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裸の拍車 - 放浪紳士チャーリーさんのレビュー
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タイトル名 裸の拍車
レビュワー 放浪紳士チャーリーさん
点数 6点
投稿日時 2008-09-29 14:49:06
変更日時 2008-09-29 15:44:51
レビュー内容
アンソニー・マン監督&主演ジェイムス・スチュアートコンビの西部劇。初コンビ作の「ウィンチェスター銃73」は毛色が変わっていてかなり面白かった。その後の「ララミーから来た男」とかを見ても、どうもこのお二人はそれまで作られた西部劇の定石を破ろうと懸命に努力していたようなふしが伺える。しかもどの映画でもスチュアートは単純明快な正義派ではなく、傷を抱え陰に籠もったキャラクター。この作品もやはりちょっと変化球な作りで、酒場での殴り合いも歌姫も保安官すら登場しない。お尋ね者のロバート・ライアンを捕えた後は、賞金の奪い合いを図る無法者三人組の心理の駆け引きを兼ねたロード・ムービーに仕上がっている。これにボーイッシュな美しさのジャネット・リーが絡む。おそらくアメリカ人には州から州までの移動が大体どれくらいの距離と時間がかかるのか、把握できるのかもしれないが、日本人にはその距離間が全くつかめないので、ずっと変わりばえのしない道行を終始見せられてるようで盛り上がりに欠けるのが難。思い出したように先住民が襲ってきたりはしますが。百戦練磨ロバート・ライアンのふてぶてしさが道行の退屈さを救っている。鋭角的に西部の荒野を捉えたロケーションは相変らず素晴らしい。おそらくスチュアート自身もこの時期、一連のフランク・キャプラ監督作品での清く正しい「スミス氏」イメージから脱け出そうとしていたんじゃないかなあ・・・?
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