みんなのシネマレビュー
スモーク(1995) - delft-Qさんのレビュー
◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

タイトル名 スモーク(1995)
レビュワー delft-Qさん
点数 8点
投稿日時 2004-10-31 01:10:30
変更日時 2004-10-31 01:10:30
レビュー内容
ハーベイ・カイテルのタバコ屋は、いい味出してますな。いわゆる社会的な“勝ち組”にはなれなかったけれど、なまじな“勝ち組”ではとうていかなわない人間力を備えているって感じで魅力的です。こういう下町親分をやらせたらピカ一。  

ピンポイント写真のアルバムをウイリアム・ハートの作家に見せるとき、「ゆっくり見たほうがいいと俺は思うな」と、さりげなく亡き妻エレンを見つけさせようとするところや、ホントかウソかわからないクリスマス話を語るところなど、じんわり胸に伝わってくるものがありました。いいですね、この役者。  

本作の場合、あまり「意味」を「理解」しようとするのは“正しい”味わい方ではないと思われますが、「お金」と「家族」が終始強い意味合いをもっていました。黒人少年が泥棒から泥棒した例の5000ドル、泥棒→少年→(作家)→タバコ屋と“持ち主”を転々と変えていきましたが、結局、誰もただの1ドルも使わないで、可哀相なルディのところへいってます。そして、1ドルも使われずに“持ち主”が変わるたびに、
なぜか“幸せ”を生み出していく不思議! 

「家族」のほうは、ルディと娘、黒人少年と自動車工になっていた父の親子関係、ルディとタバコ屋、作家と亡き妻の夫婦関係が作品のなかで一つのアヤをつくっていたように。家族関係がきわめてややこしくなった現代アメリカでも、いや、そんなアメリカだからこそ、か、やっぱり「家族」が最後の寄りしろになるのですね。  

と同時に、家族でも何でもない他人同士のあいだにも家族同様、いや場合によったら家族以上の関係が築けるとも訴えているように思えました。ラストのクリスマスストーリーの逸話は、その“まとめ”として受け取れました。カイテルのタバコ屋と黒人おばあさんのクリスマスの1日、「他人」と「家族」があいまいにミックスしたような状態での幸せなひととき。作者は、ここに社会の縮図を織り込んだのでしょうか。ちなみに、最後はカメラを盗んだとしたのは、カイテル・タバコ屋のテレがあったからだと私は解釈しました。  


白人黒人、若いの年寄りの、男女……いろんなセクターの登場人物を巧みに取り込み、一つの作品にまとめあげた力量は大したもんです。残念ながら、こういう作品は日本ではとうていつくることはできないだろうなあ、ということで8点也です。
delft-Q さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2023-10-09沈黙の艦隊(2023)65.50点
2021-11-02DUNE デューン/砂の惑星(2021)56.30点
2020-09-17道(1954)107.91点
2019-12-25アウトロー(2012)66.20点
2019-12-25スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け66.76点
2019-07-02言の葉の庭45.66点
2019-05-03キングダム(2019)86.02点
2018-08-14ミッション:インポッシブル/フォールアウト77.07点
2017-11-07君の名は。(2016)107.00点
2017-09-24ブリッジ・オブ・スパイ77.16点
スモーク(1995)のレビュー一覧を見る


Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS