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1.  新・刑事コロンボ/恋におちたコロンボ<TVM> 《ネタバレ》 「刑事物語」という武田鉄矢主演の邦画がある。無関係なタイトルを引き合いに出して申し訳ないが、今回のコロンボはその映画の片山刑事と重なって見える。 どう重なるかというと、女に弱く、がっしり体系でスマートに見えない、もてないが無害な男という人間臭さが武田演じる片山刑事と似て見えた 一応コロンボの名誉のために一言添えておくと、タイトル「恋におちたコロンボ(…のふりをしているコロンボ)」といったところだろうと思う かみさん一筋のおしどり設定を崩してまでやる話でもないだろうから。本気でそんな色ボケキャラにしたら、往年のファンからどれだけ叩かれるかしれたもんじゃない 一応とつけたのは、ちょっとやりすぎな面があるから。ネクタイ締め直しからのキスシーンや、バイオリンケースに花束を隠して贈るコロンボなど、キツめなシーンがあるからだ 初対面のうっかりパジャマをコートでひた隠しにするシーンも、この段階で色ボケを演じるわけがないことから、後の容疑者に対面してマジで女を意識しているようにしか見えない これは今回の犯人役フェイ・ダナウェイに対する礼儀を作品内で表したメタな応対と考えるのが自然なエンターテインメントとの向き合いかたなんだろうな 冒頭のクレジットでわかるが本作の脚本は原作小説のない、ピーター・フォークのオリジナルストーリーである 一応、コロンボ役の当人が責任をもって書いたものと素直に受け止めるとするならば、デートでカウンターに座るコロンボとか、自分で書いたんかと 実は、「刑事物語」も基本、脚本は主演の武田鉄矢が書いている。女に弱い男は自身で書かないとならないしきたりでもあるのだろうか 「刑事だって人間だよな」といってゴニョゴニョする武田鉄矢の迫真演技と、そこまではいかないまでも浮ついた不倫ぽい行動をとるコロンボに何度も言うが共通するものを感じた コロンボ馴染みの店で普段心底を見せないコロンボが他人の分析という形で珍しく心の中を事細かに露呈される。「見当違いという逃げ道」を用意しながらの苦肉の心理描写だ 今回、コロンボの違法な捜査は度を越えている。留守中に容疑者の部屋を平然と漁っている。旧コロンボでも不在を狙って証拠を捜すことはあったが、容疑者に見咎められて 仮に嘘でも「~さんに尋ねたらこちらに案内された」など言い訳を用意して(後ろめたいことがないふりをする容疑者を追い込むように)事後承諾をとったり 引き出しなど勝手に開けたりはしてなかったように思われる。新シリーズではよくあるが、犯行現場の検証と家宅捜索をごっちゃにしてはならない あと、共犯の女性。「二枚のドガの絵」と同じ電気毛布体温操作と逃走する影を見せるトリックを再利用する役割を与えられていたが それ以降は主犯の心境を語らせるための単なる聞き役になっていて人物としての存在感が全くない なにもしないが、話の都合上コロンボの追及を待つために(完全にフェイ・ダナウェイへの疑いが晴れるまで不安だから待つという名目で)ヨーロッパへ逃げずにその場に留まり続ける 最初の白黒映画「ゴジラ」には、アメリカ公開用に一部編集、アメリカ人記者としてゴジラを追うレイモンド・バーを新規撮影追加した「怪獣王ゴジラ」という映画がある さらなる無関係なタイトルの引き合いで申し訳ないが、そのアメリカ人記者とイメージが重なる。後付で惨状を実況するだけの、本編には一切絡めない空疎な人物といったイメージだ 結局人物というよりも証拠品の一つとして機能することになる。それに対する違法な尋問シーンも昭和感覚で滑稽なシーンになってしまっている。コメディ寄りなのかもしれない こんな横暴を容疑者に見せたら裁判で負けると思うんだけれど、惚れた女だから負けたいのかもしれないという穿った見方もしてしまいたくなった。拘留の事実だけで堕とせただろう 最後はオチとして、犯人の女性二人は親子だったという決着を見る。娘のほうは存在感なかったので勿体なくもオチの意外性はいささか薄まった なおさら娘にも活躍してほしいところだったが、その代わりにフェイ・ダナウェイの出番を削ることなど、とてもじゃないが考えもしなかったろう。最初から彼女の為の作品だ トリックは使いまわしでアリバイ崩しや物的証拠はほとんどなく弾丸や銃の特定すらしていない。マジもんの人情路線だったんだな・・・ 人情モノに落ち着いたので、犯人が裁判で争うなどといった余計なことを考える必要はなくなり、その点も含めてちょっとコロンボっぽさがない作品だった。それには良し悪しある[ブルーレイ(吹替)] 4点(2023-04-20 12:41:24)(良:1票) 《改行有》

2.  新・刑事コロンボ/4時02分の銃声<TVM> 《ネタバレ》 シリーズでありそでなかった犯行動機。悪くない。今回の犯人にとっての破滅は娘を失うことだった 社会では強い男だが、義理の娘に禁忌めいた独占欲を抱いている 娘が物書きとして成功してしまえば経済的支援ができなくなり、血の繋がりのない自分は無用になると考えた また、自分の下を離れてしまえばかつて懸想した彼女の母親同様、別の男に獲られてしまうのだ。それが堪えられない かくして娘の出世の働きかけをする邪魔者(かつての部下)を殺してしまうのだ。そんな、救えないエゴが生んだ悪魔をコロンボがやっつけるお話 濡れ衣を被害者の別れた同性愛俳優に被せる。内線電話を用いたトリックで自らのアリバイを確保。ところが、濡れ衣被せる俳優の方のアリバイのことは全く考えていなかった こればかりはトホホと言わざるを得ないか。いつもの知的な犯人ならそこにもケアがあるか、むしろ「組織」などとして身代わりを特定しないのがコロンボでは一般的 かえって被害者の同性愛関係のいざこざという、いたって表面化しづらいプライベートな事情を知る人物こそが「容疑者」と限定させてしまった愚かさよ 実は今回も被害者がマスコミとして追っていた(真犯人がガセネタで追わせた)組織も捜査のかく乱として利用しようとしたが、それが全く意味をなさないように自分で仕向けてしまった コロンボが携帯電話を買いたいというくだりがある。まだ一般には携帯が普及していなかった時代の撮影であるのは言うまでもないが その際のセリフで日本語吹き替え訳と、原語の日本語訳とでは奇妙な異なり方をしている部分がある。 吹き替えでは、コロンボは「携帯を使っていると"ボケない"と聞くが本当か?」というポジティブな迷信を言い出したのに対し 原語では同じ部分のコロンボのセリフが「携帯を使っていると"癌になる"と聞くが本当か?」というネガティブな迷信だったのだ なにかの事情が垣間見えた気がした。クレームを恐れてそうだし、スポンサーにも覚えがよろしくない向きはあっただろう 「ラジオはもう聞いてない。近頃流行のロックとかはよくわからないから」「生ぬるい紅茶は我慢できない」など、コロンボから初老の世を拗ねるセリフがとびだす 犯罪ではないところの「嫌い」をはっきり口にするコロンボも、だんだん増えてきた。いよいよ高年のキャラ付けになってきたか いつものように、コロンボは銃を持ち歩かない。ホルスターごと装着されていないことに犯人が言及する。今回は、その点も伏線になってラストのオチに繋がっている 携帯電波の届かない山中でも、短距離ならクラクションで助けを呼べる。新しいものとなじみ深いもの。最新式が常に勝るとは限らない 旧刑事コロンボ「愛情の計算」では息子に対する愛情の深さがラストで自白につながって爽やかだったが、今回はそれとは全く違うドヤ顔コロンボ。それもまたあり。[DVD(吹替)] 5点(2023-04-17 10:48:25)《改行有》

3.  新・刑事コロンボ/殺人講義<TVM> 《ネタバレ》 強い話だった。同情の余地の全く入らない憎たらしい犯人像と、コロンボの性格の悪さ。無敵のコロンボが今日も犯人を打ち負かす。 表面的に友情や正義を訴えている一般の人間たちがいかに欺瞞に満ち、内面はろくでもない自己中であるかという、きれいごとだけでは済まされないこの世の中の闇を嫌というほど感じさせてくれる。 ろくでもないのは殺人犯であるクソガキ二人にとどまらない。 被害者である教授とその元愛人は不倫していたわけだし、守衛の男も賄賂であっけなくルールを破り間接的に殺人を幇助している。今役に立たない守衛など経費泥棒だ。 コロンボに「証拠を捏造することはないのか?」と持論にこだわるあまりにただ困らせるだけの質問をする小僧もはっきり言ってゴミ。ジャーナリスト気取りでうざいことこの上ない。 二人組の周辺のガールフレンドたちも凄惨な事件の直後にもかかわらず一緒にバーでの飲み会に参加していて、これっぽっちも被害者を悼んでないだろう。 学長は社会活動家で好色不倫の側面をもつ被害者の教授を快く思ってはおらず、表面的に弔意を示しながら陰では罰が当たったなどとのたまう。 その他のお姉ちゃんたちも、ただの野次馬根性でショッキングな事件にも「ぞくぞくするわ~」などと盛り上がったり、酷薄な連中なのだ。 「殺人講義」という邦題を打ってあるが、それだと「殺人指南」の意味にとられる。単にキャッチーだから使ってるのか。 証拠捏造疑惑の返答に「完全犯罪の誤算」からの証拠収集エピソードが語られたり、 音声までは聞こえないが「自縛の紐」での靴紐の結び方で犯人を追い込んだ件も紹介しているようだ。 その講義中にコロンボは直後に射殺されてしまう被害者も聞いているところで、 「新人刑事にアドバイスするとしたら事件にかかわる知りえた情報を迂闊にしゃべらないことだ」、と語る。 そう、被害者も、発端となった、知りえた情報を処断前に犯人のガキ二人に話すべきではなかったのだ。話さなければ、二人は保身のために彼を殺害することはできなかっただろう。逆恨みは、されていたはずだろうが、、、。 いっぽうコロンボは、実際には存在しない架空の証拠として、「アリゾナ行きの航空チケット」なるものをこしらえて、それに反応を示す嘘つきをあぶりだしにかかる。怖いねえ。これこそ冒頭ではぐらかした証拠の捏造だ。 最後もお得意の罠。若い血気盛んな世の中をなめてる者ほどコロッと引っかかってくれる。コロンボも、張り合い無かったろう。 途中、偶然にも決定的新証拠が現れる。いつものクリーニング返却よりマークしてなかった分ミラクル。 練習もなしに短期間で準備した犯行キット同様のファンタジーだが、創作なのでそこは減点対象にはしない。 事件の始まりから存在してあっけなく決定的証拠になってしまった某「チーズの一噛み」よりはよっぽどマシだろう。 犯人の片割れジャスティン・ロウその父親ジョーダンを演ずるはロバート・カルプさん。うわあ。なじみ深い犯人役がこんなところで。普通に嬉しい。 「これは侮辱ではない、単純な事実だ」ジョーダンさんがおっしゃった言葉であるが、人をこき下ろす前にこういう冠をつけると発言者的には問題ないらしい。 映画の批評、人物批評、スポーツのプレイの批評、この冠さえあれば何でも言える。。というわけでないことを、この役が教えてくれる。[DVD(吹替)] 5点(2023-04-13 17:43:47)《改行有》

4.  大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE 《ネタバレ》 ウルトラマンの乱戦って全然面白くないね。一対一か一対二がせいぜいってところかな。 一対多の中でも特に、ヒーロー側が多勢でリンチしてるような絵面はなんかカッコワルイ。 宮本武蔵と吉岡一門の伝説の一対多の決闘を攻守入れ替えたみたいな。 怪獣軍団も操れるとなると、ベリアルも多勢といえるか。もっといえば天災レベルの存在か。 相手を天災だとみるなら一致団結して対処するのが当然、もはや勝ち負け云々ではないということか。 殴り合いはジャッキーチェンみたいな大怪我すれすれの、なんなら本当に事故ってるくらいの体当たりでギリギリエンターテインメントとして鑑賞に堪えられるところを、 ウルトラのはCG合成など使用されているし、おそらくワイヤ-アクションのオマージュ的なもので、吹っ飛びながら手足バタバタさせたりオーバーに作ってちょっと緩んで見えたりもする。 ウルトラ戦士は宙が飛べるのでリアクションがふわっとしていて重さを感じない。同じく宙を飛ぶスーパーマンの体重の乗った着地と比べてしまうとVTOLみたいで安っぽい。 CGエフェクトはきれいにまとまりすぎていて予算を食いつぶしてアレしかできなかった昭和の光学合成ほどのインパクトもない。 アクションシーンの連続はただ与えられた映像を追うしかなく、テンポ重視なので咀嚼する暇が与えられない。 何が起きてるか因果関係もよくわからないので見ているほうは諦めが入る。 たとえばベリアルがウルトラ戦士の光線を掌ごときではじき反してしまうが、バリア張るとかしてほしい。なんで掌に当たった瞬間で爆発しないんだって思う。 オーラ的なもので防いでるんだろうと補完してあげるほかないのだが、たんにドラゴンボールの物まねに見える。 昭和のウルトラと比べて手数が増えた分、一撃一撃の扱いが軽い。ひとつひとつの攻撃がどうでもよくなってくる。ドラゴンボールの真似っこを観たいわけじゃないので。 ストーリーはもとより進まず、冗長で退屈に感じてしまう。 背景も描いてるんだか描いていないんだかデザインされてるように思えない適当な、なんでもいいじゃんって背景。つまんない。 プロットもちょっと。。北斗の拳のデビルリバースとフォックスの関係がベリアルとザラブのそれ。 シャバに出てくる感じはそれより古いキン肉マン七人の悪魔超人編でもやっていた、使い古しの設定で見飽きてる。もっと考えてほしい。 ウルトラセブンの例外もあるが、やっぱりウルトラは登場キャラクターの造形を愛すべきシリーズなんだなあとつくづく思った。 昭和のレオまでの造形は今でもかっこいい。平成以降デザインのウルトラは、大人になってから生まれた造形なせいか刺さらない。 一部声の出演の交代に批判も出ているのかなと思わないでもないが、ウルトラマンの声の中曽根さんは公開時すでに逝去され、 エースの納谷さんも体調を崩されて俳優業を引退なされていた。自然の流れで人間体であるハヤタと北斗が声を担当している。 新規巻き直しということで新たな方を起用するなら、「この宇宙では最初からそういう話し方のウルトラマンなんだ」ということで割り切ることは可能だ…。[DVD(邦画)] 3点(2023-04-08 14:29:57)《改行有》

5.  麻雀放浪記 《ネタバレ》 少年のころ、初めてこの映画を見た。麻雀をほんの少し知ってて、単語としての「リュウハ」やチューレンの形など知らなくともかなり面白い映画だった。 令和になって折しも麻雀ブームが到来し、今また鑑賞してみて、評価はさらに上がった。 いきなり冒頭のクレジットで驚いた。特撮:成田亨!ウルトラマンの美術監督としてのイメージ一色な成田亨氏が関わっていたのか。 敗戦後の焼野原の東京をカメラが新撮。ミニチュアセットの出来はもちろんいいのだが、カラーだったらもっとチャチに見えてしまったかもしれない。 ノスタルジー効果だけでなく予算にも優しいナイスなモノクロの選択に思える。 有名な勝鬨橋をバックに坊や哲とオックスクラブのママが歩きながら会話するシーンは勝鬨橋のミニチュア映像にクロマキー合成するために、その場歩きをしながらの演技だったらしい。 いわれて見れば若干ぎこちないが、そういう工夫は好きだし、面白いポイントになってくる。演者さんは大変だったろうけど、良き思い出になってることだろう。 やりすぎなぐらい敗戦直後のGHQ統治下における風景が見られるが、間違いなくブラックジョークだろうと思う。 誰もギブミーチョコレートとDDT散布のシーンをひとくくりにまとめて捌いてしまうなどというふざけたシーンを冗談じゃなくやりたがるはずがない。 むしろ滑稽なシーンに仕立てているよう見せて実のところそのまんま滑稽で哀れな歴史だったという皮肉がこめられているのかもしれない。 出目徳が死の間際にツモ和了った九蓮宝燈は非常に和了りが難しい、和了ったら死ぬとまで言われている幻の役満。 麻雀好きならそれを知らぬ者はなく、「だからか!」と思わず声を出してしまうシーンだ。 出目徳の遺体の、一度見たら忘れられないシーン。二回目以降の鑑賞では、決戦の朝(?)出発時に妻が水たまりに砂を入れているところを見ると、「これが明朝・・・」とわかっているのでジワジワくる。 結局水たまり埋まってねーじゃん!とも思うのだが。[ブルーレイ(邦画)] 7点(2023-03-26 13:15:01)《改行有》

6.  ライフポッド<TVM> 《ネタバレ》 特別な感じはなかった。 確信犯になら、どんな無茶なこともさせられる。派兵する口実を作るためのテロ。帰還する望みの極度に薄い作戦を犯人は決行する。 盲目の人間が、実は目が見えていた。目の見えないふりをしていたのだ!ジャジャーン! …たぶん、オチとか、別にどうでもいい作品だったのだろう。 じっさい犯人が誰?とかは、正直どうでもよかった。大体そんなような設定であって不思議でなかったし、劇中でも犯人の動機が想像という形で語られていたし。 そこに比重を置くと、おそらく上映当時すでにもうそのヒッチコックのサスペンスは時代遅れで楽しめなかったろうと思う。 究極に追い詰められた環境下で右往左往し、疑心暗鬼になり、発狂したり、自暴自棄になる群像。それらの過程を楽しむ映画です。 死ぬまでに救助が来るかわからないほとんど絶望の中で、生き残るために頑張るんだ、というよりかは 徐々に悪化していく状況に身を任せてただ死を待っているようなその地獄を、安全なリビングで楽しもう。 結構この類の映画はよく見るので鮮烈な印象は得られなかったが、手堅い感じがして比較的に見やすい作品ではあった。[DVD(字幕)] 5点(2023-03-25 22:23:10)《改行有》

7.  シン・ウルトラマン 《ネタバレ》 テイストとして庵野監督の過去作をベースにリメイクした感じではあるものの、基本的な筋は初代ウルトラマンと一緒なので難しいことは少なく、子供でも十分に理解できる内容。 巨大フジ隊員。怪獣扱いされたチーム女性隊員のリメイクはウルトラQの1/8計画の再来ともいえるメフィラス星人回のひとつの見せ場ではあるが、「そこか」と思うようなピックアップで意表を突かれた。 しかもただの再現にとどまらない。人間が巨大化するという物理的にはありえない事象をなるべく科学文明の世界観で成立させるために、物語の根幹であるウルトラマンの超大能力をも含めた人類未到達のテクノロジーを登場させた。 茶番にさせない工夫が構成に繋がっている。モノづくりに於ける連続的な発想の面白さがある。非公開の裏設定としないところが子供にもわかりやすいところといえる。 それによって今回登場の怪獣は超獣だし、メフィラスはヤプールみたいで、いわゆる後期とラベルの貼られたウルトラシリーズのほうにも挨拶さながらにオマージュを捧げているとみた。 リメイク=オマージュに見えるのは奇妙な話だが、作り手が変わっての経年リメイクだと単純な焼き直しには見えない利点がある。 ウルトラ以外のヒーローものへのオマージュもそこかしこにあった。 他方で後の世代から見るとマニアでも知らないようなゾーフィの扱いとか本当解説付きじゃないと批判につながりかねない冒険もしていて、 自分の好き嫌いでいえば、マニアックじゃないほうが好きだ。だから、本作はちょっとウルトラとかヒーローとかの予備知識が鑑賞の補強でもあり邪魔にもなって鼻についてしまった。 隊員がウルトラマンの人間体の正体を知り、協力し合う関係性は時代の流れか。平成末期のウルトラマンメビウスでもそうだったが、当世孤独のライトヒーローはもう許されないようだ。 自分はリメイクという行為そのものがあまり好きではない。でも、本作はいい作品だと思う。 あらためてスタッフの力はすごいなと思った。 八つ裂き後輪でゼットンに攻撃してる図が「えいえいおこった?」にしか見えない。というか絶対狙ってる。[インターネット(邦画)] 6点(2022-12-04 10:55:19)《改行有》

8.  ジョン・ウィック:パラベラム 《ネタバレ》 「殿中でござる!」前作中に松の廊下で吉良上野介を切りつけた浅野内匠頭の事件のようなことで、懸賞首になってしまったジョン・ウィックの その後の(付け足しのような)顛末・・・と思わせて、まだ終わらせないドタバタ殺戮ショーといった感じの、極めて内容の無い映画。 足を洗いたいやくざが組につけ狙われる邦画の、アクションもりもり版(みたいな)映画。ベタな内容なので、そこは問題にすべきではないが・・。 観客が動員できる限り、同じようなことを続けるつもりなんだろうか。だがもうお客は呼べない気がする。最初から、怪しいシリーズだった。 まず、組織の内部以外は全くもって描かれないため(やくざ映画や、兵隊ものすらこの映画の域には及ばない)、特殊空間に閉じこもってひたすらドラゴンボールのような無駄に手数の多い長引かせるためだけの戦闘を繰り返してくる。 ど派手アクションはシリーズの生命線であろうが、これだけ続けられると感覚もマヒしてなにも感じなくなってしまう。 それでいて、DBには必ずと言っていいほどある切り札のようなラストの必殺技や変身パワーアップみたいなコミックはないので、カタルシスを得られない。 物語の進行にも、首をかしげる部分が多い。まずジョンは何の為にカサブランカへ向かったのか。首長の恩赦を受けるためだったろう。指を一本詰めてまでせっかく約定を取り交わしたのに、戻ってきたらその条件をあっさり反故にしてしまう。 「今までの展開、何!!いらねーじゃんっ」・・・と、言わせたいのかな。 ソフィアの犬、撃たれたけれど、無傷ですやん!ソフィアの激昂、何の為だったの! ラスト、ウィンストンの裏切り。いわゆるソープドラマ特有のどんでん返しなんだろうけれど、続編作るかこれで打ち切るかのペンディングにかかった片方の筋書感丸出し! 途中で執事が防弾チョッキの性能があがったみたいな説明をかましてくるので、「あ、これ裁定人のおばちゃんをスティングする仕掛け入りましたー、」と思って待ち構えていたのだが。 そんなつまんない展開を軽く飛び越えるショッキングな展開、まさかの続編制作決定案採用展開にあきれた。ジョンが生きているってのはまあ、普通の展開ですけれど。 高層ビルから落ちたぐらいじゃ死なないよねー。[インターネット(吹替)] 4点(2022-09-18 22:23:56)《改行有》

9.  手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく 《ネタバレ》 これより以前に、邦画の大作「釈迦」を観ていた。お話はそれとはまったく違っていたが、重く、あまり面白くは感じなかった。 シッダールタの半生そのものが、辛い気持ちに覆われているからだろうか。 本作はチャプラという奴隷の身分から脱却したい男子の武芸による立身出世が主な部分となるが、謎の生命体タッタという 手塚治虫の有名なアニメ「ふしぎなメルモ」の動物変身のような動きをする乗り移りをみせる、歳をとらない少年がでてきたりして 奇想天外な設定ではあったが、ストーリーのほうは誠に平板なもので成り上がりのチャプラがどこから足元をすくわれるかも 最初からわかりきっているような感じであった。原作に忠実ではなかったそうだが、ファミリーで楽しむような展開でもなかったので、 どういった層をターゲットにしてるのだろうかと余計なことを考えてしまった。 戦争ものと「破戒」の混ざったような、昭和な雰囲気の映画。 読解力が足りないんだろうけれど、開幕の「有名な」うさぎの自己犠牲エピソードがそのあとどう繋がっているのか、わからなかった。 作画が、ちょい怪しい。地味なところの修繕が甘いところがあり、動くところはオーバーアクションでくどかったりする。いいところはいいんですが。 一部声の演技に難アリといわれていますが、邦画の演技ってこの程度の下振れは普通かなと思ってます。[インターネット(邦画)] 4点(2022-07-15 02:36:51)《改行有》

10.  マラソン マン 《ネタバレ》 後にオールドボーイやホステルを観たとき、昔この映画を見ていたことで拷問シーンへの耐性がついていたことが役に立った。 今見ても、この映画の尋問は怖い。この映画より先に、年代としては新しい、アニメ・ルパン三世(新)の「五右衛門危機一髪」というエピソードで 本作同様の歯に対するドリル的な痛い拷問シーンを見ていたが、この映画からオマージュしたのであろうか。 あの手この手で素人のベーブから拷問までして何かを聞き出そうとしていたのは、ダイヤの秘密を知っているのか知らないのか、その一点に尽きるのだろうか? 十代のころから都合3回ぐらい見たけれど、結局中年になった今でも事実関係のよくわからない映画で、もやもやする。拷問シーンばかりが記憶に残った感はあった。[地上波(吹替)] 5点(2022-06-30 01:33:23)《改行有》

11.  宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち<TVM> 《ネタバレ》 「テレフィーチャー」という、一般には耳慣れないが所謂テレビ映画として制作された「宇宙戦艦ヤマト・テレビシリーズ」の続編 夏休みの真っ只中、正に映画を放送するような時間帯で長編テレビアニメ特番としてヤマトの新作はお目見えした(後に、劇場公開もされた)。 ヤマト大好きっ子である自分は、テレビスポットCMで新作の放映を知り、最高に待ち遠しい夏休みを迎えた まずは、「新たなる旅立ち」というタイトルに思った事。後に制作される映画「ヤマトよ永遠に」とのセットで考えれば前日譚として理解できるネーミングではあるが そんなことは露知らずの小学生にはどう映ったか。 (以下「ヤマトよ永遠に」のネタバレにまで踏み込みますのでそちらをまだご覧になってない方はご注意ください) 実質として新たなる旅立ちというタイトルは、メタの意味合いのほうが強い 一度自ら区切りをつけたはずのヤマトという知的財産に再び命を与えて(本作にとどまらず、この先も連作して)商業展開というと、なんだか聞こえがよくないが それを歓迎したのも私のような続きを見たがるファンである。もう一度、強いヤマトが観たかった。ただそれだけで十分だった ヤマトを語る際まず筆頭にあがるのは、やっぱり音楽が最高ということ。新たなる~でも勿論それは健在。印象的な楽曲が作品のグレードを幾段も底上げしている 暗黒星団帝国のテーマとでもいうのだろうか。何度も何度もかかって、もう一生忘れられない。それと、艦載機コスモタイガーの楽曲は以後、定番化する名曲 続いて意匠。まるで未知との遭遇からゲスト参加したようなシャンデリアっぽいけどキラキラかっこよくて黒い敵巨大旗艦プレアデスは 重厚なのでキービジュアルのようにほぼ一枚絵で済まし、それが作画の安定に貢献している(さらば以降のヤマトでは巨大物の描写でわりとスタンダード)(一部背景動画的に描写されたりもしてはいる) のちに浮遊要塞と改名されるキラキラネオンの自動惑星ゴルバも、セルでは止めをスライドさせるか、動いても消灯させて作画の負担を軽減している 敵キャラクターは暗黒星団帝国人(また、帝国なんだね)。全員坊さんのように頭髪がなく、衣装も非常にさっぱりしていて、捉え方によっては貧弱デザイン極まる 小さい頃にはそれらは一切気にならなかったが、今考えるとドル箱ヤマトにしては製作期間(=予算)の都合を感じないでもない。(でも、プレアデスもゴルバもめちゃくちゃ好き) メルダースという司令官がクールな立ち回りで、好きだった。でも、死んでくれとも思った 「さらば~」の敵・彗星帝国(ガトランティス)が遊牧騎馬民族・元寇の置き換えだとするなら、暗黒星団帝国はなんだろう。 一説によれば松本零士作品世界における連携で、銀河鉄道999の機械化母星を敵の下敷きにしたらしい。頭が人で体が機械のサイボーグ。なるほどね (次作「ヤマトよ永遠に」にてそれらは露見するが、「新たなる~」の時点では全くの謎だった。「~永遠に」がとんでもないシナリオだったので、設定に齟齬が生じている気がしなくもない) 一部内容が尺の都合でカットされていて、セリフの辻褄が合わない。ビデオ等媒体化してもそれが復活することはなかった。コンテでアフレコはしたが作画されていない可能性あり ラスト付近に流れる島倉千代子さんの挿入歌は、いささか全体の雰囲気と合わず、私はあまり好みではなかったかな これら物語途中にかかる歌謡は次作「永遠に」などにも継承されるが、元々プロデューサーのもつ音楽業界とのコネクションを半ば強引にねじ込んだと私は受け止める シナリオは正直物足りない。デスラーが恋慕で目が眩み、付き従ってきた部下をあたら死なすなど、かなり難点がある。自爆という決着もいただけない それでも娯楽の少ない、弱っちい小学生の夏休みの夜を最高に盛り上げてくれて、私にとっては映画「さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち~」の次に好きな長編ヤマト作品。[地上波(邦画)] 7点(2021-09-09 02:37:17)《改行有》

12.  メッセージ 《ネタバレ》 奇妙な形の巨大UFOが世界に突如出現する(それ自体はよくある)映画ということで、あまり肩肘張らずにリラックスして観た。 この手の映画は巨大UFOが出現した最初の瞬間の世界における混乱ぶりと、単純に巨大な物体が空を覆う画面のインパクトでもって、かつては話題作となることが多かった気がする。 ところがさすがにそれではもう現代では通用しないと悟ってか、UFO登場シーンはあっさりとしている。まともにフレームに収めようとすらしていない。 主人公の性格が、世界中大騒ぎするような誰しもが驚く大事件にも意外と冷静で、これまでになく対応がドライであった。まさかこれも伏線だったの? 辟易とする、やたらに目にする「主人公の記憶障害が少しづつ回復して真相に近づく」類のつまらない作品かー?中盤まではなんだたいしたことないな、などと思ってしまっていた。 ところが、ですよ。 あ~。フラッシュフォワードか~。って、え?超能力ものですか??なんじゃこりゃああ。思わず声出してしまったけれど、SFだし、いいんかなこれも。 異星人の言葉を理解する前からフラッシュフォワードがあったため、異星人とコンタクトする前から未来予知のできる特殊な人だったのかと思ってしまった。 とにかくわかり辛い。意味深な含ませセリフなど初見にはチンプンカンプンで、しかも話の進行にさして影響しない。気が散った。理解を阻む障壁になってないか? 最後の電話かけられるかどうかのスリルは、なんかスケールに合わないこじんまりとしたドラマで笑ってしまった。 宇宙人の風貌や出現空間など、ミストっぽくてイヤ~な感じしましたねえ。まあ、オススメは、しません。[インターネット(吹替)] 5点(2021-08-10 03:47:10)《改行有》

13.  新・兵隊やくざ 火線 《ネタバレ》 昔、休日の昼間にテレビで観た記憶。軍隊物で卑怯で暴力的な上官に虐められながら反骨している小太りの中年男が主役の映画。 なんとなく勝新の兵隊やくざというタイトルと設定的なところに該当する気がして第一作を鑑賞するも、自分の記憶にある展開がない。 かつて自分が観たのは、肥溜めに沈められて虐待され、恋人を目の前で寝取られて失意の中、逆襲する際にお返しとばかりに 上官の腹心を肥溜めに沈めてから連行しつつ殴り込み、最後は上官の女にさせられていたかつての恋人がとどめに小銃を上官に撃ち込んで復讐を遂げていた。 兵隊やくざでないならなんなのかと思って、軍隊モノ、肥溜め、虐待のようなキーワードで探してアタリをつけた「陸軍残虐物語」というのも見てみたが、違った。 そんな回り道をしながらそれと思しきタイトルにたどり着いたるはシリーズ最終作となった本作。シリーズでカラーはこれしかない。 確かに、白黒ではなかった気がする。地上波放映という観点で考えればおのずとわかりそうなものだが。 だが、本作は当初はソフト化されておらず、観ること叶わず。ようやく近年になってDVD化され、鑑賞できました。 記憶はほとんどあっていたけれど、最初に肥溜めに沈められるという虐待は、なかった。アレ?お返しじゃなくてオリジナルの嫌がらせだったんだっけ? そんなことで少しモヤモヤしてしまったが、確認作業は面白かった。中国大陸が舞台で肥溜めに憎い同胞を沈める展開だと「人間の條件」はどうしても脳裏をよぎる。 一作目と同じ監督さんで、鑑賞後感も同じ。しかしこの内容でシリーズを何本も続けるってロングランしがちな任侠モノだと勘違いした人が見に来たのかしら。[DVD(邦画)] 5点(2021-02-13 22:23:55)《改行有》

14.  ヤマトよ永遠に 《ネタバレ》 「テレビシリーズ・宇宙戦艦ヤマト2」~「テレフィーチャー・宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ち」とシリーズが続いてきての満を持した感のある新劇場版が本作。 なんでもやれた劇場版第2作「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」での出来事を、なかったことにして再出発した宇宙戦艦ヤマトシリーズに対しては 当時から改悪だ、金儲けのご都合主義だと不満を口にするものもなかったわけではない。が、そこは大好きなヤマトの新作だから、それでも心惹かれたファンはまだまだ多かった。 自分の場合まだ子供だったからか、新展開に深刻な不満は感じなかった。「さらば~」と比べてヤマト2のラストの展開にはヌルさを感じたが、 後に続いた「新たなる旅立ち」がワクワクできたので、こっちはこっちで楽しもうという気持ちにあっさりと気持ちを切り替えられた。歴史は一つじゃない。フィクションなんだから、と。 そして、この映画は、画がきれいで、音楽が極上でした。素晴らしい。子供だったからそこまで画は気にしてなかったけれど、 音楽は子供でも病みつきになるほど良かった。ただし、ちょっと不気味で怖かったけれど。あと、歌が多いのも気にはなった。 歌がかかるとドラマが止まる気がしたからだ。子供には、そういう大人の作り手の「大物歌手を起用して、パァーッとやってみたい」はまだ理解できなかった。 ただし、エンディング間際にかかる布施明の歌だけは、全てが終わった後の余韻の部分だったため非常に心に響く名曲となった。 大きな不満点を挙げると、作り手が作品ごとに刷新されているせいもあるし、反響などが芳しくなかったのか大人の都合でかは知らないがシリーズとの整合性の取れない部分が多々あり、気になった。 前作に登場し、活躍した名前のある乗組員が出なかったり、ヤマトのデザインが変わったり、自動惑星だったゴルバが浮遊要塞に格下げになって更に紙装甲に変わっていたり デスラーがでないのはまだいいとして、サーシャが制作サイドの都合で急成長したのも、生贄にするために強制的に大人にされたみたいで不満だ。古にそういう神話でもあるのだろうか? 観終わって子供心に思ったことは「さらば~」ほどの盛り上がりは感じなかったが、なんでもできた別宇宙の「さらば~」との単純比較はできない。ということだった。 しかし、面白かったか?と問われると、音楽が良かった。とか、殺戮シーンが怖かった。とか、ストーリー以外に対する賛辞はそれなりに挙がるのだが、 シンプルな返答のできない、そんな自分にとって最後に映画館で鑑賞した宇宙戦艦ヤマトであった。[映画館(邦画)] 6点(2020-11-16 01:41:01)(良:1票) 《改行有》

15.  さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 《ネタバレ》 当時の実感としては『まだまだ子供向けでしかなかったまんが映画、という先入観の中で意外にも大人でも楽しめそうな娯楽映画のヒット作』だったという印象 公開当時は幼い子供だったが、小学校の男性教諭がこの映画を見に行って「感動した」とクラスに紹介したのが見に行くきっかけにもなった よく特攻の賛美だと槍玉にあげられがちな本作ではあるが、鑑賞時、その歪さを冷静に分析できるような雰囲気ではなかった ハラハラドキドキとか感動で涙してる時にはそういう不都合なファクトは自然と何処かに追いやって楽しめるものである 本当に楽しんでる時にはそういうことが可能だし、なにか雑音を感じてる時はそこまで楽しめてないっていう事なんだろう 自分は幼少で観たので、感情よりも理を優先する大人になってから観ないで幸せだったし、針の穴を通すような事例でもあるだろう しかし同世代で以前は本作を絶賛していた人たちも、特攻に疑問を感じたり、より刺激的な作品を鑑賞してぬるく思ったりして後年批判的な感想を洩らすことが多い 後から考証が捗って符に落ちて傑作化するような作品でない限り、二度目以降はそりゃ前ほど楽しめないのも当たり前とは思うのだが なんにせよ受け止め方は自由である。特攻賛美だからと叩く人には「そうだよね~」と同意してあげたいね だからといって自分の評価はまったくブレることはなく、満点をつけてても裏切り者とか思わないでもらいたいね 絵がいい。音楽がいい。倒しても倒しても隠し玉が現れる絶望感。英霊が像になって現れ、みんなで一緒に体当たり~ 面白かった。そして同じやり方は二度と自分に感銘を与えない。一生に一度しか楽しめない流れを、この映画で体験した 死んだ沖田艦長が幻となって語りだすのはスターウォーズのジェダイが参考元かな。語るその内容は問題視されてるけど ありゃ、本当の沖田じゃないからね。ジェダイのそれとは違う。古代が作った沖田像だよ 死んでしまって何になる。古代は沖田の像を借りた自分自身に促されるようにそれに向き合うしかなかった 登場人物の動き方としてはそれで整理できる。作品全体としての事実として結局特攻だろといわれたら、まあそうだね、としか[映画館(邦画)] 10点(2020-08-29 12:27:35)(良:1票) 《改行有》

16.  妖星ゴラス 《ネタバレ》 有名な作品なのでおおよそのあらすじというか、科学考証のされてなさがとんでもないところを最初から受け入れ態勢で鑑賞した なんだろう。既視感がある。というかこっちの方が先に作られた映画だが、ストーリーの骨子は黒部の太陽と同じだな。プロジェクトXなんだよ ただ、本作を有名たらしめた大仕掛けである地球公転軌道の移動はどんでん返しだと思っていたのが ほとんど序盤でそれもただの子供の、のびのびとした発想をそのまま用いたというのはいささか拍子抜けだった 「そんなことできるはずがない」という現代人と、「人間は何でも可能である」というイケイケだった昭和の人類との違いを感じる 怪獣は、海外では全カットだったそうで。円谷のお約束で無理に入れたんですってね。サービス精神で、まあいいんじゃないかな。この映画にはふさわしい。 渡世感ない池部良は初めてお目にかかったでござるよ 久保明演ずる金井さんの記憶喪失が、物語上どんな役割を持っていたのかわからなかった。恐怖のあまり?マタンゴのような怪奇的現象かしら?[インターネット(邦画)] 5点(2020-08-24 01:58:23)《改行有》

17.  オデッセイ(2015) 《ネタバレ》 作り手がオデッセイと名付けるのなら何も問題は無いのであるが、これでは生還するのが初めからわかってしまうね 史実じゃないんだし、一応ハラハラさせとこうよそこは。まんまタイトル通りの展開だとは 本来「火星の人」と無関係な意味を持つ邦題には疑問。作り手が敢えてそう名付けなかったのは、それがふさわしくないからなんじゃないかなあ 不完全にあらすじを入れて面白そうだと思って観た。オデッセイという面白そうにないタイトルとマット・デイモンだけだったら間違いなく観ないリスト入りだった しかし思っていたような話ではなかった。火星の住み心地が良くなってしまって火星の人となってただひとり一生をポジティブに火星で終えた人のお話だと思っていたので そういう意味では期待外れだった。火星に取り残された人が救出されるまでの物語としては、面白い映画だと思う。そういうムードに飽き飽きしてるので残念だが 監督は宇宙では悲鳴は誰にも聞こえない映画で有名なリドリー・スコットだった。エンドクレジットで気が付く自分の鈍さよ… スターマンとかノリノリでかかって、複雑な感情になる。発表された時代設定の映画ではない。時の記憶がぐちゃぐちゃになる。昔のヒット曲が時代を無視してかかる映画は苦手だ 本当にヤな人は出てこなかった。悪いキャラ、フィクションなら好きだけど、NASAにはそんな人はいて欲しくはないからオッケーにしておこう 一部重要人物がほんのちょっとしか出てこなくて、でもエンディングにはしっかり出てきて。出すならもっと出せだね。テレビ局によってはカットされてしまうだろう NASA外部の知恵や援助も求めてみんなで支えたプロジェクトというアピールだろうけど、世界中でワッショイワッショイ救出劇を応援するのはリアルな世間過ぎて見たくない おそらく監督はなにか含むところがあってやってるんじゃないかな[インターネット(吹替)] 7点(2020-05-31 22:07:32)《改行有》

18.  大脱出(2013) 《ネタバレ》 う~ん。シュワルツェネッガーが面白いお芝居する映画だった。そこに不満はないんですけど大真面目でもコメディタッチになってしまうよね スタローンもシュワルツェネッガーもお絵描きするんだけど、シュワルツェネッガーのほうの絵が面白い。怒らせてはずみで倒れ込む計略にあれ以上の絵はないな。+1点だ 同じ筋肉キャラでも二人で差別化がされていたね。でも協力して何かするときは殴り合うばっかりなのな。二人に巻き込まれて犠牲になる方々はかなり気の毒です あからさまな陽動に所長が結構素直に騙されてしまうんだよ。嫌な奴レベルは高くて良いんだけど銃撃バトルはこの所長にふさわしくないかもしれない。色々こなし過ぎかな 脱獄するなら隔離房から、という新たな定説を手に入れた。結局は人の油断に付け込むしかないというわけなんで、強固そうに見えるところにこそ活路がある とはいえ、あんな床下に通路が在っちゃあいかんでしょうな。マジックショーのタネみたいだぞ。もしかして邦題は引田天功の大脱出からですか? 何か見たことあるーって展開なんだけど、先読みしなければ楽しめるかも 名前の符牒とか、つまんないところを工夫するよね。医者が「知るか」って答えたよとレイにも聞こえるところにこそ、なにか隠れたヒントが欲しかった サム・ニールの役回りふわっとしてるなあ[インターネット(吹替)] 5点(2020-05-31 03:20:06)《改行有》

19.  ラストスタンド 《ネタバレ》 「なぜヘリで逃げない?」FBIが理由を考えてくれました コルテスご自慢のドライブテクがいかんなく発揮されているように見えるが、一直線な道でほとんど横Gのかかる場面がない この手の映画で墜落しない(味方側)ヘリコプターなんてあるんだなあ。ブレーキで車を見失ってから消えてしまったが、なんだったんだろうか・・・ 人質の美女。FBIの"事前"内通者がいると、道路封鎖の場所も的確に予測できるか。移送と違って逃走経路封鎖は事前には決められないだろう 普通に考えたらどこに現れるかわからない警察のバリケードを強襲した部隊とモンスタートラックの配備は間に合わない 最後に裏切り者がしれっと元の鞘に納まろうとしたのは、コルテスが生きて捕まっているのに無理な話だ。失策続きのバニスターに回収させて見せ場を一つでも欲しかったのだろう 個人的にはその手前でシュワルツェネッガー演じるレイにシャッポを脱いで、握手を求めた場面がいたく良かった コルベットを反転させてSWATの車輛の下に潜り込むというのもめちゃくちゃだ。バックで走っててブレーキ掛けたらフロント側は上がるだろ ボンネットがちょっと汚れて塗装が剥げただけというのは納得できない。開き直りのタイアップ 対抗してカマロ。車種特定人まで用意して台詞に出して(ZR1の)性能アピール。念が入ってる・・・ 銃弾で射抜かれる描写がとてもよかった。いきなりスナイプされるのがいい 昨今無敵の元特殊部隊人殺戮映画が多くなったけれど、これはまだ一応普通の人間設定でマンネリとは違った。あれ?生きてんの?って場面はあったけど のどかな町民も巻き込んだヴィジランテ映画の様相。ツッコミどころ満載だけど、ピントの外れた所に愛嬌が残る作品[インターネット(吹替)] 6点(2020-05-30 11:56:53)《改行有》

20.  ジョン・ウィック:チャプター2 《ネタバレ》 敵が無数に増え、住み心地はどんどん悪くなっていく バッタバッタいくら敵を斃しても状況改善に繋がることは無い、死ぬまで終わらない戦争が続く 殺し屋ばかりで民間人が見つからないみたいなことになっていそうなディストピア映画かと思うようなラストシーンは良いね 全体的には倒した相手が多すぎるからか、キーパーソンも一人一人が掘り下げ不足で前作に比べて薄味に感じた 前作でフフッとなったようなことをお約束的に繰り返しているのは、代わりになるような新しいものが思いつかなかったからだろうか 三作目への繋ぎの一本、かな[インターネット(吹替)] 5点(2020-05-29 10:50:36)《改行有》

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