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タイトル名 |
死刑台のエレベーター(1958) |
レビュワー |
K-Youngさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2008-01-23 22:19:21 |
変更日時 |
2008-01-23 22:19:21 |
レビュー内容 |
ワンナイト。一人は歩く。一人は閉じこめられる。二人は走り回る。それだけの話。殺人事件の話は、バックグランドでしかない。完全犯罪のための話など必要ない。この監督の言う「生きる」は、倦怠を抜け出すことか。人生の目的を、ヒューマニズムに置かない。小市民が大事にする日々の人間の匂いがする目的とやらにも価値を見出さない。人を殺す限界的状況で、倦怠の肌触りが浮き上がってくる。人を殺しても、そこに罪悪感があるわけではない。恐怖があるわけではない。ただあるのは、倦怠。もしかして、少しの虚構の愛。倦怠から脱したいのに適わなかった。倦怠に落とし込んでくれた人生に恨むように、マイルス・デイビスのトランペットが代わりに泣いてくれている。 |
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