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タイトル名 |
エリザベスタウン |
レビュワー |
はざま職人さん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2005-11-06 23:28:25 |
変更日時 |
2005-11-07 00:08:34 |
レビュー内容 |
男目線の映画だと思う。仕事で大きなミスを犯し、その上愛する父を失った青年の痛んだ心を癒してくれるのは完全なる味方としての一人の女性である。彼女は彼を励ます、皮肉も言わない、笑顔が最高に素敵だ、男の妄想の産物としてしか存在し得ないはずの女。女は男に一目惚れをし、男は少しずつ恋に落ちる、この恋愛の構造がまさに男にとって都合が良い。この恋愛は女が男のためにいろいろと尽くす恋愛である。私には女が二人の出会いの場面で男のルックス以外のどこに惹かれたのかかがイマイチわからなかったが、何にせよ、女は男を愛し、絶対的な支持者として見守るのだ。しかし、この女の都合の良さが映画からリアリティを削ぎ、映画をちぐはぐさせてしまう。後半のロードムービー的な部分は男が女の殻(男が生まれ変わったと捉えるならば、第二の子宮といっても良いだろう)に包まれたまま、女の演出によって人生のどん底から這い上がっていく姿が描かれる。これは「優しさ」の物語だ。しかし、この女はあまりに優しすぎるが故に物語の中で浮いた存在となってしまっている。旅で流れる音楽やアメリカの南部の景色は美しいが、そこで描かれる男の葛藤は女の旅へのくど過ぎる演出によって取って付けたようなお粗末な代物にしか映らない。女のくどさが男の再生という一つの主題をぶち壊して映画をただのラブコメ(ラブコメ否定では無い)にしてしまっている。はははん。 |
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