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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 逃亡者(1993) 面白いですね。意外と死刑囚の割にはフットワークの軽いこと,トントン拍子で逆転まで繋がることは映画ということで目を瞑って,単純にその過程を楽しむべき映画だと思うのでよしでしょう。最近は日本のTVCFで見慣れてしまったトミー・リー・ジョーンズがハリウッド俳優として生き生きとしていることには少々驚きました。キンブルほど頭の良くない私には,やはり冤罪というのは怖いものだなと思わされる作品です。[地上波(吹替)] 7点(2007-07-09 11:09:50) 2. アミスタッド 映像に割と力がある(あくまで「割と」)こと以外は,スピルバーグ監督とは思えないほど不出来な作品でした。どうも描こうとしたものをうまく料理できず,結果としてテーマの大きさにこの映画が負けてしまった感が強いです。こういった社会派の作品がとても好きなので期待した分,残念でした。「シンドラーのリスト」も「ミュンヘン」も好きなのでスピルバーグ監督には挫けずに頑張ってほしいです(挫けたかどうかは知らないが)。[ビデオ(字幕)] 2点(2007-06-05 02:24:35) 3. ターミネーター2 《ネタバレ》 何度見ても改めてすごい作品ですね。とりわけ陳腐なアクション映画を見た後だと尚更です。無駄にCGを濫用している映画とは違い,CGにしかできないことを効果的に為して作られた印象があります。読みが浅はかな私は液体窒素づけでバラバラになったシーンでこれで終わりか?と思ってしまいましたが,その辺はさすがもうひと山用意しているところが憎いです。そういえば「1」を見たときもラストの方でまだ続くのかと驚かされたことを思い出しました。「エイリアン2」もそうですが,続編を当てることのできる監督は珍しいのではないでしょうか。[ビデオ(字幕)] 9点(2007-05-15 04:13:06) 4. ショーシャンクの空に 映画を趣味とする者ならば必ずや見るべき作品ですね。ティム・ロビンスとモーガン・フリーマンの二人の交流やラストシーンも素晴らしいのはもちろんのことですが,刑務所を舞台に次々と移り変わる人間模様や,狭い塀の中にいる間に変わってしまう外の世界への郷愁・情緒といったものが全編に漂っていてまた素敵でした。人が老いていくこと,罪を償うという意味,本当の善と悪…などなど,一つひとつ懇切に語りかけてくれるような作品だと思います。[DVD(字幕)] 9点(2007-05-15 03:33:12) 5. サイダーハウス・ルール 《ネタバレ》 公開当時映画館で見ました。以降もDVDで再見したことがありますが、やはりいい作品ですね。趣のある片田舎を舞台にした、情緒溢れる物語にはラッセ・ハルストレムがぴったりです。全編を通し叙情的というか、感情を簡単には台詞にせずに表情や背景の描写、音楽などスクリーン全体で観る者に伝えようとしたような作りがとても好きです。最初にホーマーが孤児院を出て行く動機が微妙に弱いような気がしたり、途中少しだれる感がありますが、孤児院で育ったホーマーの生まれて初めて(のはずの)恋であったり、束の間の青春を過ごすホーマーの瑞々しさがとても印象的でした。個人的にはもう少し親の温もりを知ることなく人知れず死んでいく孤児にもスポットを当てて欲しかったところです。[映画館(字幕)] 7点(2007-04-21 01:43:36) 6. ファイト・クラブ 《ネタバレ》 映画に登場する小道具や大道具、または舞台などの随所にハイセンスさが感じられさすがと思う反面、ストーリー的にはいかがかと思わざるを得ない部分もありました。ファイト・クラブが人々の心を掴むところまでは非常に納得がいったのですが、その後のタイラーの言い分はただの屁理屈に見え、テロ集団に発展するまでになると正直現実味がなさ過ぎです。オチもわかったところで感動は起きず、ふーんというだけで終わってしまいました。ラストのビルが崩れ落ちる映像は手抜きにしか見えなかったところも残念です。しかし主演の二人は見事に役どころにハマっており、観ている間は素直に楽しめたのでまずまずの佳作といっていいと思います。[映画館(字幕)] 6点(2007-04-10 00:32:30)(良:2票) 7. 戦火の勇気 申し訳ないですが正直かなりどうでもいい映画ですね。ミスキャストもさることながら物語も面白くない。別にみんなの意見が喰い違っていようが気になりませんでした。どっちでもいいんじゃない?といった感じで。観る者に先の展開に興味を持たせられないのは作り手のレベルの低さの象徴だと思います。酷評すみません。[ビデオ(字幕)] 1点(2007-04-05 03:47:54) 8. フィラデルフィア 《ネタバレ》 下の方もおっしゃってる通り、この映画から14年しか経っていないにもかかわらず随分時代が変わったことを感じさせる映画です。今ではエイズが握手や会話などで感染するわけがないことくらい小中学生でも教育を受け理解している社会なのに、この頃は弁護士という職の一人前の大人でさえもそのことを知らなかったんですね。平成の時代を生きてい私たちには少々衝撃でした。この映画が当時の世間のエイズに対する理解に一役買ったんだろうと勝手に想像しながら観ていました。しかしエイズに対する理解が深まったとはいえ、エイズの方々に対する差別や偏見が完全に拭い去れたとは言えない昨今、これからもこういった真摯な姿勢で作られた映画が広く観られることを望みます。肝心の内容の話ですが、法廷劇特有の一進一退の駆け引きが見られ、見応えある作品にし上がっていると思います。一審の判決が出た直後にすぐに上訴の手続を、と吐いた被告側の弁護士のセリフが何とも現実的でリアルな、血の通わない社会を如実に映しているような気がしました。もう少しパンチのある描写と、無駄を省いた展開、またはデンゼル・ワシントンがエイズに対する理解を深める過程が丁寧に描かれていたらよかったと思いますが、普通に満足です。[DVD(字幕)] 6点(2007-04-04 23:41:58) 9. 日蔭のふたり 《ネタバレ》 安易な部分もありますが、自然を生かした映像が非常に美しく、イギリス映画ならではの叙情的な映像の魅せ方というのがよく出ていたと思います。反面ストーリーは明るい部分がほぼゼロで、何とも暗い気分になりましたが個人的にはこういったお話も嫌いではありません。途中、無駄にブタを傷つけたり、スーの出産シーンがやけに生々しかったりと、こんな描写が必要なのかといいたくなるような場面が随所に見られ、映像面以外の部分は意外と粗い気がしました。また登場人物の心情の変遷が不連続だったり、アラベラが不要な場面にも登場したりしたのもどうかと思いながら見ていました。しかし婚姻という関係で愛を圧しつけられるなら逃げる、結婚していなくても恥じることはないと言っていたスーが、子供たちの一件の後ラストではジュードに婚姻上の妻であるアラベラのもとに戻れと言った心境の変化は非常に共感できるものがあり、この物語の負の部分を象徴しているような気がしました。[DVD(字幕)] 4点(2007-04-04 19:11:43) 10. アメリカン・ヒストリーX 《ネタバレ》 エドワード・ノートンの名演に尽きますね。白人至上主義グループのカリスマリーダーとしても、出所し心変わりをしてしまってからも説得力のある演技を見せてくれます。ノートンとファーロングの兄弟で部屋の壁に貼り付けた旗などを外すシーンが印象的でした。ラストは確かに衝撃でしたが…ノートンの身に何か起こりそうな展開にしておいてファーロングが撃たれるってのはちょっと作りすぎ且つ狙いすぎな気がしました。ともあれ人種差別をストレートにえがいた秀作であることには変わらないと思います。なぜか坊主がカッコよく見えてしまうのもこの映画の不思議なところです。[DVD(字幕)] 7点(2007-03-25 16:49:20) 11. 6デイズ/7ナイツ やれやれ、今更こんな映画を改めて作る必要があったんでしょうか?といった作品です。使い古されたようなテーマに、臨場感も緊迫感もない冒険モノといった感じで、そこへハリソン・フォードというキャスティングもほとほと安易っぽく魅力ゼロです。ラストまで結局褒められた点は一つもなく、島の風景と海の美しさだけが唯一の見所でした。[地上波(吹替)] 1点(2007-03-18 06:05:03) 12. ユージュアル・サスペクツ 《ネタバレ》 評判通りの面白さでした。観る者を欺こうとしたのか、伏線が多く話が複雑なだけに無駄な部分が多い印象もありますが、これくらいの方がちょうどいいのでしょう。こういった映画は2回目以降はまた観る目が変わりますね。ラストに向けて何が起こるのかという緊迫感が加速していく感じがたまりません。[ビデオ(字幕)] 7点(2007-03-18 05:36:40) 13. エド・ウッド 正直そこまで盛り上がるシーンもなく、ただ淡々とエド・ウッドの映画製作の場面が連続するので若干最後の方は飽きてしまいました。最後の方で「昼とか夜とか気にしない」と言っているのを観て「そりゃ最低監督とも言われるわ」とエド・ウッドに愛想が尽きたりもしましたが、ベラ・ルゴシとの友情やエド・ウッドの映画に対する思いが全編を通して伝わってきたのがよかったです。「また映画が撮りたいね」とエドに切なそうに言うルゴシの姿や、晩年のルゴシを家の前で撮影するエド、入院しマスコミにたかられていたルゴシを守ろうとしたエドの姿など、二人の関係を描写した場面が印象深く残っています。この二人の関係を、ティム・バートン監督とジョニー・デップという二人が映画にしたことにまた意味があるように感じました。ルゴシを演じたマーティン・ランドーの演技にも感動しました。[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-03-09 21:03:37) 14. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち 映画館でかつて観賞し、先日衛星放送で見直しました。劇場で見たときと字幕が変わっていて、印象に残っていた台詞がニュアンスの違う言葉で綴られていたのが非常に残念でした。しかし内容は相変わらず素晴らしく、それぞれに表向きの表情と裏にコンプレックスを隠し持った二面性のある登場人物が多く、観賞した誰もが数ある登場人物の誰かに共感できるのではないかと思います。個人的にはベン・アフレック演じるチャッキーにどことなく自分と相通じるものを感じてました。またランボー教授は何となく「アマデウス」のサリエリに似ているような気もしますね、自分とウィルの才能の差に苦悩する様子がよく描かれていました。部屋の中の映し方の色遣いなど、映像面でも楽しめる場面が多くよかったです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-03-09 20:45:17) 15. 恋人までの距離(ディスタンス) 誰もがこの映画を観てこんな恋がしてみたい、と思うはずですね。これも洋画の力なのか、なぜかイーサン・ホークも軟派な感じがしませんし、初めて出逢ったばかりの二人だからこそあれだけ話し合えるんだと思います。しかしその会話の内容自体は理論派ぶっている割にあまり筋が通っていなかったり、反論のしようがいくらでもありそうな感じで、会話劇として魅せようとするのならもう少しその辺をしっかり作ってほしかったところです。[DVD(字幕)] 5点(2007-02-18 17:17:37) 16. 恋におちたシェイクスピア 何といっても事実と虚構の絶妙な融合に尽きると思います。歴史に記された実際のシェイクスピアの人生に重ねて描かれる歴史には残らないような恋愛。この部分のテクニカルさは確かにアカデミー賞に値するのではないかと思いました。しかしグウィネスの男役があまりしっくりこなかったり、内容的にも盛り上がりに欠ける映画であったことは否めません。あと(この映画に限らず)歴史モノは衣装や舞台にこだわって当然、と思っているので、その辺も評価外です。[映画館(字幕)] 5点(2007-02-18 01:03:41) 17. アメリカン・ビューティー あくまでコンセプトが「どこにでもありそうな話」ということなので、話自体は何の変哲もないはずなのですが…割と映画を見るわけではない友人の間では異質な映画として受け取られがちですね。でも要はアメリカでの話だとか日本にもあるだとか、そういう話になる時点で結局は普通の話ってことです。問題は描き方であって、こういったテーマを真正面から映画化したこと、また随所にセンスの高い描写や印象的なシーンがあったことを評価したいと思います。舞い上がるビニル袋のセンスには驚かされました。[ビデオ(字幕)] 2点(2007-02-14 01:46:46)(良:1票) 18. レザボア・ドッグス 「パルプ・フィクション」よりも話の筋がわかりやすく、タランティーノの割にはキャッチーな映画な気がしました。かっこいいと評判の映像ですが、この明るすぎるテレビドラマみたいなフィルム映りが個人的には好きではないです。あとあまりに教養も訴えかけるものもないただの暴力映画をそこまで評価する気にはなれません。。しかし相も変わらず(といってもこれが長編デビューなわけですが)なぜこんなくだらない小話を繋ぎ合わせるの?という感じで、デビュー作ながらここまで独自の作風を確立させているところには驚かされました。作った感じがない普段通りの会話の中にちょこちょこ小洒落たセリフが混ざっているのが非常にセンスを感じます。特にネーミングのシーンはシュールで面白いですね。倉庫内のシーンに限れば、俳優も少なくそこまで予算をかけずに作った感じで、低予算・少人員の学生映画や自主制作映画のお手本のような作品だと思いました。[DVD(字幕)] 5点(2007-02-14 01:09:00) 19. エネミー・オブ・アメリカ 《ネタバレ》 題材や投げかける問題はよかったと思いますが、要は秘密を消したいだけのくせに無駄なことしすぎなのでは、という感じでした。途中レイチェルを殺して容疑をディーンに着せようとしますが、誰かを殺すならハナっからディーンに誰かに秘密を漏らしてないか問いつめてから殺せばよかったわけで、中盤からはただ間延びさせただけの映画という感じでした。結局最後もただみんな死なせて終わりという感じで、正直観ていてバカバカしかったです。序盤の前フリがラストのために取ってつけたというのが見え見えでした。しかし序盤は緊張感があってなかなかよかったです。[DVD(字幕)] 4点(2007-02-12 21:30:03) 20. ザ・ロック いわゆるハリウッド的アクション大作ですね。無難に楽しめました。フェラーリの大破するカーチェイス部分は少々演出過多にも感じましたが、全体を通してバランスのよい構成で見てよかったと思える作品です。マイケル・ベイ監督だけに、他の作品を思い浮かべると思わず高得点を捧げたくもなりますが、落ち着いて作品を観賞すればせいぜい6点が関の山の、良くも悪くも無難な映画。[DVD(字幕)] 6点(2007-02-05 19:49:25)
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