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タイトル名 |
陽気な幽霊(1945) |
レビュワー |
あろえりーなさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2025-06-20 11:28:53 |
変更日時 |
2025-06-20 11:28:53 |
レビュー内容 |
巨匠デヴィッド・リーンによる喜劇作。多くの方が言われるように、英国らしさ、英国映画らしさが出てますね。 イギリスというのはどういうわけか昔からオカルト大国でしたけど、本作のような降霊術、交霊会といったものは 特に19世紀に広く流行したそうな。そこで霊媒師による降霊、交霊のやり方は定型化されるのだろうけど、 それを逆手に取ってるんですよね。幽霊と言えば現世に未練があるから霊となって出てくるんだ、と思っていたら 本作の幽霊さんは実にのほほんとしていて未練ゼロ。自ら浮気をしていたぐらいでさっぱりとしているんです。 そして定型的な手段を試みる霊媒師のおばちゃんに対して、この人はサーカスがお似合いねと幽霊が言っちゃう面白さ。 決まりきった文化を踏み台にして笑いに昇華する鮮やかさ。1945年の作品でありながら内容的には全然古くなってない。 それどころか新妻までもが亡くなり前妻と同じく幽霊になり二人でやり合う展開にはそうきたかと思いました。 最初の方での新妻には見えない幽霊と、自分には見えることのギャップから生じるやり取りのズレの笑いから、 これからは3人で仲良く暮らそうなんて受け入れてしまう夫、新妻も幽霊になってからのやり取りに 霊媒師おばちゃんのキャラ、そしてあのラストのオチと、全体として見事です。今日に至るまで演劇が披露されてるのも納得。 |
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