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アマデウス ディレクターズカット - ルクレツィアの娘さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 アマデウス ディレクターズカット
レビュワー ルクレツィアの娘さん
点数 10点
投稿日時 2004-07-05 20:16:59
変更日時 2004-08-19 19:51:14
レビュー内容
天才モーツァルトと凡人サリエリというあざやかな対比が、忘れられない強烈さで迫ってくる映画である。音楽家・宮廷・18世紀。どこをとっても、我々の世界とは全然、別世界のストーリーであるにもかかわらず、観ているうちにサリエリの心の闇へ入り込んでしまう。真実のモーツァルトやサリエリやコンスタンツェがどうだったかという以前に、これは人間を描きあげた見事な作品だ。お菓子が好きで、女も好きで、皇帝をも内心でバカにしているようなサリエリの俗っぽさが、観客に親近感を持たせるし、時には嫌悪感も感じさせる。他の人間にはモーツァルトの真の偉大さが分からず、自分には分かるという倒錯したサリエリの自負心。ある意味、サリエリは自分がただ凡人だとは最後まで認めたくないのだ。サリエリの負の感情の出発点が、自分がバカにされたことよりも、自分は欲望を抑えて神に気に入られようと身を正してきたのに、あの天才は努力しないで楽しんでるなんて許せん(ホントはオレだって遊びてぇ~)という部分だというのが、面白い。音楽の価値を解さない商人の家に生まれ、父の死を「神の啓示」「幸運」ととらえるほど音楽の環境に恵まれなかった少年が、血のにじむような努力をして、階段を駆け上がり、ウィーンの宮廷へ入り込んだのだ。それはそれで非凡なことなのだ。でも、天才にはなれない。だから神を恨み憎む。もっとも、サリエリはそのどす黒い感情を神へ向けたと思いこむことで、ただの嫉妬・屈辱への恨みであることを認めないようにしてるのかもしれない。けれどサリエリは根本的に音楽が好きだから「君の作品を見逃すものか」とか言っちゃうし、死の淵にあるモーツァルトの仕事を手伝いながらどこか嬉しそうだったりする。こういう屈折した感情の描写が、すごくうまい。それにしても、天才児モーツェルトとは、まさに猿回しの猿だったのかもしれない。父を亡くせばすべてを無くし、まともな埋葬もされないまま生涯を終える。父親の支配から逃れられない。乱痴気騒ぎをする息子をにらみつけ、コンスタンツェを怒鳴りつけ、だが、結局のところあの父親は息子を頼り、息子の才能を食いつぶすことしか考えていない。無邪気で浅薄で下品なモーツァルトを形成したのも、突き詰めて考えれば、あの父親なのではないか。それにしても、最後まで脳裏をエコーするモーツァルトのバカ笑いが、なんとも強烈。
ルクレツィアの娘 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2011-02-08パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々74.40点
2007-10-24フライトプラン55.02点
2007-10-24ミリオンダラー・ベイビー96.91点
2007-10-24クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲67.70点
2007-10-24ゲド戦記33.68点
2007-10-24コラテラル56.11点
2007-10-24300 <スリーハンドレッド>46.07点
2005-01-06ヴァン・ヘルシング45.43点
2004-11-05レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード35.33点
2004-10-28ゴシカ44.77点
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