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【製作年 : 1940年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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2. ファンタジア 《ネタバレ》 完全に長期化に入っていた戦線は拡大の兆候を現実のものとし、列強諸国は中国軍に対し支援を行っている。進撃を続ける日本軍は増長を重ね、はち切れそうなほどの害意をユーラシア大陸にばらまこうとしていた。 1940年、11月の事である。密に反撃を企図する国民政府、と言う誤解の元、彼らを殲滅するために行動が開始される。二号作戦と名付けられたその作戦は一方的に幕と閉じ、大日本帝国は錯誤としか言いようのない見失い方であらぬ方向から糺す事無く、歩を進めた。 単発銃の鳴り響く中、藪蚊と疫病に悩まされる日本兵はアメリカ製の機関銃に悩まされながら、南方の奥地へと逃げていく。先進国の脅威に震えながらただ死ぬだけの任務に身を投じる。裸の帝国軍に秀麗な末路は用意されていなかった。破竹の勢いをうちに収める事が出来なかった1940年の冬から数年後の事だ。 とか、馬鹿極まりない大日本帝国と、その犠牲者が単発銃でパーンパーンとか敵を撃ってる間にアメリカ兵がズドドドドドドドドドドドドとか反撃してきて、とつげーきとか言わされて死んでこさせられてた時代に、ファンタジアが絶賛公開中な訳だ。アメリカ本土では。 カラーの超大作が多数制作されている。当時カラー映画は日本には存在さえしない。 はっきり言って当時の政府のアホさ加減には言葉では表せないほど呆れられる。wikiペディアを読むだけで腰が抜けるほどだ。こないだの民主党もきっとこんな感じだったんだろうな。とにかくすんげー馬鹿ですね。 徹底的に訓練された米軍特殊部隊員に、FPS(戦争ゲーム)が上手いからという理由で殴りかかる人間位エキセントリックである。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-02-12 23:48:21)《改行有》 3. 自転車泥棒 《ネタバレ》 なかなか良かった。が、激しく憂鬱になる。 逃げ場のない人生という雰囲気がたまらない。今の日本と比べてどうだろう。終戦直後なんだろうが、この職のなさには脂汗が出るような重圧感がある。日本の職のなさも結構キている。この父親のように、職能が無く職業安定所でも仕事が全く得られる見込みがないような、こう言う状況に自分が陥ったらもう自殺のような選択肢しかないかもしれない。自分だったらこの先でがんばることは出来ずに心が折れてしまうだろうと思うと、胸が締め付けられる。 自転車がないと出来ない仕事中に、自転車が盗まれてしまい、その後の流れに少々イライラしてしまったのは事実だが、あまりこう言う映画を観るだけのゆとりが心にないせいかもしれない。自転車を盗んだ男や、あの老人を見ていると憎悪が生まれてしまい、感情移入どころか追体験のようにストレスに押しつぶされてしまった。それくらいのクオリティだ。 様々な寓意と教訓を含んだ話だが、それ以上に表現された人間達の貧しさと心のゆがみには全く共感が出来ない。私とここに出てきた父親との紙一重の違いに恐ろしくなってしまった。彼には仕事もバックボーンも知恵もない。私には仕事も、出来ることも、先のことを考えたりすることもある。だけどそういうものって言うのは、明日崩れるかもしれない。なんという恐ろしさだろうか。 ホントは自分は社会的に必要とされない存在であったらどうしよう・・・[DVD(字幕)] 7点(2010-01-03 04:10:05)《改行有》 4. 第三の男 《ネタバレ》 どう考えても傑作。っていうか考えなくても傑作か。 このスピード感、60年前だもんなぁ、なんつう技術力。100分間をめいっぱい、全力で詰め込んだプロットに大満足。白黒の映画は実はあまり好きではない。ほんとに小さいころにみた第三の男があまりに難しくてゼッテェ観ねぇと、堅く心に誓ったからだ。以来中学生になって少しだけ観るようなるまでは全く観ていない。戦時中でさえフルカラー映画をボーンと作る国なのに、なんで戦後の映画が白黒なんだとことさら拒絶した。 が、大昔テレビの映画解説番組(いつ、何チャンでやってたか思い出せない)でこの映画がいかにすばらしいかを力説し始めたので、番組を中断。とうとう観るに至った。 それにしても、白黒フォーマットを使い倒して、これだけ速い脚本をボンボン追うカメラとカッコいい俳優が事件に巻き込まれればつまらないわけがない。終盤の追跡劇だけではない、講演につれてかれるシーンのあの緊迫とオチにはもう驚いて驚いて。なんていうか、この映画と同等の密度を持つ映画はあるかもしれない。けど、現代の同等の映画はこの映画の背を追っているわけで、この映画を追い越すことと言うのは本当に困難なことではないかと思う。 あまりに硬質な演出が、アホな幼稚園児に分かるはずもなく。アホな中学生が狂喜乱舞するにはあまりにもちょうど良く。昔を懐かしむアホがもう一度驚くに十分すぎる。これ以上ない完成品である。 しかし、ラストシーンのとらえ方が結構変わっていてそこに一番驚いた。オイオイオイオイなんで行っちゃうの!から、そう、それしかないでしょ。絶対それしかない。予感すらない。に変わっていた。あの後味がたまらん。[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-11-24 20:51:50)《改行有》
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