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1. バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
《ネタバレ》 好きな監督の作品であることとオスカー受賞作ということ以外は何も前知識なしに鑑賞した。残念ながら正直期待したほどではなかった反面、作品賞を取った理由もわかる気がした。副題の「無知がもたらす予期せぬ奇跡」はリンゼイ・ダンカン演じる批評家が書いたレビューの一節なのだが、一言でよくこの映画のテーマを言い表しているし、この批評家がバーで主人公をこき下ろす台詞は恐らく多くのハリウッドスターが持つジレンマをそのまま語っている気がした。要するに芸術家対エンターテイナー(ここではセレブリティと言っているが)の話で、ただのセレブは芸術家になれるのだろうか?ということだ。(リー・ストラスバーグのメソッドアクティングがすぐに思い出された。)こうした「業界周りの」人間の本音が選考委員にアピールしたというパターンではないかと思う。ほんの少しだけスコセッシの「キング・オブ・コメディ」を思い出させてくれたのと、マイケル・キートンがよかったので7点にします。[DVD(字幕)] 7点(2017-02-04 03:14:37)(良:1票)
2. 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942)
《ネタバレ》 色々な意味で1940年代に作られたとは信じがたいほど完成度の高いヴィスコンティのデビュー作。心理描写を反映したカメラワークの芸術性は流石としかいいようがない。また伏線としてだが当時のイタリアで同性愛を扱っていることにも驚いた。ジャック・ニコルソン主演のバージョンも観ているが、ネオレアリズモのファンということもあり、ニコルソンによるキャラクタライゼーションと性描写の強烈さが浮き立つハリウッドバージョンよりこちらのほうが断然好み。[DVD(字幕)] 10点(2017-02-04 02:39:01)
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