みんなのシネマレビュー |
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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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2. M★A★S★H/マッシュ 《ネタバレ》 手術は一生懸命なのね、目の前の命を救おうとして。でも、普段は、ふざけてばっかり。ふざけなければやってられないのか、ふざけるぐらいのタフガイなのか。戦争で発狂しないための心のバランスなのか?スピーカーが彼らの捻くれた心の中を象徴する。異国の言葉の歌が流れる。戦争をありのまま描写せずに、戦争でおかしくなった人間を描写する。これも反戦映画……歯科医の自殺の前夜、あれま、絵画、最後の晩餐みたいじゃないの、十三人いるかどうか数えてしまいました。[DVD(字幕)] 7点(2008-02-17 16:44:15) 3. ラストタンゴ・イン・パリ 《ネタバレ》 もう長い死でしかない。時間をかけた自殺といってもいい。それを縦軸に、変態が妄想する最高の変態の具現が横軸に、話が進む。この映画のエロスに人間の中身なんか必要ない(名前を言わない事が象徴、鏡が汚れているのもそうか)。愛が必要ないといってもいい。外見の格好良さもいらないだろう(男はおじさんだし、女は滅茶苦茶美人という訳でもない。部屋にインテリアはない)。ただただ純粋なエロスの姿。若い方がこの映画を分かろうっていっても無理。分かった方も分かったような自分に酔っているだけ。中年以上の、自分の人生の先が見え、しかも、変態の男しか、分からないのだと思う。どうも、私はそうであるようだ。[DVD(字幕)] 7点(2008-01-21 22:32:48) 4. ラスト・ショー 《ネタバレ》 世界の片隅で、しかも、廃れていく一方の町で、自分の人生、これでいいのかと誰しも悩む。特に青年は悩む。嫌いなんだけど愛しているから辛い。このアンビバレントな気持ちの目盛り上のどこを針が指すかで、飛び出す者、留まる者、が別れる。親の世代は、まだ、栄光のテキサス時代(劇中映画の「赤い河」の有名なヒーホーシーンが示唆している)の名残(サムがその代表)があり、留まる。彼らの世代には、もう引き留める魅力はない。最後の最後の砦、映画館も閉じた。だから、ラスト・ピクチャー・ショー。映画もその閉店の寂しい外観で終わる。一人青年が残るが、母の代役のような、彼女の元に戻る。しかし、その若さですでに、幸福がそこにはないことは知っているかのようだ。 [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-01-21 21:53:17)(良:2票) 《改行有》 5. マンハッタン 《ネタバレ》 maturity の話でした。頭がいい男。見ている者に、頭がいいって素敵なんだ、と思わせていく。なんだか、金があって、女性にもてるもんね。まぁ、憎らしいねぇって。でも、最後の最後で、maturity という意味で、彼の真性がどうであったかを見るものに教える。お嬢さんの方が大人でした。ここで、見ている者は、ああ、自分が駄目人間なんで、知性の鎧を着るんだな? それが都会の人なんだ、マンハッタンなのだ、と思ってしまう。そこまでインテリ卑下するか、とも思うけど、悲劇にしたいのね。で、それでも、主人公はマンハッタンを愛す。そして、その思いが冒頭のナレーションにつながる。ガーシュインの音楽が支持する。そう、悲劇的失敗者だって思えないんですよ、逆に、その悲劇にあこがれるから人間って不思議で、あこがれるようにさせる映画だから、すごいんですね、これ。 [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2008-01-17 22:21:47)《改行有》
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