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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 富士山頂(1970) 男くさい映画ですね。今ではこういう男くさい映画を撮るのは、『劒岳 点の記』の木村大作ぐらいになってしまったようだけれども、昔はけっこうあったようです。とくに、この石原裕次郎という人は、こういった男くさい映画の製作に、とことん血道をあげていたんですね。いや、良かったですよ。また今とちがって、この頃の日本映画は、名優と呼ばれるしっかりした俳優を、贅沢なぐらいふんだんに配することができたのですね。[地上波(邦画)] 8点(2014-03-21 05:01:53) 2. カプリコン・1 うーーん、今観ると、話のそもそもの動機に不十分さを、後半のアクション劇の展開にムリヤリさを感じて、いまいち楽しめなかった。当時の都市伝説の映画化自体、しょせんキワモノだったのだとさとった。[DVD(字幕)] 4点(2010-11-20 17:19:11) 3. ジャガーノート TSUTAYAの「発掘良品」の棚から借りてきたのだけれど、カット割りも絵作りも、まるでテレビ映画か、と思うようなチープな作りで、話の進みも退屈。どこが「良品」なのだろうか。[DVD(字幕)] 3点(2010-11-18 05:23:59) 4. 鬼畜 『砂の器』と比べると、話と舞台のスケールがなんとも狭苦しいのだけれど、映画の完成度としては、こちらのほうが上なんじゃないだろうか。しかし、主演が緒方拳でなかったとしたら、はたしてどうだったろう。地をはうように世俗的な欲望に生きる人間像は、原作の松本清張のお得意の世界だ。松本清張には、人間精神の高貴さとか高尚さとか尊厳などというのは、卑近な欲望の嘘くさい変形にすぎない。正直言って、私はこんな松本清張の世界は好きじゃない。だから、この映画も好きじゃない。芥川也寸志の音楽も、いつものように泣かせの意図がまるみえで、安っぽい。ただ、緒方拳へのオマージュと、野村芳太郎の清張ものの最良作として、7点はつけておきましょう。[DVD(邦画)] 7点(2008-12-21 07:06:55) 5. 悪魔の手毬唄(1977) 市川崑の金田一シリーズでは、個人的には『犬神家の一族』(1976)が最も好きだけれども、映画としての完成度からいうとこちらのほうが上なのにちがいない。ただ話がより推理探偵小説的トリックに終始して、民俗伝承的おどろおどろしさに比較的薄かったところと、より湿っぽい雰囲気に終始したところが、犬神家に上位を譲る。犬神家の小澤榮太郎の位置にあるのが、こちらでは若山富三郎で、ともに味わい深い演技が素晴らしい。若山富三郎はほかにも東映映画などでいろいろ出演作を観たけれども、これが一番の代表作だったのではないだろうか。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-05-01 04:19:43) 6. 日本沈没(1973) 新作を観たあと、ただちに旧作を借りてきて観くらべた。たしかに多くの人の言うとおり、旧作の方がずっとよく、CGのない時代だったにもかかわらず、往年の東宝特撮スタッフの実力はたいしたものだった、とあらためて思った。それに俳優が、1970年代の映画では今よりずっと大人だったなあ。 小林桂樹の暖かみがありながら苦虫をかみつぶした独特の味、丹波哲朗のくっさいが威圧感のある演技、端正な中村伸郎、それに新国劇の大御所島田正吾はもうさすがというほかなく、見ごたえがありましたね。[DVD(邦画)] 8点(2007-04-16 09:23:27) 7. 犬神家の一族(1976) 封切りで観て以来、金田一シリーズものでは、結局これが一番好きだし、繰り返し観て楽しめるのも、結局これだ。市川崑監督からすると、おそらく不十分なところ、意に染まないところもあったかもしれない。たとえば、警察の刑事役という端役とはいえ、角川春樹を起用したのはあきらかにこの映画の傷で、あのようなドシロウトの演技を挿入したのは失敗だった。しかし、この傷を除けば、全体に見どころや雰囲気のある映像が適宜配置されているし、小沢榮太郎はじめ加藤武など役者陣も結構で、よくできた作品だと私は思う。それに大野雄二の音楽が抜群だった。なによりこの映画の雰囲気が私は好きなのだ。[ビデオ(字幕)] 9点(2006-04-19 16:27:06)
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