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タイトル名 |
ブラック・フォン |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2025-06-08 13:49:16 |
変更日時 |
2025-06-08 13:49:16 |
レビュー内容 |
少年が誘拐される事件が続発する町で、今また新たに少年が誘拐され、監禁されるのだけど、その監禁部屋には謎の黒電話があって・・・というのはいいとしても、どういう訳だかその黒電話に、過去に誘拐された少年たちから電話がかかってきて、主人公の少年にいろいろとヒントをくれる、というのが、ほんとゴメン、申し訳ないんだけど、何が面白いんだかサッパリわからん設定。スティーヴン・キングでもないのにこんなつまらない事を思いつくなんて、いったいこの原作者は誰なんだ、と。いや、そんなイジワル言っちゃいけませんね。息子さんだそうで。 もちろん、とっかかりがつまらなさそうだからと言って、映画全体がつまらないとは限らないのだけど、そしてまあ、それなりに楽しめはするのだけど、意味ありげに散らかすだけ散らかして、実際はこれと言って何もない、というのがこれまたキングっぽいというか。 少年同士の友情、と言うには何だか同性愛っぽいものもありそうで、はたまた彼を支える妹との間には近親相姦的な方向に行きそうなものもありそうで、しかししかし、作品を見てる分にはまーったくそういう方向には近づく気配も感じさせず、実にアッケラカンとしております。正直言えば、そういう方向にやたら安直に向かっちゃうのもあまり感心できないので、ホッしたりもするのですが、しかしそうなると今度は、この物語を支えているものが何なんだかが、よくわからなくなってきます。 他の少年たちとの友情と言うにはえらく表面的な描写に終始しているし、妹との関係に至っては、「妹が(たいして役にも立たない)特殊能力を持っている」という設定以外に特筆すべきものがなく、どうも張り合いが無い。 せめて偏屈モノの親父くらいは、その「偏屈」道を全うしてくれればよいものを、これも日和ってしまって、意外にこの人、いいヒトなのかもしれない。 いやいや。せめてせめて犯人くらいは、超エキセントリックであってくれれば、、、と思うのですが、うーむ。なんだろう、この存在感の弱さは。 結局のところ、「過去の犠牲者が電話をかけてくる」というネタを軸に、いろいろと盛り込んでくるのですが、どうもそれが、いかにもRPGか何かのような段取りクサさを感じさせてしまって。煮え切らない印象、なのです。 |
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