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【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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2. たそがれの女心 《ネタバレ》 ダイヤモンドはくるくると同じ買い手に戻る。二人はくるくると踊る。女の言葉もくるくると変わる。ただ、将軍だけがじっと立ち止まり苦悩している。恋は流れだ、人生も流れだ、しかし、同じ所を回るものだ。そう彼女のロングドレスのように翻りたまえ。華麗に踊りたまえ。ただ、それは、言っておくが、マリア様は許さない。祈っても駄目だ。そういう結末を見る。だが、しかし、それは、恋する二人には本望か? いや、恋自体の運命か? 運命に引き寄せられる者は美しい……冒頭の宝石装飾品あふれる中で主人公、聖書を落としてまう。そんな映画なんだ、と思っているとそんな映画でした。[DVD(字幕)] 8点(2008-02-11 13:07:25) 3. 死刑台のエレベーター(1958) 《ネタバレ》 ワンナイト。一人は歩く。一人は閉じこめられる。二人は走り回る。それだけの話。殺人事件の話は、バックグランドでしかない。完全犯罪のための話など必要ない。この監督の言う「生きる」は、倦怠を抜け出すことか。人生の目的を、ヒューマニズムに置かない。小市民が大事にする日々の人間の匂いがする目的とやらにも価値を見出さない。人を殺す限界的状況で、倦怠の肌触りが浮き上がってくる。人を殺しても、そこに罪悪感があるわけではない。恐怖があるわけではない。ただあるのは、倦怠。もしかして、少しの虚構の愛。倦怠から脱したいのに適わなかった。倦怠に落とし込んでくれた人生に恨むように、マイルス・デイビスのトランペットが代わりに泣いてくれている。[映画館(字幕)] 7点(2008-01-23 22:19:21) 4. 黒い罠 《ネタバレ》 時限爆弾をのせた車。それがどんどん行く。町の真ん中を行く。人がたくさん行き交う。あれっ、カットがないな、と気が付く。まだ続く、まだ続く……映像に凝るウェルズ監督、また狙ったな、と。ほう、これを「フォレストガンプ」の冒頭は真似したのかと、思ったりしていると、殺人のシーンは「サイコ」か、となる。大体がカメラが上に行ったり下に行ったりで、ライティングも綺麗に仕上げて、ほら技があるだろう、と監督の自慢の声が聞こえてきそう。最後も並列で動くなんて、こんなのあったかしら……ノワールな作品、「三つ数えろ」を超えようと張り切ったのかな、これは推測。ヘストンさんがメキシコ人の感じがしないのが、ちとマイナスか。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2008-01-21 21:39:04) 5. 成功の甘き香り 《ネタバレ》 なかなかどうして台詞がいいじゃないの。二人でいかにもジャーナリストが好みそうな表現。ニュース記事を書く人なんだから、そりゃ難しい言い方するよね。兄さんなんで妹が好きなんだろう? 特に何も映画に説明はなかったけど、インセストなんてしたら当時のハリウッドじゃ無理だろうしね。キューブリックにその路線で撮らせたら、歴史に残ったかもって、なぜかしら思うキューブリックファンの僕。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2008-01-14 21:47:41) 6. 浮雲(1955) 《ネタバレ》 薄情な男が後悔して泣きます、ってフェリーニの「道」と同じだな、と思いました。どっちが先なんだろう。時代的に近く偶然じゃないと思います。もう高峰姉さんの演技、いいですね。目の動きだけで、喜怒哀楽を表現していて、それと崩れた女の物言いが入り、複雑な感情をよく表してましたね。今日本にこんな演技できる女優さんはいるのかしらん? これこそスター。今リメークブームだからね、誰か挑戦するのかな。まっ、止めた方が良いと思うけどな。[DVD(邦画)] 9点(2008-01-14 21:38:49)
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