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タイトル名 |
2010年 |
レビュワー |
黒猫クックさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2010-09-20 16:59:10 |
変更日時 |
2010-09-20 17:00:38 |
レビュー内容 |
実は、2001年よりも面白い。だいぶ面白い。特殊効果はヘボく見えてしまうが話が面白くなったからそれで良いやと思えてしまう。
前作の鼻持ちならん雰囲気はなくなって、SF映画として真っ向勝負にむかったかんがあるので芸術っぽさとか意味深さも同時になくなっている。それならそれで良い。
とは言え、現在この映画の宇宙空間に飛んでいくオーパーツ的宇宙船以外はすべて現実世界の2010年がテクノロジー的に追い抜いてしまっている様に見える。今このレビューを書いている半径5メートル以内でさえ、PCは考えたり主張したりはしないが、学術計算の計算速度ではHALを遙かに超えるだろうし、圧縮音源をロスレスデコードしたバイナリを無線でアンプに転送している。デジタルアンプはCDに存在しない非可聴帯域を復元するマルチビットストリームDACを載せていたりもする。煩わしい携帯電話を留守電にしてしまいながら、レール上を250キロで走る高速列車に乗る準備をしている。予約はオンラインで可能である。
そういう日常的なガジェットやインフラを予測したSFは少なく、この映画もその一つではない。車で未来や過去に行ったり来たりする名作もこの時代の映画だが、オーパーツ意外は2001年の時点でほぼ現実世界に抜かされている。
がしかし。あれって何だったの?とかこんな世界が広がるのか?とか、ファンタジーはまだ生きている。
仮にたとえ、「オイオイ、いくら何でも神様に丸投げはねーだろ」だとか「科学者が超常現象の疑似説明に科学を使うな」とか「ホントはだれも宗教なんかで戦争してないし、万が一そうだとしても神様で解決するような戦争はねーだろ。テロというんだそれは。」とか、テーマがガンダムレベルでもだ。指輪の方がよっぽど寓意がしっかりしているが、これはSF的なファンタジーなのである。
私はこれをしっかり笑って済ませておいた。 |
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