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タイトル名 |
アメリカン・スナイパー |
レビュワー |
なにわ君さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2015-07-09 04:08:08 |
変更日時 |
2015-07-09 09:25:22 |
レビュー内容 |
原作はクリス・カイル自身の手記だそうだ。その中で本人は戦争で活躍したことを自ら肯定している。アメリカではこの映画をクリス・カイルを英雄扱いした戦争賛美の映画だと多くの人がとらえ、この映画の賛成派と反対派が大きくぶつかっているらしい。が、しかし、実際に映画を観ればわかるが、この映画では主人公を単に英雄視ししてない部分が多く描かれている。不穏なBGM、女性や子供を最初に撃ち殺す不気味さ、敵役であるブッチャーやムスタファを殺すシーンになんのカタルシスもあたえない表現、特にムスタファには妻と子供がいるシーンも描かれ、彼が主役の写し鏡であるようにも描いている。この二人の敵役は映画だけの脚色である。そして帰国するたびの彼のふるまいにおいては、うわー、壊れてるなーとしか思えない数々の言動。ちょっとした音に反応するのは当たり前で、泣いている赤ちゃんを見て、ほっとかれていると思い看護師に叫びだしたり、犬が子供とじゃれているのを見て、子供が襲われてると思いこんで、犬に殴りかかろうとしたり、怖いよまじで。監督のイーストウッドはイラク戦争反対の立場の人間であることからも、少なくとも英雄扱いの戦争賛美でないのは明らかである。だから手記に大きく脚色をいれている。じゃー、なんでアメリカでそんな感じになっちゃってるのか、僕はイーストウッドが映画人として、退屈な映画にしないようにちょっとサービスしすぎたんじゃないかなと思う。だから見ごたえはあるのだが、正直、僕は観終わってから、特になんの感動もえられず、虚しさだけが残った。ただ色んな物議をかもす作品であるのはなんとなくわかる。ちなみに海外へ派兵した自衛隊の中にもPTSDの発症者はいる。そしてイラク戦争は、最悪のイスラム国を生む結果を残した。 |
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