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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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2. エクソシスト 《ネタバレ》 とにかく上質な、怖い映画です。子どもの頃見た印象は、悪魔にのりうつられた少女の表情やしわがれ声など、モンスター映画のような記憶がありました。 近年再見し、ドキュメンタリー映画のような冷静で丁寧な作りに驚きました。 よく並び評されるオーメンもそうですが、この映画も「悪魔が存在するかどうか」はあまり問題ではありません。「悪魔憑き」の状態に陥ってしまった少女と、その周囲の人々、さらに悪魔祓いの神父それぞれが、様々な家庭問題や苦悩を抱え葛藤する姿を生々しく描くことに成功しています。 また音響・効果音も素晴らしく(怖く)、パンフレットなどの画像を見ただけで、そのときの「音」が蘇ってきます。 万人が「好き」になれる映画ではないと思いますが、多くの人に見てもらいたい傑作です。[映画館(字幕)] 9点(2008-08-06 16:55:28)《改行有》 3. オーメン(1976) 《ネタバレ》 この映画は、ホラーとして紹介されることが多いですが、実際はサスペンス映画だと思います。「人の死」を印象深い映像として表現しているので、ホラー的要素が多いのも事実ですが...。 悪魔の子・ダミアンが、様々な恐怖や事件・事故を生み出すのではありません。 反対に、事件や事故による恐怖体験が、悪魔という妄想を生み出してしまう、つまり結果から原因を作り出してしまう人間の弱さや矛盾を突き、それから生じる悲劇を描きたかったのだと思います。 このオーメン第1作の優れたところは、ダミアンが原因なのか結果なのか、どちらにでもとることができるように演出されている点ではないでしょうか。 いずれにしても、美しい映像と実力派の名キャスト、素晴らしい音楽の揃った名作です。[DVD(字幕)] 8点(2008-08-06 16:37:01)《改行有》 4. JAWS/ジョーズ 《ネタバレ》 無限の予算とスケジュールで、思い通りに作られた映画も壮大で楽しい、けれどもこの作品はそれと対極にあるのではないでしょうか? 低予算映画というわけではありませんが、制約の多い中、監督を初めとする映画にかかわった人の才能が凝縮された作品だと思います。 リアルな鮫のモデルが使えないのなら、とことん「見せない恐怖」を演出すること等、脚本・映像・音楽その他が徹底してプロのエンターテイメントに徹しています。「苦労の跡」が作品中から微塵も感じられないのも素晴らしい。 なんだか舞台裏ばかりの評価になってしまいましたが、難しいことを考えず、わかりやすい怖さと爽快感を併せ持った名作です。[DVD(字幕)] 9点(2008-01-23 11:38:24)《改行有》 5. 犬神家の一族(1976) 《ネタバレ》 良く練られたアングルと絶妙な編集。 当たり前かもしれませんが映画として、とても美しい作品だと思います。 またキャストも良く、他の出演映画以上の魅力を引き出していると感じます。 原作ファンとしても、上映時間を考慮した納得のいく脚本でした。 「スケキヨ」「ヨキケス」の謎解きが無く、有名な逆立ちシーンが単なるインパクトイメージとなっていたのが少々残念でしたが..。 推理サスペンスということで、怖い映画が苦手な方もいるとは思いますが、ぜひ多くの人に見ていただきたい名作です。[DVD(邦画)] 8点(2008-01-23 11:17:58)《改行有》
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