みんなのシネマレビュー
ゆきさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 614
性別 男性
自己紹介  洋画は字幕版も吹き替え版も両方観た上で感想を書くようにしています。
 ネタバレが多い為、未見映画の情報集めには役立てないかも知れませんが……
 自分と好みが合う人がいたら、点数などを基準に映画選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 1920年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1

1.  キートンの蒸気船 《ネタバレ》  喜劇王キートンのフィルモグラフィーの中で、最も有名な場面。  それが本作の「建物が倒れてくるけど、窓枠の部分にスッポリ収まり無傷なキートン」になると思われます。  「それはつまり、コレが彼の最高傑作って事なのか」と言われたら、自分としては異議を唱えたくなるんだけど……  そう認識されても仕方無いくらいの傑作である事は、間違いないですね。  とにかくもう、キートン自ら監督したという後半部分の「ハリケーンに襲われた町」の描写は圧巻であり、良くもまぁこんな世界を描き出せたものだと、感心するばかり。  キートンの魅力といえば、当人のアクロバティックな動きが真っ先に挙げられるけど、この人って自分以外の「舞台の作り方」も、本当に上手いんですよね。  自分は三大喜劇王の中でキートンが一番好きであり「王」というよりは「喜劇の神様」って表現が似合うんじゃないかとさえ思ってるんですが……  その理由としては「映画の中に独自の世界を作り上げる事。そして、その世界を壊す事に関しては、キートンに並び得る者は存在しないから」ってのが挙げられるくらいです。  本作に関しても、その力量は如何無く発揮されており「ハリケーンに襲われた町」という特殊な舞台ならではの面白さと、巨大な建造物を破壊していくカタルシスとが、たっぷり描かれていたと思います。  冒頭部分で言及した「窓枠にスッポリ収まったキートン」の場面も凄いけど、個人的には「家が飛んできて潰されたかと思いきや、普通にドアを開けて中から出てくるキートン」って場面も、同じくらいお気に入りですね。  ここ、本当に「朝起きて、出かける為にドアを開けた」くらいの気軽さで、暴風雨なんて起こってないとばかりに平然と出てくるのがもう、たまんないです。  特異な状況ゆえの「普通の事を普通にやってる可笑しさ」を、これほど見事に表現出来るのは、正にキートンだからこそ。  クライマックスでは「水没する檻の中から父親を救い出す」って見せ場も用意されているし、主人公とヒロインが結婚する未来を「溺れた牧師を助けた」という形で示唆するのも、オシャレな終わり方でしたね。  そんな神掛かり的な後半に比べると、キートン監督ではない前半部分に関しては、凡庸な出来栄えに思えたりもするんですが……  「不器用ながらも息子を大切に想ってる父親」の存在など、魅力的な脇役も揃っているので、決定的な不満点って程では無かったです。  捕まった父を留置場から脱出させるべく、キートンがアレコレ画策する場面なんかは「刑務所モノ」「脱獄モノ」が好きな身としては、心躍るものがありましたし。  それだけでも「キートンが監督していない部分にも、確かに価値は有った」と言える気がします。  それと、本作の前半部分には、もう一つ興味深い場面があるんですよね。  美男子であるキートンが、どう見ても似合ってないチョビ髭を付けて登場し、それを剃る展開になる。  これってつまり「チャップリンのような口髭を付けた姿から、本来のキートンらしい姿に変身する」って形になってる訳で、非常に寓意的なものを感じます。  本作の監督であるチャールズ・F・ライズナーは、数々のチャップリン映画で助監督を務めた人っていうのも、何だか意味深。  そもそもキートンって、ロイドやチャップリンに比べると商業面では劣等生であり、本作でも多大な赤字を記録してたりするもんだから、周囲から「ロイドのような映画を撮るべき」「チャップリンのようなキャラクターを演じるべき」って要求されていたフシがあるんですよね。  「大学生」(1927年)や「結婚狂」(1929年)なんかは、それが顕著。  つまり、本作における「チョビ髭を剃る」シークエンスも、キートンなりの皮肉なユーモアが籠められていたんじゃないでしょうか。  映画を観てる自分としても「バスター・キートンはバスター・キートンであり、決して他の喜劇王と同じではない」という事を、確かに感じましたからね。  それは本作の後半部分、紛れもない「キートン映画」の魅力によって、力強く証明されていると思います。[DVD(字幕)] 8点(2023-10-24 23:20:54)(良:1票) 《改行有》

2.  ロイドの要心無用 《ネタバレ》  主人公の役名は「THE BOY」ヒロインの役名は「THE GIRL」と表記される冒頭場面にて、何だかほのぼのしちゃいましたね。  劇中で給与明細を受け取る場面では、氏名の欄に「ハロルド・ロイド」と書かれている訳だし、完全に無名な存在ではないにせよ「この作品の主人公とヒロインは、誰しもが成り得るような等身大の存在」というメッセージ性が感じられました。  旅立ちの駅にて「主人公は近々絞首刑にされる囚人」と思わせるミスリードとか、最後の「水溜りに思えたのは実はタール(?)で、靴も靴下も脱げ落ちてしまう」ってオチとか、今観るとシュールで分かり難い場面もあったりするんだけど……  そんなのは希少な例で、基本的には「誰でも笑える、楽しめる映画」であった事も、嬉しい限り。  キートンやチャップリンを含めた三大喜劇王の中で、ロイドが最も「知的でオシャレな映画」を提供する人ってイメージが有るんですが、そういうタイプの映画って、どうしても「分かる人にだけ分かれば良い」的な、作り手の傲慢さが滲み出ちゃうものなんですよね。  でも、本作に関してはそうじゃなく、大衆向けの娯楽映画として分かり易く作ってある。  この辺りがロイドがカルト化せずに、多くの人に愛された所以なんだと思います。  個人的には「家賃を回収しに来た大家さんから隠れる為、壁に掛かったコートの中に隠れる」場面や「そこの50ドル札、どなたが落としたんです?」の件なんかが、特にお気に入り。  基本的にはドジな主人公なんだけど、所々で頭が良いとこを見せるってバランスが絶妙だし、それをサラッと見せちゃうから嫌味さが無いんですよね。  自らを追う警官の影に気が付き、咄嗟に通りすがりの車に捕まって姿を消してみせる場面なんかも、怪盗か何かに思えちゃうくらい鮮やか。  そういったキートン的なアクロバティックな魅力も有るし、かと思えば「ヒロインへのプレゼントを買う為、昼食代が無くなってしまう場面」では、チャップリン的な悲惨なユーモアと哀愁も醸し出してるしで、ロイドは両者の良いとこ取りしてるというか、どちらもこなせちゃう優等生的な存在であった事を証明する形になってるのも、興味深い。  それは「総合力では両者に比肩する」という一方で「それぞれの得意分野では、キートンとチャップリンに及ばなかった」という事でもあり、それゆえにロイドは、両者ほど強烈なカリスマには成り得なかったのかも知れません。  そんな「優等生な喜劇王」を代表する「時計の針にブラ下がる場面」に関しては、もう文句無しの素晴らしさ。  序盤にて、主人公が遅刻を誤魔化す為に時計の針を動かすのが伏線になってるし「何故、時計の針にブラ下がる事になったのか(何故ビルを登る事になったのか)」という脚本の流れも自然だしで、クライマックスに至るまでの構成が丁寧だから、観ていて気持ち良いんですよね。  こういった派手な見せ場のある映画って「○○という見せ場に持っていく為、無理やりストーリーを構築する」ってパターンが多いんだけど、本作は見せ場への繋ぎ方が完璧なんです。  名作と呼ばれる所以は、案外その辺りの「見せ場の場面以外も、丁寧に作っている事」に有るんじゃないかって、そんな風に思えました。  ちなみに、命懸けのスタントと評される事も多い上記の場面なのですが、実際はビルの屋上に作られたセットで演技しており、時計の針から落ちても大丈夫だったりしたんですよね。  これに関しては「なぁんだ」とガッカリしちゃう人もいるかも知れないけど……  「命懸けのスタントを行わずとも、そう見せる手腕が凄い」って事なんだと思います。  映画とは、そもそも「観客に夢を与える嘘」を作る事に本質が有るんじゃないかと考える身としては、実際に命懸けのスタントを行ったのと同じくらい「命懸けのスタントを行ってるように見せた」ロイドは凄かったんだと、そう主張したいところ。  ビル登りの件に関しては「次の階までの辛抱」と、少しずつ目標を達成していけば、いつのまにか屋上に到着しちゃうオチが寓話的で素晴らしいとか、ロイドは過去作の撮影中の事故で右手の指を失ってるので(失った本数や箇所に関しては諸説有り)良く見ると左手を軸にして摑まってる場面が多いとか、色んな観方で楽しめちゃう辺りも良いですね。  自分としては、中盤で母親のような老婆に「そんな事をして、落ちたら大怪我しますよ」と窘められ、困ったように笑ってみせるロイドの顔が、何とも言えず好きです。  実に百年前の映画となりますが、今観ても楽しめるという……  正に、時代を越えた傑作。  喜劇王の代表作に相応しい一本だと思います。[DVD(字幕)] 9点(2023-10-19 11:39:46)(良:1票) 《改行有》

3.  忠魂義烈 実録忠臣蔵 《ネタバレ》  赤穂浪士が「赤穂義士」であった時代の作品、って感じですね。  1910年代から1920年代に掛けて、幾つも制作された「実録忠臣蔵」の中の一本であり、自分が観た中でも最古の忠臣蔵映画となります。  そんな訳で、近年の作に比すると捻った部分が少なく、忠臣蔵という題材を直球で描いてる感じなのが、逆に新鮮。  最近では「彼らには彼らなりの言い分がある」とされがちな吉良上野介も、大野九郎兵衛も、本作では単純な悪役でしかないですからね。  この辺りは(悪役を悪役として、真っ正直に描けた時代なんだなぁ……)って思えたりして、感慨深かったです。  特に吉良に関しては、本当に悪し様に描かれており、ここまで来ると一周回って面白い。  自分が嘘を教えたせいで浅野が遅刻したのに、いざ斬られそうになったら「御役怠慢の其処許を、急に病気と御上を取りなした親切者の吉良上野介を、貴殿は切る気か」「恩義を仇で返される気か、謝罪せられい」と挑発したりするのが、何とも憎たらしくて、いっそ天晴と思えちゃいました。  自分が観たのは活弁版だったのですが、字幕には無い「鮒侍がっ!」という吉良のお約束台詞が、活弁によって付け足されているのも愉快。  そもそも物語として「吉良に斬り付けた浅野の方が正義である」って前提にするのが無理がある訳で、その無理を通す為には、吉良はこのくらい徹底した悪役じゃないと、説得力が無いんですよね。  自分は、どちらかといえば「吉良は被害者であり、赤穂浪士は逆恨みした犯罪者でしかない」という視点の忠臣蔵の方が、好みだったりする訳ですが……  こういう前時代的な「赤穂義士」を描いた作品にも、確かな王道の魅力があるよなと、しみじみ感じ入りました。  それと、本作は当時の基準で言えば「前後編に分けた大作」なんだけど、現代の観点からすると「一時間ほどで完結する忠臣蔵映画って、珍しい」ってなるのが、新鮮な感じでしたね。  何時間も掛けて描かれるのが当たり前な忠臣蔵の物語が、僅か一時間で終わってしまう訳だけど、その中でも結構な尺を取って「大石の芸者遊び」が描かれているのも、これまた興味深い。  やはり忠臣蔵を描く上で、そこは絶対外せないんだなって感心しちゃったし、重苦しい場面が続く中での「箸休め」としての効果が大きいんだと、映画を通して教えてもらったような気分になりました。  ちなみに、本作は舞台裏でのゴタゴタが多く、火災でフィルムが消失してしまったり、討ち入りの場面は「間者」という同年公開の映画からの流用だったり、主演俳優は横柄な態度で監督を困らせたり、かと思えば監督は監督で片岡千恵蔵に不義理を働いたりで(「判官やらせたる」と内匠頭役をチラつかせて舞台から映画に引き抜いておきながら、実際は端役しか与えず、悔しさの余り千恵蔵は引退を考えた)色んな意味で問題作だったりするんですよね。  幸い、映画を観賞中の自分には、それらの製作背景は影響を与えず、精々 (討ち入りの場面、ちょっと浮いてるな……山場だから気合を入れて空回りしたのかな?)  って思う程度で済んだのですが、そんな問題作に限って、こうして映画史に名が残り、百年近くを経ても鑑賞出来る品になったのだと思えば、何とも感慨深いです。  冒頭で挙げた、幾つもの「実録忠臣蔵」(1910年、1914年、1918年、1920年、1921年、1922年、1923年、1926年)の内、今でも気軽に観られるのは本作だけのはずですし……  案外、不幸な生い立ちながらも結果的には恵まれた、幸せな映画なのかも知れません。[インターネット(邦画)] 6点(2023-05-16 07:08:27)《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS