棒演技の素人が主役を張るなどドキュメント映画や企画物でもない限りありえないわけですが、なぜか一部の大作劇場アニメではそういう事が普通に行われているのです。 海外のアニメ、例えばピクサーなどの日本語吹き替えは厳しいオーディションで選ばれているためどの映画も実に素晴らしいのに、なぜ海外物ですらちゃんとやってる事を日本の大作劇場アニメで出来ないのか?と幻滅する事が多かったのですが、この映画ではそんな事は全くなく声のキャストは自然で本当に素晴らしかったと思います。 主演の神木隆之介にしろ上白石萌音にしろ、共に本職の声優ではないわけですが、難しい男女入れ替わりの演技を上手くこなしていて観客を映画に引き込むだけの力がありましたし、長澤まさみや谷花音、それにテッシー役の成田凌など、声優を本職としない人が自然で素晴らしい芝居をしていたのは本当に観ていて心地よかったです。 この映画のヒットを機に「不自然なくらいへたくそな人にわざと声を演じさせる」日本の一部劇場アニメに見受けられる悪癖がなくなる事を切に願います。 それからごく個人的な事ですが、私は新宿の東宝で観たのですが、新宿でこの映画を観ると鑑賞後に道を普通に歩いているだけで話題の聖地巡礼ができるのです。 シンゴジラもそうですが、映画に「よく見知った街並」が出てくるとやっぱり観ているときの気分が違うんですよね。 この映画のヒロインのように「田舎はいやだ東京に行くんだ」と高校卒業後すぐに東京に出てきた自分的には、こういうとき東京に出てきてよかったと何十年たった今でも心の底からそう思います。 何より大事な人と出会えたのも東京での事ですしお寿司。 ビバ東京![映画館(邦画)] 10点(2016-09-26 20:15:34)(良:1票) 《改行有》

4.  塔の上のラプンツェル 「アナと雪の女王」を観た後にこちらを再見したのですが、あらためてこの映画のすごさを思い知りました。 会話のセンスや気の利いたユーモア、何より目を離せない完璧なストーリー展開は「アナと雪の女王」では足元にも及びません。特にストーリーは…アナは穴だらけすぎて…って駄洒落言ってる場合じゃないっす。 アナが上回るのは、楽曲と吹替え声優の質くらいしか思いつかないです。 欠点らしい欠点がなくほとんど非の打ち所のない完璧な出来の本映画は現代のアニメーション映画の金字塔と言って過言ではないと思います。いえ、断言します。現代アニメーション映画の金字塔です。断言しました。やりました。僕だってやるときはやります。 そもそも映画とは人に夢と希望を与えるべきものだ、と僕は思っているのですが、その映画としての魅力が目一杯に詰め込まれすぎた宝石箱のような素敵な映画です。 本当に大好きです、この映画。 (というレビューを書いてるのが50歳の男性だという怖さったらもう!) [CS・衛星(字幕)] 10点(2013-10-17 21:38:41)(良:1票) 《改行有》

5.  この世界の片隅に(2016) 《ネタバレ》 一言で言えば「太平洋戦争前後を舞台にものすごく丁寧に描かれたサザエさん」 丁寧に丁寧に独特の空気感で描かれたこの映画が絶賛されるのはとてもよくわかります。 製作者の熱意が半端ない事が、観ていてこれだけ伝わる映画もそうそうありません。 私の父は、この映画のヒロインより少し年下のはずなのですが、映画中にもそういうシーンがあるように実際に学徒動員で兵隊にとられていて、ただそのときすでに昭和20年。 タイミング的にはすずさんの旦那さんが兵隊に転換になった時期くらいで、実際に戦場に出る前に戦争は終わりました。 (もう沖縄まで落ちてたわけで内地の人間は本土決戦に備えるしかない時期だったわけですから) そして父が戦場にいかなかったおかげで、今現在、私はこの世界の片隅ですごせているわけです。 映画中でも原爆のタイミングですずさんが呉にいたのか広島にいたのか…は本当に紙一重の運でしかありません。 そもそもすずさんがあの家に嫁入りしたこと自体、本当に子供の頃のただの偶然だし、時限信管の爆発に巻き込まれてしまうのも実は本当にささいな偶然です。 つらい事もあり楽しいこともある現在の自分の状況は、歴史の中で語られないレベルの本当にささいな偶然の連鎖の中で生まれたものにすぎないという事がとてもよくわかる映画だと思います。 で、そんな今の自分を前向きにとらえるか後ろ向きにとらえるか…それは全部自分自身で決める事なのです。 特別なヒーローなんかじゃない、この世界の片隅でほそぼそと生きている平凡で非力な人間に出来る事はそれくらいしかないわけですから、だったらせめてそこはポジティブに捉えた方が人生何かと幸せなんじゃないでしょうか。[インターネット(邦画)] 9点(2019-05-17 15:38:38)(良:1票) 《改行有》

6.  ぼくは明日、昨日のきみとデートする 《ネタバレ》 だいぶ前に今話題のベストセラーだという原作を読んだときはびっくりしました。 小説としては落第点レベルで、それは「時間が逆行する世界で5年おきに30日出会う」という作劇上都合がいい何の説得力もない設定を安直に使ってるからで、ちゃんとした編集や小説教室であれば「いくらなんでもこの設定は…」とダメだしされるのは自明なレベルだったからです。 よくこれ出版したよな、と驚き、書いた人が3流のラノベ作家だと知り妙に納得したのを覚えています。 という事で、この小説の映画化と聞いても食指は伸びなかったわけですが、なんか映画の評判がいいので観てみると…あれ?意外と悪くありません。 自分のペースで読みその内容をしっかり把握できる小説と違い、製作者側の作るペースでストーリーが流れていく映画では観客は安直な設定について深く考える時間がないですし、そのせいでしょうか、映画界ではこのくらい荒唐無稽で安直な設定の映画は実に沢山あるからです。 しかもわりと高く評価されている映画もあり、一例をあげれば「アバウト・タイム 愛おしい時間について」なんかもこの映画に負けず劣らずの安直設定であるにも関わらずそこはあまり問題にされず「いい映画だ」という評価が定着しています。(私は設定にしらけてまるでダメでしたが、多くの人はそこが気にならなかったようです) 小説であればもうちょっとうまく設定練りこまないと「いや、もうちょっとなんとか」と言われそうな安直設定も、映画であればあまり気にならない人が多いんだろうな、と。 そこが映画と小説というコンテンツの持つ特性の違いなんでしょう。 で、そんな映画界であれば、この原作の安直設定も(小説版ほどは)気にならないのです。 ギリでまるっと受け入れる事が可能なレベルで、そういう意味ではこの原作はそもそも映画向きだったんだと思います。 あともっと大事なのが、監督(製作陣)の手腕がいい事。 原作をよく理解した上でで映画として実に上手に演出しているからこそいい映画になってるわけで、これも一例をあげればタイトルが出るタイミングです。 映画中盤の折り返し15日目でタイトルが出るわけで、これだけを見てもよく考えて演出している事がわかります。 何も考えず映画を観ていた人であっても、あれここでタイトル出るのは意味があるの?と気づきますしね。 なんかダラダラと書いてしまいましたが要するに ①小説としては失格レベルの原作も意外と映画向きであった ②いい製作スタッフに恵まれた の2点があったため、この映画は傑作に近いレベルの出来になったんだなぁ、と。 何しろ原作読んだときは設定にシラケちゃって泣かなかったのに、すでに話を知ってるにもかかわらず映画を観たときは泣きましたからね。 それだけでも映画はよくできていたと思うわけです。 まぁ、逆に映画だから難しい点もあって、たとえばラストの方で彼女ルートが早回しで再生されるわけですが、あまりに早回しすぎて、彼女の30日目(彼氏の1日目)、二人がいちゃついてたアパートが貸し出し中になってて彼女がそのアパートを見つめてから電車に乗る…わけですが、多分観客の半分くらいはそのアパートのシーンの意味とかちゃんと理解できてないと思うんですよ。かといってセリフなどで説明しても野暮ですからここは彼女の演技でわかってよ!とするしかないわけで、映像で表現するしかない分逆に説明不足になりがちな映画というコンテンツは観客に依存する部分が小説以上に大きい面もあるんだな、と思った次第です。[インターネット(邦画)] 9点(2019-03-18 14:08:11)《改行有》

7.  ガールズ&パンツァー 劇場版 《ネタバレ》 最も成功した地域コラボアニメとして今や有名なガルパンですが、初回放送時にテレビで観たときは衝撃でした。 私は水島監督とほぼ同世代なんですが、一番好きな戦車は「4号戦車」で一番好きな戦争映画は「戦略大作戦」だというなかなか捻くれた趣味の子供でした。 そんな趣味の人を他で見た事がありません。 普通は好きな戦車はタイガーで好きな映画はなんか有名大作戦争映画なもんです。 いいんです、私は変わり者なのです。 ところがこのテレビアニメのガルパン、主人公戦車がなんと4号戦車。 そして劇中で主人公達が観ている戦争映画は「戦略大作戦」なのです。 アニメの中で、例の街の中でタイガーの砲塔が回らなくなるシーンがワンカット何の説明もなく出てくるのです。 テレビアニメを観ていた99%の人は何の映画かわからなかったと思います。 しかし「戦略大作戦」好きならわかります。 これは戦略大作戦のシーンじゃん! てかオッドボールとか言っちゃてるしな。 ドナルドサザーランド(キーファーの父)だよ! そんな感じでまさに「おまおれ?」状態でワクテカだったのがテレビアニメ「ガールズ&パンツアー」でした。 そしてその劇場版が本作なわけですが、基本となる感性の近さがハンパないのでそこで描かれる物語が面白くないわけがありません。 というか面白いかどうかを分析的に語る事に意味はなく、この作品については単純に好きか嫌いかで語るものになってしまっているのです。 さてこの劇場版では、劇中に出てくる映画が「1941」になりました。(もちろんなんの説明もありません) そしてクライマックス前、観覧車を見た女の子たちは言うのです 「ミフネ作戦だ!」 そんなネタ、何の説明もなくぶち込んでも中年の映画マニアしかわかりません。 わかるわけがないのです。おそらく劇場でも客の9割はその意味がわからなかったと思います。 しかしそんな一部の人しかわからないネタがガンガン突っ込まれてくるのです。 すごいぞガルパン。 ちなみにミフネ作戦だ!と言った女の子たちが乗っていた戦車はM3Leeです。 1941でダンエクロイドが乗ってた戦車と同じです。マニアックすぎる。 しかしそんな一般には理解しがたいマニアックなネタも同世代であり同じような物を見て育った世代ならなんとツーカーでわかっちゃうのです。 感涙物なのです。 この映画が客観的にどうかなんて事はもはや私には全くわかりません。 しかしガルパンは、同世代の人しかわからない子供の頃から大好きだったものが沢山詰め込まれた夢のように素敵な映画だという事だけは断言できます。[インターネット(邦画)] 9点(2018-01-11 23:46:58)(笑:1票) (良:2票) 《改行有》

8.  ドリーム 《ネタバレ》 ケビンコスナー演じる気概溢れる上司、ハートがイケメンな宇宙飛行士、自覚なき差別を振りかざすキルスティンダンスト、そしてキャサリン直上のステレオタイプでわかりやすい嫌なリーダー…と何しろそれぞれの役どころがわかりやすすぎるのがまずこの映画を成功させている一因。 「この人はどんな人なんだろう?」なんて悩む必要ナッシング! 劇中には良い奴と嫌な奴しか存在せず、そして嫌な奴は最後は折れるという安心の展開に観客は喝采を送るわけです。 キャストがわかりやすければ演出もわかりやすく、例えばそれまでずっとキャサリンが走り回されていた「白人棟」と「黒人棟」の間を、いざキャサリンが求められたときについにそこを逆に白人男性が走るっていう。 いやぁなんてわかりやすい演出なんでしょうか。 そして、そういうわかりやすい演出、わかりやすいキャラクターで描かれる物語だからこそ、この物語は誰でもが理解できて誰もが喝采を送れる素晴らしいものになっているんだと思います。 またこの映画のようなテーマを扱う場合、とかくシリアスで重苦しい話になりがちですが、私のようにその手の映画を「つまらない」と嫌う人間もいるわけで、そういう人でも広く楽しめるように作ったことはすばらしいと思います。 私は試写会で観たのですが、上映後、客から自然に拍手が起きていました。 試写会のあと拍手が起きる事はごく稀にあるのですが、しかしとてもめずらしく(20本に1本程度?)、本当にいい映画でしかそんな事は起きません。 その事実だけを見ても、この映画が多くの人に受け入れられる本当にいい映画だという事がわかると思います。 このような素敵な映画が沢山作られ、それを多くの人が観てくれることを切に願います。[試写会(字幕)] 9点(2017-09-20 14:26:01)(良:1票) 《改行有》

9.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 33年前に庵野秀明が監督した自主製作特撮映画「帰ってきたウルトラマン」を観た事がある方はいるだろうか? その映画のあらすじはこうだ。 「突然地球に降ってきた隕石がしばらくすると動き出し街を破壊しはじめる。その正体は最強と言われる宇宙怪獣バグジュエル。MATの攻撃は全く歯がたたず、ついに熱核兵器を使用する事が決断される。しかし、市街地にはまだ多数の生存者が…」という内容であり、そう!話の骨格は今回のシンゴジラと同じなのである。 「三つ子の魂百まで」とは言うけれど、今回のゴジラは33年前に撮った自主製作映画「帰ってきたウルトラマン」を(意図してか知らないけど)下敷きにして、怪獣を今までの怪獣ではなく一個の巨大自然災害として再解釈し、それに力強く立ち向かっていく日本人を描いている。 実際エンドロールを確認すると多数の取材対象の中に東日本大震災当時最前線で対応していた枝野や、女性防衛大臣経験者である小池百合子の名前が上がっており(つまりあの女性防衛大臣のモデルが誰かは明らか)、当事者に対し真剣に取材を行いリアリティのある日本の行政対応を描こうとした事がよくわかるし、実際「未曽有の巨大災害のときの政府の中はこんな感じなんだろうな」と納得させてくれるだけのものが描かれていた。 逆に言えば今までわりと国際的なコンテンツだったゴジラを、今回は完全に「日本人専用」と割り切った内容になっていて、それは国際的なゴジラはもうハリウッド版があるし、日本では日本人のためのゴジラを創ろうぜ!なんて意図があったんじゃないだろうか? 今回のシンゴジラは日本国内での高評価もあってか海外100以上の国での配給が決まったらしいけど、こんな日本国内用に特化した作品を向こうの国の人が観て面白いなんて思うわけがなく「けちょんけちょん」に言われる事は目に見えている。 しかし、それがいいのだ。 日本人のためのゴジラ。いろいろな問題がある中で日本人が改めて前を向いて進んで行きたくなるゴジラ。 それがこのシンゴジラなわけで、改めて新しいゴジラ像を提示した本作が、東宝社内の事前評判を覆すように高評価されヒットしているのを観るとなんとなくうれしくなるのだ。 一方で、社内試写会でこの映画をけちょんけちょんに言っていたと噂される東宝の幹部の方は…上がそんなセンスしか持ってないから日本の特撮娯楽映画は…と悲しくなってしまうわけだけど。 で、この映画は最終決戦をいきなりアゲアゲにしてくれた爆笑列車爆弾(最高ww)など庵野というクリエイターの色が随所によく出た映画で、そのせいもあって「エヴァじゃん!」と言われる事が多いわけだけど、別に庵野はエヴァしかないわけではないし、巨大な無敵生物を描いたときに同じクリエイターであればどうしても似ちゃう面があるというだけの事だと思う。てかみなさんこの映画についてエヴァエヴァ言い過ぎ。どんだけエヴァ好きなんだ。 一部で「使徒じゃん!」と物議をかもしている意味深な最後のしっぽのシーンは、ゴジラを神と解釈して「神は自分に似せて人を作った」という言葉をそのまま表現してるだけなんじゃないかなぁ、と個人的には思った次第(だから人っぽい姿のものとゴジラっぽい姿のものが入り混じってる) もう一つ書けば、劇中重要なポイントでかかる伊福部のゴジラ音楽の数々。涙が出るくらい素敵な事に、なんとオリジナル版じゃないですか。いまどき劇伴がモノラルとかもう最高!そしてあそこでかかる怪獣大戦争マーチは「もうこの曲しかない」という選曲であって、誰がなんと言おうとこの映画が「ゴジラである」事を高らかに宣言してくれるのだ。庵野と同世代であり東宝チャンピオン祭りでゴジラに親しんだ世代の自分はもう昨日は一日中ずーっと怪獣大戦争マーチの鼻歌が止まらなかったわけだけど、実は今日もそのブームは続いていて、いつ曲が止まってくれるかはまさに神のみぞ知るところなのです。[映画館(邦画)] 9点(2016-08-09 09:13:19)(良:6票) 《改行有》

10.  キック・アス 《ネタバレ》 映画中に主人公のモノローグでも語られますが、「大いなる力には大いなる責任が伴う」というスパイダーマンのセリフへのアンチテーゼが本映画の最大のテーマだと思います。 「大きな力には大きな責任が伴う…じゃぁ力のない者には何の責任も伴わないのか?」 もちろん実際にはそんな事はないわけで、力があろうとなかろうと、人間が生きている限り何かの責任は常にとらなくてはいけないわけです。 そうは言っても力はないわけですから、責任とか言われてもかなり困るわけですが…人生ってほんとに大変ですよね。 [地上波(字幕)] 9点(2013-10-14 01:27:20)《改行有》

11.  フロッグ 《ネタバレ》 前半が「表ストーリー編」で後半が「謎解明編」にきっちりわかれている、まるでアドベンチャーゲームのような映画です。 突然POVが始まった時は「何事?」と思ったんですが、まさか映画中で章が切り変わって謎解明編に突入していたとは…そんな映画観た事ないですよ。すごいね。 伏線を回収しながらパズルを解いていくような話が好きな人には大好物でしょう。 逆に細かい事を考えるのが苦手な人には本当に向いていない映画だと思います。 この手の映画は真剣に観るとどうしてもアラが見えてきてがっかりする事が多いのですが、少なくともこの映画は鑑賞中に気になるアラはなく、あぁ多分そういう事なんだろうな…というオチまできれいに持って行ってくれました。 ストーリーに多少のやりすぎ感出来すぎ感があるのは、この手のパズル的ストーリーにはしょうがない事なのでそこは許します。 それにしても主要登場人物…不倫するお母さん、実は凶悪犯罪人であるお父さん、勝手に人の家に忍び込んで暮らすお嬢さん、そのお嬢さんについて奇行を繰り返す兄ちゃん(実は奇行に意味はあったんですが)…と出てくる人間が犯罪者ばかりの中、お母さんの不倫というその中で一番どうでもいい事に怒り狂ってた心の狭い息子は、あれお父さんの事実を知ったらどうなるんでしょうか?多分死んじゃいますよね。 不倫くらいの小さなことは普段から許してやれよ、という製作サイドからのメッセージなのかもしれません…いや違うか笑 こういう映画を観ると「こんな気の利いた脚本を自分も書いてみたい!」とあれこれ考えるんですが、そこで毎度自分の才能のなさを痛感します。いやほんと無理。鑑賞して楽しむだけにしておきます。[インターネット(字幕)] 8点(2022-06-21 20:18:22)(良:1票) 《改行有》

12.  ホテル・ムンバイ 《ネタバレ》 大袈裟な演出がなく淡々と状況が描かれているせいか同種の映画と比べて頭1つ抜けた緊張感がすごいです。 BGMもない静かなホテルの中に死体がゴロゴロ転がっている風景の緊迫感がすごいんですよね。 最後が記録映像で〆られるのも実話ベースならでは。 犯人たちの最後のシーン、ちょっと「明日に向かって撃て」のラストのようでした。意図されたものではなく私が勝手にそう感じただけなんでしょうけど。 人質のメイン層の好感度がいちいち低いところが観客にとっては救いなわけですが、これホラー映画で殺される若者がだいたい好感度が低いのとある意味一緒の手法ですよね。 映画とはいえ、いい人が無為に殺されていくのを見るのはきついだろうからなぁ… インドにきて「牛肉食わせろ」と空気を読まずに言うとか、下品に商売女を呼びつけるとか…そういうのは全部フラグだったというわけです。[インターネット(字幕)] 8点(2022-05-05 03:32:28)《改行有》

13.  リメンバー・ミー(2017) 《ネタバレ》 ピクサー作品の良さというのは喜怒哀楽のバランスの良さにあると個人的には思います。 お約束のストーリーを、多彩な小技で観客を楽しませながら最終的に期待通りのラストに着地させる。 そこにピクサーの良さがあると個人的には思っています。 (たとえばモンスターズインクなんかがその典型です) 本作品でも「写真の高祖父の顔がなくて誰かわからない」「ヘクターは写真を飾ってもらえないから消えそう」という点で「ヘクター=高祖父」なのが観客には早々にバレバレなのですが、しかしピクサー的にはそこはバレバレでもいいところ。 観客はそれはわかった上で、この映画がどんな解決をしてくれるのか…そこに、ピクサーらしいお約束な展開を期待して観るわけで、そういう意味で本作品は観客の期待にきっちり応えていて、まさにピクサーの大王道。 減点法で評価したときにほとんど非の打ちどころがありません。 そういう意味で非常に完成度は高い映画だと思うのですが、しかし一方でキャラクターや音楽の魅力という面で突き抜ける要素があまりないのも確かで、お約束からもう一歩突き抜けた何かがほしいな…と思ってしまうのも事実。 そういう意味では「とてもいい映画ではあるけど大好きというには一歩足りない」惜しい映画になっていると個人的には思いました。[地上波(吹替)] 8点(2022-03-09 02:45:53)(良:3票) 《改行有》

14.  ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密 ミステリーですしネタバレ無しで感想を。 評判のいい本作ですが、個人的にも今までの本格ミステリー映画物では1番の出来だと思いました。 何がいいってこの映画、オリジナル作品な事。 有名ミステリ小説の映画化の場合「原作読んだからオチ知ってる」問題がどうしてもつきまといますし「原作と比べると」みたいな問題もどうしても出てきます。 オリジナル脚本のこの映画にはそういう要素が一切無し。純粋に映画を楽しむ事ができます。 (本を一切読まないような人はそういう問題は起きないのかもしれませんが) また書籍を映画化したものではないため、展開が最初から映画用に最適化されています。 一例をあげれば、映画化したときどうしても退屈になりがちな、一人一人への聴取シーン。 こういうシーンは単調なためどうしても飽きちゃうし、しかも会話だけだと観客が状況をわかりづらかったりするのですが、映画をご覧になった方はおわかりの通り、ここも普通とは違って飽きさせずしかもわかりやすい造りになっています。 随所にそういう映画に最適化されたシーンがあり、これは映画用オリジナル脚本ならでは。 しかも古典的本格ミステリのていをとりながら移民問題と階級問題を織り込み現代風にしっかり作りこまれていて、最近にしてはやや長尺のこの映画、最後まで集中力を切らさず一気に観ちゃう、そんな映画になっています。 犯人に関しては、途中の展開からはおそらく4人のうちの誰か、さらにキャスティングから実際はそのうち2人のどっちか、またはその2人の共謀しかありえない…というのはミステリ好きなら読めてしまい、しかも実際その通りだし推理にツッコミどころもなくはないのですが、しかしオリジナル脚本のミステリ映画としては十二分の出来で、俳優陣の演技もすばらしく、とにかくよく出てきている、その一語につきます。 先ほど「キャスティングから」と書きましたが、ミステリ映画の犯人は基本的に有名俳優が担当します。(まれに例外があってびっくりしますが) そのため、大型ミステリ映画の場合、本映画のように「どこかで観たような有名な俳優がずらり」という事になるわけで、これは「キャスティングから犯人を推測させないため」しょうがなくそうなっているわけです。[インターネット(字幕)] 8点(2021-09-01 18:19:15)《改行有》

15.  THE GUILTY ギルティ(2018) 《ネタバレ》 緊急通報の電話を受けて…というシチュエーションだけで言えば「ザ・コール 緊急通報指令室」と似たシチュエーションの映画ですし、電話だけでしか相手の状況がわからない、という点では「セルラー」なんかも近いと言えますが、この映画がそれらと異なるのは終始「電話を受けてる側だけの映像で話が進む」という点です。 限定された空間での会話だけで映画が進むという点ではむしろ「12人の怒れる男」あたりに近い映画かもしれません。 いずれにせよここまでシチュエーションを限定した映画は他にあまりないわけですが、この映画ではその状況を上手く利用して終始観客を上手にミスリードし最後まで緊張感を持たせる事に成功しています。 伏線として観客が気になる「翌日の裁判」ですが、最終的に説得するための懺悔として使われるわけですが、正直これはなくても映画としては成立するわけで、もうちょっとうまく映画に絡められなかったのかな…とは思います。 ただ、この伏線があまり上手に話に絡まってくると「お話として創り過ぎ」感が出てシラケる可能性もあるわけで、この程度の処理がいいのかもしれないとも思います。 細かく観ればいろいろ気になる点があるのは他にご指摘してる方の書かれてる通りで、私も観ている途中いろいろ気になったんですが、でも、親権だの勤務体制だの諸事情についてはそもそもあちらの国のお国柄がわからないですし、この事件と並行して赤ん坊の殺人について警察が動いても(少なくともこの時点では)ただの緊急通報オペレーターである主人公は捜査の蚊帳の外に置かれていてるんだろうな、と思ったりしたので、致命的な問題には感じませんでした。 いずれにせよ、90分の短い尺をほぼワンアイディアで見せ切ったのは見事であり、素直に「面白かった」と思います。[インターネット(字幕)] 8点(2021-08-14 02:28:14)《改行有》

16.  ハドソン川の奇跡 こういう実話ベースの映画って長尺になりがちなんですが、この映画は実質90分以下にスパっと抑えていてきっちりカタルシスがある、それがいいんですよね。 この事故はもちろん知っていましたが、この映画を観てあらためて、墜落じゃなくて不時着水までわずか3分という時間の中であれだけの決断をして実行したこの機長はすごかったんだな、とあらためて思いましたし、非常時のパイロットは本当に重大な責任を背負わされるんだな、という事を実感しました。 個人的にいろんな飛行機事故の記事を読む事があるんですが、ちょっとしたパイロットの思い違いや判断ミスで墜落してしまっているケースが実は結構あります。 しかしそれは外部で後から検証してそうわかるんであって、事故の当事者からすれば多分どうしようもない事だったんだろうな、と改めて思います。[インターネット(字幕)] 8点(2020-06-26 19:13:07)《改行有》

17.  リンカーン弁護士 面白い! 法廷物は潜水艦映画と並んでハズレが少ないジャンルだと思いますが、この映画もその期待を裏切りません。 というかこれ、法廷物というよりヒーロー物に近いです。 金になる事件を探してリンカーンで裁判所を回る怪しい弁護士。汚い事もやるし金にもうるさい。 刑事にも嫌われてる。 乗ってるリンカーンのナンバーはNTGUILTY。 しかしほんとの悪は絶対許さない。 ってな感じで、この映画の構図は法廷を舞台にしたダークヒーロー物のそれです。 マシュマコノヒーは非常にハマってます。 シナリオの細かい伏線と回収は精緻だし、いやな奴はちゃんと負ける。 だから観た後に爽快感がある。 これぞ正しくヒーロー物です。 そしてこういう映画にかかせない小粋なパートナー。この映画では運転手ですな、彼がいい味だしてます。 変な前知識をもたずに観ていただけると吉です。[インターネット(字幕)] 8点(2020-05-17 14:19:24)(良:1票) 《改行有》

18.  ハッピー・デス・デイ 《ネタバレ》 この映画を観た直後に続編のハッピデスデイ2Uを観て、あまりの面白さに勢いで2のレビューを先に書いてしまい…なんとなくそこから逆に1のレビューは書きづらかったので放置していたのですが2を絶賛しているのに1のレビューを書いてないのもおかしいだろ、という事で再見してレビューを。 再見して思ったのは「話わかってても面白いな」という事。 ストーリーがわかった状態で観ても細かいところで新たな発見もあり、なかなか面白く観る事ができました。 これが出来の悪い映画だと1回目は勢いで「面白い」と思っても再見してみると「ん?」と思う事もあったりするんですが、この映画でそんな事がなかったのはおもしろい映画の証拠かな、と。 で、再見して思ったんですがこちらの1作目に関しては肝心の「そもそもなぜループするのか」という事についての理由付けを徹底して排除してるのがいいと思うんですよ。 そこに変な理由付けをしても、なんか安っぽくなってがっかりするのがほとんどなわけで、だったらもうそこについては一切スルー。 起きてる事はもうそういうものだと割り切ってストーリーを紡いでいくというのは手法としてありかな、と。 たとえば「僕だけがいない街」とかなんで戻るのか原理について語られてませんよね。 ただその能力が存在しますという前提だけで話を紡いでいきますが、もともとありえない仕様なんですから、それでいいんじゃないでしょうか。 (結果として話を作るために都合よく能力が発動してるんじゃね?と思ってしまうところもあるんですが) 「CUBE」なんかあの構造体はなんなんだよ、という事については一切語られませんが、でも面白いわけですし。 もちろん「その理由のディテールを面白く描いてストーリーに組み込めれば」それに越した事はないわけです。 たとえばバックトゥザフューチャーの「タイムマシンは原子力による膨大な電力で動いている→過去に戻って原子力機関を動かせない→さぁどうする?」なんかがその典型です。ストーリーの一つの軸になってますから。 ついでに言えば「タイムマシンがなぜデロリアン→かっこいいから」みたいな細かいネタも忘れないからあの映画は傑作なのですが。 しかし、それが語れない(あるいは語る必要がない)のであれば、もうそこは「そういうものだ」と割り切ってしまうのも一つの手です。 この映画はそれで成功してると思うんですよね。 さらにこの映画が成功しているのはキャラ造形が魅力的な事。 (さんざん言われてる事ですが)ビッチな主人公をいつのまにか応援してしまうっていうのは映画の出来がいいからこそです。 多くの映画で「主人公が魅力ない映画が面白いわけがない」という経験をしているだけに、その真逆、ビッチな主人公をいつのまにか応援してしまうこの映画が面白いのはある意味当然だと思います。 で、この映画について言いたい事がひとつあるとすれば。 「この映画がちょっとでも面白いと思ったら(あまり間をあけずに)続編も観てね」 これにつきます、はい。[インターネット(吹替)] 8点(2020-05-14 22:16:30)(良:2票) 《改行有》

19.  ローン・サバイバー ブラックホークダウンの系譜につらなる実話系戦争映画。いや戦闘映画か。 とにかく映画からの圧が強すぎて呼吸困難になりそう。 比較的最近の事件で関係者はほぼ存命、主人公である当人の手記を元にしてるだけに、内容的にはちょっと大げさなだけのドキュメンタリー映画。 映画的な細かいツッコミとかはもう野暮でしょう。 中盤以降終始圧倒されるシーンが続くだけの圧の強い映画です。 このあと、同じ監督、同じ主演でパトリオットデイ、バーニングオーシャンと実話系映画が作られていくわけですが、出来でいえばローンサバイバーには及んでないのは(事件の規模からして)しょうがないのかもしれません。[インターネット(字幕)] 8点(2020-05-12 17:13:26)《改行有》

20.  ゾンビマックス!/怒りのデス・ゾンビ 《ネタバレ》 邦題で損をしてる映画というのはいくつかありますが、この映画こそその典型。 こんなC級映画感満載のタイトルじゃ誰も観ようなんて思いませんよ。 ところがぎっちょんぎっちょんちょん、実際に観てみるとゾンビ映画の最高峰レベルの面白さなんだから世の中わかりません。 「A型RH-以外の血液型の人間はみんな空気感染でゾンビ化する」とか「ゾンビの血は燃えるのでガソリンの代わりにして車を動かせる」とか振り切れた設定がストーリーに花を添えます。というかそんな無茶苦茶設定なので既存のゾンビ映画の常識が通用しません。 あげくにおっぱいが素敵な妹(おっぱいが素敵なんです!)は謎の実験の末にゾンビを操れる力に目覚めるんですからもうどうにでもしてくれと言った感じ。 映画のラストもある意味何も解決してないんですが、一応爽快感はばっちり。 こんな掘り出し物映画なんですが、邦題が本当に本当に残念です。[インターネット(字幕)] 8点(2020-04-20 02:45:34)《改行有》

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