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別離(2011) - ちゃかさんのレビュー
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タイトル名 別離(2011)
レビュワー ちゃかさん
点数 8点
投稿日時 2025-07-04 11:49:15
変更日時 2025-07-04 11:51:25
レビュー内容
胸糞悪いはずの夫婦げんかが、どちらにも共感できるし、どちらにも非があるようで、目が離せない。
シミン(妻)は子どものためにイランを離れて外国に移住したい。ナデル(夫)はアルツハイマーの父が居るから無理だと言う。だったら離婚よ、と言うシミン。勝手にしろ、と言うナデル。シミンは夫も一緒に外国に行くなら離婚はしないと言うけど、じゃあおじいちゃんをどうするつもりなんだろう。この時点ではナデルに共感する。
ナデルは娘より父を選んだわけではなく、娘に対してもとても良いパパだ。社会の事も教えてくれるし、教育にも熱心だ。一緒に遊んでもくれる。ママが戻ってくれば何の問題もないような家族のように思える。
アルツハイマーのおじいちゃんは、事あるごとに「シミン、シミンは?」と言って、出て行くシミンの手を握って離さない。このシーンで、シミンは義父の介護に疲れてしまっていたのだなと分かる。これでシミンにも共感してしまうのだ。
ナデルは強くて、冷静で、ブレなくて、父親想い。おじいちゃんの身体を拭いてあげてる時のすすり泣きは、強いはずのナデルが実は辛い思いを抱え、我慢して表に出さないだけの優しい男だと知ることになる。父を施設に預けたくない、妻には出て行ってほしくない、でも自分はどうにもできない。
そこで事件が起こる。
ナデルはシミンの事を「弱い人」だと言う。確かに弱い。さっさとお金を払えば真実なんか求めなくていいとして逃げる。義父からもイランからも逃げる。しかし逃げることを選ぶのは実は強さかもしれない。現代社会では必要とされる生きる知恵だ。
皮肉にも、真実を求めない彼女が、誰よりも早く真実を知ることになる。
真実を認めることで不幸になる者、真実を打ち明けられ無実を勝ち取ったとしても防げない不幸を抱えるだけの者。誰も幸せにしない真実。誰かを守るための嘘。
真実を求め、正義をつかむための嘘は、正義なのだろうか。しかしこの国ではコーランに誓って嘘をつけない。
娘テルメーがずっと可哀そうだった。最後の選択は?
エンドロールが二人の仲を分かつように流れるが、それが天の川のようにも見え、もしかしたらよりを戻す可能性もあるのでは?という余韻も感じてしまったのだが、どうだろう。
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