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嫌われ松子の一生 - C-14219さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 嫌われ松子の一生
レビュワー C-14219さん
点数 8点
投稿日時 2006-07-05 04:30:22
変更日時 2006-07-05 04:32:50
レビュー内容
「オブラートに包む」事の効用には限界があるんだな、と。
「古き良き時代のハリウッドミュージカル」的な味付けをされていても、連綿と見せつけられる松子の悲惨さは、いささかも色褪せない、というか見る側にとって軽減されない。
正直、見ていて吐き気がしたぐらい松子は悲惨だった。その悲惨の責任が、ほとんど全て彼女に帰しているという点でも。
それだけに大きなカタストロフが求められる終盤、正直、落とし所を間違っている気がしてならない。小綺麗に終わらせたくなかったのかも知れないが、観客が最もカタストロフを感じるであろうシーンの後に、さらに10数分も悲惨な話を続け、しかも視覚に訴えた虚構の解放を演出して強引に終わらせる、というのは、かなり違和感があった。
「良い所は?」と聞かれれば「中谷美紀」と「色彩の鮮やかさ」ぐらいしか思い浮かばないが、悪い所ならいくらでも挙げられる。
しかし、不思議と悪い評価をする気にはならない。というか、自分の中で「駄作だ!」という自分と「名作だ!」という自分がせめぎ合っている。これは、このままにしておこう。人生経験とともにこの映画に対する評価も定まるだろう。オススメはするけど、保証はしません。そんな感じ。
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