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悲しみは星影と共に - 駆けてゆく雲さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 悲しみは星影と共に
レビュワー 駆けてゆく雲さん
点数 9点
投稿日時 2004-01-18 21:49:46
変更日時 2004-01-18 21:49:46
レビュー内容
私がこの映画を見たのは30年以上前のこと。既にストーリーの細部は記憶のかなたにかすんでしまったが、その悲しいラストシーンと美しいテーマ曲は心にしみついて、いまだに忘れられない。この映画は、一言で言ってしまえば、ナチスドイツによるユダヤ人迫害の話なのだが、近年公開された戦場のピアニストやシンドラーリストなどのどの映画よりも涙をさそう。主人公は盲目の弟と二人暮らしの若い女性。弟の目はきちんとした治療を受けられれば治るのだが、そんなことは望み得ない。しかし、姉は弟にいつか必ず治るからといってきかせ、青空や花などの美しさを語ってきかせる。だがその二人の周りでは、戦争とユダヤ人迫害の影が日に日に増していくのだ。   <<ここからネタバレに入ります>>    ラストで収容所行きの列車のなかで、姉が弟に語って聞かせる。「これから、お医者さんのところに行くのよ。そこで治してもらえば、目が見えるようになるのよ。」「ねぇ、ねぇ、お姉さん、今何が見えるの?」 窓もない貨物列車のなかで、他の人々の絶望に満ちた目に囲まれながら、彼女は美しい景色を語り始めるのだ。
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