みんなのシネマレビュー
ボビー・フィッシャーを探して - やましんの巻さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 ボビー・フィッシャーを探して
レビュワー やましんの巻さん
点数 10点
投稿日時 2003-09-25 14:49:56
変更日時 2007-04-24 20:08:26
レビュー内容
驚き。これって相当な傑作じゃないですか! ”もう1人のボビー・フィッシャー”である心優しい天才チェス少年とその周囲の人々を、描き込むんじゃなく、その日常の一瞬一瞬をスケッチしていくような展開が、まるで美しい「詩」を読むよう。それでいて、少年の心の機微が、ヴィヴィッドに伝わってくる。ステーブン・ザイリアンって、『シンドラーのリスト』とかの脚本家だった人だよね。ぜひまた監督作品を手掛けてほしい、そう思わずにはいられない映像感覚の持ち主だ。少なくとも、今のスピルバーグなんてめじゃないよ。

《追記》最近見直す機会があったんで、あらためて思ったことを書き加えておきたい。先に“美しい「詩」を読むよう”と書いたけれど、それはこの映画が、主人公の少年の日常風景と心象風景というふたつの“風景”を、ただ丁寧に切り取っていくことから産まれたものだ。公園の木漏れ日、雨にぬれる感触、夏の日射しや秋の肌寒さ、チェス会場の空気感、何よりもチェスの駒の音…。そういった感覚的なディテールを、まるで今まで見たことも感じたこともなかったもののような新鮮さとともに見つめていく。そしてぼくたち観客も、同じくこのありふれた日常のひとコマひとコマを、つまりはこの「世界」そのものを再発見していくことの感動に満たされるのだ。こういう体験は、滅多にできるもんじゃない。ましてやアメリカ映画で、「少年の成長」だの「家族愛」だのといった〈物語〉のパターンに回収されることのない作品が創られたことが、ぼくにはうれしいことだった。…今は日本で拘束中(2004.9.2現在)だという現実のボビー・フィッシャーも、この映画を見たんだろうか。そして、どう感じたことだろう。

《追々記》最近、よくこの映画を再見しています。クライマックスの決勝戦で、勝利ではなく、むしろ「引き分け」を望む主人公の少年。それを“偽善”や“勝者の傲慢”ととる向きがあるかもしれない。けれど、その「相手を思いやること」を知っている少年の姿(しかも彼が、“勝者を義務づけられた国”の少年であることを思い起こそう)は、ぼくという観客に何か〈救い〉めいた感動を与えてくれるものです。だから感謝を込めて、9→10ということで。本当に「美しい」映画です。
やましんの巻 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2021-05-18ワンダーウーマン 1984105.92点
ワンダーウーマン106.52点
2016-03-29アメリカン・スナイパー106.94点
2014-10-29マネーボール106.86点
2014-10-28ホワイトハウス・ダウン106.58点
2014-10-22カウボーイ&エイリアン74.74点
2014-04-05ラッシュ/プライドと友情107.45点
2014-04-02ゼロ・グラビティ67.63点
2013-11-22ペコロスの母に会いに行く106.76点
2013-11-20三姉妹~雲南の子107.75点
ボビー・フィッシャーを探してのレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS