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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド - すぺるまさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
レビュワー すぺるまさん
点数 9点
投稿日時 2019-09-07 00:28:01
変更日時 2019-09-07 00:50:17
レビュー内容
ただの映画ギークだったクエンティン・タランティーノが、いよいよアメリカ映画界の巨匠になろうとしている。

『イングロリアス・バスターズ』では、糞ったれた史実を、バット一本で完膚なきに塗り替えてしまう、という傑作を見せつけたが、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』に於いては、映画史に刻み込まれてしまった狂った殺人事件を、もう単純に家を間違えるというだけで、これもまた塗り替えてしまうのだ。平たく言えば嘘つきだ。所詮、映画は絵空事だ。
だがしかし、こんなにも優しい嘘はない。
まさかタランティーノの映画を観て、最後の最後で泣きそうになるなんて。
しかもその直前までは笑いまくってたのだから。
最後の最後まではずっと壮大なフリだ。もうぎりぎりまでフリ続ける。
ハリウッドをレオナルド・ディカプリオでフリ、マンソンファミリーをブラッド・ピットでフリ、
そしてマーゴット・ロビーが自分の映画を観るという件がまたサスペンスを高めるフリだ。
そして岐路は単純。そう家を間違えるというだけ。
そこからのブラッド・ピットの怪演とタランティーノ得意のゴアなバイオレンス描写がもう笑えてくる。
ここで、事実を捻じ曲げて、さあどうするタランティーノ、どう決着をつけるというふうになる。
しかし誰もが納得するだろう。
現代ハリウッドの象徴と言って過言でないレオナルド・ディカプリオとシャロン・テートを抱擁させる。
彼女をスクリーンの中で生き続けさせること。
そしてタイトル Once Upon A Time in ... Hollywood
それがしたかったのか。泣ける。優しいよ、タランティーノ。
これは史実に対する復讐である。
糞ったれた史実を犬に噛み千切らせ炎で焼き尽くし、血生臭いフィクションを張り付ける。
生と死を描いて辿り着く先は、優しい抱擁、これこそ正に映画である。
またしても傑作。

さて、帰路に着いてふと思い出したが、『イングロリアス・バスターズ』の最後、クリストフ・ヴァルツは、ブラッド・ピットによって額にナイフで鉤十字を刻み込まれるんだ。実はここから既に壮大なフリだったのか。まさかそんなわけがあるまいな。
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投稿日付邦題コメント平均点
2019-09-07ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド96.88点
2017-06-02LOGAN ローガン97.00点
2016-09-26ハドソン川の奇跡77.35点
2015-06-06サンドラの週末96.50点
2015-05-11ブラックハット95.75点
2015-01-07脱出(1944)107.60点
2014-07-18忘れじの面影(1948)86.37点
2014-05-04とらわれて夏97.13点
2014-01-04襤褸と宝石88.00点
2013-12-14ゼロ・グラビティ97.63点
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