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タイトル名 |
男たちの大和 YAMATO |
レビュワー |
王の七つの森さん |
点数 |
4点 |
投稿日時 |
2006-09-12 00:41:15 |
変更日時 |
2006-09-12 12:37:51 |
レビュー内容 |
『戦艦大和ノ最期』(吉田満著)は、吉田自身、大和でも哲学書を読んでいたような学徒兵であったことを反映してか、同じ学徒兵にやや関心を集中している印象です。・・・それに対して、この映画の原作、辺見じゅんの『男たちの大和』は、大和に乗り込んだ一人一人の兵士に丁寧に取材して、それぞれの兵士の大和での状況、戦後の人生を描こうとしています。・・・・・角川春樹らは、大和をだしに使って、日本版タイタニックを作って儲けたかったのでしょう。映画の基本的な組み立ては、すでにどなたかも書いていましたが、タイタニックそのものです。「日本で沈んだ一番でかい船は何かなぁ、そうか大和か、じゃぁ、大和でタイタニックみたいな映画を作ってみよう」という腐った動機がうかがえます。・・・その意味では、最低の映画です。本当なら1点とか2点を付けたいところです。・・・・・・とはいえ、戦争の悲惨さ、無意味さについて、実際に、考える機会を与えてくれている、という状況をみる限りでは、それなりに良い映画だったのかもしれません。原作に少し救われたのでしょう。・・・・・・・中身としては、監督の演技指導がきちんとできていないのか、それとも役者自体がどうしようもなく下手なのか、それともただのパニック映画を作りたかっただけなのか、、、、、オーバーなアクション、感情表現、、、、、ただ叫んでいるだけの連続などなど。とにかくみんな泣きすぎだし、仲代達也でさえ、なんて下手なんだと思わせてしまうほどでした。・・・・とにかく、映像からも、音楽からも、役者の演技からも、死と隣り合わせの日常を生きているという緊張感が全く伝わってきませんでした。・・・・一茂は、素人であるためか、過剰な演技がなく、また神妙に緊張している様子が、かえって臼淵大尉の死を前にした緊張感と心の静寂を表現できているようで、兵士の中では唯一許せる印象でした。・・・・・・・・とはいえ原作にはない、兵士に叫ばせるところは、「学校へ行こう」そのものだし、一人甲板でハーモニカを吹く様子はなんというか、、、、。 |
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