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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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2. マスカレード・ナイト パターンや構成が前作と一緒。 故に、前作が好きだった私にとっては安定している作品であるとともに、前作を超える面白さや真新しさというものもありません。 事件にかかわる人間関係がほんのわずかに複雑化していますが、「前作で見慣れてますよね?」「だからついてこれますよね?」という感じの、まさに続編といった作り。 前作でキャラ付けが済んでいるだけに、「二人が徐々に変わっていく」というくだりはカット。 二人は最初から互いを知っており、互いのプロフェッショナルさを知っている、という状態でスタートするため、どちらかといえば「変化」より「徹底」を見せられるのが本作。 よって、見え方としては事件ベースで、その対応の差、という描かれ方となりますが、テンポが良く(ただし冒頭を除く)、前作同様の作りのため飽きはしません。 しかし一方で、「いやそれは無理あるやろ」感も前作どおり。 以上から、やはり前作と感想は変わらず、エンタメ作品として気楽に見るのに適した作品かと思います。[インターネット(邦画)] 7点(2023-12-10 00:08:56)《改行有》 3. 沈黙のパレード 《ネタバレ》 つまらないわけではないですが、これは面白い!となるわけでもない、という感想です。 個人的に容疑者Xの献身が非常に面白かっただけに、どうしても比較してしまう。 Aだと思ったらBだった、と思わせて実はCだった、というのはもはやパターンですが、本作はまさにそのパターンのままであり、突出して「ここが他作品と違う!」という凄さも無ければ、「これは酷い」という箇所も無い、いたってシンプルな作品だったと感じます。 「矛盾があってはならない」「科学的なトリックが必要」「キャラクターを立たせる必要がある」「読者(視聴者)にとって予想外な点が必要」「科学と感情の対比が必要」といった多くの要素を入れる必要があるため、その枠作りに徹した結果、その枠作りは成立しているが枠を超えるわけでも枠を破壊する要素があるわけでもない、つまり「普通」になった、というのが本作の印象です。[インターネット(邦画)] 6点(2023-11-28 19:28:50)(良:1票) 《改行有》 4. 竜とそばかすの姫 《ネタバレ》 サマーウォーズのオズの世界をより現実に近くした版+美女と野獣。 ちょっと、悪い点が目立ってしまったというか、悪い点に目が行ってしまった。 ■美女と野獣要素 主人公のアバターの名前が美女と野獣の主人公のベル、正体を知られないように城に閉じこもる竜=野獣、美女と野獣で言うルミエールらのような主人に従える従者たち、城のエントランスやダンスホールはそのまんま、ダンスホールでダンスする様がそのまんま、ベルの見た目がディズニー調のクリッとした目と厚い唇、竜=野獣のベルへの咆哮、竜=野獣がベルを守る描写、ベル&竜=野獣&ガストンの存在、時に物怖じせず積極的なベル、徐々に打ち解けていく様子。 これらは全て前半半分に詰め込まれているが、そのまんますぎる。 美女と野獣リスペクトなのは見ればわかるけれど、「美女と野獣のこの点が好きだから強引にそれを入れ込んで繋げた」感がすごく、全然入り込めないというか、不自然。 無理に美女と野獣のベルのキャラクターに合わせようとしたもんだから、現実世界ではめっちゃ控えめな主人公が突然美女と野獣のベルに近い性格になり、特段の深い理由なくトントン拍子で竜と心を通わせた、と見える。 そのため前半の山場であろうミュージカルっぽいシーンに全然入り込めず、ポカーンとしてしまった。 無理に美女と野獣要素を入れる必要が全くなかったように感じる。 ■悪意描写 サマーウォーズのオズの世界にいる人々は「ネット空間だが現実のSNS等よりも良心的」という感じで、それ故にアニメ的であり、不快な描写は特に見られなかった。 しかし本作の登場人物は非常に現代的(2023年現在)でリアルであり、人を妬んで悪意ある表現をしたり、ネット上で自分を偽ろうとしたり、「叩き」だったり、といった現実のネット社会でよく見る不快な要素がそのまんま詰め込まれている。 そのため、「なんでアニメ映画を見ている中でも不快にさせられなきゃならんのか」という感想を抱く。 その人物の情報を知るために瞳に反射した映像を拾ったり窓の外の居場所から場所を割り出したり、いわゆる「特定」をそのまんまやっている。アバターが解除されて現実世界の本人が露になるというのは「晒し」であり、いや闇深すぎだろ何があったんだよ、と思った。 ■キャラクター設定 サマーウォーズの主人公は数学オリンピックで2位だったという実績があり、電車の中で誕生日の曜日を即座に計算するなどの「普通とは違う」という特徴を見せ、それがあるから世界でごくわずかな人しか解けなかったオズの暗号を解いた、というのは理解できるし流れとして納得できる。 一方で本作の主人公の特徴は「歌」であるが、「歌が好きだった」という描写は僅かになされるものの、「なぜ世界トップレベルに歌が上手いのか」という理屈付けがない。しかも歌という主観的というか感覚的なものであるため、いかに本人の潜在能力を引き出すシステムといっても、「いやそのレベルなら世界にゴロゴロいるやろ」と思ってしまう。 指標が客観的でないため、イマイチ凄さがわからず、それ故納得感が薄い。 以上が主たる点で、特に前半の無理矢理感がすごく、個人的にあんまり・・・という感想となりました。[インターネット(邦画)] 4点(2023-11-01 01:06:38)《改行有》 5. ルパン三世VSキャッツ・アイ 《ネタバレ》 キャッツアイは子供の頃から原作を読んだがアニメは見たことがなく、ルパン三世はTVスペシャル初期と劇場版は見まくったが原作とアニメは知らない勢、つまりガチ勢ではないが初見勢でもない中間勢の感想です。(ネタバレ有) 作品としての面白さは傑作ではないがつまらなくもない。普通に最後まで見れるが消化不良感も残る、というのが率直な感想。 「ルパンがキャッツアイを完全に上回っている」という描写が終始続き、そのまま終わってしまったのが私としてはマイナス点。 泥棒としての腕はプロであるルパンが上としても、キャッツアイにはキャッツアイの良さがある。 それがコンビネーションだったり感情論の熱さだったりドタバタでなんやかんやする展開だったり、内海刑事とのすれ違いであったり。 しかしキャッツアイが行おうとしたことは思考的にも状況的にも悉くルパンが上を行っており、じゃあキャッツアイが重要局面でルパンにも予想しえない特効的な活躍をするんだな、と思ったらそうでもなく、要はキャッツアイがルパンのカッコよさの引き立て役になってしまっていたな、という印象。 ルパン三世とキャッツアイでは厳然とした知名度の差があり、それ故「ルパンは立てるがキャッツアイは興味あったら見てみてね」という描き方になってしまったんだな、という見え方をし、「キャッツアイのファンでルパンは別に」という人にとっては物足りない作品になってしまったのではないか、と思います。[インターネット(邦画)] 7点(2023-02-02 01:35:24)《改行有》
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