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1. 天使のくれた時間
《ネタバレ》 最近のきれいな画質の映画になれてしまうと、パンチ入りの映画の画質はおせじにもいいとは言えない。
昔は約15分ごとにパンチを合図にフィルムを交換して上映していた。上映室は戦場だった。
今はデジタル化が進んで、こういう映画はないのかな? あるのかな?
味はあるけど、2000年なのにとても古い時代という印象がつきまとう。
技術の進化のスピードは恐ろしい。
今の映画もあっという間に古臭くなってしまうのかもね。
でもテーマは進化していない。
昔も今も、異次元へ迷い込んでとまどう、やっぱり家族愛が大切、とかは鉄板ネタなまま。
ただ家族の形は様々になっているし、この手の理想の押しつけが、たくさんの家族を破綻させた可能性もある。
ニコラス・ケイジのすさまじい私生活を映画化すると逆にたくさんの家族が元の鞘に戻るかもしれない。
あと、天使が拳銃突きつけるのは無駄なシーンだし、やりすぎでしょう。
突きつけられた側はかなり深いトラウマになるが、銃社会はそこが軽すぎ。[インターネット(吹替)] 7点(2020-07-07 12:33:13)《改行有》
2. クライシス・オブ・アメリカ
《ネタバレ》 暗殺シーンがもやもやのまま。
母親の台詞からすると、次期大統領候補をベンに暗殺させてレイモンドを大統領にというのが意図だが(もっともそれで息子が大統領になれる保証はない)、レイモンドの心の底とやらが現れて、星印に立つのを避けたんだよね。で、自分を撃てとベンを誘ってる。
でもベンが暗示から覚めてたら、レイモンドを撃つ理由がないし、暗示から覚めてなかったら、それこそレイモンドを撃つ暗示はない。どういうこと?
もしくは、ベンは目覚ざめたレイモンドの眼力によって暗示から覚めて、お互いに世界からいなくなるのがいいと瞬時に判断し、レイモンド親子を撃って、暗示ではなく自らの意志で自殺しようとした。ということなのかな?
私だったら、レイモンドの母親も洗脳されていたことにします。
そして陰謀会社の社員たちも。
ラストシーンで陰謀会社の社員たちが出てきますが、気持ち悪く似たような反応なので、これは洗脳されているな、ともっと観客に示唆させる方向に持っていったほうが面白いし、実はアメリカの主要なポストに就いている方々もすでに洗脳されていて、これから洗脳パンデミックが始まることを予感させてエンディング。という感じでいかがでしょう。[インターネット(吹替)] 6点(2020-06-06 17:47:46)《改行有》
3. ミスト
《ネタバレ》 ラストのある意味どんでん返しの感じが、最初から狙っていたどんでん返しの感じがしない。
まるで予定外のことを突然やったような、取ってつけたようなどんでん返しになっている。
ハリウッドのいつもの正義漢がいつものように活躍して、そのようにつくってきて、その流れで最後だけこうなるって、やはりかなり唐突。
そのためにすべての設定が価値観が最後に反転してしまう。この正義漢がすべての悲劇の原因になっていたように。
設定が価値観が、最後に反転する映画は面白いのですが、この映画の場合、どこか不自然なんだ。
価値観を反転させても宣教師もどきの狂信者その他の株が上がるわけでもないですし。。
だから、唐突な、最初から仕掛けている感じのしないどんでん返しになっている。
最後だけ変えれば全体の観方が変わるかも! という安易な「取って付けたような」どんでん返し。
と思っていたら、やはり原作のラストだけ監督が大きく変えていたのですね。
だから統一感がないんだ。だからキューブリック「シャイニング」はすごいんだ。[インターネット(字幕)] 6点(2020-05-17 00:07:14)(良:1票) 《改行有》
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