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プロフィール |
コメント数 |
34 |
性別 |
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自己紹介 |
じっくりと作品世界に浸れる映画が好み。 |
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1. ブラック・レイン
《ネタバレ》 リドリー・スコットが高倉健、松田優作らを起用し、大阪を舞台に撮る、とのニュースにときめいたものです。
封切り当時に映画館で観ました。もう25年も前なんですね。
以下は、Blu-rayで再見しての評価です。
話はベタベタの、暑苦しい80年代アウトロー刑事アクション。
日本の描写も(これでも当時としては頑張ったらしいが)いい加減な誇張が多過ぎ、特に警察内部の描写など観ていて嫌悪感、屈辱すら感じるほど酷い。
自分の映像美学にしか興味がないリドリー・スコットに、他文化の描写を期待するのがそもそも無理だったのでしょう。
作品自体の評価は、2点がいいところ。
しかし、この映画は何といっても「松田優作」です。
冒頭の登場シーン(立ち姿、動作一つ一つまで、とにかく美しい!)を始め、特別な、異様な存在感は全く色褪せていません。
「彼の遺作になった」というバイアスを取り払って観ても、この鬼気迫る演技は、他のどんな傑作映画でも観られない特別なものです。
この一点だけでも、記憶されるべき作品でしょう。
それにしても日本側の主役と言える高倉健は、さすが健さんらしい味を出しているものの、役回りが悪く、
華がないマイケル・ダグラスの引き立て役に徹しているのが残念です。
松田優作の特別さに+3点。あの渾身の演技を観ると、これで作品が迷わず10点を付けられる出来だったら…と悔やまれます。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-10-14 07:38:34)《改行有》
2. グロリア(1980)
《ネタバレ》 ハッとさせられる印象的な画面があった(ジーナ・ローランズがいきなり路上で発砲する姿とか)、…あったものの、映画全体は冗長で弛れてしまった。特に、ベタベタに感傷的な音楽は余計だったのでは?せっかくのタフな主人公の葛藤が、全編冗舌な音楽のせいで、だいぶ安っぽく見えてしまったのは残念無念。子役は表情も演技も一本調子なうえ、展開上も気紛れに離れたりくっついてきたりの繰り返しで主人公を無駄に振り回し続けるばかり。ラストで命を捨てて守ろうとする主人公に今一つ感情移入出来なかった(「母性本能」という言葉は説得力に欠けたと思う)。ラストで銃撃戦を見せないのは、映画のテイストには合っていると思うけど、あっさり帰ってきて再開するシーンがあるだけ、というのは拍子抜け。ジーナ・ローランズの終始疲れた佇まいと、裏腹にドスの利いた行動は、キャラクターとして魅力的だったのに。ああ残念。4点(2004-09-18 00:55:59)
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