|
1. 道(1954)
《ネタバレ》 衛星放送で放映しているとのことで、久し振りに観ました。自分はこの映画のテーマを無償の愛・無垢・贖罪と思っていますが、そのようなものをテーマにした映画は、古い新しいは関係なく、観るたびに感動で胸が震えます。ジェルソミーナの子犬のようなかわいらしさ、人なつっこさは切なくなる位に愛らしいし、ザンパノの非情さも人間の弱さというか、当然人として持っている一面があらわれていると思われ悪人とは言い切れない、そしてザンパノが年を重ねた後、孤独と後悔に苛まれたラストシーンでの慟哭。音楽も素晴らしい。映画の途中で、ザンパノをいつもからかう旅芸人(「道化が好きな天使」というような役柄なのでしょうか。)とジェルソミーナとの会話の部分が好きです。ジェルソミーナが「生きる価値がない」と泣きながら訴えると、旅芸人が「どんなものでも、石でも、星でも、存在する価値がある。」と優しく答えるこのやりとりが忘れられません。大好きというか自分の心になじむ大切な映画です。自分の子供がもし映画好きになったら是非とも観せたいと思います。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-11-29 11:49:11)(良:1票) 《改行有》
2. 地球へ2千万マイル
やはり、なんといっても「金星竜イーマ」が秀逸です。昔のお話は非常にシンプルで
しかもモンスター・象の動きもユーモラスで、観る方も優しい気持ちになります。
それ以外のヒューマンドラマの部分、即ち軍人と医者の卵の恋愛に関する言葉のやりとりは、「何やっているの?そんないきなりそういう方向に行くかい???」と思ってしまいますが、上演当時(約50年前)この類の映画は単にSFではなく、それ以外の娯楽的側面も持っており(必ずと言っていいほど主人公と相手方の恋愛が描かれる)、どちらかといえば大人をターゲットとしたエンターテイメントな線を狙っていたのでしょう。今のモンスター系のSFはどうかといえば「CGは当たり前、エイリアンも精巧に、バトルもリアルに激しく」という要件を備える事が当たり前になってます。だから「何を観ても同じ」に感じてしまうのですが、そんなときこのような映画を観るとやけに新鮮に感じてしまうのは自分だけでしょうか?[DVD(字幕)] 6点(2007-11-04 20:29:11)(良:1票) 《改行有》
|