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タイトル名 |
恐竜100万年 |
レビュワー |
エスねこさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2006-09-05 06:34:37 |
変更日時 |
2006-09-05 06:48:52 |
レビュー内容 |
完全に見くびってました。すごいよすごいよ! セリフのないのは当然として、テキトーさ加減も手抜かりなく全体に配分されてるし、ストーリー滅茶苦茶だし、BGMもテクスチュアがあったりリズムだけだったりしてポリシーがなく、映画前半で「常識」というモノがブチ壊される。もはや全編異化効果と言っていい(いやー、そしたら無意味なんだけど…(^^;)。この破壊力は並みじゃない。印象が一番近い作品を挙げろと言われたら、迷わず『スーパー・マグナム』と答えるね(笑)。
余談を交えながら…。 原始時代の祭祀を描写して物議をかもした前衛バレエ音楽『春の祭典』。コレを分析した指揮者ピエール・ブーレーズは、「少しづつずらして配置されたリズム細胞によるテンポの攪乱、その効果によって音がリズムから切り離されて自由になる」…とまあ大体こんな感じの結論を導いたんですが、この論文が書かれたのは記憶では本作のちょっと前。難解だったこの曲の音楽的意味が明快に解き明かされ、音楽界を震撼させました。 で、『恐竜100万年』の製作スタッフがこんな論文読んでたとは思わないんだけど、感触はすごい似てるんですよ。『春の祭典』を聞いた時の呪術的な浮遊感に。だから、オイラ的にはオチャラケながらも原始の真髄を映像化してしまった『ナンチャッテ春の祭典』に見えてしまいました。
まあ一言でまとめれば「果てしなくサイケでプリミティブ」ってコトです。極めて60年代的ドラッグ・ムービー。 |
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