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1. 四月の雪
《ネタバレ》 序盤は面白かったです。照明技術者と普通の主婦という組み合わせは、以後のストーリー展開を期待させるものがありました。また、韓国の田舎や古びた病院の描写にみられる生々しい雰囲気もツインピークスっぽくて好きでした。しかし、中盤以降は単なる「失楽園」と言われても仕方ないレベルです。好みの問題とは思いますが、ああいうエロシーンはないほうが良かったと思います。前半「純文学っぽい繊細な心理描写」ではじまり、中盤で「不条理な運命」という大風呂敷を広げたまでは良かったけれど、エロシーン以降は物語がグダグダで、終劇までに物語を収束させ切れなかったような印象を受けました。大人の恋にセックスはつきものだとしても、この物語のあのタイミングで、あれほど大層な扱いのセックスシーンを入れたことは、物語のバランスを崩す大きな原因になったと思います。全体的な印象としては「テレビの2時間ドラマだったらすごく面白いんじゃない?」というくらいのものです。前半で少し楽しませてくれたので評価は4点です。[映画館(字幕)] 4点(2005-09-26 10:00:12)
2. ラスト サムライ
《ネタバレ》 この映画、アメリカ在留中に見ました。私の友人たちは日本や武士道に興味があったらしく、私は解説係として同じ映画を3回も見る羽目になりました。(1)なぜ勝元が英語を話せるのか(2)彼らは実在の人物であるのか(3)武士道は宗教なのかというのが彼らの典型的な質問でしたが。一番まいった質問が「ラスト(最後に生き残った)サムライがアメリカ人であることについて、お前たちの愛国心は傷付かないのか」というものでした。んなこといっても、なあ。
ちなみに私の回答は、(1)外国語を学んだサムライ、留学をしたサムライはたくさんいた(2)実在の人物ではなさそうだが、サイゴータカモリとかエトーシンペイがヒントになったのでは(3)レリジョンの定義にもよるが、武士道は超越的なものを信じるといったものではなく、むしろフィロソフィに近いのでは。
最後の質問については、俺の愛国心はそういう風には働かないけど君はそうなのか?と逆に聞いてみました。彼は、独立戦争モノのヒーローが他国人だったらヘコむなあ、と言ってました。そういうもんですか。7点(2004-05-30 09:23:37)(良:1票) 《改行有》
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