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タイトル名 |
八甲田山 |
レビュワー |
Tolbieさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2012-11-24 01:51:22 |
変更日時 |
2012-11-24 01:51:22 |
レビュー内容 |
何しろ日露戦争頃のお話。無線も飛行機も未だ普及していない。そんな時代(110年も前だ)には大層な冒険だったことだろう、吹雪の雪山の行軍。そのその過酷な行程の、イヤというほどの時間を使った描写は、見事。途中途中に回想として挿入される、青葉の木漏れ日や、美しい花畑などの映像が、さらに吹雪の厳しさを強調する。登場人物たちの背景に、遠目に見える雪崩が、CGなんかじゃ無いことを知っているだけに、余計に怖い。 また、この映画は他にありがちな、事件当人にまつわる家族や、恋人などの周辺の人のドラマを、あまり追っかけておらず、事件そのものの描写に注力しているのも良い。
戦争批判というのとはちょっと違うが、実際に当人に伝えるすべのない状態で、「作戦は中止した」のなんのって言う、司令官たちの会話が、実に虚しく滑稽だ。その上、馬鹿な上司のお陰でドンドン、ドツボにはまる様を見ていると、腹立たしくなってくるが、原作者は確かお役人さん出身だったと思い出し、彼の上司にこんな人がいたのかなあ、なんて思ってみたりもする。 |
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