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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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2. ペイチェック 消された記憶 パンフレットに載っていたジョン・ウーのインタビューより・・・「主人公のジェニングスはとてもシンプルな男。コンピュータエンジニアなんだから、スーパーヒーローにはしたくなかった。だからできるだけ暴力を少なくして、リアリスティックにやることを心がけたんだ。(中略)後半のオートバイのシーンなんかは、いかにもありそうな感じだろ?」・・・唖然&絶句、というより苦笑。冗談かと思ったが、彼にとっては本当にそうなのだろう。近年のアクション映画というのは、恐竜のように進化の袋小路に入ってしまい、アクションの演出のみが異常に肥大化してしまった。未来が見えてしまうことの意味を掘り下げることもなく、過去を忘れていることの不安も表面的にしか描かれず、あとはひたすらアクションアクション。SF&サスペンス映画だと思って見た自分が悪いのか? ジョン・ウー監督作品への覚悟が足りなかったのか? 取ってつけたようなラストにも何の余韻もなく、なんだかなぁという印象。何となく全体に安っぽいし、あくまでB級テイストを楽しむ映画か。4点(2004-03-15 23:35:50) 3. ファム・ファタール(2002) 素晴らしい映像美、先の読めないストーリー展開、魅力的な役者たち、さすがデ・パルマ。ゴージャスでワクワクできて、娯楽としての映画のエッセンスが詰まってる作品。だったのだが、これだけ引っ張っておいてオチが・・・とは。伏線の緻密さはよーく分かるが、何とかならなかったものか。しかし、実によく作り込まれた作品であり、見て損はない。6点(2004-01-27 20:02:02) 4. キル・ビル Vol.1(日本版) タランティーノという名の新ジャンル映画誕生。まさに快作。どこかで観たようなシーンが続出するが、全体を通すとまったく観たこともない前代未聞、空前絶後の作品になっている。元ネタを知らなくても、笑えて、ツッコミがいがあって、ドキドキできる。この映画の話をする時に、知らず知らずのうちに頬が緩んでしまうってことは、かなり気に入っている証拠。制作費を存分にかけて好き勝手ができて商売になる、本当に幸せ者な監督だよ、タランティーノは。前世紀の傑作「パルプフィクション」や「ジャッキーブラウン」を期待せずに、この新世紀の問題作に立ち向かうべし。7点(2004-01-27 14:34:30) 5. ラスト サムライ 本当にヒドイ。デタラメな設定や時代考証には全て目を瞑ったとしても、なお余りある下らなさ。薄っぺらな心理描写、ご都合主義で配置された人形のようなキャラクター。ハリウッドの大作映画にありがちな、ステレオタイプでチープな世界観だが、特に強くそれを感じてしまうのは、やはり日本が舞台だからか。要するに、この映画を本当に作りたかった人は誰もいないのだろう。これは「作品」ではなく「企画」。こんな企画ならいけそうよ、という企画書が提出され、予算が付いて、スタッフが人選されて、プロジェクトが動いていく。スタッフ個々人はプロであり優秀だから、ちゃんと仕事はする。しかし出来上がった映画は、細部はよく作られているものの、伝えたいこと、表現したいことは何もない、大仰なだけの空箱になる。「名誉」とは何かを考えもしない人が、「名誉」をテーマにした映画を作ることの皮肉、というところか。観る前から大体予想はついてたんだけど、諸般の事情で観ざるを得なかった。観てしまったからには、言わざるを得なかった。泥臭くてリアルな殺陣に1点、随所でニヤニヤ笑えたことに1点。2点(2004-01-27 01:25:57)(笑:1票) (良:4票)
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