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プロフィール |
コメント数 |
277 |
性別 |
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自己紹介 |
現在の技術で作られた映画を観る目線で過去の映画を見下すようなことは邪道と思っている。できるだけ製作当時の目線で鑑賞するよう心掛けている。 |
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1. コーダ あいのうた
《ネタバレ》 聴覚障害者の生活、その家族の愛情と葛藤、友人関係や音楽を通じた少女の成長、第1次産業で生計を立てる難しさ等々、いろいろと考えさせられる映画だった。演出はテンポよく進んで中だるみせず観やすい。
特筆すべきは聴覚障害をもつ家族と娘(コーダ)とのコミュニケーション。滑らかな手話で自然な会話になっている。
時にはユーモアやスラングも交え、意味の違う言葉をわざと教える(外国語を教える時よく使う)お馴染みのからかいさえも手話で表現されるとは面白い。本作の内容に相応しい字幕表示だったと思う。[CS・衛星(字幕)] 7点(2025-02-23 15:55:59)《改行有》
2. エルヴィス
《ネタバレ》 “ブライアン・エプスタインは短過ぎた、パーカー大佐は長過ぎた”の言葉を象徴するような作品。全体的に冗長で、題名は「Elvis」だが内容は「Parker」だね。撮影も前半は細かいカット割りで落ち着かない。
主演俳優は熱演で“キング・オブ・ロックンロール”になりきっているが、エルヴィスの魅力と言える色気・セックスアピールを感じられないのは残念。
ママへの車贈与、拳銃でテレビを撃ったり薬物摂取などのエピソードが羅列される。テレビスペシャルで、パーカーから言われるままクリスマスソングを歌っていたらエルヴィスのキャリアは終わりというのもよく知られた話だ。対照的に映画出演は手短にスルー。たとえ「くだらない映画」と言われようが同じ映画人としてもう少し触れてもいいだろう。復活を決定づけた「エルビス・オン・ステージ」の逸話も、さらにはビートルズへの思いなども欲しかった(大佐の描写はほどほどにして)。[CS・衛星(字幕)] 4点(2025-02-16 20:45:21)《改行有》
3. キネマの神様
映画づくりを通して描いた人生賛歌。映画界の内幕話をさりげなく散りばめている。女優のトイレ難は福本清三氏の著書にも書かれており、世間一般でも似たような話を聞いたことがある。
飲んだくれでギャンブル好きの主人公はステレオタイプだが、沢田研二はハチャメチャぶりが足りない印象。逆に寺島しのぶは演技を少し抑えた方がよかった。宮本信子は二人の思いを受け止める夫人役を手堅く演じた。全体的に、家族愛の物語としてはちょっと弱いかな。
コロナという時事も絡めながらいかにも山田洋次らしい演出。スクリーンから抜け出した園子とゴウのシーンはF・キャプラのテイストだね。映画のスタッフが映画を観ながら死ぬ展開は、かつてテレビ「相棒」で同じようなシークエンスがあったことを思い出す。
腹を壊しピーゴロゴロでゲーリー・クーパー・・・懐かしい。かなり前に職場で先輩が話していたネタだね。[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-04-16 19:31:49)《改行有》
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