みんなのシネマレビュー
おおかみこどもの雨と雪 - 鉄腕麗人さんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 おおかみこどもの雨と雪
レビュワー 鉄腕麗人さん
点数 10点
投稿日時 2012-07-22 00:56:02
変更日時 2012-07-23 11:34:15
レビュー内容
「しっかり生きて」
自らが選んだ「道」に向かい親元を離れ旅立つ我が子。その背を見送りつつ、母親は絞り出すように、でも力強くそう言い放つ。
そこには、母親としての悲しみと喜び、その相反する二つの感情を平等に抱いた深い愛情が見事に表現されていて、涙が止まらなかった。

自分自身が人の親になって一年が経つ。
“子を育てること”の難しさを感じるなんてレベルではまだまだなくて、“新しい生命と生きていくこと”の難しさと果てしなさを日々感じている。
きっとどこまでいっても、その難しさが解消されるなんてことはなくて、むしろそれに伴う諸々の問題と共存していくことが、子を育て共に生きていくということなんだろうと思う。

この映画で描かれる「親子」の12年間には、まさにそういう親と子が共に生きていく上での普遍的な難しさと過酷さ、そしてそれらがあるからこそ生まれる惜しみない愛情が、数奇な運命に彩られて満ち溢れていた。

自然と人間の関係性、人間と異形種との関係性、親と子の関係性、この映画にはそういった様々な関わり合いにおける対峙を同時に描き、そして現代に置ける的確な“こたえ”を導き出していると思えた。
決して安直な「共存」を描くのではなく、それぞれの“良い部分”と“悪い部分”をちゃんと描き、必要な「距離感」を踏まえて明確な「価値」を導き出していると思った。
そういう簡単ではないことを、親子の物語としてそれぞれの人間描写の中で地に足を据えて堂々と表現している。

激情家で野性的だった少女は「人間」の道を歩み、軟弱で大人しい少年は「狼」の道を歩む。
それは、人間と狼の中間の存在として育った姉弟のそれぞれが、人間世界の素晴らしさ、自然世界の素晴らしさを見出した故の結論であり、二人には自らが選んだ「道」に対しての「覚悟」がきちんと表れていた。

そして、この二つの決断を生み出した礎は「母親」の存在に他ならないという事実。
ごく普通の小さな人間だった主人公が、「母親」という存在になることで、突如訪れた数奇で過酷な運命をすべて受け入れ、二人の小さな生命を守り生き抜いていく愛おしい力強さ。

母親のその“つよさ”が、この映画の最大の感動を生んでいる。
幼い我が子を両脇に抱えて、高らかに笑う姿には神々しさすら感じた。
なんて素晴らしい映画なんだろうと思った。
鉄腕麗人 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-28劇場版 からかい上手の高木さん55.00点
ドミノ(2023)76.57点
2024-04-14名探偵コナン 紺青の拳34.54点
2024-04-09デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章87.00点
2024-03-31オッペンハイマー96.51点
2024-03-24DUNE デューン/砂の惑星 PART276.81点
2024-03-10アルキメデスの大戦86.60点
2024-03-02アラジン(2019)77.24点
2024-02-24マーベルズ64.87点
2024-02-23別れる決心98.66点
おおかみこどもの雨と雪のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS