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プロフィール
コメント数 1885
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ロード・オブ・セイラム 《ネタバレ》 かつて忌まわしき魔女裁判が行われた街セイラムで、デスメタルやハードロックを専門に扱うラジオ番組のDJをしているハイジ。そんな彼女の元にある日、差出人不明の謎のレコードが届けられる。その中身は、雑音と大して変わらないとても楽曲とは言いがたい酷い代物だった。だが、興味本位でそのレコードを番組でかけてみたことから、恐ろしい魔女の呪いがハイジとセイラムの街を侵食してゆく――。一部でカルト的人気を誇る?、ロブ・ゾンビ監督が描いたエキセントリック・ホラー・ムービー。あのさぁ、あんまりこんなことは言いたくないんだけどさー、でもやっぱり言わせてください、「クソおもんなかったよ!!!この映画!!!」。それっぽいホラー映像を取り敢えずテキトーに撮って、それを超テキトーに編集して無理やり繋ぎ合わせたような、そこらへんの素人が撮った方がまだ面白いものが出来るんじゃないかというくらい、もはや映画と呼ぶのさえためらわれるほどの酷い代物でありました。こんな監督の独り善がりの自慰行為みたいなもん(何の因果でババアどものきったな~い裸を延々見せられなきゃいかんねん!)を人様に見せといて、かつお金を貰おうなんて、これはもう犯罪行為に等しいっちゅうねん!唯一、良かったと思えるのは、60年代の伝説のアングラバンド、ベルベットアンダーグラウンドの楽曲を久々に聴けたことぐらい。それ以外は、もう見るに堪えない映像と、聞くに堪えない音楽と、観るに堪えないストーリーと、三拍子そろった見事なまでの「ザ・時間の無駄ムービー」でありました。酷過ぎ!!![DVD(字幕)] 1点(2024-06-05 15:38:25)★《更新》★

2.  ある愛へと続く旅 《ネタバレ》 現代のスペインで、愛する夫と大切な一人息子と共に平凡な生活を送っていた主婦ジェンマ。ある日、そんな彼女の元にゴイゴと名乗る男から電話がかかってくる。その声は、これまで追憶の彼方へと追いやっていたジェンマの若き日の激動の日々とそんな中で燃え上がった激しい恋を彼女に甦らせるのだった――。16年前、紛争直前のサラエボでゴイゴと彼の仲間たちと共に過ごした刹那的な青春の日々。その中の一人であった情熱的なカメラマン、ディエゴとやがて結ばれるジェンマ。だが、哀しいことに彼女は卵子の異常により子供を産めない身体であることが判明するのだった。人工授精にも失敗し、過去の犯罪歴により養子を取ることも出来ず、少しずつギクシャクしていくジェンマとディエゴ。さらには、次第に悪化するボスニア紛争が2人の運命に暗い影をもたらすことになる。物語は、過去と現在を複雑に行き交いながら、そんなジェンマの一人息子の本当の父親は誰なのかをスリリングに炙りだしていく……。まだ希望に満ち溢れていた若き日のジェンマと、うまくいかない私生活から次第に荒んでいく彼女、そして現代の穏やかな生活を手に入れた初老のジェンマを、ペネロペ・クルスがオールヌードも辞さない熱演でもって、そんな一人の女性の半生を見事に演じておりました(まあ、基本この人脱ぎたがりな女優さんなんで今さらヌードになられても、またか~って感じで有難味はあんまりないんですけどね笑)。ボスニア紛争を背景に、そんなジェンマと2人の男との愛憎渦巻く壮大なラブロマンスだと思わせて、中盤から流産や人工授精、代理出産という極めて女性的なテーマへと物語の焦点をずらしていき、最後は「母と子の絆はいつ何処で芽生えるのだろうか」という普遍的なテーマへと見事なまでに昇華させたラスト20分はなかなか見応えありました。ただ、惜しむらくは全体的な演出。あまりにも人間関係の描写を端折り過ぎていて、たとえばラブラブだった2人がいきなり大喧嘩してたり次の場面ではまたいつの間にか仲直りしてたりといった雑な演出が多すぎて前半はいまいち感情移入出来ませんでした。うーん、惜しい!もっと丁寧に描いてくれたら傑作に成りえたであろうに。でも、重厚なテーマを濃密に描いた人間ドラマとして充分魅力ある作品に仕上がっていたと思います。僕の青春の1ページであるニルヴァーナの扱い方も大変グッド![DVD(字幕)] 6点(2024-06-05 15:23:21)★《更新》★

3.  ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界 《ネタバレ》 「ねえ、聞いて。あたし、世界がこのまま終わってしまうなんて絶対に嫌。だから、あのキューバの核ミサイルのこと、なんとかしよう。あたしたちに出来る精一杯のことを」――。1945年、広島に原爆が投下された年に、ロンドンの同じ病院で生を受けたジンジャーとローザ。それから17年後の1962年、以来ずっと共に過ごしてきた2人はいつも一緒に居る親友同士となっていた。それぞれに問題を抱えた家庭環境から逃れるかのように、彼女たちはお互いの存在に大きく依存してゆくのだった。だが、感受性豊かなジンジャーがキューバ危機によってもたらされた「世界はこのまま終わってしまうのかも…」という強迫観念に捉われると、そんな2人の関係も少しずつ亀裂が生じ始めてゆく……。17歳の2人の少女の、文字通り今にも壊れてしまいそうな危うげな日々をリリカルな映像でもって綴った青春物語。うーん、なんだかこれまで大量に創られてきた思春期少女の青春を雰囲気重視で描いた過去の色んな作品(ソフィア・コッポラとかガス・ヴァン・サントとかの)の影響をモロに受けちゃってますね~、これ。ただ、そんな過去作に比べるとちょっと(いや、かなり?笑)センスが不足しているせいで、こちらはまったく新味のない平凡な作品となってしまってます。唯一新しいと思えるのは「核戦争勃発の危機により、もしかしたら世界は明日にも終わってしまうのかも」という、当時の社会に漂っていた現実的な閉塞感を物語の背景にしているところなのだけど、残念ながら巧く機能しているとは到底言い難い。それに後半、親友の父親に惹かれていくローザという展開もあまりにも単調過ぎるうえに、いまいち心理描写が希薄なせいで一向に感情移入できず、終始睡魔が…。主役を演じた2人がなかなかのかわい子ちゃん(エル・ファニング、いつの間にかなかなかの美少女に育っててびっくり!)で、そんな彼女たちのちょっぴり百合っぽい淫靡な雰囲気がけっこう良かっただけに残念![DVD(字幕)] 4点(2024-06-05 15:10:17)(良:1票) ★《更新》★

4.  MAMA(2013) 《ネタバレ》 「ヴィクトリア、来て、窓の外でママが呼んでいるわ。きっと寂しがってる。ねえ、早く一緒に行こう」――。株式投資の失敗により気が違って妻を殺害してしまった父親に無理やり連れ去られてしまった幼い姉妹、ヴィクトリアとリリー。以来5年もの間、ずっと行方の分からなかった彼女たち。だが、叔父であるルーカスの懸命な捜索によって一軒の寂れた山小屋で野生児として暮らしていたところを発見されるのだった。ルーカスと彼の恋人であるミュージシャンの元に引き取られることになった彼女たち。だが、その誰もいないはずの山小屋で、ずっと彼女たちの世話をしてきた忌まわしき存在である〝ママ〟も、そんなヴィクトリアとリリーのあとを追ってくるのだった……。僕のこよなく愛する、理不尽で残酷な現実に押し潰されそうになりながらもその美しい想像力でもって立ち向かう一人の少女をダークに描いた傑作『パンズ・ラビリンス』を撮った鬼才ギレルモ・デル・トロ監督。彼が製作を務めたという今作もいかにも彼らしい禍々しい雰囲気が濃厚に漂うダークホラーの逸品へと仕上がっておりました。いやー、正直中盤まではあまりにも思わせ振りな演出が延々と続くうえに誰が主人公なのかいまいちピンとこないせいで、「デルトロ、久し振りにハズしちゃったかな~」と思いながら観ていました。なのだけど、ママの正体が明かされてからの畳み掛けるように続く後半の怒涛の展開は見応え充分でした。とにかく何が良いかって、やっぱりクライマックスのあの崖でのママと姉妹たちのそれぞれの切実な想いが交錯する美しいシーンでしょう。グロテスクな雰囲気が濃厚なのにどこか美しさをも感じさせる映像でもって描かれた、そんなママと姉妹との別れのシーンは出色の出来でした。もう、僕の好みと見事に合致していて鳥肌立ちまくり!!まあ、よくよく考えたら脚本上の粗が目立つし、中盤の展開が幾分か冗長という面もなきにしもあらずだけど、母と子の絆を妖艶に描いた、いかにもデルトロらしい切ないホラーとして素直に良かったと思います。7点![DVD(字幕)] 7点(2024-06-05 14:50:01)★《更新》★

5.  クロエ・グレース・モレッツ ジャックと天空の巨人 《ネタバレ》 この映画、けっこう前に観たのだけど(もちろんクロエちゃん目当て♪笑)、そのあまりにもトホホな内容にレビューを書く気力すらなくなって、そのままずっと放置プレイしてきました。なんで、映画の内容は思いっ切りうろ覚えの状態で今回レビューを書こうと思うので、もし間違いがあったとしても大目にみてください(笑)。さて、そんなまだほとんど無名だったころのクロエちゃんがほんのチョイ役で出演するタイトルに偽りありまくりな本作なのですが、これって本当に21世紀に作られた映画なの?怒りを通り越してもはや呆れるくらいびっくりするほどチープなんすけど!!「CG?何、それ?」と言わんばかりの思いっ切りスタジオのセット感満載の天空の城に現れる、「これの何処が巨人やねん!!」と思わず突っ込まざるをえない、これまた着ぐるみ感MAXの〝ちょっと大き目の人〟。魔法の豆を食べて人間になったという設定(こちらも単に全身タイツ着ただけ!)のウザいガチョウ男。その場その場でテキトーに考えたようなぬる~いストーリー展開……。昔、小学校の教室でみんなで見させられた、NHK教育の教材番組を見ているような気がしちゃいました(笑)。巨額の予算を投じて創り上げられた、ブライアン・シンガー監督の同名のスペクタクル・ファンタジー作品の何億分の一くらいの制作費&労力しか使ってないんじゃないのってくらい、もはや映画と呼ぶのさえ躊躇われるほどのトホホ作品でしたね、これ。いやー、この作品で唯一評価出来るところといえば、やっぱりまだ幼き少女であった頃のクロエちゃんのその貴重な雄姿を拝めることぐらいでしょう。のちに彼女が大ブレイクを果たす、『キックアス』のヒットガール役への大抜擢に繋がったであろう、キレのあるアクションと世の多く(?)の男性のロリ心をくすぐるそのキュートな可愛さだけは大変良かったです(出番は少なかったけどね)。というわけで、その部分をのみ評価して4点。それ以外は、一秒たりとも観るべき価値はないっす。[DVD(字幕)] 4点(2024-05-31 16:34:41)
《更新》


6.  スノーピアサー 《ネタバレ》 地球温暖化を阻止するために全世界の上空に散布された人工冷却物質CW‐7の暴走により、超氷河期を迎えてしまった未来の地球。全ての地表は硬い氷と冷たい雪に覆われ、全生物が瞬く間に死滅するなか、生き残った一握りの人類は、永久機関を搭載し世界中に張り巡らせたレールの上を永遠に走り続ける高速列車〝スノーピアサー〟へと乗り込み、目的地を見失ったまま17年もの間走り続けていた。そして、そこは列車の開発者であるウィルフォード氏を頂点とする厳格な格差社会でもあったのだった――。最後尾車両で虫けらのような生活を強いられていたカーティスはある日、そんな理不尽な列車内の秩序を変えるため、とある計画を実行に移すのだった。皆で一致団結して叛乱を起こし、列車内のセキュリティを開発したという男を救い出すと、エンジンがある先頭車両を目指してひたすら進んでゆく彼ら。だが、車両を進むたびにカーティスは予想だにしなかった驚愕の事実を目の当たりにしてゆくのだった……。予告編を観て、「なんだか変な設定の映画だなぁ」くらいの予備知識だけで今回鑑賞してみたのだけど、予想外に面白かったですね、これ。いやー、この監督さん、僕の勝手な予想だけど若いころのテリー・ギリアムが大好きなんじゃないでしょうか(だって、最後尾の長老の名前はギリアムだし、「未来世紀ブラジル」へのリスペクトな映像がいっぱいあるし)。破綻寸前のぎりぎりで成立している荒唐無稽な設定と、列車内で濃密に構築される摩訶不思議な世界観、アクの強い個性豊かなキャラクターたち、グロと美しさが絶妙のバランスで同居しあう美麗な映像……。ギリアム・ラブな僕としては、そんな本作の溢れんばかりの魅力に最後まで見入ってしまいました。それにちゃんとこの監督独自の美学のようなものも随処に感じられて、久し振りに次作が楽しみな才能に出合えたように思います。このポン・ジュノって人、韓国で活躍されていた方なんですね。普段、韓国映画ってまったく観ないのだけど、彼の過去の作品もあらためて観てみようかなぁなんて思ってみたり。取り敢えず、なかなかアクが強い(ゴキブリ羊羹の製造過程なんてヒェェ~!って感じでした!!笑)ので、観る人を選ぶ映画だとは思うけど、僕のようにギリアム好きな人にとっては充分楽しめると思います。うん、8点![DVD(字幕)] 8点(2024-05-31 16:17:44)
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7.  ムービー43 《ネタバレ》 頭のおかしい売れない脚本家が、銃でもってプロデューサーを脅し、映画化してもらうことを目的にロクでもない自作の物語を滔々と語るという設定のもと、本当にロクでもなく馬鹿馬鹿しいお話が延々と垂れ流されるオムニバス・コメディ。うん、正直に言わせてください。僕はこういう下品でお下劣で品性の欠片も感じられないような、そしてそれを開き直ったかのように逆に売りにするこーゆー作品って大嫌いです!のどにキン〇マの付いた男?息子への教育方針がイカれている夫婦?愛の証に彼氏にウ〇コをかけて欲しい女?素っ裸の女の格好をした携帯型音楽プレーヤー?彼氏の家で初潮を迎えてしまった女の子?……。「他の映画なら主役をはるような豪華な役者陣をこんなにも無駄遣いしちゃいました~~。あはは、面白いっしょ!」と言わんばかりの、製作者たちだけが勝手に盛り上がっているようなくだらない楽屋オチの連続に、観ていてもう心の底からうんざりしちゃいました。いくら僕の大好きなクロエちゃんが出ているとはいえ、これではあまりに酷いと言わざるを得ません。好みの問題と言われればそれまでだけど、僕はこういう下品極まりないうえに映画として最低限のセオリーを成していないような作品って、大嫌いです!!それに、冒頭のいかにもリアルなキン〇マに始まり、ウ〇コやゲロや経血などというとにかくばっちい物を延々と見せられてもう不愉快千万!!久し振りにこんなにも不快な作品に出合ってしまいました!!お口直しに、ファンザでも観ようっと。[DVD(字幕)] 2点(2024-05-31 16:03:54)
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8.  ミッドナイト・ガイズ 《ネタバレ》 「俺を殺そうとする刺客はお前なんだろ?構わないから、言っちまえ。べつに責めやしない。俺が逆の立場だったら迷わずやる。大丈夫、お前に殺されるなら、俺も本望さ」――。マフィアのボスの息子を仕方なく殺してしまい、28年の刑期を務め上げて出所してきた老ギャング、ヴァル。出迎えに来たのは、ずっと彼のことを支え続けてきた大の親友であるドク1人だけだった。だが、ドクは執念深いマフィアのボスから孫の命と引き換えに彼を殺す使命を受けていた。もう何も失うものなどないヴァルは全てを受け入れ、最後の夜を謳歌しようと2人で夜の街へと繰り出してゆくのだが……。老境に差し掛かったもののまだまだ人生を楽しみたいおじいちゃんたちの一夜の冒険をコミカルなタッチで描くギャング・アクション。アル・パチーノ&クリストファー・ウォーケン主演ということで、今回鑑賞してみたのだけど、いやー、ぬる~~い映画でしたね、これ。主演2人ももうすっかりおじいちゃんになってしまったし、ストーリー展開も超ベタベタだし、「ちょっとこれはしんどいかな…」と思いながら観ていたのだけど、中盤から不思議とこのぬるさにけっこう嵌っていく自分が居ました。もう脚本なんて、はっきり言って突っ込みどころ満載の超テキトーな代物なんだけど(凶悪なギャングたちの高級車が鍵付きで路上に停められていたり、そのギャングたちが超しょぼくてジジイ2人に簡単にボコボコにされちゃったり…笑)、まあ割り切っちゃえばこういうのもたまにはアリですね。じじいになったとはいえ、アル・パチーノはまだまだシブくて格好良いし。うん、ちょっぴり下ネタが多いのが気になったけど、最後まで安心して観ていられる、お酒のお供に最適ないい「おつまみムービー」であったと思います。最期に売春婦たちと3Pして文字通り昇天してしまったあのお友達のおじいちゃんは僕の理想の死に方の一つかも(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2024-05-31 15:47:40)
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9.  大脱出(2013) 《ネタバレ》 民間のセキュリティ調査会社で働くレイは、実際に囚人として刑務所へと乗り込み、そこが本当に脱獄不可能かどうかを実地で確かめるという、プロフェッショナルの脱獄鑑定人。ある日、そんな彼の元に厳重な警備システムを誇る謎の刑務所が本当に完璧かどうかを調査してほしいという依頼が舞い込んでくる。多少の胡散臭さを感じながらも承諾するレイ。だが、それは彼を陥れる危険な罠だった――。収監されたハイレベルの刑務所で、謎の囚人ロットマイヤーと出会い、レイは彼と共に脱獄のプランを練ってゆく。だがそこは、彼らの予想を遥かに超える過酷な施設だった……。スタローン&シュワルツェネッガーという、一時代を築いた往年のアクション・スターが古き良き時代に思いを馳せるかのように製作したのは、そんな王道まっしぐらのエンタメ・アクションでした。まあ、ぶっちゃけて言うとかなり大味。設定の矛盾やストーリーのおかしなところなんか、真面目に一つ一つ挙げていけば鼻血が出そうなくらいいっぱいあるのだけど、そこはもう古き良きアクション映画、勢いと画面の華やかさのみで最後まで突っ切ったところはもう潔さすら感じられて素直に面白かったです!さすがにあの瀕死の銃傷を負って死を覚悟したアラブ人が、敵が攻めてきたと知ると力強く立ち上がり銃をぶっぱなし始めたときは、「あんた、さっき、もう階段も上がれないくらい酷い状態だから置いていけって言ってたんちゃうんかい!」とずっこけそうになったけど(笑)。でもまあ、終始口元をへ文字に曲げて頑張るスタローンとか、最後にカタルシス全開でガドリング銃をぶっ放すシュワちゃんとか、そんな期待せずに観ればけっこう楽しめると思います。僕の青春の1ページでもある、スタローン&シュワちゃんのご健在ぶりにちょっぴりオマケして7点![DVD(字幕)] 7点(2024-05-31 15:40:58)
《更新》


10.  キル・ユア・ダーリン 《ネタバレ》 自分の好きなものを葬り去れ!これまでの退屈な詩や小説なんか全て切り裂いてしまえ!その向こうにこそ新たな文学の地平が拓けるんだ――。1943年、偉大な詩人を父に持つ若き学生アラン・ギンズバーグは、旧時代の体制や芸術などに反抗的な目を向ける青年ルシアンと出合う。彼を取り巻く芸術家や作家志望の若者たちと、酒やドラッグに溺れる刹那的な日々へと身を投じるアラン。いつしか同性愛にも似た友情を育んでゆく2人だったが、ある日、突発的な悲劇が訪れるのだった……。実話を基に、戦後アメリカ文学の一翼を担うことになる作家たちの若かりし日の破滅的な友情と挫折をドラマティックに描いた青春群像劇。僕が今もっとも注目している若手俳優ディン・デハーン君と、大ヒット作であるハリポタシリーズも終わってただいまちょっぴり迷走気味(?)のラドクリフ君が競演ということで、今回鑑賞してみました。なんですが、いやー、つまんなかったですね~、これ。とにかく何がやりたいのかさっっっぱり分からない登場人物たちが繰り広げる、何が言いたいのかさっっっぱり分からないストーリーに終始睡魔が……。特に、図書館に忍び込むシーンの意味不明っぷりにはびっくりです。挙句、最後に表示される「彼らはこの後、こんなにも大活躍したのだよ」と言わんばかりのテロップを読んで僕は「知らんがな!!」と思わず叫びそうになっちゃいました(笑)。この作品に携わった全てのスタッフたちに一言忠告して差し上げたい、「既存の映画という枠組みを葬り去ってやる!と意気込むのもいいけど、その前にもっと映画作りの基本もちゃんと勉強してください!!」。野獣のように鋭い目つきのデハーン君の相変わらずの格好良さに免じて+1点![DVD(字幕)] 4点(2024-05-18 15:17:33)(良:1票)

11.  キャリー(2013) 《ネタバレ》 「ねえ、ママ、どうして生理のこと教えてくれなかったの?あたし、みんなに笑われたんだよ。それとママがいくら反対したって、あたし、絶対にプロムに行くわ。たとえ、どんな目に遭おうとも」――。狂信的なまでに保守的で厳格な母親に大事に大事に育てられた大人しい少女キャリー。クラスメイトとうまく打ち解けることが出来ない彼女は、周りからの理不尽なイジメにずっと耐える苦しい生活を強いられていた。だが、まだ誰も知らない。キャリーには人智を越えた恐ろしい力が備わっていたことを。プロムの夜、いじめっ子が軽い気持ちでやった些細ないたずらがキャリーを追い詰める。それが恐ろしい惨劇を招くことも知らずに……。スティーブン・キングのデビュー作をブライアン・デ・パルマが映画化した名作の誉れ高い作品を、人気若手女優クロエ・グレース・モレッツ主演で現代風にリメイクした青春モダンホラー。デパルマ版の過去作はずっと昔に観たという記憶はあるのだけど、僕の好みにいまいち嵌らなかったのか、その内容はほとんど憶えていない状態でこの度鑑賞。うーん、観終わってすぐの率直な感想を言わせてもらえば、「ザ・無難」という言葉に尽きると思います。ストーリーの盛り上げ方も、映像の見せ方もキャラクターの描き方も全てが予想の範囲内の及第点クラスなんですよね。だから、クライマックスのキャリーの暴走もカタルシスがあってけっこう見応えあるし青春ドラマとしてもなかなかセンスを感じるし決してつまらなくはないんだけど、こうもう一つ何かが足りないという印象。あのジュリアン・ムーア演じるお母さんがもっとぶっ壊れてて一度見たら忘れられないくらい強烈なキャラクターだったりだとか、クライマックスの惨劇ももっとやり過ぎなくらい血みどろグチャグチャにしちゃうとか、そんなデパルマ版を少しでも追い越そうというようなエッジの利いた演出があればもっと良かったと思うんですけどね。クロエちゃんも頑張っていましたが、彼女はもっと元気もりもりキャラを演じたほうがその魅力を発揮できると思います。という訳で、まあぼちぼち面白かったかなって感じですね。うん、6点![DVD(字幕)] 6点(2024-05-18 15:12:21)

12.  エンダーのゲーム 《ネタバレ》 「姉さんへ。僕はこれから敵の母星に程近い訓練基地に向かいます。そこで最終試験を受け、合格すれば、僕は侵攻艦隊を任されることになります。本当は嫌だけど、戦争は避けられないでしょう。姉さんの無事を祈っています。エンダーより」――。凶悪な異星生命体“フォーミック”の突然の襲撃により、滅亡の危機へと陥ってしまった未来の地球。人類は偉大な英雄の犠牲により、辛うじて敵を追い返すことに成功するのだった。だが、戦力を回復した敵の再襲撃が近いことは明白だった。人類は世界中から天才児を集め幼いころから英才教育を施し、彼らにすべての希望を託したのだった。その中の一人である聡明な少年エンダーは、訓練施設内で様々な葛藤を抱えながらも仲間たちと共に少しずつ成長してゆく。人類の未来を守るために……。数々の権威ある賞に輝くベストセラー小説を、ハリソン・フォード&ベン・キングスレー主演で映画化したごりごりのSF作品。徹底的に拘りぬいて創られたであろう、その美麗な映像は確かに見応えありました。冒頭の訓練施設内での、『フルメタルジャケット』のハートマン軍曹へのオマージュとも言える描写が象徴するように、SFの枠を借りながらも戦争がもたらす人間性の破壊とそれでも戦争を続けざるを得ない人間の宿命を寓意的に描き出す、その視線の鋭さには感服するものがあります。そして、この全編に横溢する半端じゃない緊張感にも圧倒されました。ただ…、あくまで個人的な好みなのだけど、僕はこういう登場人物誰一人として最後まで心の底から笑わず、ずっと眉間に皺を寄せて、延々とクソ真面目に任務を遂行するような超クソ真面目な作品って個人的に苦手なんですよね~。この子供たちっておならとかしないんですかね(笑)。それに、終盤辺りまで一向に敵と開戦しないものだから「あんたら何時まで訓練しとんねん!」と突っ込みそうになったら、最後に「実は…」という展開を見せるところも僕は「はぁ、マジで(怒)」って感じでした。そこのところを許容できるかどうかが、今作の評価の分かれ目でしょうね。でもまあ、通好みのハードSF作品として、「スタートレック」や「エヴァ」シリーズが好きな人は充分楽しめると思います。主人公エンダーを演じた少年の目力も凄かったですし。[DVD(字幕)] 6点(2024-05-18 14:50:18)

13.  ムード・インディゴ うたかたの日々 《ネタバレ》 フランス、パリ。蓄えられた豊富な財産で悠々自適な生活を送るコランの家には、不思議なものが溢れかえっていた。蛇口を捻ればは水の変わりにうなぎが飛び出し、呼び鈴を鳴らせばベルから足が生えて部屋中を這い回り、小さなネズミ人間がそこらじゅうを闊歩する……。でも、それはちっとも不思議なことじゃない。何故ならパリ全体がそんな摩訶不思議な現象で溢れているのだから――。ある日、そんなコランは友人のパーティーで出会った美しい女性クロエと瞬く間に恋に落ちるのだった。様々な困難を乗り越えてやがて結ばれる2人。だが、クロエの肺に睡蓮の種が迷い込んだことからそんな幸せいっぱいの彼らの生活に暗い影が忍び込む……。マジカルでポップ、独創的でシュール、そんな唯一無二の摩訶不思議な映像で描き出される、ストーリー自体はいたってシンプルなラブストーリー。僕のこよなく愛する『エターナル・サンシャイン』を撮ったミシェル・ゴンドリー監督が新たに挑んだのは、いかにも彼らしい冒険心に満ちた前衛的作品でありました。うーん、この監督の作品って観れば観るほどやっぱり「エターナル~」は奇跡の一品だったんじゃないかと思っていたのですが、本作を鑑賞して残念ながら僕の疑念は確信へと変わっちゃいました。何が駄目かって、この全編を彩るまるで監督が自分のセンスをひけらかすような映像の数々に必然性が一切感じられないこと。たとえば「エターナル~」では、そのシュールな世界観は脳内記憶消去というプロセスの中で主人公が見る観念的世界を映像化したという大前提があったからこそ素晴らしい作品となりえていたのです。ところが本作、その基本となる前提が成立していないから一向に作品世界に入り込めません。それに監督の独り善がりとも思える、意味不明な映像も多数あって僕はちょっぴりイライラさせられちゃいました。例えるならアリスの出てこない不思議の国の物語を延々と見せられただけ。観客が感情移入できる登場人物が一人も出てこない、なんとも締まりの悪い作品でありました。ミシェル・ゴンドリー監督、前衛的な作風へとアグレッシブに挑戦するのもいいけれど、今度はちゃんと中身のある充実した作品も撮ってもらいたいものです。あなたはかつて、『エターナル・サンシャイン』という傑作を創った人なのだから。[DVD(字幕)] 4点(2024-05-18 14:35:10)

14.  オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主 《ネタバレ》 「僕の名前はオッド・トーマス。何処にでも居る、いたって普通のフリーターだ。セレブでもないし、その子供や恋人ってわけでもない。でもここだけの話、僕の生活はほんの少し変わっているんだ」――。死者の霊が見えるという特殊能力を持った青年“オッド(奇妙な)・トーマス”。持ち前の正義感から、彼はそんな能力を活かして日々未解決殺人事件を解決へと導いたり、悪しき霊の仕業と思しき現象を封じ込めたりと人知れず世のため人のため尽力している。幼馴染みの超可愛い彼女ストーミーともラブラブ、とっても充実した毎日を過ごしていた。だがある日、彼は血の匂いに惹き寄せられる死神ボダッハが大量発生したことを知るのだった。きっとこれは大変なことが起ころうとしているに違いない!その日からオッドとストーミーは、死神たちが引き起こす恐ろしい大量殺人計画へと巻き込まれてゆく……。これまで肩の凝らない良質のエンタメ映画をいくつも撮ってきたスティーブン・ソマーズ監督が新たに挑んだのは、そんなシンプルなストーリーの青春ホラーアクションでした。冒頭から、この監督らしい小気味の良いスピーディーな展開と軽快でノリのいい音楽、死神や霊たちの適度なグロ描写、そして主人公オッドの青臭~いモノローグでぐいぐい引っ張る二転三転するストーリー等々なかなか面白かったですね、これ。まあ、ベタっちゃあベタですけど、この手の中2病的青春映画には珍しく主人公が初めから妄想力爆発なぐらい超リア充なとこはけっこう新鮮だったかも。特に、オッドの彼女ストーミーを演じた女の子が滅茶苦茶可愛いくてしかも性格もスタイルも抜群(そのホットパンツから覗くすらりと伸びた両脚なんてもう100点!!)で、そんな彼女とますますリア充爆発しちゃうクライマックスなんか観ていてちょっぴり(かなり?笑)腹立つくらいだったのだけど、最後の意表を突くラストシーンには完全にやられちゃいました。まさか、こうくるとは……。うーん、切ない!!というわけで、ちゃんとツボを押さえた楽しいアクション映画でありながら、最後は意外にも切ない余韻を残してくれる良質のエンタメ作品であったと思います。うん、7点![DVD(字幕)] 7点(2024-05-10 13:43:47)

15.  フローズン・グラウンド 《ネタバレ》 「奴は、羊を狙う狼のように次の娘に迫っている。そして犯し、必ず殺す。娘たちには一刻の猶予もない。だから、部長、捜査令状をくれ、今すぐに」――。1983年、アラスカ州。何人もの娼婦が誘拐され残虐な方法で殺されて死体となって発見されるという猟奇殺人事件が多発していた。そんな中、監禁されていた17歳の少女シンディが自力で脱出し警察署に保護される。彼女の証言を元に、すぐに容疑者としてハンセンという男が浮かび上がるのだが、有力な証拠は見つからなかった。そんな困難な事件を担当することになった、正義感の強いハルコム刑事。捜査を進めていくうちにハンセンが犯人であるという確信を得ていく彼だったが、まるで蛇のように狡猾な犯人はするりするりとそんな捜査の手を潜り抜けてゆく。やがて、とうとうシンディの元にも再び犯人の魔の手が迫るのだった…。実際にあった事件を基に、刑事と猟奇殺人犯、そして社会から疎外され孤独に生きてきた娼婦の決死の攻防をスリリングに描いたサイコ・サスペンス。最近、あまりにもトホホな作品への出演が相次いでいるニコラス・ケイジ&ジョン・キューザックという二大トホホ俳優が競演といういうことで、あまり期待せずに観たのだけど、結果はやっぱり「トホホ…」でしたね、これ。実話を基にしたから仕方ないのかもしれませんが、とにかくストーリーが分かりづらい!容疑者であるハンセンが普段何をしている人で家族関係がどうで心にどんな闇を抱えているのかさっぱり分からないから、こういう猟奇殺人モノに不可欠な要素“身も凍るような恐怖”が一切感じられず不満爆発!事実を追うだけなら単にドキュメンタリーや再現VTRを見ればいいのだし、少なくとも映画という芸術表現でもって人様からお金を貰おうとするのなら、映画として最低限のクオリティは確保してほしい。最後に表示される、実際に殺された少女たちもこれでは浮かばれないでしょうね。[DVD(字幕)] 4点(2024-04-06 13:24:38)

16.  ハウス・バウンド 《ネタバレ》 ATM強盗中にへまを犯し、警察に捕まった不良少女カイリー。未成年ということもあり、更生のために実家で数か月の保護観察処分という判決を受けた彼女は、保護観察官と一緒に久しぶりに実家へと帰ってくる。義父とともに静かな余生を送っていた母親は、渋々ながらそんな娘を受け入れることに。いろいろ衝突しながらも久しぶりに家族水入らずの生活を送る親子。だが、しばらくすると不可解な現象が家の中で多発するようになる。家のものがいつの間にか動いていたり、使った覚えがないのに電気代が高騰していたり、地下室から不審な物音が聞こえてきたり……。そしてとうとうカイリーは、地下室で霊と思しき存在を目にしてしまう。そう、ここは過去に凄惨な殺人事件があったいわくつきの家だったのだ――。果たしてこれは全て幽霊の仕業なのか。足首につけられたGPSのせいで家から離れられないカイリーは、怪奇現象オタクだった保護観察官ともに真相を究明しようと動き出す……。かんなり低予算で撮られただろうそんな本作、魅力的な登場人物たちがつむぐテンポの良いストーリーは観やすくてなかなか面白かった。かなりはねっかえり娘だけどどこか憎めない主人公やぐちぐち言いながらも結局娘に引きずられちゃう母親、オカルト大好きないかつい保護観察官。彼らのコミカルなやり取りはベタではあるけれど終始微笑ましくて大変グッド。ただ、ストーリー自体は率直に言ってありがち。序盤ゴリゴリのオカルト押しではじめといて中盤で実は……という展開は途中で読めてしまうし、けっこう突っ込みどころも多い。特に途中で主人公が義父をハサミで刺しちゃう展開は重すぎるし、その後も実家で暮らし続けるとかどんなけ甘々な警察やねん(笑)。そこら辺はもう少し考えてほしかった。ただ、中盤で真相はこういうことだったのかと思わせといてでも実は違いましたという、さらなるどんでん返しを見せる終盤はちょっと新しかったですね。「そうくるか~」って感じで。全てが明らかとなった最後の最後、それでもこの共同生活続けてんのかい!と思わず突っ込んじゃうオチはさすがに笑っちゃったわ。と、そこいらへんのユーモア感覚やところどころのホラー描写にけっこうセンスを感じたのでボチボチ面白かったかな。監督はこの後、ハリウッドでスマッシュヒットを飛ばしたホラー『M3GAN ミーガン』を撮ることになるジェラルド・ジョンストン。自分はそちらは未見なので、本作からどれだけ成長したのか今度期待して観てみようと思います。[DVD(字幕)] 6点(2024-04-06 09:16:51)

17.  50/50 フィフティ・フィフティ(2011) 《ネタバレ》 「母さん、落ち着いて聞いてくれ。実は僕、癌なんだ。2日前に分かった。でも、大丈夫。ネット情報だけど5年後の生存確率は50%、カジノなら楽勝の勝率だよ、きっと生き残ってみせるさ」――。ラジオ局に勤める働き盛りの27歳の青年アダムは、愛する彼女や友人たちと充実した日々を送っていた。だが、ある日彼は、医師から重度の癌を患っていることを知らされるのだった。突然のことに、もちろん動揺を隠せないアダム。それでも彼は、周りの心優しい友人や恋人、セラピストの励ましを糧に、持ち前の楽観的な性格からなんとか前向きに生きようと試みる。施設から捨て犬を引き取ってみたり、思い切ってスキンヘッドになってみたり、自虐ネタで女の子をナンパしてみたり…。だが、そんな気丈に振舞うアダムも、とうとう癌という病と真剣に向き合わざるを得なくなってしまう……。若手脚本家が実際に体験したそんな重い事実を、反対に終始軽いタッチで描いた闘病物語。うん、評判どおりなかなか良かったですね、これ。まるでポップアイドルグループのPVのようなセンス溢れる映像と軽快な音楽でこんな暗いお話を、ちゃんと現実の理不尽さを直視しながらも最後まで小気味よく見せきるこの監督と脚本家の手腕は素直に素晴らしいと思います。若い女性カウンセラーとの恋愛描写もちょっぴりご都合主義っぽかったけれど、医師と患者との間で揺れ動く彼女のいじらしい姿にはけっこう胸キュンでした~。反対に、あの浮気しちゃう主人公の彼女のいかにもビッチって感じの描き方は、脚本家の相当の私怨が込められてますね(笑)。なんだか、同じくゴードン・レヴィット主演の男目線ラブストーリーの佳品『(500)日のサマー』を思い出しちゃいました。総じて、世に溢れ返る薄っぺらいお涙頂戴の闘病物語とは一線を画する、軽さと重さの間を絶妙のバランス感覚で描いた人間ドラマの秀作であったと思います。ただ…、主人公の親友であるカイルがあまりにもデリカシーのないやつ(こいつ、ホントに女とHすることしか考えてねーんじゃないのって何度も突っ込んじゃったし!笑)で、いまいち僕の好きになれないタイプのキャラクターだったんで、そこだけちょっぴりマイナスっす。[DVD(字幕)] 6点(2024-04-03 12:57:59)(良:1票)

18.  最愛の大地 《ネタバレ》 1992年、ボスニア・ヘルツェゴビナ。画家の卵である若き女性アイラと軍部隊将校である青年ダニエルは、仲の良い恋人同士としてささやかながらも幸せな日々を過ごしていた。だが、突如として民族紛争が勃発。ムスリムであるアイラとセルビア人であるダニエルは、そんな時代のうねりに巻き込まれ図らずも敵同士となってしまう――。収容所に投獄されたアイラは、日夜男たちからの理不尽な暴力とレイプに耐える屈辱的な日々を過ごすことに。かつての恋人を救うため、ダニエルはそんな彼女を軍専属の画家として雇うのだった。束の間の平穏を享受する2人。だが、泥沼化する紛争と民族浄化の嵐の中で、彼らの精神は次第に壊れ始めていく……。国連親善大使でもあるアンジェリーナ・ジョリーが初メガホンを取って描き出すのは、第二次大戦以降最大の人道危機とも呼ばれたボスニア紛争によって、運命を翻弄されるそんな恋人たちの悲劇を描いた重厚な人間ドラマでした。有名俳優は一切起用せず、最後までドラマティックな音楽も流さず、ただひたすら理不尽な現実に翻弄される市井の人々を淡々と追うことで、戦争がいかに人間性を破壊していくかを冷徹に見つめた彼女のそのストイックな姿勢には感服するものがあります。ただ、誤解を怖れずに言うと、そんな圧倒的な現実に対して肝心の物語が弱い。僕が映画に求めるものは、この世界は残酷で理不尽な暴力に満ち溢れていて人間は何処までも愚かで人生とは生きるに値しないのかも知れない、それでも生きていたいと思わせる何らかの〝言葉〟。あるいはラース・フォン・トリアーのように「この世は生きるに値しない」という絶望的な〝言葉〟でもいい、監督が極限まで考え抜いて絞り出した答えがそれなら僕は真摯に受け止めます。対してこの作品には、そんな心に響く〝言葉〟が乏しかった。これでは、遠くない過去に起こった――そして今でも世界の何処かで起こっているだろう残酷な現実をただ再現しただけに過ぎません。今も何処かで声にならない悲鳴を発し続けているだろう社会的弱者を少しでも救いたいというその思想には好感がもてるものの、今作を観るかぎり彼女に映画監督としての才能は乏しいと言わざるをえません。[DVD(字幕)] 5点(2024-04-03 12:08:22)

19.  インターステラー 《ネタバレ》 僕のこよなく愛する『インセプション』という傑作を撮ったクリストファー・ノーラン監督の最新作にして3時間に迫るSF大作ということで、久し振りにわざわざ映画館へ――。結論を言うと、無茶苦茶面白かったです。圧倒的なスケールで描かれる壮大な世界観、イマジネーションが奔流のように迸るスタイリッシュで洗練された美麗な映像、哲学的で難解なお話なのにそれを微塵も感じさせない考え抜かれたストーリーテリング……。特に、あの1時間経つと地球時間では7年もの年月が過ぎる水の惑星から帰ってきた主人公が、あの僅かな時間で既に27年も経っていたと知ったときの絶望感といったら凄まじかった。地球時間と宇宙時間のずれを見事に対比させることで、今まで誰も見たことのないような壮大なアクションシーンを創り上げたところなんか、さすが『インセプション』のクリストファー・ノーラン!ブラックホールを越え、予想だにしなかった世界へと迷い込んだ主人公が知る驚愕の真実には度肝を抜かれました。そして、最後に彼が娘との約束を果たすシーンは切なくてちょっぴり泣きそうになっちゃったし。そんな綺麗な円環を閉じながらも、物語は新たな旅立ちの余韻を残す希望に満ちたラストシーンを迎えます。ただただ圧倒されてしばらく席から立ち上がれませんでした。最近、この世界は結局唯物論であり、人間はDNAを運ぶための単なる容れ物にすぎないのではないか。愛だの神だの幸せだといった概念は、所詮は人間が作り出した生きるための勝手な理由付けなのだろうという虚無的な考えに捉われがちな僕なのですが、人間はそんな絶望を乗り越えうる素晴らしい観念(想像力)を持っているということをあらためて教わったような気がします。僕はこの作品から生きる希望のようなものをほんの少し得られました。個人的な好みで言えば『インセプション』の方に軍配が上がるけれど、こちらも映画史にその名を燦然と刻むだろう傑作と言っていい。[DVD(字幕)] 9点(2024-03-30 12:47:10)

20.  ザ・コール [緊急通報指令室] 《ネタバレ》 911。それはアメリカにおける、緊急通報システム。日夜、多種多様な人々からの様々な緊急連絡に対応してきた優秀なオペレーターであるジョーダンはある日、とある少女からの悲痛なSOSを受ける。今まさに猟奇殺人犯に捕まろうとしている少女の切実な叫びに、受話器越しに必死に対応するジョーダンだったが、彼女の致命的なミスにより、少女は数日後に遺体となって発見されるのだった――。6ヶ月後、以来現場から退き教官として後輩の育成にあたっていたジョーダンだったが、またしても幼い少女の誘拐事件が発生してしまう。犯人の車のトランクから携帯電話で必死に助けを求めてくるケイシーと名乗る被害少女。いてもたってもいられなくなったジョーダンは、そんなケイシーの命を救うため、再び現場へと復帰すると受話器越しに様々なアドバイスを与えてゆくのだったが……。猟奇殺人犯に拉致された少女と911のオペレーターとの電話越しの遣り取りをスピーディに描くサスペンス・スリラー。90分という適度な尺、小気味よく進む娯楽に徹したストーリー、相変わらずお美しいハル・ベリーの華のある熱演…。まあ、犯人があまりにも頭悪すぎ(死んだと思ってトランクに閉じ込めた被害者の男が実は生きていたって、犯人、脈ぐらい確認しろよー!てか、最初からケイシーを縛っといたら良かったじゃん!笑)ってところがちょっぴり失笑でしたけど、ツボを押さえたエンタメ作品としてはなかなか良かったんじゃないでしょうか。でも、それも中盤まで。ずっと受話器越しの遣り取りのみで被害者を救出すると思われた主人公が、何故かそんな司令室を飛び出して犯人のアジトへと乗り込んでいくって、おいおい(笑)。しかもそこから思いっ切り、『羊たちの沈黙(劣化版)』になっちゃってるし~。挙句の果てに、もうここまでベタでいくなら最後までベタで通してほしかったのに、奇を衒ったような変てこなラストシーンを迎えちゃいます。いやー、いろいろと残念賞な作品でありました。ハル・ベリーの相変わらずスタイル抜群のナイスバディと、反対に誘拐された少女の妙にエロいムチムチ・ランジェリー姿に+1点![DVD(字幕)] 6点(2024-03-27 14:16:10)

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