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【製作年 : 1930年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 生活の設計 念願のルビッチ初投稿。この軽さ。このスピード。すばらしいです。これぞルビッチ。[DVD(邦画)] 8点(2007-09-07 05:53:00) 2. 鴛鴦歌合戦 ああこの幸せな感覚。こんな映画が戦時中に作られていたなんて。 ものみな歌で終わる。千恵蔵も歌う。志村喬も歌う。志村喬の歌なんて、『生きる』のあの暗い歌しか知らない自分には何とも新鮮だったよ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-07-11 22:41:29)(良:2票) 《改行有》 3. 鶴八鶴次郎(1938) 《ネタバレ》 ある意味、ルノワールの『黄金の馬車』の対極にある映画だと思う。この映画の主人公は、相方が芸の世界に沈み込まないことが幸せだと思って自ら身をひいてしまう。『黄金の馬車』の主人公は、芸(演技)の世界の嘘に耐え切れず、現実の世界に真実を求めて芸の世界から遠ざかろうとするが、現実世界の中に自身の居場所を見出すことが出来ず、結局、虚構の中にいることが自分のアイデンティティーなんだと認識してその世界に戻っていってしまう。世界の美しさとしては、ルノワールの世界の方に軍配をあげてしまいたいのだけど、だけど現実生活に根ざしたリアルさという点では、成瀬の方だよね。でも、どうしても、あれだけの芸を持っていた鶴八が芸を捨ててしまうことが幸せには思えないのは、芸を極めることになんて縁のない世界に生きている者の見方なんだろうなあ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-03-18 23:24:10) 4. 河内山宗俊 『丹下左膳』を見た勢いで鑑賞。十数年前に録画して見ていないままだったものを引っ張り出してみた。ああ、これも眼福。軽さと勢い、心意気と意気と情の不思議な世界。山中貞雄の現存作品はあと一本。『人情紙風船』か。見たい! しかし、これが手元にない。近場のレンタルに…置いてないだろうなあ。ああ、勢いでDVD買うかどうしようか。幸せな悩み。 [地上波(字幕)] 8点(2007-02-22 21:25:54)《改行有》 5. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺 《ネタバレ》 トヨエツのリメイク版をCSでやっていた。それを見ようとしたが、いや、その前にオリジナルだと思い直し、急遽DVDを購入。買ってよかった。今までなんで敬遠していたのだろう、山中貞雄。カンペキじゃないか。演出、演技、脚本。映画のこれ以上のお手本はない。笑いは反復と予定調和と、わずかのズレから生じる。そのことを改めて確認した次第。しかも、笑いだけではない。例えば、左膳が安坊に父親が死んだことを打ち明けようとした場面。うろ覚えだけどこんな感じ。「おいらは今まで泣いたことはないんだ」安心する左膳。「あ、一度だけある。お母ちゃんが死んだときだ」ああ、何ていう美しいせりふ。何て美しい場面。 小津安二郎が『生まれてはみたけれど』というとてつもない傑作を残したように、戦前の日本映画の喜劇センスは、本当に侮れない。減点は削除されてしまった部分に対して。永遠のマイナス一点。だって、本当、もっと見ていたい、っていう幸せな気分だったのだもの。 原作者は嫌っていたみたいだけど、作品が原作を離れたときに、時に奇跡が生じる。(柴田錬三郎が試写室から怒って出ていったっていう伊藤大輔脚本・三隅研次監督の『眠狂四郎無頼剣』がそうだ。) 昔民放でやっていたのを録った山中監督の『河内山宗俊』が見てないまま眠っている。決まった。次に見るのはこれだ! 日本は国家予算を投じて紛失してしまった山中監督のほかのフィルムを発掘するべきだね。[DVD(字幕)] 9点(2007-02-21 23:48:33)(良:2票) 《改行有》 6. ゲームの規則 《ネタバレ》 また見てしまいました。滅び行く階級がその末期を意識することなくひたすら呑気な時間を過ごす。これもまた退廃美。巻かれたぜんまいは行き場を失っても力尽きるまで動き続けるしかないのです。どれが真実の恋愛なのか、きっと恋している本人たちですら意識できないし、意識する必要もないのだろう。俳優としてのルノワールは、決してうまくないけど、本当にいい味出してます。[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-12-23 23:59:20)
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