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タイトル名 |
007/スカイフォール |
レビュワー |
シネマブルクさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2012-12-15 21:37:51 |
変更日時 |
2012-12-16 17:23:12 |
レビュー内容 |
007シリーズ誕生から今年で50年という節目。その記念すべき本作は、素晴らしいアクションシーンで幕を開けた。観光名所として有名なあのイスタンブールの街、大勢のエキストラの中でのカーチェイス。屋根の上を激走するバイク、疾走する列車上での闘い。畳み掛けるようなシーンの連続、息つく間もない展開で一気に作品へと惹きこまれたかと思うと、まさかの殉死。そして、それと同時に流れ始めるアデルのオープニングテーマ曲。洒落ていて心憎い演出です。 「スカイフォール」とは、ボンドの生まれ故郷だと後に知ることになるのですが、誕生の地とも言えるその副題が示す通り、過去シリーズの伝統をしっかり受け継いでいる。 束の間の休息中に愛飲するマティーニ、ワルサーや追跡中でも気にする腕時計、そして、驚きの登場を果たしファンを笑わせた愛車アストン・マーチンなどなどお決まりのアイテムにも抜かりはない。 とはいえ懐古趣味だけに走ってるわけでもない。MI6という諜報機関そのものが時代遅れだと存在意義を問われる本作だが、インテリ若造の新QをはじめとしたパートナーやMの死(退場)など、ボンドの周りに革新たる要素が大胆に配置され、そして徐々に復活を遂げていくボンドの様はまさに「革新的」といえ、本作が、「伝統と革新」がテーマである事を知らせてくれる。 ただ、クライマックスの舞台がボンド誕生の地であるのに、死の淵から蘇り復活をしていく過程の描き方が妙にあっさりしている。革新的誕生という意味合いから大切な部分だと思ったのだが、いつになく弱々しくみえたボンドの姿も一因か。 裏を返せば、シリーズ3作目となるクレイグ・ボンドも人間味を増したことは確かで、荒唐無稽だと言われた1,2作目のアクションにとって、“人間ボンド”はまさに革新の種だったが、本作で大きく実を結んだようにみえる。 そして新体制で臨む次回作が楽しみである。 |
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