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【製作年 : 1940年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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2. 歌行燈(1943) 芸と芸とのぶつかり合いの迫力。新派を支えた花柳章太郎と、同じく新派出身の山田五十鈴の素晴らしさ。花柳章太郎の端正な面持ちは、戦後同じ役を演じた市川雷蔵にも負けてない。彼は、同じ芸道もので溝口健二の『残菊物語』でもいい演技をしていた。戦後の衣笠貞之助版の方が20分くらい長くて、その分ドラマの展開もしっかり描き込まれているが、でもこの戦前の成瀬版も、負けず劣らず素晴らしい。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-03-18 23:26:21)《改行有》 3. 王将(1948) 《ネタバレ》 大阪の将棋ものとしてこの作品を現代に引き継いだ『ふたりっ子』とか『王手』を先に観てしまっていたので、原点を改めて確認した形です。しかしこの作品は、現代版を知る目から見てもまったく色あせていませんでした。 大阪で将棋の世界を描くなら通天閣が欠かせない理由を(坂田三吉の名前は知っていたから、知識としては知っていましたが)再認できました。 阪妻のコミカルな演技。伊藤大輔の細かな演出。悪人が誰一人でてこない絵空事の世界でありながら白々しくを感じないのは、何よりこうした丁寧な仕事の賜物なんでしょうね。 すばらしかった![CS・衛星(邦画)] 8点(2007-02-15 23:55:29)《改行有》 4. 元禄忠臣蔵 後編 《ネタバレ》 全編に引き続き鑑賞。これもすばらしい。有名な、討ち入り場面のない忠臣蔵、そのドラマの描き方に見事に説得力がある。いや、もちろん、原作の真山青果がそうしたのですが、それを後編でも溝口は見事に「映画」にしている。歌舞伎が映画になって成功した、非常にいいサンプルです。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-02-13 23:29:39) 5. 元禄忠臣蔵 前篇 《ネタバレ》 ああ、この深みのある映像よ。音声の保存状態が悪く、とくに脇役の俳優さんたちが何をしゃべっているのかわからないような場面がいくつかあるのですが、それを補ってあまり余りある映像の説得力です。松の廊下や浅野内匠頭が切腹のワンショットの長回し撮影は、それはもうお見事と言うよりないですよ。構図、場面設計、空間設計、どれをとっても超一流。 原作は史実に忠実に再現したという真山青果の昭和歌舞伎。歌舞伎の空間性は活きているけど、ロングショットでもきちんと映像として処理してある。これは職人技です。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-02-05 23:46:36)《改行有》
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